クレドとは?意味やメリット・導入までの9ステップを解説!

事業における行動指針となる「クレド」は、現在多くの企業で注目を集めているシステムです。

これまでの企業理念などとは違った性質を持つクレドは、従業員たちの意識を改革し、新しい職場環境を作るきっかけにもなるでしょう。

こちらではそんな魅力を持つクレドについての基本情報を確認し、実際に導入するためのコツをご紹介します。

企業内に明確な目的意識が求められるときには、この記事を参考にクレドを作成してみることがおすすめです。

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クレドとは?

クレドとは、企業における行動の指針や規範を言葉にしたものです。

語源となっているラテン語では「信条」などを意味とする言葉であり、ビジネスの場においては企業での活動の際に必要となる意思決定や行動基準の下地となる概念として知られています。

企業のトップや役職を持つ人たちだけでなく、日常的に行われる従業員の業務を導く指針でもあるので、会社全体に周知させることでよりスマートな仕事を実現することも可能です。

クレドは会社に勤めるすべての人に関係してくる概念となるため、早めに設定することで将来的なメリットが大きくなります。

従業員全体に会社の考えや行動指針を伝えたいときには、オリジナルのクレドを作成することが求められるでしょう。

クレドを導入するメリット

実際に事業内にクレドを導入することで、企業は多くのメリットを得ることができます。

具体的なメリットを知ることはクレドの導入を進めるきっかけになるので、まずは考えられるポイントを把握しましょう。

  • 従業員のエンゲージメントアップにつながる
  • 将来を見据えた人材の育成
  • コンプライアンスに関する意識の向上

従業員エンゲージメントアップにつながる

クレドを設定することで、従業員エンゲージメントを高め、「会社に対しての貢献したい」という意欲を刺激することができます。

事業におけるモチベーションアップにもつながるので、クレドが理由となって従業員一人一人の生産性を高めることもできるでしょう。

仕事の中で迷ったり困ったりしたとき、クレドがあれば従業員全員が同じ指針を理解した上でアクションを起こせるようになります。

それは従業員同士の結束を高めることにもなるため、クレドの有無が職場の雰囲気を変えることもあるでしょう。

将来を見据えた人材の育成

クレドを意識した業務が日常的なものとなれば、より会社のスタイルに合った人材を育成できます。

それは将来的に会社を支える人材の確保につながるので、未来を考えた経営戦略の一環となるのです。

クレドを深く理解した従業員は、積極的に会社のためになる行動を選択していけるようになります。

そういった主体性は企業を発展させるポイントになり得るので、クレドの設定が将来におけるメリットを作り出すでしょう。

コンプライアンスに関する意識の向上

従業員に対してコンプライアンスを意識させられることも、クレドを導入するメリットになります。

なぜ「コンプライアンスが大切なのか」といった基本的なことを浸透させるためにも、クレドを積極的に導入することが勧められるでしょう。

コンプライアンスは、社員全員が間違いなく遵守しなければならないものであるため、全体への周知が欠かせません。

クレドは社員全員に均等にその重要さを伝えるツールにもなるので、コンプライアンスに関する意識改革を考えている場合には有効な手段となるでしょう。

クレドの作成・浸透までの9ステップ

クレドを実際に作成し、従業員にまで浸透させるためには、いくつかのステップを踏んでいく必要があります。

以下の9点を参考にして、クレドの作成と浸透を進められる環境を整備してみましょう。

  1. クレド作成の目的を考える
  2. 計画を明確にする
  3. クレド作成メンバーの選定
  4. 全従業員からのヒアリング
  5. 経営層とのすり合わせ
  6. クレドを文章化
  7. 社内全体へクレドの発信
  8. オフィスやサイトなどへのクレドの掲載
  9. 定期的に運用を見直す

