0から始めるデジタルマーケティング施策【16の手法を20,319字で徹底解説】

こんにちは。当ブログの編集長を務める小川です。
株式会社Hajimariでマーケティングを担当しています。

今回は、誰でも「デジタルマーケティング」を実践し新規顧客の増加という成果までつなげることができるレベルまで落とし込むことを目的とし、可能な限り具体的に解説をしました。

そのため20,000字を超えてしまいましたが、その分濃い内容にできたと思います。また本編は書きやすさの観点から敬語を使っていませんがご了承ください。

それでは、本編をどうぞ。

デジタルマーケティングとは、何を叶えるものなのか?

貴社では、なぜデジタルマーケティング施策を始めようと思われたのだろうか?
まずは今回叶えたいゴールと、デジタルマーケティングでできること(=目的)が合致しているかを確認しよう。

デジタルマーケティングの目的や定義は様々な解説があるが、ここでは

「オンライン上で見込み客とつながり、新規顧客(売上)を増やす」

これをデジタルマーケティングの目的として解説をしていく。

そのため、

・これまではリアルな営業で新規顧客を獲得していたが、リアルでは限界がきたためオンライン上でも顧客を獲得できるようにしたい。

・デジタルを活用することで、新規顧客獲得のコストパフォーマンスを高めたい。

といった課題を感じられている場合は、今回の話は役に立つだ。

逆に、デジタルを駆使することで既存顧客のリピート増加や購入単価アップ(アップセル・クロスセル)をしたいといった課題や、商品・サービスブランディングをしたいといったニーズを持たれている場合には、本コンテンツでは期待に添えないだろう。

今回の貴社が求めるゴールとマッチしている場合は、読み進めてほしい。

デジタルマーケティングによるつながり(重要な前提)

「オンライン上で見込み客とつながり、新規顧客(売上)を増やす」

上記がデジタルマーケティングの目的だが、この「つながり」とは何だろうか?
ここでの理解がズレていると致命的なため、先に解説をしておきたい。

  • デジタルマーケティングによるつながりには2種類ある
  • デジタルマーケティングの目的は最適化ではない
  • デジタルマーケティングは顧客とどこでつながるのか?

■デジタルマーケティングによるつながりには2種類ある

デジタルマーケティングによるつながりには、「目に見えるつながり」と「目に見えないつながり」の2種類が存在する。

目に見えるつながりとは、たとえばメールやSNSで見込み客やり取りをしており、お互いがお互いを認識している状態のことを指す。

では、見込み客は定期的にこちらが提供するコンテンツを見たりWEBサイトに訪れたりしており、こちらの存在を認識していた。そしてニーズが生まれた時に直接、記憶していたサービス名を検索して問い合わせた。この場合には見込み客とのつながりを私たちは認識することができない。

または、知人がサービスを記憶しており、そこから紹介され問い合わせてきた場合も、事前につながりを認識することはできないだろう。これが目に見えないつながりだ。

■デジタルマーケティングの目的は最適化ではない

このように「見えないつながり」がある以上、全てを計測し分析することは困難である。

デジタルマーケティングは計測をし数値化をすることで最適化を測れるのがメリットだと言われるが、それ自体が目的ではない。目的はあくまで「オンライン上で見込み客とつながり、新規顧客(売上)を増やす」ことだ。

計測できないからと見えない繋がりを軽視してしまうと、本来増やせていた新規顧客(売上)を見過ごしてしまうことになる。

まずは、デジタルマーケティングとはデジタルを駆使することで全ての数値と見込み客行動を把握することで施策を最適化させる魔法の手法だ、といった幻想はここで捨てておこう。

■デジタルマーケティングは顧客とどこでつながるのか?

SEO、コンテンツマーケティング、SNSマーケティング、PPC(クリック課金)、ネイティブ広告、リターゲティング広告、マーケティングオートメーション、メールマーケティング、オンラインPR、インバウンドマーケティングなど、様々な手法が取り上げられるデジタルマーケティング。

その多さに混乱をしてしまい、一体どこから着手すれば良いのか、どこまでやり切れば良いのかがわからない企業が多いのではないだろうか?

確かにあらゆる手法が存在するものの、「実際に見込み客とつながる媒体」を整理すると下記の5つの媒体に絞られる。

1.検索エンジン
2.WEBサイト、アプリ
3.メール
4.SNS(facebook、Instagram、Twitter、LINE)
5.youtube

デジタルマーケティングを成功させるには、手法の前に全体の戦略を立てなければならない。反対に、戦略を立てずに枝葉の手法から始めてしまうと失敗する。

まずは誰をターゲットとし、その場合にはどの媒体から始めるのが効果的なのか、どんなコミュニケーションを取り新規顧客開拓へとつなげるのかをしっかりと設計をした上で、実行する際の適切な手法を選択するのがデジタルマーケティングを始める流れとなる。

デジタルマーケティングを始める前に

デジタルマーケティングを始める前に、まず確認しなければならないことがある。
それは、CAC(1顧客あたりの獲得費用)だ。

簡単に言うと、「1人(社)の新規顧客を獲得するのに使える費用はいくらか?」ということである。もしも1人(社)の新規顧客を獲得するのに5,000円しか使えなければ、取れるデジタルマーケティングの施策も限定される。

ここで「5,000円しか使えないから5,000円以内に収まる施策から始めよう」と考えてしまうと失敗する。先ほど伝えた通り、戦略に基づく適切な手法を選択しなければ、デジタルマーケティングは成功しない。5,000円以内に収まる施策を選んでも、その施策が適切な手法でなければ意味がないのである。

もしもCACの関係で適切な施策を選ぶことができないのであれば、コストのかかわらないオフライン施策を愚直に続けるか、CACの上限を伸ばすために利益を伸ばす何かしらの工夫をしなければならない。もしかすると、ビジネスモデルからの改善が必須の場合もあるかもしれない。

いずれにせよ、CACを把握しないままデジタルマーケティングを始めることはできない。
そしてCACの把握はデジタルマーケティングに関わらず知っておくべき指標であるため、必ず事前に把握をしておこう。

CACやLTVについてわからない場合は、下記の記事を参考にしていただきたい。
・リンク
・リンク

それではいよいよ、デジタルマーケティングを始めよう。

デジタルマーケティングの1歩目はCVキーワード探しから

まず着手すべきなのが、CV(コンバージョン)キーワード探しだ。

CV(コンバージョン)とは「成果」のことであり、貴社がどんなビジネスをやっているかでその成果ポイントは変わる。例えば、資料請求、アプリDL、問い合わせなどがCVとなる。

そしてCVキーワードとはCVにつながるキーワードのことで、たとえばエンジニアの派遣会社をしている企業であれば「エンジニア 派遣」はCVキーワードの可能性が高い。

また例えば「大学受験 予備校」「大学受験 予備校 おすすめ」は大学受験の予備校をしている企業にとってはCVキーワードとなるはずだ。

CVキーワードで検索するユーザーは、まさに貴社の商品やサービスを探しているユーザーであり、顧客となる可能性が最も高いユーザーと言える。

そのためデジタルマーケティングを始める際には、このCVキーワードの攻略から着手するのがセオリーだ。

そしてCVキーワードで検索するユーザーに貴社の商品・サービスを知ってもらう為には、CVキーワードで検索した際に貴社のサービスHPやメディアなどが上位に表示されるようにしなければならない。

>>CVキーワードの探し方(coming soon)

■CVキーワードの攻略に使える手法は主に3つ

CVキーワードを攻略する際に使う主な手法は以下の3つ。

①自社サイト、メディアでの上位表示(SEO対策)
②Google、yahooのリスティング広告(検索連動型広告)
③成果報酬による送客(アフィリエイトなど)

一番理想なのが、CVキーワードで検索した場合に自社サイトやメディアが上位表示されることだ。そのためには、オウンドメディアを作成したりすでにあるサービスHPのSEO対策をするなどの方法がある。

しかし、オウンドメディア制作やSEO対策は効果を出すまでに時間がかかる中長期的な施策となる。そこで必要になるのがリスティング広告だ。広告費を使うことで、すぐに検索結果の上位を抑えることができる。

その他の手法として活用できるのが、既に上位表示されている記事に成果報酬を支払うことで広告を掲載してもらう手法だ。

>>SEO対策(coming soon)
>>リスティング広告(coming soon)
>>アフィリエイト(coming soon)

■CVキーワード攻略はBtoCとBtoBによって状況が異なる

CVキーワードの攻略で注意点がある。

それは、「BtoBは一般的にCVキーワードの数が少ない傾向にある」ということだ。
もちろんビジネスによって状況は異なるが、BtoBの場合にはCVキーワード攻略だけでは十分な集客ができない可能性が高い。

そしてデジタルマーケティングで「とりあえずオウンドメディアを作ろう!」と考える企業が多く見受けられるが、そもそもCVキーワードが少ない場合、オウンドメディアは費用対効果に合わない可能性があるので注意しよう。

反対にBtoCは比較的CVキーワードの数が多い傾向にあるため、CVキーワード攻略をやり切る前にその他の様々な施策に手を出すことで、「広く浅く手を出して効果がイマイチ」という結果にならないよう注意をしたい。

貴社がどのようなビジネスを行い、誰をターゲットにしているかで最適なデジタルマーケティング手法が何かも変わる。

デジタルマーケティングでは既存顧客を最大限に活用しよう

CVキーワードで新規顧客獲得の1歩目を踏み出した。

ここからSNSマーケティング等でさらに新規顧客の獲得経路を増やしていこう!…となる前に、もし貴社ビジネスですでに既存顧客が集まっているのであれば、まずやっておかなければならないことがある。

それが既存顧客リストの活用だ。

おそらく多くのビジネスではデジタルマーケティングを始めようとなる前段階で、営業による顧客開拓により既存顧客がある程度集まっているのではないだろうか…?

もしも200〜300名ほど集まっているのであれば、効果的なデジタルマーケティング施策で新規顧客を増やすことができる。具体的にはfacebook広告、Google広告によるオーディエンスターゲティング広告の活用だ。

先ほどはキーワードでターゲティングをし広告を出したが、今回はオーディエンス情報をもとにターゲティングをする。

例えば、「年齢25歳〜30歳、東京、男性、経営者」のオーディエンスに配信するといったオーディエンス条件を絞って配信できるのがオーディエンスターゲティング広告という手法だ。

今回はその手法を活用し、既存顧客に類似したオーディエンス に広告を配信する。既存顧客のリスト(メールアドレス等の情報)をアップロードし、facebook広告やGoogle広告で設定をするだけで確度の高い見込み客に配信が可能となる。

facebook広告やGoogle広告で高い成果を出しやすいデジタルマーケティング施策であるため、既存顧客リストが200〜300件以上集まっている場合には、必ず実施しよう。

>>facebook広告の類似オーディエンス配信について(coming soon)
>>Google広告の類似オーディエンス配信について(coming soon)

デジタルマーケティングは手法を増やす前に「入り口」を増やせ

リスティング広告でCVキーワードを攻略した。既存顧客リストも活用した。
次こそは、facebook、Instagram、TwitterなどSNSに着手だ!…となる前に、実はまだまだ考えなければいけないポイントがある。

前提として、このように順々に着手していくのは、予算とリソースに限りがある場合を想定しているためだ。もしも予算も潤沢、各施策のクオリティを落とさずに着手できるのであれば、もちろん様々な施策を一気に試し成果の出た施策に徐々に絞ることで費用対効果を高めていくのが成功法だろう。

ただ実際には、予算とリソースには制限があり、全ての施策を一気に試し失敗しても良いというケースは少ない。だからこそ今回は、成果の出る可能性の高い施策から順々に着手し、右肩上がりに徐々に成果を伸ばしていくことを想定した解説になっていることを前提として考えていただきたい。

そうした場合に重要になるのが、見込み客の「入り口」を増やすという考え方となる。

  • ■見込み客の「入り口」を増やすとは?
  • ■なぜ媒体を増やすより「入り口」を増やした方が良いのか?
  • ■「入り口」を増やすという考えから、媒体を増やす

■見込み客の「入り口」を増やすとは?

