カフェテリアプランとは?導入から運用方法まで徹底解説!

企業の福利厚生は、求職者が求人へ応募する動機の一つとして重要な指標です。

これまで、福利厚生といえば法的に定められた最低限のものだけを用意するのが通例でした。

しかし近年、従業員が個々に適した福利厚生を選べる「カフェテリアプラン」が定着しつつあります。

今回は、カフェテリアプランとはそもそも何なのか、カフェテリアプランに含まれる主なメニュー導入・運用方法について、活用事例を交えながら紹介します。

カフェテリアプランとは?

カフェテリアプランとは、福利厚生をカフェのメニュー表のように選択できる制度です。

福利厚生といえば、企業を選択する際に重要視する項目ですが、従業員の利用率に関わらず、どの企業も同じような福利厚生が一律で提供されていました。

中には、利用されない福利厚生もあり、無駄にコストだけがかかっているものもあったはずです。

しかし、カフェテリアプランならば、個人が必要とする福利厚生をメニューから選択して利用することが可能なので、使われない福利厚生の見直しも容易で、コスト削減にもつながります。

また、福利厚生を利用する従業員にとっても、自分に必要なものを選べることから、カフェテリアプランを導入している企業は求職者からも好印象を与えるのです。

カフェテリアプランの主なメニュー

カフェテリアプランには、選択できる福利厚生がカフェメニューのように提示されています。

主なメニューとしては以下のようなものが挙げられます。

・住まい:賃貸住宅援助、住宅援助、住宅ローン支援、寮・社宅
・余暇:レクレーション、クラブ活動、旅行商品、宿泊施設補助、リゾート施設補助、レジャー施設補助、フィットネス利用補助
・自己啓発:スクール支援、キャッシュバック支援
・健康:人間ドック
・生活サポート:育児支援、介護支援

以上のような項目の中から、自身が利用したいメニューを選びます。

カフェテリアプランの利用は、ほとんどの場合ポイント制度です。企業が従業員に支給するポイント(有効期限あり)を、個々人が保有しているポイントに合わせてメニューを選び、福利厚生が受けられるのです。