1. クレド作成の目的を考える

「クレドをなぜ作成したいのか」「どうしてクレドが必要なのか」といったことを考えて、目的をはっきりさせることが第一段階です。

クレドからどのような効果を得たいのかを話し合って、具体的な目的を持って臨みましょう。

2. 計画を明確にする

クレドの作成から浸透までの計画を明確にして、必要となる流れを把握することも、重要なステップになります。

スムーズにクレドを従業員に認知してもらうためにも、初期段階から浸透までの計画を立てておきましょう。

3. クレド作成メンバーの選定

クレドを実際に作成するメンバーを募り、選定を行うことで、意思疎通を重視しながらの展開が可能となります。

決定権を持つメンバーはあくまで少数に絞って、目標や計画がブレないようにしましょう。

4. 全従業員からのヒアリング

クレドの関係者となる全従業員に対してヒアリングを行い、感じている問題や課題を知ることも大切なステップになります。

対面での聞き取りはもちろん、言いにくい内容を考慮して無記名でのアンケートを実施するなど、あらゆる方法でヒアリングを行うことがポイントです。

5. 経営層とのすり合わせ

企業の経営に深く携わる人たちと意見をすり合わせることで、クレドはより実用的なものとなります。

経営目線からの意見も尊重して、クレドと会社の実情との間に齟齬が発生しないように努めましょう。

6. クレドを文章化

クレドの目的が明確になったなら、文章化して実際に使える形に整えます。

具体的かつシンプルな形に落とし込み、常に意識できるような言葉を選ぶのがコツです。

7. 社内全体へクレドの発信

文章化したクレドは社内全体に発信して、認知を促す必要があります。

従業員が確認しやすい形にすることが理想となるため、紙面での配布や休憩室への掲示など、複数の方法でクレドをアピールするのがポイントです。

8. オフィスやサイトなどへのクレドの掲載

クレドがある程度従業員の間で広まった後は、オフィスや会社のWebサイトにも掲載し、外部の人たちへのアピールを行います。

クレドは企業の特徴となり、顔となる要素でもあるので、積極的に企業外にいる人たちにも認知を促すのがおすすめです。

9. 定期的に運用を見直す

クレドは一度完成させただけで終わりではなく、定期的にその運用内容を見直すことが求められます。

会社の方向性や従業員の要求する環境が変わったときなどは、クレドの見直しを行って柔軟に対応するようにしましょう。

クレドが有名な海外の企業事例

クレドは海外の企業から広まった手法であるため、さまざまな事例が見つけられます。

いくつかの企業事例を確認して、クレドを導入する際の参考としてみてください。

  • リッツ・カールトン
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン
  • Zappos.com

リッツ・カールトン

「ゴールドスタンダード」という企業理念を掲げている「リッツ・カールトン」は、クレド、モットー、サービスの3つを従業員に浸透させ、事業における方向性を示しています。

クレドでは「顧客へのおもてなしと快適さの提供を大切な使命」とし、「最高のパーソナルサービスを提供すること」を目指すとしています。

利用者が口にする前に願望やニーズを読み取って、サービスに反映していくこともサービスの一環として捉えられているので、企業としての高いクオリティを維持できているのでしょう。

リッツ・カールトンは顧客だけでなく、従業員の育成に力を入れることも表明しています。

クレドを信じて働いた社員が報われるような体制作りは、将来的な事業を支える根本的な柱になるため、リッツ・カールトンの事例は多くの企業の参考になるでしょう。

ジョンソン・エンド・ジョンソン

アメリカに本拠地を置く「ジョンソン・エンド・ジョンソン」も、「Our Credo」というクレドを導入しています。

このクレドには企業として意識するべき優先順位が制定されていて、顧客、全社員、地域社会という順に守るべきだと主張しているのが特徴。

顧客を第一に考えることで、社員の生活が守られ、地域社会への貢献につながり、そして最終的に株主の権利が保持されるとするこのクレドは、事業の際の指針として有効となります。

「顧客を何よりも優先する」というクレドは比較的ポピュラーなものですが、ジョンソン・エンド・ジョンソンのようにそこに明確な目的意識を加えることで、社員はよりクレドに対する理解を深めることができるでしょう。

Zappos.com

靴の販売事業を行っているアメリカの企業「Zappos.com」もクレドを設定し、企業としての方向性を明確にしています。

「Core Values」と呼ばれるクレドは、10個の項目に分かれていて、それぞれ従業員の意識を改革することに貢献しているのです。

「変化を受け入れて原動力とすること」「成長と学びを追求していけ」「謙虚な姿勢でいろ」といった人生の格言のようなクレドが設定されているので、プライベートでも行動指針となり得るような魅力を感じられます。

クレドが有名な日本の企業事例

海外発の考え方であるクレドですが、日本企業のなかにも既に浸透していて、下記のような企業から参考となる事例を引き出すことができます。

より身近な企業を参考とすることで、自社に必要なクレドが明確になることもあるので、以下をチェックして具体的な方向性を定めてみるのもおすすめです。

  • GREE
  • 楽天
  • ニチレイ

GREE

世界で初めてモバイルソーシャルゲームの開発を行ったことでも有名な「GREE」は、インターネット事業にふさわしく「インターネットを通じて、世界をより良くする。」ことを存在意義として掲げています。

さらに行動規範として「ロジカル × クリエイティブ × スピード。」を設定し、3つの要素を掛け算することを目指しているとのこと。

他にも「現状に甘んじない。さらに高い目標をめざす。」「常に前向きに挑戦する。成功するまでやり続ける。」といった規範があり、従業員の意識改革を促しています。

さらに目指す姿として「毎日を楽しく幸せに、社会を自由で効率的に。」といったビジョンも設定し、将来的な方向性を示しているのもGREEのクレドの特徴です。

楽天

「楽天」はクレドとして「ブランドコンセプト」と「成功のコンセプト」を作成し、企業内外に対して自社の方向性や社会への姿勢を示しています。

「仮説→実行→検証→仕組化」や「品性高潔 -気高く誇りを持つ-」など具体性のある指標もあり、これからクレドを作成する際の参考になるでしょう。

「スピード!!スピード!!スピード!!」や「常に改善、常に前進」といった意欲的なクレドも豊富なので、企業としての基本的な性質が伺えます。

ニチレイ

冷凍食品でお馴染みの「ニチレイ」は、食品としてのフロンティアカンパニーであり続けることをクレドとして掲げています。

お客様と社会、そして取引先に対しての行動方針を明確にしていて、今後のサービスにおける重要な指針を作っているのです。

シンプルに内容がまとめられている点が魅力で、コンパクトなクレドを作成したい場合には参考にできるでしょう。

まとめ:クレドは企業における「全体の意識」を変えるきっかけになる!

クレドを作成することは、企業における全体の意識を変えて、より良い環境での仕事を実現することにつながります。

ただ「頑張ろう」や「改善しよう!」ではなく、具体的な指針を従業員に示し、その意識を根付かせることに特化したクレドだからこそ、環境の改革を行うことができるのです。

特に従業員への意識改革が必要だと感じる際には、クレドは有力な手動となります。

この機会に自社オリジナルのクレドを作成して、従業員の意識をひとつにまとめ上げてみてはいかがでしょうか。