デジタルマーケティングでCVを増やしたい場合、見込み客の入り口=CVポイントを増やすのが正攻法の1つとなる。

具体的には、リスティング広告で問い合わせが増えてきた場合、同じ広告(LP)をfacebook広告などSNS広告でも試すのではなく、問い合わせ以外のCVポイントとして「無料資料請求」「料金表ダウンロード」「お役立ち資料」「ホワイトペーパー 」などを用意する。

こうすることで、これまで問い合わせまでのモチベーションはなかった見込み客にもCVしてもらえるようになり、CVの母数を増やすことができる。

広告用のLPにCVポイントを増やすだけでできるため、少ない労力で効果を期待できる方法だ。

■なぜ媒体を増やすより「入り口」を増やした方が良いのか?

理由として、媒体の特性の違いがある。

リスティング広告の場合、特定のキーワードを検索して見込み客が能動的にLPに訪れるため、問い合わせの確度は比較的高い。しかし、SNS広告はfacebookやTwitterを見ている際に広告が差し込まれるため、能動的ではなく受動的にLPに訪れることになる。

そのため、リスティング広告で上手くいったLPであっても、SNS広告では上手くいかないと言ったケースはごく普通にある現象だ。SNS広告に手を拡げる場合には、SNS広告にあったLP(=訴求)を考えて実施しないと効果は出ないことが多い。

入り口=CVポイントを増やす施策は、見込み客のCVまでのハードルを下げるため、問い合わせで成果の出ているLPであればほぼ確実にCVの数を増やすことができる。

■「入り口」を増やすという考えから、媒体を増やす

「入り口」を増やすという考えから始めると、媒体を増やす際の参考にもなる。

例えばリスティング広告は前述の通り比較的確度の高い見込み客にアプローチができるため、問い合わせを目的としたLPがマッチする。

反対にSNS広告は問い合わせではハードルが高い可能性が高いため、「ホワイトペーパーのダウンロード」や「セミナーへの参加」などをCVポイントとしたLPがマッチする可能性が高い。

もちろん、広告費に余裕があればどのCVポイントが最適かをA/Bテストで確かめるのがベストではあるが、そこまで余裕がない場合には媒体によって仮説を立ててマッチするLPを試していくのがベターなやり方だ。

SNS広告に限らずオウンドメディアを作成する場合も、CVキーワードで上位表示させアクセスを集めるメディアを作るのであれば、問い合わせを目的としたLPへの誘導や資料請求をCVポイントにするのが良いし、CVキーワード以外の幅広いキーワードでもアクセスを集めるのであれば、ハードルの低い「ホワイトペーパー」「お役立ち資料」のダウンロードが適していると考えられる。

このように、顧客視点で見込み客の「入り口」を増やすという考えに則ると、幅広いデジタルマーケティングの手法においても、最適な手法を取捨選別できるようになる。

デジタルマーケティングで成果を発揮させるために重要なマーケターのもう1つの仕事

ここで、デジタルマーケティングの落とし穴を紹介しておきたい。

それは、これまで解説したデジタルマーケティングを実践したとしても、成果につながるとは限らないという落とし穴だ。

デジタルマーケティングの目的=成果は、最初に述べたように「オンライン上で見込み客とつながり、新規顧客(売上)を増やすこと」である。つまり、新規顧客が増えなければ意味がないのである。

では、これまで解説したデジタルマーケティング施策を実行すれば新規顧客が増えるかというとそうではない。増えるのはあくまで見込み客であり、いわゆる「リード」の数が増えているにすぎない。

このリードが新規顧客になるかどうかは、その後の営業活動によって決まる。そしてマーケターがデジタルマーケティングで本当に成果を出したいのであれば、この営業活動部分にもしっかりとコミットしなければならない。

  • ■例外:WEB上で全てが完結する商品・サービスの場合は状況が異なる
  • ■デジタルマーケティングで成果を出せない本当の理由
  • ■デジタルマーケティングの目的を間違わなければ、自然と全体最適が意識できる

■例外:WEB上で全てが完結する商品・サービスの場合は状況が異なる

例外として、WEB上で商品・サービスの購入まで完結するサービスの場合には状況が異なる。その場合には、全てをデジタルマーケティング施策の中で完結させることになる。

そして特徴として、WEB完結型の商品・サービスの場合には、営業が不要な代わりに「セールスコピーライティング 」の分野が発展している。

いかに見込み客を獲得し、新規顧客まで引き上げるのかを極めるのがWEB完結型であり、WEB上で完結しないビジネスのマーケティングとでは、必要なスキル、施策が大きく異なる。

そして今回はWEB上で完結しないビジネスのマーケティングをメインに話を進めていきたい。

■デジタルマーケティングで成果を出せない本当の理由

マーケティング部署と営業との衝突、意見の食い違いはよくある話だ。

そしてその大きな要因が、マーケターが本当の意味でデジタルマーケティングで成果を出すことに必要な仕事を理解していないことにある。

本当に必要なマーケターの仕事とは、前述の通り、獲得した見込み客を新規顧客につなげるために必要な営業活動の改善だ。

まだ必要な顧客が少なくても良かった初期フェーズでは、社長の知り合い(またはそこからの紹介)のアポ、問い合わせのアポ、既存顧客からの紹介アポなど、比較的確度の高いアポで必要な顧客数をまかなうことができていた。

しかし、デジタルマーケティングが必要な成長フェーズに入ると、見込み客(リード)の数は増えていくものの、確度の高い問い合わせの割合は徐々に少なくなってくる。

そのため、これまでと同じ営業活動のやり方では成果を出しにくくなる。

そしてこの流れを理解していないと、営業の目標はこれまでと同じ問い合わせのアポ率から設定されるため、どんどん営業は目標の達成は困難となる。

例えば、これまでは問い合わせからのアポ率が8割あったとする。しかし成長期に入りデジタルマーケティングで見込み客を増やしたことで、アポ率はどんどん下がっていく。

しかし「今期の売上を達成するにはこれだけのアポが必要。マーケが獲得したリードがこれだけ増える想定だから、この8割でこれだけのアポは現実的なはずだ。」といった形で営業の目標達成の難易度は上がっていく、などの現象が起こる。

また、マーケとしてはリードが増えているので成果が出ていると考えているが、現場では新規顧客が増えず営業難易度が上がっているため、営業の中でマーケへの不満が募り衝突が起こるわけである。

■デジタルマーケティングの目的を間違わなければ、自然と全体最適が意識できる

上記で説明した営業とマーケの衝突はよくある話だが、マーケターがデジタルマーケティングの目的を間違わなければ、この状況は改善できる。

デジタルマーケティングで「入り口」を増やした分、顧客化へのハードルが高くなるのは自然な流れだ。

例えば、問い合わせをしてきた企業をアポにつなげるのと資料請求をしてきた見込み客をアポにつなげるのでは、当然難易度は異なる。さらに「お役立ち資料」をダウンロードした見込み客であれば、まだサービスへの理解もニーズも薄く、いきなりアポにつなげるのは不可能に近い。

この状況で、デジタルマーケティングの目的である「新規顧客を増やすこと」に則って考えれば、マーケターが本当にやるべき仕事は自然と見えてくるだろう。

デジタルマーケティングにマッチした営業活動

それでは次に、デジタルマーケティングにマッチした営業活動について解説したい。

前述したように、デジタルマーケティングを推進することで営業活動では「見込み客(リード)の質と量の問題」が発生する。

  • ■見込み客(リード)の質と量の問題について
  • ■インサイドセールスの立ち上げについて
  • ■MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入問題について
  • ■デジタルマーケターと営業との連携のポイント

■見込み客(リード)の質と量の問題について

デジタルマーケティングの推進で成長フェーズに入った企業では、見込み客の質が落ちる。
これは全く見込みのないズレたターゲットを集客してしまっているということではなく、すぐに商談にはつながらない「そのうち客」「まだまだ客」が増えるということ。

そのためビジネス上重要な見込み客を集客できているわけだが、営業のハードルは高くなるため営業からすれば非常に困る。

しかしここで、「営業が質の高いリードを集めて欲しいというから問い合わせまでのハードルを上げる」ということは絶対にしてはいけない。理由は前述したとおり。

そのため、デジタルマーケターはリードの質と量のバランスを見極めながら、オファー設計と営業活動の改善に努めることになる。

例えば、リードの量を増やすために「資料請求」のオファーではなく、ハードルの低い「ホワイトペーパー のダウンロード」のオファーを設計し広告やオウンドメディアで大量のリードを獲得したとする。

商品・サービスに興味を持って問い合わせたわけではないため、そのまま営業にリードを渡しても当然成果は出にくく、新規顧客獲得というデジタルマーケティングの目的の成果は出ない。

そこで必要になるのが、インサイドセールスの立ち上げだ。

■インサイドセールスの立ち上げについて

営業をインサイドセールスとフィールドセールスとに分け、フィールドセールスにリードを渡す前に1ステップを挟み、見込みの高いホットリードを選別して渡すのがインサイドセールスの役割となる。

どのようなリードをどのようなオファー(コンテンツ)で集めているのか?インサイドセールスはどのように接触しどのようにしてホットリードを選別するのか?など、インサイドセールスによる営業活動は、当然だがデジタルマーケターが関わり設計しなければ機能しない。

このようにデジタルマーケターは、広告運用やオウンドメディア運用といったマーケティングらしい仕事だけではなく、デジタルマーケティングで成果を出すために必要なことには全て取り組んでいく姿勢が重要だ。

■MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入問題について

デジタルマーケティングの推進で問題になるのが、「とりあえずMAツール導入しよう」問題。ツールを導入するだけでデジタルマーケティングを推進できるようになった感をお手頃に感じられるのがポイントだ。大半は効果的に活用できず終わる。

MAツールを効果的に活用するには、その導入目的を明確にしなければならない。

リードが増えインサイドセールスを立ち上げた。では、インサイドセールスが効果的にホットリードを見つけるにはどうすれば良いだろうか?