カフェテリアプランを導入するメリット

カフェテリアプランには、求職者や従業員、制度を導入する企業にとっても導入メリットがあります。

主なメリットとしては以下のようなものが挙げられます。

  • 利用率の低い福利厚生を整理できる
  • 福利厚生のコスト管理が容易になる
  • 企業の特徴としてもポイントが高い

利用率の低い福利厚生を整理できる

全てを満遍なく利用できる従来の福利厚生では選択肢がなかったため、全ての福利厚生に対する窓口を常に保つ必要がありました。

カフェテリアプランは、複数のメニューを自由に選んでもらう制度なので、利用されるメニューには偏りが出てきます。

利用率の偏りは、福利厚生を整理するきっかけにもなるのです。活用されていない福利厚生に対しては、メニューから外すなど、整理基準が明確になります。

福利厚生のコスト管理が容易になる

カフェテリアプランは、福利厚生のメニューをポイントで利用します。

企業は従業員に対してポイントを付与し、従業員はポイントを利用して好きな福利厚生メニューから選択するのです。

これにより、利用率とポイント計算によってコストを管理することができます。

用意している全ての福利厚生の窓口を開いておくよりも、利用率の低い項目を除外することで、無駄な維持費を削減できます。

福利厚生メニューごとの利用率をポイント計算することで、コスト管理が容易になるのです。

企業の特徴としてもポイントが高い

求職者が企業へ応募する時、福利厚生は確実にチェックします。

従来通りの福利厚生が並んで記載されているよりも、カフェテリアプランを導入していることを記載した方が好印象です。

メニューの中に何があるのか、求職者が自分の現状を照らし合わせながら、使いたい福利厚生を選ぶでしょう。

まさに、カフェのメニューのような手軽さを思い起こさせるのです。それは、企業に対する興味や好印象を残し、応募する動機の大きな要素となります。

つまり、カフェテリアプランは、企業のアピールポイントになるわけです。

カフェテリアプランを導入するデメリット

カフェテリアプランは、企業にとってのコスト削減や自社PRにも大きく影響しますし、求職者にとっても使い勝手の良い福利厚生として認識されます。

ただし、カフェテリアプランを導入する企業にとっては管理面でのデメリットも理解しておかなければなりません。

設計や導入に手間がかかる

新しい仕組みを導入する際には例外なく準備や管理といった手間がかかります。もちろん、カフェテリアプラン導入においても同じです。

カフェテリアプランの骨組みは、福利厚生をカフェのメニューに習って提示することです。

そこにどのような目的があり、どのような効果があるのかを明確にし、手段やサービスの流れをしっかりと設計する必要があります。

カフェテリアプラン導入までには、その他の企業の活用事例や貴社に合ったシステム方針を細かに設計し、運用後のシミュレーションも行っておく必要があるのです。

ポイント管理に手間がかかる

カフェテリアプランでは、従業員にポイントを付与する必要があります。

従業員は自身が持っているポイントから、福利厚生のメニューを選び適用します。

この時、管理する企業としては、従業員が今保持しているポイントや、誰がどのメニューを選択したか、残りは何ポイントなのかをリアルタイムで管理する必要があります。

ポイント管理はシステム化することになりますが、担当者となった従業員には、これまでの業務にプラスしてポイント管理という工数が増えることになるのです。

運用に手間がかかる

カフェテリアプランを導入したら、そこから半永久的に運用管理の手間がかかります。

ポイント管理をはじめ、利用率の集計、利用率の低い福利厚生の整理、イレギュラーな要望などのとりまとめも必要でしょう。

導入からしばらくの期間は、カフェテリアプランという一つのプロセスが安定するまでは、安定した運用を目指すための工夫や努力が成功のカギとなります。

カフェテリアプランを導入する流れ

カフェテリアプラン導入するならば、必ず成功させたいものです。

ここでは、カフェテリアプランを成功に導くためのポイントを紹介しますので、全体の流れをイメージしてみてください。

カフェテリアプランを成功させるポイントには、以下のようなものが挙げられます。

  • 導入目的の明確化
  • 運用ルールの設計
  • システム化

導入目的の明確化

新しいサービスを導入するには、その目的を明確にしておく必要があります。カフェテリアプランも例外ではありません。

カフェテリアプランを導入する目的は、先述したメリットが大半を占めるでしょう。

しかし、ここで明確化する目的は大雑把なものではなく、実際のサービスの流れをイメージしながら、貴社が望む目的が達成できるか否かを見きわめる必要があります。

導入から運用までを考慮すると、管理コスト面も慎重に検討する必要があります。

また、並べるメニューはこれまでの福利厚生をカバーできるものなのか、それが従業員にとって魅力的なものであるかを検討しなければなりません。

従業員の年齢層に合わせたメニューを意識することで、実用的なメニューを揃えることができます。

メニューに並べる福利厚生は、一定期間運用して、利用率などのデータを分析し整理をするまで維持コストがかかることも検討材料です。

目的を明確にし、効率的に運よできるメニューを明確にしておくことが大切です。

運用ルールの設計

カフェテリアプランは、貴社が提供するメニューを従業員の意思で選択し利用します。

そこには、混乱を避けるための運用ルールが不可欠です。

福利厚生のメニューを従業員に対してどのように見せるか、ポイント付与のタイミング、管理体制など、カフェテリアプランの一連の流れがスムーズに運用されるためのルールです。

従業員が福利厚生を利用するためのオペレーション、ポイント付与のオペレーションなどは、明確に示す必要があります。

設計された運用ルールに従うことで、カフェテリアプランが利用できる設計をしっかりと固めておきましょう。

システム化

カフェテリアプランを導入する目的や運用ルールが明確化すれば、それらをITシステム化した方が良いでしょう。

もちろん、全てを手作業で行うこともできますが、カフェテリアプランはポイント制度でもありますので、紙による申請などは現実的ではありません。

管理の効率化を重視しなければ、カフェテリアプラン導入が企業の重荷になってしまうのです。

従業員も管理者も、迷うことなくオペレーションできるシステム構築が、カフェテリアプラン成功の大きな要素となります。

しかし、自社でシステムを構築するのは負担でしかありません。そこで活用できるのが、カフェテリアプランを実現するためのサービスです。

カフェテリアプラン活用でおすすめのサービス

カフェテリアプラン活用を自社だけで行うことには限界があります。

目的や運用ルールは設計できても、そのITシステムを自社で開発するのは効率的ではありません。

そこで、カフェテリアプランを活用できるサービス導入も選択肢になります。

ベネフィット・ワン

『ベネフィット・ワン』は、カフェテリアプラン導入を支援する「ベネフィット・ステーション」を提供しています。

福利厚生のアウトソーシングサービスで、海外にも拠点を持っています。

料金体系にはプランがあり、「ホワイトプラン」ならば1名〜10名の月会費が6,000円という設定です。

最初の入会金に20,000円がかかりますが、自社でのシステム開発などのコストを考えると、すべて任せられるという意味ではコスト削減にもつながります。

また、従業員規模に応じたプランとなっていますので、確認してください。

・従業員数1名〜10名:入会金20,000円、月会費6000円/社
・従業員数11名〜100名:入会金100,000円、月会費600円/人
・従業員数101名〜1,000名:入会金300,000円、月会費600円/人
・従業員数1,001名〜1,000,000名:入会金100,000円、月会費600円/人

