タレントプールとは?企業の事例から優秀な人材獲得に繋がるのか調査!

終身雇用という概念がなくなった日本では、転職活動が盛んに行われており、企業側の採用活動はそのタイミングが重要視されています。

その時の事業内容や企業の体制、または採用タイミングによっては、優秀な人材を逃してしまうことも多いのですが、そこで利用される手法が「タレントプール」です。

今回は、「タレントプール」とはなんなのか、そのメリットやデメリットを交えながら、活用の流れや事例を調査しました。

タレントプールとは?

採用活動を行う上で長期的に人材を追う手法として、人材のデータベース化が有用とされています。それが「タレントプール」です。

タレントとは人材を意味し、プールは蓄積です。才能ある人材を蓄積すること、つまり優秀な人材を一度の採用タイミングで見送るのではなく、人材のデータベースにプールして次の採用活動に活かすのです。

採用人数に限りがある中で、応募者の中から今現在必要な人材に絞り採用することは当然のことです。優秀な人材であっても、タイミングとしてミスマッチであれば不採用と判断するしかありません。

そして、これまでの採用活動では、企業も求人者も双方が一度限りのチャンスという考え方が基本的でした。

タレントプールはこの考え方を覆し、採用活動のタイミングに関わらず、人材と繋がり続けるという手段を導き出したのです。

タレントプールを導入するメリット

タレントプールは、採用活動を通して知り得た優秀な人材の情報をデータベース化し、貴重な人材との繋がりを保つことができます。タレントプールを導入するメリットには、以下が挙げられます。

  • 優秀な人材との繋がりを保てる
  • 採用活動時のコストを削減できる
  • 採用活動を効率化できる

優秀な人材との繋がりを保てる

タレントプールは、採用タイミングで獲得できなかった優秀な人材との繋がりを保つことで成り立ちます。

事業の進捗や新規立ち上げなど、タイミングによって必要な人材が確定した時に、これまでに関わりのあった人材へのアプローチできるようになります。

定期的に人材とコンタクトを取っておくことで、優秀な人材の現状を把握し、企業にとっても人材にとってもベストなタイミングを作る手段でもあります。

終身雇用という制度が崩れ、転職が当たり前になった現代、繋がりを保っておくことが優秀な人材の効率的な獲得に繋がります。

採用活動時のコストを削減できる

採用活動はまず、募集要項や採用人数などを広く公表し、募集をしなければなりません。

採用担当者の工数や、求人媒体への広告費用などが、採用タイミングごとにかかってしまうのです。

しかし、タレントプールを導入することで、まとまった採用活動を行うことなく、必要な人材に対して必要なタイミングでアプローチすることが可能です。

これにより、広告費用を抑えることもできますし、募集から採用までの担当者工数も減り、大幅なコスト削減が実現できるのです。

採用活動を効率化できる

採用活動において、優秀な人材を探すことは並大抵の労力ではありません。

採用活動では、採用タイミングで募集を行い、応募者の中から選定しなければなりませんが、応募者は全て新規の人材です。

スキルや経歴、経験値を毎回ゼロから一人ひとりをチェックしなければなりません。

もちろん、募集するタイミングで必要なタイプに違いもありますが、効率という観点からみれば非効率であると言わざるを得ないでしょう。

タレントプールを導入することで、新規応募者を一人ひとりチェックするといった工数を削減することができます。

これまでに関わりのあった人材のデータベースから、今回の採用活動にマッチするスキルの人材を絞り込み、ピンポイントでのアプローチが可能になるからです。

この一点だけを見ても、採用活動を効率化できることがわかります。

タレントプールを導入するデメリット

タレントプールの導入は、採用活動や人材確保に対するメリットが多いのですが、タレントプールの運用にフォーカスすると、もう一方の側面も見えてきます。

タレントプールの導入におけるデメリットには、次のようなものが挙げられます。

  • データベースのアップデートが困難
  • 採人材へのアプローチタイミングが難しい
  • 管理に手間がかかる

データベースのアップデートが困難

タレントプールは人材のデータベースです。データは常に信頼できる情報としてアップデートを繰り返す必要があります。

例えば、1年前の求人者が現在就業しているのか、同じ地域に住んでいるのか、専門性は変わっていないのかなど、定期的にコミュニケーションをとることで情報を最新化しなければなりません。

もちろん、タレントプールに特化したサービスやSNSの活用といった手段は豊富にありますが、一つのプロセスを確立するまでは困難もあるでしょう。

人材へのアプローチタイミングが難しい

タレントプールを導入し、データベース化された人材には、定期的にコミュニケーションをとる必要があります。

必要なタイミングで優秀な人材にアプローチするためです。しかし、実際にはこのアプローチのタイミングが難しいという声が多いのです。

データベース化されている人材のうち、採用タイミングで転職活動を行なっている人材がいるとは限りません。

こまめにデータベースをアップデートしていたとしても、タイミングが合わなければ人材を獲得することが不可能です。企業側も人材も、このタイミングが偶然に一致する確率が低いこともあるのです。