重要なのは、見込み客の顕在化のシグナルを検知すること。

・特定の課題を解決したいというニーズが生まれた
・自社の商品やサービスに興味を持った
・比較検討段階に入った

など、インサイドセールスが接触するべきタイミングが存在する。

しかし、見込み客の顕在化のタイミングがいつくるかはわからず、これらのタイミング以外に接触をしてもホットリード化している可能性は薄いため、労力対効果に見合わない。

つまり、インサイドセールスが効果的に機能をするためには、見込み客の顕在化のシグナルを検知する仕組みが必要となる。そしてこの仕組みを実現するのが、MAツールの役割だ。

そのため、リード数が少なくインサイドセールスが必要ではないタイミングでMAツールを導入しても期待している効果は得られないし、見込み客の顕在化のシグナルが検知できるポイント(例えば特定のページを見た、コンテンツをダウンロードした、メールのリンクをクリックしたなど)が設計できていなければ、効果を発揮することはない。

インサイドセールスの立ち上げと同じく、MAツールの導入においてもデジタルマーケターが営業と連携しながら体制づくりをする必要がある。

このように、デジタルマーケターは施策と営業活動をマッチさせ機能させることが仕事となる。マーケティングのスキルだけではなく、成果を出すために必要な組織作りのスキルまで求められるのが真の意味でのデジタルマーケターだ。

■デジタルマーケターと営業との連携のポイント

デジタルマーケターと営業との連携にはお互いのリスペクトが重要になる。

しかし実際には、お互いが「本当の意味でお客さんのことを理解しているのは自分たちだ」と考えがちで、対立してしまうことが多い。

そして、こうなるのには理由がある。実は、営業の指すお客さんとデジタルマーケターが指すお客さんは同じようで異なるのだ。

営業がお客さんに接触するのは、商談でのタイミングが多い。またはホットリードとなった見込み客だ。そのため、既に自社の商品・サービスを認知していて比較検討している段階のお客さんとなる。

それに対しデジタルマーケターは、オンライン上(webサイト上など)にいる見込み客と接する機会が多い。その多くはまだ自社の商品・サービスを認知しておらず、こちらの話に耳を傾けてくれることはない。

このように、営業とデジタルマーケターでは同じお客さんでもその性質は大きく異なる。そして、営業もデジタルマーケターも顧客のプロフェッショナルである点には違いはない。

この違いを理解しお互いにリスペクトを持って連携できるかどうかが、デジタルマーケティングの推進、インサイドセールス の立ち上げ、MAツールの導入といった施策を成功に導くポイントだ。

デジタルマーケティングの成果を最大化させる

ここまでで、効果を発揮しやすい基本的なデジタルマーケティング実施を実行した。
そして、デジタルマーケティングで成果を出すための体制(営業活動)を整えた。

ここまでできると、リードの増加が新規顧客の増加に直結するため、リード数の最大化を意識すれば自然と成果も伸びていく状態となっているはずだ。

そしてデジタルマーケティングの成果を最大化させるための施策として、いよいよSNS広告、SNSマーケティング、オウンドメディアなどに本格的に着手することになる。

デジタルマーケティングの重要な骨子の部分については解説をしたため、後の施策はほぼテクニック論となってしまうことから、下記に主な手法をまとめた。

常にデジタルマーケティングの目的を忘れることなく、基本を抑えて実行すればどれもしっかりと効果を発揮できる施策だ。とは言え、どのビジネスでも100%効果を発揮できる手法は存在しないため、現場のデジタルマーケターに主体的に取り組んでいただければと思う。

デジタルマーケティングの施策、主な手法を16種類ご紹介

ここまでで、デジタルマーケティングで成果を出すための大枠の流れを解説した。
最後にデジタルマーケティングの代表的な施策、手法を16種類ご紹介していく。

  • 1.リスティング広告(検索連動型広告) Google広告、Yahoo広告
  • 2.リマーケティング広告、リターゲティング広告
  • 3.facebook広告、Instagram広告
  • 4.Twitter広告
  • 5.LINE広告
  • 6.youtube広告(動画広告)
  • 7.アドネットワーク広告
  • 8.ネイティブアド広告
  • 9.SNSマーケティング(facebook、Twitterなど)
  • 10.メールマーケティング
  • 11.コンテンツマーケティング
  • 12.SEO対策
  • 13.オウンドメディア
  • 14.アフィリエイト
  • 15.LPO(ランディングページ 最適化)
  • 16.EFO(入力フォーム最適化)

1.リスティング広告(検索連動型広告) Google広告、Yahoo広告

デジタルマーケティングで一番はじめに着手すべき施策。Google広告とYahoo広告の2種類があり多少の機能面の違いはあるものの、考え方は同じだ。

ただし、広告の出し方なども多機能に渡り複雑なため使いこなすにはしっかりとした知識が必要になる。

>>リスティング広告について(coming soon)

2.リマーケティング広告、リターゲティング広告

こちらもGoogle広告とYahoo広告の機能で実施できる広告施策。

リスティング広告と一括りで言われることもあるが、実際には検索キーワードに対して広告を出す検索連動型広告がリスティング広告であり、リマーケティング広告は一度サイトに訪問したユーザーに対して広告を出す手法となる。

また、リスティング広告はテキスト広告なのに対しリマーケティングではディスプレイ広告(バナー等)がメインになるなど、わかりにくい単語だったり機能が存在するため、こちらもしっかりと学ばないと使いこなすことは難しい。

ちなみにリマーケティング広告とリターゲティング広告は名前が違うだけで指している内容は全く同じもののため、好きな方で呼べば問題ない。

>>リマーケティング広告について(coming soon)

またサーチターゲティング広告やインフィード広告などそのほかにも様々な広告の出し方があるため、広告の成果を伸ばしていく際にはプロフェッショナルに任せていく必要がある。

3.facebook広告、Instagram広告

いわゆるSNS広告の一種。SNS広告を始める際にはまずfacebook広告から試していくのが無難な選択肢となる。(もちろん商品・サービスの特性、ターゲットによって異なる)

実はfacebook広告とInstagram広告は同じ管理画面で広告を出稿できるため、基本的にはどちらの媒体にも広告を出すのが基本だ。媒体や配信面ごとの数値も管理画面で確認できるため、どちらかの数値が悪い場合には止めれば問題ない。

facebook広告(以下、Instagramも含む)はまずは性別、年齢、地域、職業、興味関心といった条件でターゲティングをし、バナー画像のクリエイティブをいくつも回しながら費用対効果を伸ばしていく。

CVが溜まってきた場合は前述した類似オーディエンス(過去にCVしたオーディンスに類似した人に広告を出す手法)を活用することで、安定してCV数を拡大していくことができる。

もちろんリスティング広告などで既存顧客データが溜まっていればすぐに類似オーディエンスが利用できるため、やはりまずはリスティング広告やリマーケティング広告でCVで確度の高いユーザーからCVを獲得できるようにし、その後にfacebook広告の類似オーディエンスを活用していくのが王道な流れと言えるだろう。

>>fecebook広告、Instagram広告について(coming soon)

4.Twitter広告

こちらもSNS広告の一種。リスティング広告、facebook広告の運用を理解できていれば、考え方自体は変わらないためそこまで難しくはない。
facebook広告と同じくオーディエンスターゲティングが可能で、特徴としてはTwitter上で特定のキーワードを使用しているユーザーをターゲティングしたり、特定の人のフォロワーをターゲティングできたりする。

例えば、「デジタルマーケティング」とTwitterで呟いている人に広告を出す、デジタルマーケティングで有名な人をフォローしている人に広告を出す、といったイメージだ。

またfacebook広告よりも使用するバナーの自由度が高いのも特徴となる。例えばfacebook広告ではバナーに含んで良いテキストの量の制限が決まっており、あまりバナーで訴求できる自由度が高くない。その点Twitter広告では今のところ大きな制限がないため、訴求の自由度が高い。

>>Twitter広告について(coming soon)

5.LINE広告

続いて、LINE広告。リスティングやfacebook広告と比べるとあまり広告のイメージは強くないかもしれない。

基本的には、facebook広告と同じ配信手法のイメージを持ってもらえればOK。facebookやリスティング(Google検索、Yahoo検索)をあまり使わないユーザー層にもアプローチできるのがポイント。

私の前職では「お母さん」がターゲットだったため、このLINE広告の費用対効果は高かった。

>>LINE広告について(coming soon)

6.youtube広告(動画広告)

動画広告の1種であるyoutube広告。動画の制作が必要になるため、他の広告手法に比べ実施の難易度は高い。また他の広告よりもセオリーが確立できていない分、成果を出せるかどうかもやってみなければわからない部分が多い。

CMと同じように認知を目的に活用するのか、他の手法と同じくCVを狙いにいくのかでも使い方は変わるだろう。

マーケティング業界では、◯◯マーケティングだ、今後はSNSの活用は必須だ!、オウンドメディアをつくろう!といったようにブームのようなものが存在するが、動画広告もその1つだと感じている。

このようなブームは誰かが意図的に作っている可能性が高く、広告代理店などが「まだ動画広告やってないの?」と目新しさを武器におすすめしてくるのがいつもの流れだ。

確かにまだライバルたちが使っていないが故に、上手くハマれば爆発的な成果を出すことができるため、絶対にやるべきではないと否定するつもりはない。

しかし、リスティング広告やfacebook広告なども出たばかりはライバルが少なく非常に安い費用でCVが取れてウハウハだったが、徐々に同じような成果が出なくなり苦しくなる…というのもまたいつもの流れであり、メリット・デメリットが存在する。

そのため、自社で深く顧客理解をした結果として動画広告がマッチしていると考えられる、またはセオリーな手法で着実に成果が出ているため媒体を増やすチャレンジをしたい、といった場合でなければ、積極的に手を出す必要ない手法だと考えている。

>>youtube広告について(coming soon)

7.アドネットワーク広告

アドネットワーク広告についても一応の紹介をしておくが、要は「ネットワーク上のいろんなところに広告を出せる手法」だと理解しておけば問題ない。

有名なところでは、GDN(グーグルディスプレイネットワーク)、YDN(ヤフーディスプレイネットワーク)があり、Google広告やYahoo広告の広告手法の1つとして存在するため、リスティング広告などの勉強をしていればセットで学ぶ範囲と言える。

ネット検索をし色々な記事やアプリを見たりしているときに、たくさんのバナー広告を見ることはないだろうか?あれがアドネットワーク広告だ。

たくさんの量を出せる分、当然反応率は悪い。特徴として「CPAは低く済むもののCV数はそこまで多くない」という結果に落ち着くことが多い。

※もちろん、商品・サービスによって成果は異なる。多くのCVが獲得できる場合もある。
※CPAは、「かけた費用÷獲得したCV数で、要は1CVあたりにかかる平均費用」

そのため、広告手法を拡大させるフェーズでの手段の1つとなるだろう。

>>アドネットワーク広告について(coming soon)

8.ネイティブアド広告

ネイティブアドは手法というよりも概念に近いものだが、よく聞く言葉ではあるので紹介する。手法としては、記事広告やインフィード広告というものがそれにあたる。

理解としては、「広告っぽさをなくして自然に溶け込ませることで成果をあげよう」と考えてもらえれば問題ない。

これまでいくつも紹介したように、広告手法は拡大の一歩をたどり、ユーザーは様々な広告を見ることになった。その結果、ユーザーは広告を広告と認識するようになり、広告の効果は落ちていった。