JTB Benefit

旅行会社でも大手企業のJTBが提供する『JTB Benefit』です。
JBT Benefitでは、『えらべるクラブ・福利厚生サービス』の完飲生福利厚生サービスを提供しています。

プランには「組み合わせプラン」や「設計プラン」「カスタマイズプラン」「バリュープラン」が用意されていますが、基本コースとしては以下の定額料金となっています。

・定額1,000コース:月額会費350円/人、国内旅行利用に1泊あたり1,000円の補助金
・定額1,500コース:月額会費500円/人、国内旅行利用に1泊あたり1,500円の補助金
・定額3,000コース:月額会費700円/人、国内旅行利用に1泊あたり3,000円の補助金

また、オプションとしては以下を選択できます。

・育児補助券
・月極保育助成金
・映画補助金
・リラクゼーション補助券
・ジェフグルメ券補助券
・クリーニング券補助券

リロクラブ

『リロクラブ』は、導入コンサルティングから管理運用サポートまでのサービスを提供しています。

メニュー例としては以下のようなものがあります。

・財産形成:財形住宅貯蓄補助、財形年金貯蓄補助など
・育児:出産費用補助、託児施設利用補助など
・自己啓発:資格取得補助
・健康医療:人間ドック・脳ドック補助、保険外医療費補助など

また、料金プランについては、無料資料請求にて確認することができます。

コンサルティングから提供しているので、カフェテリアプランの導入でどこから手をつけて良いかわからないといった場合でも、安心して任せることができます。

企業のカフェテリアプラン活用事例

カフェテリアプランは、国内でも導入が進んでおり、多くの大手企業から中小企業まで広がっています。

その背景には、福利厚生を充実下げることによって従業員の離職率を下げることや、働き方改革を意識した無期雇用化もあります。

長期間従業員を雇用する際には、従業員の年齢の変化とともに変化する家庭環境も考慮した福利厚生が必要です。

ここでは、実際にカフェテリアプランの活用事例を紹介します。

サイゼリヤユニオン

サイゼリヤユニオンは、全国にイタリア料理店「サイゼリア」を展開する企業です。

サイゼリヤユニオンは、ベネフィット・ステーションにてカフェテリアプランを導入しています。

その背景としては、サイゼリヤユニオンの社員の定着率がよく、年齢層が上がったことにより、家族を持つ社員や両親の介護も視野に入れる年齢になったことなどです。

そこで、社員それぞれの生活にあったサポートをカフェテリアプランとして提供しています。

株式会社ベルシステム24

株式会社ベルシステムは、コンタクトセンター運営の大手企業です。

ベルシステムもベネフィット・ステーションのカフェテリアプランを導入しています。

カフェテリアプランを導入することにより、従業員満足度のアップにつなげる考えです。

従業員満足度は離職率を減らし、採用コストを抑える役割も果たします。

また、働き方改革を意識した無期雇用化の実現には、福利厚生のコスト削減も大きなテーマとして捉えた時、カフェテリアプランの導入が選択肢に入りました。

まとめ:カフェテリアプランは導入すべき福利厚生

多くの企業が導入を進めるカフェテリアプランは、今後の働き方や企業の在り方を考慮しても、導入すべき福利厚生だといえるでしょう。

これから人材を獲得する企業、離職率を下げたい企業、あるいは従業員の年齢に伴う生活環境の変化に合わせた対応など、あらゆる面でカフェテリアプランは有効に作用します。

導入から運用の安定までには、管理面での手間がかかるという懸念もありますが、カフェテリアプランのアウトソーシングを上手く活用することで、自社の負荷を軽減させるという選択肢もあります。

時代に合わせた福利厚生のスタイルをいち早く導入することで、競合他者に負けないPRポイントを獲得しておくことは、求職者や従業員の目にも魅力的な企業として映るでしょう。