管理に手間がかかる

上記2つのデメリットを総合したものですが、タレントプールの運用プロセスが確立しなければ、管理に手間だけがかかります。

人材をデータベース化し、定期的に連絡を取り、採用タイミングを合わせるというサイクルは、必要な人材を獲得できなければ大きな損失になります。

タレントプールにおけるノウハウを蓄積するまでは、管理の手間も考慮した運用が重要です。

タレントプール活用の流れ

タレントプールの導入を検討している場合、まずは全体を把握して効率的な導入・運用を行う必要があります。

ここからは、タレントプール活用についてのポイントを解説します。大枠の流れとしては、以下の流れとなります。

  • 求める人材を定義しプールしていく
  • プールした人材のデータベースをつくっていく
  • タイミングをみて求人案内を行う

求める人材を定義しプールしていく

タレントプールを導入する第一歩は、求める人材を定義し、プールする情報を明確にすることです。

タレントプールでは基本的に、過去の採用活動で不採用と判断した人材、あるいは採用を辞退した人材を対象に行います。

また、貴社が求めるスキルや経験値、あるいは人柄など基準を明確にし、将来的には獲得したい人材に絞ります。

あまりにも多くの人材をプールすることは、管理上の負担になりますし、負担が増えるとタレントプールの運用自体を諦めてしまう原因にもなるのです。

また、プールする人材の選定は、過去の応募者だけではなく、自社のホームページやSNSを活用したアプローチも有効です。

プールした人材のデータベースをつくっていく

プールする人材の定義が明確になったら、次に人材の情報をデータベース化していきます。

タレントプールに特化したサービスも増えていますし、無料で使えるLinkedInやFacebookを活用する方法もあるでしょう。

初期段階ではSNSでの繋がりとしてプールして、選別しながらタレントプールサービスに移行していくという運用も考えられます。

データベースをつくる時には、手当たり次第に多くの人材をプールするのではなく、明確化した定義に沿って取捨選択をして、後の効率化につなげることも意識する必要があります。

もちろん、フィルターを意識したデータベース構造を定義しておけば、多少人数が増えてもリスト化する手間は最小限に抑えることができるでしょう。

タイミングをみて求人案内を行う

貴社に合う人材をデータベース化したら、定期的にコミュニケーションを取ります。

また、採用のタイミングに合わせて求人案内を行うことで、例え採用に至らない場合でも近況を把握するなどの情報を得ることができるでしょう。

ただし、求人案内を行う前段階として、やはり継続的なコミュニケーションを取り、信頼関係を築いておく必要があります。

貴社と人材の関係性は、採用の成功はもちろんですが、データベースのアップデートにも大きく影響を及ぼしますので、しっかりと意識しておくことが大切です。

タレントプール活用でおすすめのサービス

タレントプール活用においては、特化したサービスや無料のSNSなど、その手段はいくつか考えられます。

タレントプールを意識したサービスや活用できるSNSには、以下のものが挙げられます。

TalentCloud

「TalentCloud(タレントクラウド)」は、株式会社タレントクラウドが運営する、タレントプール活用に最適化されたクラウドサービスです。

タレントプールから採用までのプロセスを一元管理できるなどの効率化を実現できますので、採用コストの削減にもなります。

主な特徴は以下の通りです。

・採用ブランディングを行える
・リファラルリクルーティングも行なえる
・採用に至らなかった人材との関係継続
・専門チームのサポート

何から手をつけて良いかわからないという場合には、有益なサービスだといえます。

CaLin

「CaLin(キャリン)」は、キャリン株式会社が提供するタレントプール採用プラットフォームです。

CaLinは「採用を点から線に変える」というコンセプトで、タレントプール採用を簡単なオペレーションで運用することができます。

CaLinタレントプールの流れは以下の通りです。

1.アカウントの新規登録
2.タレントプール誘導用のURLを設置し、候補者を誘導
3.企業情報や採用情報、またはPRをSNS感覚で投稿
4.タレントプール内の候補者を閲覧し、コンタクトを取る

CaLinでは、候補者となる人材とのチャット機能も提供しているため、気軽にコミュニケーションを取ることができます。

LinkedIn

「LinkedIn(リンクトイン)」は、簡素に言えばビジネス用のFacebookです。

ユーザーは自身の職種やスキル、経歴などの情報を載せることができますので、要求に合う人材と繋がることができます。

SNSでタレントプールを導入する場合には、Facebookやtwitterなども考えられますが、ビジネスに特化したLinkedInが有益です。

取り敢えずできることからスタートしたいという場合には、無料で利用できるLinkedInなどのSNSを活用するのも一つの手段です。

企業のタレントプール活用事例

実際にタレントプールを活用している企業は多く、特に外資では盛んに導入されています。

ここでは、タレントプールを活用している企業の事例を紹介します。

Dell Inc.

Dell Inc.では、公式ホームページにて情報登録することで求人情報を通知してくれる機能があります。これがいわゆるタレントプールへの登録です。

職種のカテゴリーや希望する勤務地を登録することで、適した仕事をメールにて求人案内をするという流れになっています。

また、LinkedInとも連携しているなど、ソーシャルリクルーティングの要素を合わせて導入しています。

LUSH

『LUSH』はコスメブランドで、世界49カ国に展開しているイギリスの企業です。

LUSHでも公式ホームページにてタレントプールへの登録ページを設けていますし、Facebookも活用しています。

タレントプールにはマーケティングツールを活用していますので、タレントプール導入の参考になります。

まとめ:タレントプールは優秀な人材獲得に有用

タレントプールを導入することで、一度は採用機会を逃した優柔な人材との繋がりを断つことなく、タイミングを見たアプローチが可能になります。

運用においては手段を模索する段階もあり、中長期的な戦略も必要です。

しかし、タレントプールは将来的に有益な採用方法をなるでしょう。