ユーザーは面白いコンテンツは消費するが、広告は無視する。そこでコンテンツを挟んだりコンテンツに見せかけることで広告成果を高めようというのがネイティブアド広告だ。

具体的にはインフィード広告と呼ばれる、YahooのTOPにあるニュース欄やニュースアプリなどのコンテンツが表示される間に一部広告を出す手法がある。ニュース等のコンテンツに溶け込ませることで、ユーザーは広告っぽさを感じにくくなる。

また、その一環で使われるのが記事広告という手法。先ほどのようにニュース欄に出しても良いし、他メディアに記事として載せてもらうでもOK。ニュース欄やメディア→記事コンテンツ→広告といったように記事コンテンツがワンクッション挟まれる。

一見、広告までワンクッション挟むため成果は落ちそうに見えるが、広告っぽさがなく抵抗感が薄まる点、記事コンテンツの中で商品・サービスのニーズ喚起や理解促進がされることで、通常の広告よりも効果が高くなる場合がある。

どんな記事コンテンツを作るかで成果も変わるため、実行難易度は比較的高い手法だ。

ちなみに、「この広告手法は効果が落ちてきているので、新しいこの手法がおすすめですよ」といった主張は無視して良い。(と個人的には思っている)

確かに既存の広告手法はライバルが増えにつれ効果は落ちていくのが自然の流れだ。しかし、昔と今の効果の比較は実は一切参考にならないし意味がない。効果が落ちているのはライバルも同じであるし、重要なのは「費用対効果の合う範囲で成果を出せるかどうか?」だからだ。

例えばビジネスモデル上、CPAを15,000円以下でCVが出ていれば問題ないのであれば、「昔は10,000円で取れていたけど5,000円ほど上がってしまった」としても一切問題はない。周りが騒いでいるだけの本質的でない問題提起は全て無視しよう。

>>アドネットワーク広告について(coming soon)
>>インフィード広告について(coming soon)
>>記事広告について(coming soon)

9.SNSマーケティング(facebook、Twitterなど)

SNSマーケティングは、SNS広告とは違う。実際のfacebookアカウント、Twitterアカウントのフォロワーを増やし、自分のアカウントを通じて商品・サービスを宣伝する手法だ。

商品・サービスの宣伝以外でも、ホワイトペーパーの紹介、自社メディアへの誘導、セミナー集客などさまざまな活用の仕方がある。

SNSアカウントを育てることで、1つの広告媒体として活用するのがSNSマーケティングの役割となる。そのためセオリーが存在せず、実行難易度は非常に高い。

セオリーはないものの、企業の公式アカウントなどでの成功事例は少なく、社員の個人アカウントを育て広告媒体として活用している成功例の方がが多く見られる。(BtoBだと代表取締役やCXOクラスの人が多い)

後ほど紹介するオウンドメディアと同じく、1つの広告媒体としてメディアを育てるつもりで中長期的に取り組む必要があるため、短期的に成果を求める場合にはおすすめしない。

>>SNSマーケティングについて

10.メールマーケティング

メールマーケティングは奥深い。要は既存顧客やアドレスを手に入れた見込み客にメールを配信して何かしらの成果へとつなげる手法ではあるが、さまざまな使い道がある。

既存顧客にメールを配信しリピートを促すこともできれば、見込み客のリストにメールを配信し商品・サービスの購入を促すこともできる。

またステップメール (登録後にAのメール、登録後3日目にBのメール、登録後7日目にCのメールを送るなど、事前にセッティングしたメールを好きな順番・タイミングで送ることのできる手法)を組んで、見込み客に商品・サービスを購入してもらうまでのストーリーを作るなど。

またMAツールと組み合わせて、定期的にメールを配信し、ユーザーが顕在化したタイミング(特定のリンクをクリックしたなど)で架電アプローチをしアポにつなげるといった仕組みをつくることもできる。

既存顧客への販促メールやステップメールの構築は、セールスコピーライティングなど実行難易度は高いが、MAツールを活用した顕在化ユーザー検知の仕組み作りはセオリー通りに進めれば誰でも実行することができるだろう。

>>メールマーケティングについて(coming soon)

11.コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングはあまりデジタルマーケティングに詳しくない方でも知っている言葉ではないだろうか?ちなみにこれもネイティブアドと同じく概念の1つだ。

簡単に言えば、コンテンツをマーケティングに活かすという考え方となるが、重要なのはコンテンツが持つ「顧客視点」の考え方となる。

基本的に広告は「企業が自社の商品・サービスを売るために出しているメッセージ」であり企業側が見込み客に伝えたいことを伝える、いわば企業主体のメッセージになる。

しかし、極論、見込み客は企業の発信に一切興味はない。CVキーワードは見込み客が求めているものと企業側の商品・サービスがマッチしているために効果を発揮するが、そうでない場合にはやはり、見込み客は企業の商品・サービスに興味はない。

そのため広告には限界があるわけだが、そこで企業主体の発信ではなく顧客目線の発信をしていこうというのがコンテンツマーケティングの根幹の考え方となる。

コンテンツとは「見込み客が求めているもの」「見込み客が知りたい情報」であり、この顧客視点で考えられたコンテンツを発信することで見込み客とつながろうというのがコンテンツマーケティングの目的だ。

そのため、顧客視点で考えられたコンテンツを活用している施策・手法はすべてコンテンツマーケティングに含まれると考えて良い。そう考えれば、オウンドメディアの記事も、ネイティブアドの記事広告も、メールコンテンツも、フォロワーを増やすためのSNSの発信も、すべてコンテンツマーケティングの一環と言えるだろう。

このようにコンテンツマーケティングとは概念の一種であるため、「コンテンツマーケティングを始めましょう」といっても何ら具体的な施策を指しているわけではなく、「あくまでコンテンツを活用したデジタルマーケティング施策の戦略を考えていきましょう」くらいに捉えるのが正しい考え方だと思う。

>>コンテンツマーケティングについて(coming soon)

12.SEO対策

マーケティング施策の中でも有名で好まれているのがSEO対策。しかしこれも施策の1つとはあまり言えず、私個人としてはあまり「SEO」という言葉自体を使うのが好きではない。

SEOとはGoogleやYahooの検索結果で上位を取るための技術、対策のことを指す。しかし今では基本的なセオリーに則って記事コンテンツを作成すれば上位を狙える環境が整っているため、あえて「SEO対策」という言葉を使う必要性はないと考えている。

これも、「SEO対策」という切り口で商品・サービスを売りたい企業があえて使っているもの、というのが個人的な見解だ。

検索結果で上位を狙う必要性が出てくるのは、自社のサービスサイトなどのオウンドメディアを運用する場合がほとんどのため、オウンドメディア運用という文脈で必要なことを学んでいけば、自然と「SEO対策」に含まれるノウハウ、情報も学べるだろう。

そのため、SEO対策については深く理解しなくてOKというのが本コンテンツの方針となる。

>>SEO対策について(coming soon)

13.オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社が持つメディア媒体のことを指す。

基本的な役割としては、「自社でメディアを作り広告媒体として活用する」ことになるため、SNSマーケティングで解説したTwitterやfacebookアカウントもオウンドメディアの1つとして考えても良いかもしれない。

その他、自社のコーポレートサイト、自社のサービスサイト、自社が運用するメディアなどがオウンドメディアにあたる。

広告媒体として活用するためには、少なくとも数万PVほどのユーザーが集まるメディアに育てる必要があるため、コンテンツマーケティングの考え方に則り、見込み客が欲しているコンテンツ、知りたがっている情報は何かを把握し最適なコンテンツを発信し続けなければならない。

当然だが、「媒体として育てる」という観点からも中長期的な施策となる。広告は広告費をかければすぐにCVが生まれCPAがいくらかを随時確認しながら運用ができるが、オウンドメディアはコンテンツの作成費用や運用費用をかけて、広告媒体として育つまで投資をし続けなければならない。

この点を経営者なり事業責任者が理解をしていないと、いざ始めても継続ができずに施策として頓挫する可能性が高い。デジタルマーケターとしては非常に実行難易度の高い施策と言えるだろう。

また、広告媒体としての活用以外にも認知獲得やブランディングなどその他の活用方法が考えられることから、目的を明確にして施策を始めないと、多くを求めすぎるが故に失敗するケースも多く見受けられる。

たとえばオウンドメディアとして業界で有名になる、または見込み客に好意的なイメージで認知されているといった場合、オウンドメディアに関わらない通常の広告の成果にもプラスに働いている可能性が考えられる。

これはまさに本コンテンツの冒頭で解説した「見えないつながり」であり、明確な効果測定ができないため難しい問題だ。

オウンドメディアは成果が出るかがわからない、デジタルマーケティング施策の中でも投資要素の強い施策となるため、明確なビジョンや信念を持ち、専任で運用できる人材を確保することをおすすめする。

「中長期的な施策のため、とりあえず早めにオウンドメディアには着手しておくほうが良いですよ」と言われた場合は信用しない方が良いだろう。

>>オウンドメディアについて(coming soon)

14.アフィリエイト

アフィリエイトはオウンドメディアの逆で、他者が運用するメディアを広告媒体として活用する手法となる。他者のメディアを活用させていただく分、CVが出た際には成果報酬を払う仕組みだ。

アフィリエイトの有名なサービスとして「A8」というサービスがあり、アフィリエイターと企業をつないでくれる。そのためアフィリエイトを始めたい場合には「A8」に問い合わせよう。

成果報酬型のため、デジタルマーケティングの初期フェーズから活用しても良い手法だ。

>>アフィリエイトについて(coming soon)

15.LPO(ランディングページ 最適化)

最後の方に紹介しているが、実はデジタルマーケティングの初期フェーズで重要になる手法・施策になるのがLPOだ。

デジタルマーケティングでは、まずCVキーワードを探しリスティング広告で成果を出していくのがセオリーだと解説をしたが、それにはLPが必要になる。

LP(ランディングページ)とは広告の飛び先となるページのことで、広告で集めたアクセスをCV(特定の成果)へとつなげる役割を持つ。サービスサイトのTOPページをLPとして使うこともあれば、1枚のみのページを作成して使うこともある。

このLPの制作が実はデジタルマーケティングの要であるものの、非常に奥深いため解説はまた別途設けたい。

そしてLPO(ランディングページ最適化)とは、一度作ったLPを実際に広告で回し、その成果を見てLPの改善を続けることで効果の高いLPへとブラッシュアップさせていくことを指す。

やろうと思えばいくらでも改善できてしまうが、成果を出すのであればポイントは絞った方が良い。具体的には、「ファーストビュー」と「オファー」の2点に絞ろう。

ファーストビューは一番はじめに見える場所、つまり一番上のことであり、商品・サービスのキャッチコピーがある。つまり、「訴求」の改善をするのがファーストビューだ。

「誰に何を伝えるか」がマーケティングの根本であるため、ファーストビューをどのように作るかで成果は大きく変わることが多い。

そして、オファー設計も成果が大きく変わるポイントだ。例えば問い合わせを資料請求にしてハードルを下げるだけでも成果は変わるし、「◯日までに資料請求をいただいた方に◯◯を特別プレゼント」といったように期限を設けるだけでも成果は変わる。

本記事でも解説したようにオファー設計はその後の営業活動にも関わるため慎重に設計をしなければならないが、その分成果を大きく変えられるメリットもあるため、デジタルマーケターはまずこのオファー設計=LPOに注力することをおすすめする。

注意点としては、どこまでこだわるか。この点についてはネイティブアドの項目でも話したように「必要なCV数を必要なCPA以内で取ることができているか」で判断すれば良い。

よりCPAを安く!と考えLPOに注力しすぎるよりも、必要なラインをクリアしたら次のステージに進むほうが効果的だ。ここのバランス感覚がついているかといった点で、デジタルマーケターとしての経験値が問われるだろう。

>>LPO(ランディングページ最適化)について(coming soon)

16.EFO(入力フォーム最適化)

EFOとは、問い合わせや資料請求をしてもらうのに使うフォームを最適化する施策だ。

一般的に入力項目の数が少ないほど成果は高くなる傾向にあるが、当然項目を減らせば問い合わせの質の低下や、その後の営業のしやすさが変わってくる。そのためオファー設計と同じように慎重に考え設計しなければならない。

また、項目の数意外にも入力のストレスがかからないようなUI/UXのデザインも重要となる。当然ではあるが、入力フォームに訪れる人が多ければ多いほどわずかな数値の改善で成果は変わるため重要な施策だ。

とは言え、ある程度入力フォームのセオリーは確立されているため、最適化以前に初期設計の段階でしっかりとこだわってフォーム制作をすることをおすすめする。

EFOが必要な場合は、初期に適当に作ってしまった際に行うことがほとんどで、最適化よりも作り直しするパターンが多いのではないかと推測している。

フォームの入力完了率は非常に重要な要素であるため、初期から妥協せずに制作しよう。

>>EFO(入力フォーム最適化)について(coming soon)

以上で本編終了となる。

デジタルマーケティングのプロセス、全体像を視覚的に理解する

ここまで20,000字を超えたコンテンツをお読みいただきありがとうございました。
おそらくデジタルマーケティングのおおよその流れについてはご理解いただけたのではないかと思います。

しかし上記で紹介してきましたように、デジタルマーケティングの手法は様々あり、一見複雑に見えます。

そこでデジタルマーケティングのプロセス、全体像を視覚的に理解できる資料を今後用意したいと考えています。

また、現在(comming soon)となっているリンクについては、随時コンテンツを追加していく予定です。

コンテンツの更新については私のTwitterアカウント(@t_ogawa19930126)でお知らせしてく予定ですので、良ければフォローしてみてください。

引き続きお楽しみください。

プロダクトマネージャー(PDM)とは?その役割と必要なスキルについて

プロダクトマネージャー(PDM)という役職を聞いたことがある一方で、実際にどんな役割を担っているのか。また、どんなスキルが必要なのかについてはよくわからない。

といった悩みを抱える方に今回の記事を読んで頂きたいと思っております。

実際に筆者自身もプロダクトマネージャー(PDM)の職に従事していた経験があります。

独自の観点を踏まえつつ、プロダクトマネージャー(PDM)がどんな役割を担いどんな仕事をするかについて詳しく説明していきます。

それではいきましょう。

プロダクトマネージャー(PDM)とは

プロダクトマネージャー(PDM)とは、プロダクトが実現したい「目標・目的」を遂げるためにチームを指揮する人のことです。イメージとしてはチームリーダーといったところでしょうか。

もちろん、プロダクトマネージャー自身がその目標や目的を生み出す場合もあります。

実現したい目標のために、人が足りてない。となった場合には人の採用を。戦略が考え込めてない。となった場合には、戦略を考えます。

プロダクトマネージャーに決まった仕事はありません。目標の達成において、常に臨機応変に対応することが求められる。といった心構えが非常に重要なのです。

  • プロダクトとは何か
  • プロダクトマネージャー(PDM)の役割
  • プロダクトマネージャー(PDM)の仕事内容

 

プロダクトとは何か

直訳すると「プロダクト」とは、製品のことです。

少しわかりづらいかもしれませんが、あなたの身の回りでもプロダクトは多数存在します。

例えば、今この記事を閲覧するためにスマートフォンかあるいはPCを利用しているのではないでしょうか。

それらも、メーカー企業が販売している「プロダクト」なのです。

他にも電化製品、例えば冷蔵庫やクーラー、洗濯機のようなものもプロダクトにあたります。

プロダクトの定義は非常に広義ですが、身の回りのものを想像すると良いでしょう。

 

プロダクトマネージャー(PDM)の役割

「プロダクトマネージャー」の役割は、消費者が欲しいと思うプロダクトを世に出すことです。

プロダクトマネージャーの役割をはたす上で最も必要なことは、製品に対する熱意であり、顧客の満足度を上げるという本質的な姿勢です。

その上で、顧客との共感力を高める必要があります。

 

プロダクトマネージャー(PDM)の仕事内容

プロダクトマネージャーの仕事内容についてふれていきましょう。

1.ロードマップの作成(目標や目的の作成等)

2.ビジネスケースの作成(ビジネスモデルやKPIの作成等)

3.新商品の立案、開発(実務の仕切り)

上記のように製品を世に出すまでの販売するまでの上流工程をとりしきるのが仕事となります。

営業、開発、財務、法務など様々なセクションと連携しつつ、とりまとめる重要なポジションです。

プロジェクトマネージャー(PM)やプロダクトオーナー(PO)との違いは

プロダクトマネージャー(PDM)と類似しているポジションにプロジェクトマネージャー(PM)などがあります。

プロジェクトマネージャー(PM)も、プロダクトマネージャー(PDM)と同じく重要なポジションです。

しかしながら役割的には、全く異なります。プロダクトマネージャー以外の役割について、その違いについてふれていきます。

  • プロジェクトマネージャー(PM)とは
  • プロダクトオーナー(PO)とは
  • プロダクトマネージャーとの違いは何か

 

プロジェクトマネージャー(PM)とは

プロジェクトマネージャーとは、どのようなポジションなのでしょうか。

プロジェクトマネージャーは、製品の品質や開発コストや、リリーススケジュールの管理などに焦点を当てたポジションです。

それに対しプロダクトマネージャーは、どいやったら製品を作れるか?顧客ニーズを満たすためには、どうすればよいかを考えるポジションと言えます。

 

プロダクトオーナー(PO)とは

次に「プロジェクトオーナー」について、ふれていきます。

こちらもプロダクトマネージャーと似たような言葉です。

プロダクトオーナーとは、開発プロセスを管理、統括し、開発を成功へ導くために開発メンバーを牽引する立場です。

プロダクトオーナーは開発そのものの方向性を定めプロダクトそのものの価値を最大化することを常に考える立場でもあります。

 

プロダクトマネージャー(PDM)との違いは何か

プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違いとは、役割そのものの違いです。

プロダクトマネージャーは「製品」と向き合うのに対してプロジェクトマネージャーは「人」と向き合う役割です。

組織やプロジェクトによっては、この異なる役割を兼任するケースもあります。

兼任によりコスト削減にはなりますが、明確な違いの役割を1人でこなすのは、かなりの重責となります。

プロダクトマネージャー(PDM)に必要なスキルは?

プロダクトマネージャーになるには、いったいどうしたらよいのでしょうか?

資格などは、必要なのでしょうか?

結論から言えばプロダクトマネージャーの仕事をするには資格は必要ないのです。

資格はないよりあったほうがいいですが、なくてもなれるのです。

資格よりも必要となるのは、プロダクトマネージャーとしてのスキルです。

プロダクトマネージャーとして仕事をするために必要なスキルについて説明していきます。

  • 未来を予測し、欠けているものに「気づく力」
  • 自分だけが知っている気づきを信じて「身を委ねる力」
  • ステークホルダーを巻き込み「味方にする力」
  • 苦しい状況でも「諦めない力」

 

未来を予測し、欠けているものに「気づく力」

プロダクトマネージャーは、顧客ニーズを満たしつつ、世の中に必要とされる「モノ」を生み出す仕事ですから、人より先を見据える能力が必要です。

つまり、未来を予測できる力が必要です。

そして常にアンテナを張り、情報を取得しトレンドを把握し、今何が必要か?欠けているものは、何か?これに気づく能力が必要です。

顧客からこ課題に対して、解決できるためには、新たな情報を積極的に取り込む必要があります。

自らが進んでオリジナルのモノを発想できる能力も必要です。

 

自分だけが知っている気づきを信じて「身を委ねる力」

プロダクトマネージャーの役割は、製品に向き合う仕事となります。

さらには、企業(売手)と顧客(買手)を結びつける役割もあります。

そのためには、両者の思いをよく理解することが必要です。

自分から見て自分以外のニーズを満たすには、相手のことを中心に考える必要があります。

つまり、相手が安心して身を委ねる存在となる必要があるのです。

そのためには、視野を広く「気づく」ことが大切となります。

 

ステークホルダーを巻き込み「味方にする力」

プロダクトマネージャーは、タスク完了までのプロセスの中で非常に多くの人と関わります。

そのため、管理者であるプロダクトマネージャーには、当然のことながらコミュニケーション能力が求められます。

様々なセクションの各担当者との連携の強化をはかり、効率的に仕事を進める必要があります。

リーダーシップを十分に発揮し周囲をフル活用します。

ステークホルダーを巻き込もほどの強い主導力が必要です。

 

苦しい状況下でも「諦めない力」

プロダクトマネージャーの役割を全うするまでに様々な問題が起こりますが、あらゆる困難を乗りこえてゴールを目指す諦めない根気強さが必要です。

リーダーとして最も必要な「諦めない力」は、何よりも必要なのです。

プロダクトマネージャー(PDM)が必ず読むべき本

プロダクトマネージャーという重要なポジションとなると、多くの人をリードしていかなければなりません。

そのため、豊富な知識が必要です。

常日頃から積極的に情報を仕入れ、知識を増やしていきましょう。

またこれからプロダクトマネージャーになりたいという方におすすめの書籍をいくつかご紹介しましょう。

  • 「起業の科学」
  • 「イシューからはじめよ」
  • 「エンジニアリング組織論への招待」
  • 「ジョブ理論」

 

起業の科学

日本ビジネスをリードする起業家の皆さんにぜひおすすめたいしたいのが、こちらの一冊。

スタートアップにおいて誰しもが必ず直面する課題と問題においての解決策が時系列に整理されていて、わかりすい参考書籍です。

これを読めば起業してからの失敗を恐れることはないでしょう。

発行日:2017年11月6日
著者名: 田所雅之
出版社: 日経BP

 

イシューからはじめよ

こちらの書籍は「ロジカルシンキング・問題解決の決定版」というキャッチフレーズのように、プロフェッショナルなキャリアの思考術が垣間見える参考書籍です。

業務における様々なトラブルのヒントがここに隠されています。

発売日:2010年12月
著者:安宅和人
出版社:英治出版

 

エンジニアリング組織論への招待

プロダクトマネージャー含めたIT業界でマネージメント業務に携わる人に対してエンジニアリングにおける様々な課題を解決する思考を学べるよき教科書です。

発売日: 2018年02月22日
著者: 広木大地
出版社: 技術評論社

 

ジョブ理論

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

マネージャーとして、そしてマーケターとして学ぶべき点が多いのが、こちらの書籍です。

消費というアクションとイノベーションを予測することによる消費メカニズムを詳細に説明しています。

人、モノ、金、情報を動かす謎を解き明かしています。

発売日: 2017年08月01日頃
著者/編集: クレイトン・M・クリステンセン, 依田光江レーベルハーパーコリンズ・ノンフィクション
出版社: ハーパーコリンズ・ジャパン

プロダクトマネージャー(PDM)になる方法

プロダクトマネージャーに実際になるには、どうすればよいのでしょうか。

プロダクトマネージャーになるには、資格はいりません。

ポジション的には、多くの人をとりまとめるリーダーとなるので資質が問われます。

  • 自ら起業する(初期のスタートアップ社長はほぼPDMみたいなもの。)
  • ベンチャー企業でプロダクトマネージャー(PDM)として経験を積む
  • プロダクトマネージャー(PDM)として転職する

 

自ら起業する

プロダクトマネージャーになるには、様々な手段がありますが、自らが起業するといいい選択肢もあります。

「どういうことだ?」と思われる方も多いかと思いますが、実はスタートアップ経営者はプロダクトマネージャーの役割を担うケースがほとんどです。

当然、初期の段階では、優秀なプロダクトマネージャーを雇えるはずもないので、経営者としての仕事はもちろん、プロダクトマネージャーとしての仕事もすることになります。

 

ベンチャー企業でプロダクトマネージャー(PDM)として経験を積む

将来的なビジョンを見据えてプロダクトマネージャーを目指しているならば、大手企業で働くよりもベンチャー企業に就職し、様々な仕事を行い経験を積みプロダクトマネージャーとしてキャリアアップを目指す方法もあります。

大手企業ではプロダクトマネージャーを経験するのは30代半ばです。しかしながら、ベンチャー企業であれば、20代のうちにプロダクトマネージャーが経験できるでしょう。

 

プロダクトマネージャー(PDM)として転職する

プロダクトマネージャーになるには、営業・エンジニアなど、これまでいくつもの職務経験を経てからキャリアアップしてプロダクトマネージャーになるというケースもあります。

他業種で経験を経てから、プロダクトマネージャーとして転職というパターンもあります。

プロダクトマネージャーとして転職するためにおすすめの転職エージェントはハイクラス転職を扱っている「ビズリーチ」です。

ここでは、「ビズリーチ」の詳しい説明は省きますが、ぜひ興味のある方は一度相談してみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「プロダクトマネージャー(PDM)とは?その役割と必要なスキルについて」というテーマで詳しく解説しました。

IT業界には、様々な仕事と役割が存在します。情報技術とテクノロジーの進化と共に、それに応じたエンジニアの需要は増すばかりですが、様々な案件を成功に導くためには、プロダクトマネージャーの力が必要とされます。

新たな物を生み出すプロダクトマネージャーは、開発業務における最前線の立場のリーダーです。

自社の利益を上げると共に顧客の満足度をも満たす重要なポジションです。

多くの人材をとりまとめプロジェクトを成功に導くリーダーとしての役割は、プレッシャーもありますが、プロジェクトの成功を左右するのは、プロダクトマネージャーの実力が大きく影響します。

そんなやり甲斐のあるポジションで仕事をして成功した時の評価は周囲からも高まります

共感マップとは?その目的から作り方の実例を紹介

ペルソナはマーケティング戦略のアイデアの源泉ですが、近年はペルソナをより多面的、重層的に捉えるための思考装置(フレームワーク)がいろいろ発明されています。

「カスタマージャーニーマップ」は、さまざまなタッチポイントでのユーザー体験User Experience(UX)を時系列で整理して「旅するペルソナ」を多面的に捉えようとします。

「共感マップ」は、ユーザー体験を「見る・聞く・考える・話す・痛みを感じる・欲する」という6つの層に分けて、それぞれの層でのペルソナの感情に共感することでユーザーニーズを捉えようとします。

どちらも近年注目されているマーケティング手法ですが、この記事では「共感マップ」について、その目的や作り方などを分かりやすく解説しています。ぜひ、参考にしてください。

共感マップとは

共感マップは1枚の紙に、ペルソナが何を「見たり・聞いたり・考えたり」しているかを、短い言葉でたくさん書き集めたものです。

ペルソナはユーザーのいわば「表側」のプロフィール、世間に見えている横顔ですが、共感マップはユーザーのさまざまな意識層に分け入ったときに見えてくるプロフィールです。

なぜそれが「共感マップ」と呼ばれるかというと、マーケターや開発者がこのマップによってユーザーに共感する手掛かりが得られるからです。その共感からユーザーニーズが見えてきます。

共感マップの目的

共感マップの目的は、ユーザーのさまざまな意識・感情に共感することで、ユーザーニーズを捉えることです。また、このマップを作ることでユーザーへの「共感力」を高めるという目的もあります。

ペルソナの設定で示される人物像は、いわば小説の初めのページにある「登場人物の紹介」で、まだ物語は展開されていません。共感マップは、まだ物語そのものではありませんが、登場人物(ユーザー)の思考や感情の断片が1枚の紙の上に散りばめられています。この散りばめられた素材を物語(ユーザーニーズ)に組み立てていくのが、マーケターの共感力です。

共感マップのもう1つの目的は、開発チームの全員がユーザーニーズの把握に必要な「素材」を共有することです。ペルソナの設定だけでは、そこから想定されるユーザー体験(UX)にはメンバー間でのズレがあります。それをできるだけ小さくしてくれるのが共感マップです。

共感マップの作り方

共感マップは次のような手順で作成します。

  • 1.共感マップのシートを用意
  • 2.中央にペルソナのアイコンを記入する
  • 3.ブレストや顧客調査のデータから、共感マップに書き込む情報を洗い出す
  • 4.ペルソナ視点で考えるための6つの要素
  • 5.チーム全体でペルソナを共有、ブラッシュアップしていく

1.共感マップのシートを用意

まず、共感マップの白地図を用意します。テンプレートを印刷しても良いし、自分で作ることもできます。

 

2.中央にペルソナのアイコンを記入する

シート中央の円にペルソナのアイコンを描きます。単なる顔)マークでも、ペルソナを象徴する人物の顔写真でもかまいません。

 

3.ブレストや顧客調査のデータから、共感マップに書き込む情報を洗い出す

共感マップを作るには、ブレストによるペルソナの仮説または、リサーチによるペルソナに関するデータが必要です。その情報に基づいて、ペルソナの意識や感情を洗い出し、該当する欄に書き込んでいきます。

この書き込み(言語化)が、マーケターや開発チームのメンバーがペルソナに共感するためのフック(引っ掛けどころ)になります。

 

4.ペルソナ視点で考えるための6つの要素

共感マップは6つの領域に区切られており、それぞれがペルソナ視点で考えるための要素です。

1.「見ているもの」を洗い出す

ペルソナが見ているもの、といってもたくさんありすぎるので、開発中の商品やサービスと連想関係にあるようなものを洗い出していきます。「風が吹くと桶屋が儲かる」的な遠い因果関係や連想関係でもかまいません。

例えば、釣りをテーマにしたソーシャルゲームを開発中なら、釣り好きのペルソナが日常生活でふと目を留めるものは何かを考えます。朝、通勤のときに目にするスタンドの釣り情報紙、ユーチューブの釣り動画、魚屋の店頭、海辺の旅館をロケした旅番組など「釣り心」刺激するさまざまなシーンがあります。

 

2.「聞いていること」を洗い出す

周囲の人たちからペルソナが聞いていることです。釣り仲間の自慢話やホラ話、釣りの師匠と仰ぐ人の教訓、「今週も釣りなの」という妻の恨み節、釣り船の船頭の「今日はなぜ釣れないのか」という100通りもある言い訳など、ペルソナが耳が何に反応するかを洗い出します。

 

3.「考えていること・感じていること」を洗い出す

ペルソナがいつも考えていること(考えていそうなこと)を書きだします。その中には、口に出しては言わないこともあるでしょう。釣行前夜の「バカ釣れする仕掛け」の工夫やそれを使ったときの爆釣の妄想、欲しいけれども高価な釣り道具のこと、釣り場に向かう電車でいつもするシュミレーションなど、さまざまです。

 

4.「言っていること・やっていること」を洗い出す

ペルソナがふだん言いそうな言葉、していそうな行動を書き出します。釣行費をひねり出すために昼食代を節約する、釣った魚のサイズは1.5倍して吹聴する、餌釣りをバカにする人をイイ格好しいだと非難する、スーパーの肴を見ると鮮度が悪いとディスるなどなど。

 

5.「痛みを与えるもの」を洗い出す

ペルソナがふだん抱えている痛みや不安を書き出します。釣りに行って坊主だったときの帰りの電車の憂うつ、収入のかなりの部分を釣りに使うので貯蓄がゼロ、釣友ばかり釣って自分がサッパリ釣れない悔しさ、釣り新聞は釣果を水増ししているという疑惑、釣り道楽に対する妻の苦言、などなど。

 

6.「得られるもの」を洗い出す

ペルソナがふだん欲しているものやことを書き出します。宝くじに当たって会社を辞めて釣り船を買って釣りざんまいの日々を送る、釣りだけでなく料理の腕も一流になって有名になる、在宅ワークで海辺に引越して毎朝釣りをする、オリジナル仕掛けが商品化されて大ヒットする、などなど。

 

5.チーム全体でペルソナを共有、ブラッシュアップしていく

できた共感マップを用いて、チームのメンバー全員でペルソナに対する深い理解と共感を共有します。上記の例でもわかるように、釣り好きの気持ちや行動を深く理解しないで釣りのソーシャルゲームを作ることはできません。

また、共感マップは新しいリサーチや情報を加味して、つねにブラッシュアップしていくことが必要です。

共感マップを作る際の注意点

共感マップは、無限といってもよいくらいあるペルソナの意識や感情から、そのペルソナに特有で本質的な素顔を捉えようとするものです。

アイデアを出すためには、まずブレインストーミングをすることがおすすめです。短い時間でたくさんのアイデアが得られます。しかし、それだけでは仮説としてのペルソナに留まり、思い込みにすぎなかったり、重要なポイントを見逃している可能性があります。

ブレーンストーミングの後に、あるいは共感マップを一応作った後に、想定されるユーザーにヒアリングして検証することは非常に重要です。

共感マップの使い方

もっとも重要でかつ難しいのは、せっかく作った共感マップを有効に利用することです。共感マップは作ること自体にも、ペルソナを肉付けする(物語のネタを得る)意味がありますが、できたマップをどう使うかがより重要です。

書き留めたユーザーの特性から直接ニーズを特定しましょう。ユーザーが言っていることとやっていることの不一致のような、2つの特性の間に見られる矛盾点に基づいてニーズを特定します。

UXデザイン(ユーザー体験の設計)のオンライン教育で有名なInteraction Design Foundation社のチーフディレクターRikke Dam氏は、共感マップの使い方について、次のような重要な指摘をしています。

ユーザーが言っていることとやっていることの不一致のような、2つの特性の間に見られる矛盾点に基づいてニーズを特定します。

引用元:https://www.interaction-design.org/literature/article/empathy-map-why-and-how-to-use-it

つまり、共感マップに現れたペルソナの感情や行動に互いに矛盾するような点があれば、そこにペルソナにとってインパクトの強いユーザー体験があり、真のユーザーニーズが隠されている、という知見です。

「共感マップに基づいて、ユーザーのニーズを組み合わせましょう。これによってデザインする上での課題が定義できるようになります」(引用元:同上)と述べているのも同じ意味です。

矛盾に気づき、なぜそのような奇妙な矛盾があるかを考えることで、ユーザーが熱烈に欲しているが満たされていないニーズを発見できるというのです。。

まとめ

共感マップは、ペルソナの設定だけでは見えてこないユーザー体験を洗い出し、そのニーズを明らかにするフレームワークです。

共感マップを作る過程でもペルソナは肉付けされていきますが、できた共感マップを有効に利用してプロダクトの課題を発見することがもっとも重要です。

インセプションデッキとは?その作り方・メリット・目的・実例を紹介

もし事業担当者(PM・PDM・PO)の方の中で「プロジェクトメンバーに確実に同じ方向に向かせたい」「これまでのアジャイル開発が100%上手く言ったとは言えず、効率的かつ高精度に推し進めていきたい」といった願望がある方は、ここで解説するインセプションデッキについて理解を深めることを強くオススメします。

当記事では以下の流れでインセプションデッキについて網羅的に解説していきます。

  • インセプションデッキとはなにか
  • インセプションデッキの目的やメリットについて
  • インセプションデッキの作り方・注意点
  • インセプションデッキの実例

[su_spacer size=”30″]

当然インセプションデッキの概念を理解するだけでは、利点は活かせません。

そこで具体的なインセプションデッキの作成方法、その上で意識しておきたいポイントについても理解しながら、チーム一丸となってプロジェクトを推進するための情報をまとめていきます。

インセプションデッキをうまく活用することができれば、【チーム内で目指すべき目標】を全メンバーが相違なく認識し、【能動的にメンバーが動きやすい環境】を整え、【効率的にコスト・納期・クオリティをクリアした成果】を出すことができるはずです。

それではいきましょう。

インセプションデッキとは

インセプションデッキとはThoughtWorks社のRobin Gibson氏が考案したものでアジャイル開発の現場でも多く取り入れられる「これからスタートするプロジェクトの全体像(目的・方向性・優先順位・開発環境など・コストや人材・背景)をプロジェクトメンバーが相違なく認識する為に作成するドキュメントです。
※アジャイル開発についてはこちらの記事(「アジャイル開発とは?その手法からメリットやデメリットを紹介」)を参照ください。

インセプションデッキ:Inception Deckは直訳すると「最初のカードの束」、その言葉のとおりこれから走り出すプロジェクトの概要をまとめ、メンバーが同じ認識・目標をもって行動するためのもの。

ドキュメントを作成、というと敷居が高く感じるかもしれませんが、実はインセプションデッキは10の質問に応えることで作成できるというもの。

プロジェクト関係者の皆さんがそろって回答することでより効果的なドキュメントになります。

メリットも大きく良いものを作りたいというあなたの希望を間違いなく叶えてくれるインセプションデッキ、ぜひ作成して下さい。

インセプションデッキをつくる目的

メリットを知る前に、インセプションデッキを作成することの目的も理解しておきましょう。

インセプションデッキとは何か、を確認いただいた方ならもう予想済みかもしれませんが…

【他に負けない最高のシステムを、能動的に動けるメンバーがそろった状態で、チーム一丸となって効率的に完成させる!】

これです。これがインセプションデッキを作成する目的です。

この結果を目指さないプロジェクトはない、のではないでしょうか?

これを目指さないプロジェクト果たして成功できるのか?

…私見ではありますが、上手くいく可能性は限りなく低いのではないかと考えます。

インセプションデッキをつくるメリット

インセプションデッキを作成することはメリットしかないのでは?!というほど大きなメリットがあるのです。

  1. チームメンバーが共通の目的・目標を明確に認識できるようになる
  2. 目指すところを理解した上で各メンバーが求められる役割を理解し行動できるようになる
  3. 競合と明確な違いのある価値あるシステムを構築できる
  4. トラブルや障壁にぶつかった時にもスムーズに的確な対応がとれるようになる
  5. プロジェクト遂行に必要なものを全てスタート前に準備できる

[su_spacer size=”30″]

このようなメリットがあるインセプションデッキ、一文でまとめるなら…


【プロジェクトスタート前に全ての必要なものを準備し、チームが一丸となって同じ目標に向かって能動的・協力的に業務遂行することができ、結果として競合に負けない良いものを作れるから】

ということになるでしょうか。

いかがですか?全てのプロジェクトにとってインセプションデッキを作成することはメリットになる、ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

インセプションデッキの作成方法

実はインセプションデッキは10の質問に回答するだけで作成できます。
考案者Jonathan氏のブログ(英語のみ)に掲載されています。)

質問は以下の十項目です。

  1. 我われはなぜここにいるのか
  2. エレベーターピッチを作る
  3. パッケージデザインを作る
  4. やらないことリストを作る
  5. 「ご近所さん」を探せ
  6. 解決案を描く
  7. 夜も眠れなくなるような問題は何だろう
  8. 期間を見極める
  9. 優先順位は?
  10. 何がどれだけ必要なのか

[su_spacer size=”30″]

それぞれの質問の意図や回答のポイントについては、以下で解説するので引き続き目を通してみて下さい。

 

インセプションデッキ質問①:我われはなぜここにいるのか

ここは、何のためにこのプロジェクトが発足し、チームを組んでいるのか、を明確にする為に回答します。

  • 対象となる顧客は誰?
  • プロジェクト発足の理由は?
  • なぜこのプロジェクトが必要?

[su_spacer size=”30″]

何故??ということにフォーカスした質問に偏っているのには訳があります。

どうして作るのか、なぜこのプロジェクトでなければならないのか、ということを明確にすることで、競合に差を付けられる存在意義のあるプロジェクトにすることができるから。

目的を明瞭に、明確にしておくことでより有効なインセプションデッキが作成できるのです。

 

インセプションデッキ質問②:エレベーターピッチを作る

エレベーターピッチなんて作ったことないぞ!?という方も安心して下さい。

以下の[]内を埋めれば簡単にエレベーターピッチが作成できる雛型があります。


[目的:潜在するニーズを満たし、抱える課題を解決したい]したい

[顧客名]向けの、

[プロダクト名]というプロダクトは、

[プロダクトカテゴリー]です。

これは[導入するメリット:重要な利点、対価に見合う説得力のある理由]ができ、

[競合サービス:代替手段の最右翼]とは違って、

[差別化できる特徴]が備わっています。

※[]内を埋めてみましょう。
[su_spacer size=”30″]

どうでしょう?

簡単にエレベーターピッチが作成できましたね。

もちろん上記を参考にオリジナルのエレベーターピッチを作成してみる!というのも良いでしょう。

 

インセプションデッキ質問③:パッケージデザインを作る

クラウドサービスも多く提供される今、
「パッケージなんて必要ないぞ?」という方もいるかも知れませんね。

それでも良いのです。

このプロジェクトの完成をイメージしやすくするためにやってみて下さい。

パッケージデザインと凝り固まるよりは、イメージロゴ・キャラクターなどと考えても良いかも知れません。

言葉で理解するだけでなく、目で見て分かるイメージでよりメンバー間の認識齟齬を埋め、明確に同じところを目指す為にやっていただきたいのです。

…想像してみてください。

わかりやすいイメージを頭の中に描いた状態で業務にあたるあなた。

対象的にイメージはなく文字だけで理解し業務にあたるあなた。

どちらも業務遂行するのには違いはありませんが、イメージできるものがあるとないと、では文字の裏にあるものを汲み取ることができるか、という点において大きな違いがあるはずです。

 

インセプションデッキ質問④:やらないことリストを作る

この質問の意図はチーム内のメンバーに向けられるものだけではなく、顧客との認識を合わせておくためにも重要なファクターとなります。

このシステム開発でやること、やらないことをはっきりとさせる為に考えます。

目線としては、

  • やること
  • やらないこと
  • 後で決めること

[su_spacer size=”30″]
以上の3つの観点で考えると良いでしょう。

 

インセプションデッキ質問⑤:「ご近所さん」を探せ

ご近所さんとはここでは「プロジェクトに関わる人物」をピックアップしておくことを指しています。

実際のチームメンバーはもちろん、何かあった時に頼れる外部の人材や、顧客側の担当者などこのプロジェクトに関わる全ての人を明記しておくことで今後の作業もスムーズになります。

 

インセプションデッキ質問⑥:解決案を描く

システム開発するにあたり、技術的に必要となるものは何かを洗い出す為の質問です。

今回開発したいものにあわせてプログラミング言語はどうするのか、ライブラリ構成はどうするか、どのようなツールが必要か、その他に必要なものがあればピックアップしましょう。

 

インセプションデッキ質問⑦:夜も眠れなくなるような問題は何だろう

夜も眠れなくなる、というのはかなり大きな問題なのではと思うかも知れませんが、ここで回答すべきは「あらゆる問題・課題・障壁」となり得るものをピックアップし、その解決策は何かということです。

起こり得るトラブル、課題についてどのような対策がとれるのか事前に準備しておくことは、その後の業務進行を確実にスムーズにしてくれます。

 

インセプションデッキ質問⑧:期間を見極める

これから始まるプロジェクトですから、ここで確実な納期を設定する訳にはいかないですよね。

ここではあくまで最初の目標として、どの程度の時期にどこまで終わらせておくべきか、目算として設定しましょう。

大枠を可視化することで今後の作業にイメージをもって取り組みやすくなります。

 

インセプションデッキ質問⑨:優先順位は?

以下の4項目と、追加で今回のプロジェクトにおける大切なポイントを4つあげ、合計8項目に関して優先順位を確定しておきます。

  1. 全機能の搭載
  2. 納期の遵守
  3. 予算
  4. クオリティ

[su_spacer size=”30″]

必ずどれも被らないようち順位をふりましょう。

この作業は後に何か起こった時、思うように進めない壁にぶつかった時の行動の指標とすることができます。

 

インセプションデッキ質問⑩:何がどれだけ必要なのか

この質問では主に、コスト・人・期間がどれだけ必要なのかを洗い出しまとめていきます。
人、というところでは人数だけでなくポジション毎に必要な人数と求める役割についても明記しておくのがオススメです。

参画するメンバーが作成したインセプションデッキをみて、能動的に期待される動きをしやすくなり、生産性もアップするので忘れないで欲しいポイントです。

インセプションデッキを作成する際の注意点

インセプションデッキを作成する際の注意点は以下です。

  1. 絶対不変の資料ではなく適宜見直しも必要と心得ること
  2. 中心的な限られたメンバーで作成しないこと

[su_spacer size=”30″]

このポイントを反故にしてしまうと、せっかくのインセプションデッキのメリットが損なわれてしまうことになりますので注意しましょう。

とくにインセプションデッキ作成に関して、限られた一部のメンバーで作成することは、結局トップダウンの一方的なものになってしまいます。

メンバーの認識齟齬の原因にもなりますので注意して下さい。

インセプションデッキの実例

10の設問に全員で回答していくことに意義があるインセプションデッキ、メリットも多くプロジェクト成功に役立つものとご理解いただけたのではないでしょうか。

ここで、興味深い実例として日経XTECKHに掲載されているものを紹介させていただきます。

日経XTECH ボックスソフトウェア社に関する話題の内容を要約すると、同社はプロジェクト立ち上げ時に納期を半減する、という無理難題とも思える壁にぶつかります。

そこで企業再生に多くの実績を挙げているコンサルタントの助言とサポートをうけ、インセプションデッキをメンバー全員で作成することに。

当初はインセプションデッキの作成もリーダー主導ですすめようとしてしまうという失敗もありましたが、そこでのコンサルタントの助言「これらの質問はメンバーの疑念を引き出すためにあるのだから、どんどん質問してくれ」もあり、リーダーひいては会社への疑念や不安(不満もあったかも知れない)を解消しながらプロジェクトを進めていくのです。

このコンサルタントの発言こそ、ここでお話ししたかったインセプションデッキを活用する意味でもあり、メリットでもあるのです。

リーダーに質問しづらい、発言しづらい、そういった縦社会こそがインセプションデッキを活用することで良い方向に舵をきるきっかけになるということではないでしょうか。

他にもこちらの実例も参考にしてみてください

まとめ

他に負けない最高のシステムを最高のチーム状態で作り上げる支えになるインセプションデッキ。

インセプションデッキについて、どんなもので、どんな意味があって、どんなメリットがあるのかということとあわせて、どのように作成すれば良いのかポイントも含めてお伝えさせていただきました。

ここでお伝えした情報をもとに、まとまりあるプロジェクトチームで、効率よく良いものを全員で作り上げることができるはずです。

これから走り出す皆さんのプロジェクトが最高の形で完了していただけることを期待しています。

VPoEの役割とは?CTOとの違いを理解しよう

近年複雑化する組織の中で、技術的な役割を担うエンジニアのコントロールはますます難しくなってきています。

ときには自社のエンジニアチームさえもスムーズに動かすことができないという話もあり、企業における課題のひとつとして挙げられることも珍しくありません。

そこで注目を集めているのが、「VPoE」という役職です。

企業にこのVPoEを設置することで、エンジニアの実力を事業の中で引き出していくことができるでしょう。

この記事ではVPoEの基本的概要と、一般的な役職であるCTOとの違いを確認していきます。

ぜひこちらを参考にVPoEの導入を検討してみてください。

VPoEとは

VPoEとは「VP of Engineering」の略称で、主にエンジニアをチーム単位で人をマネジメントする役職です。

マネジメントの責任者としてエンジニアチームをまとめ上げ、業務で各々の実力を発揮させることに期待がされます。

実際に仕事を行うエンジニアのリーダー的な存在として、組織内で働くことが多いでしょう。

企業が大きくなっていくほどに、組織の内部も複雑になり、連携や意思疎通が難しくなります。

そういった状況を打破し、エンジニアが働きやすいように企業の内部をコントロールしていくのがVPoEです。

今後はVPoEのようなエンジニアチームのマネジメントを行う役職が、企業をまとめる重要なポイントになっていくでしょう。

  • CTOとは
  • VPoEとCTOの役割における違いについて

 

CTOとは

CTO(Chief Technology Officer)とは、最高技術責任者と呼ばれる役職です。

技術的な部門を担う責任者であり、専門知識を持つ役員が任される重要な役職となっています。

近年は新しい技術の導入がビジネスに影響を与えることも多く、その結果CTOのような技術責任者の存在が企業にとって欠かせなくなってきているのです。

VPoEはその役割の特徴から、CTOと比較されやすくなっています。

それぞれの違いを理解することが、VPoEの理解を深めることになるでしょう。

 

VPoEとCTOの役割における違いについて

VPoEとCTOは近い役職として扱われますが、実際にはそれぞれの役割に明確な違いがあります。

CTOは技術責任者として、経営視点を持った上で技術に関する意思決定を行うことが役割です。

一方で、VPoEはエンジニアチームをリードする「ビルダー」の役割を担い、全体を引っ張っていくのが仕事になります。

具体的には採用、育成、評価などを行って、エンジニアチームを向上させていくのがVPoEの役割となるでしょう。

CTOの担当領域は広く、経営を含めたあらゆる業務が仕事として降りかかります。

そのためVPoEは、CTOの技術的な部分をカバーして、その存在をサポートすることも役割になってくるでしょう。

このようにVPoEとCTOの役割には、明確な違いがあります。

VPoEの役割・仕事内容

VPoEの役割や仕事内容の詳細を知ることは、企業にその存在を役立てる第一歩になります。

以下で特に重要とされるVPoEの仕事と役割を確認します。

  • エンジニアチームの育成、マネジメント
  • 他の部署と連携する
  • 適切な職場環境を整える

 

エンジニアチームの育成、マネジメント

エンジニアチームの育成やマネジメントは、VPoEにとって最も重要かつ基本となる役割です。

自社に属するエンジニアを育成して、事業に役立つ能力を身につけさせることが、VPoEの主な仕事になるでしょう。

エンジニアひとりひとりのパフォーマンスを向上させることは、そのまま事業の成果につながります。

そのためVPoEの育成能力次第で、企業の利益や成長率が変わる可能性もあるでしょう。

それくらいにVPoEは、重要な役割を担っているとも考えられます。

育成に加えて、エンジニアチームを管理するマネジメントもVPoEの仕事です。

エンジニアのモチベーションを下げさせずに、仕事の目標提示やサポートを行い、チーム全体を統括することも求められるでしょう。

どれだけ高い能力を持ったエンジニアを揃えても、バラバラに動くようではその実力を業務で発揮しきれません。

だからこそVPoEによるマネジメントが、企業にとって大きな影響力を持つことになるのです。

VPoEはエンジニアの育成とマネジメントという役割を通して、企業へ貢献をしているのです。

 

他の部署と連携する

企業内の他の部署と連携することも、VPoEの役割です。

VPoEはエンジニアチームとその他の部署をつなぐことで、必要な情報を正確に伝えて業務をサポートします。

基本的に事業のプロジェクトにはたくさんの部署が関わっていて、その規模が大きくなるほどにそれぞれの連携は難しくなります。

しかし、部署の連携ができない状態での業務は、効率の低下や、思い違いによるトラブルなどを引き起こす可能性があるでしょう。

だからこそVPoEが他部署との連携を行って、意思疎通を明確にする必要があるのです。

 

適切な職場環境を整える

エンジニアの職場環境を適切な形に整えることも、VPoEの仕事であり役割です。

どのような環境が求められているのか、具体的に必要な設備やソフトは何なのか。

そういったことを考えて整備していくことが、VPoEの役割となるでしょう。

職場環境が整備されていないと、エンジニアチームの士気は下がり、効率の低下による業務遅延が起こりえます。

そういった問題を排除するためにも、VPoEによる職場環境の整備が重要となるのです。

VPoEになるために必要なスキル

VPoEとして活躍する人材には、いくつか必要とされるスキルがあります。

その役割をまっとうできるように、重要なスキルを以下から確認しておきましょう。

  • コミュニケーションスキル
  • チームの統率力
  • エンジニアとしての経験

 

コミュニケーションスキル

VPoEという役職には、高いコミュニケーションスキルが欠かせません。

チーム内のマネジメントと他部署との連携といった職務をこなすには、人と積極的に関わっていけるコミュニケーション能力が基礎になります。

話を聞き、こちらの要望を伝える力があって初めて、VPoEとしての優秀な仕事が行えるでしょう。

コミュニケーションスキルが足りていないと、エンジニアチームの信頼を得ることができません。

他の部署とのスムーズな話し合いも難しくなるため、事業展開のスピードが落ちる可能性もあるのです。

VPoEという役職を設置する際には、そういったデメリットを避けるためにコミュニケーションスキルを持った人材を優先して採用するといいでしょう。

 

チームの統率力

エンジニアチームを統率する能力も、VPoEに必要なスキルとなります。

VPoEはチームをコントロールする仕事になるので、全体をまとめる統率力が欠かせません。

明確な意思決定やチームメンバーの管理、これからの成長のために何が必要なのかを考えることが、VPoEに求められる統率力になるでしょう。

今後の目標を提示したり、課題解決のアドバイスを行ったりして、エンジニアチームを引っ張っていくことも必要です。

その際には一方的に考えや都合を押し付けるのではなく、それぞれのエンジニアの特性や事情を理解した思いやりのあるリードが求められます。

ワンマンな働きではなく、チームで着実に進んで行けるような統率力こそが、VPoEに必要なスキルとなるでしょう。

 

エンジニアとしての経験

VPoEには、エンジニアとしての経験があることが理想となります。

エンジニアとしてかつて働いていたスキルがあれば、チームに何が足りていないのか、どんな環境が必要なのかといった判断がしやすくなるのです。

エンジニアの気持ちも理解しやすくなることから、エンジニア経験を持つ人の方がよりVPoEのポジションに合った人材になるでしょう。

そのためエンジニアとして働いていた人のキャリアアップ先として、VPoEを設定することも考えられます。

自社のエンジニアにVPoEとしての資質を持つ人材がいるのなら、新しい役職を与えてチームのマネジメントを担わせることも検討されるでしょう。

VPoEの仕事を任せるときには、エンジニア経験の有無から人材を選抜することも考えられるのです。

VPoEが今注目されている理由

VPoEはCTOと比べても、最近になって注目を集め始めた役職です。

その背景には、近年変化しつつある企業の事情が関係していると考えられます。

以下でVPoEが注目されている理由を確認し、その必要性をチェックしていきましょう。

 

チームで主体的に動ける組織力が求められている

企業の運営において、チーム単位でも主体的に動ける組織力が求められるようになったことが、VPoEの注目度を高めている理由だと考えられます。

近年はデジタルトランスフォーメーションなどによって、事業や生活がどんどん変化しているのが特徴です。

そのため事業全体にスピーディーな対応が求められるようになり、命令を受けなくても行動できる自立したチームが組織に必要とされるようになったのです。

顧客も即対応してくれる企業を求める傾向にあり、エンジニアチームはこれまで以上に素早くプロジェクトの仮説と検証を繰り返し、ブラッシュアップを進めていく必要があるでしょう。

だからこそ上層部の指示を待たずとも、主体的な動きで業務を進められるチームが重要となっています。

そしてそんなチームを牽引するのが、VPoEです。

今後もチームに主体性を持たせ、自立して動ける組織力を高める存在として、VPoEの注目度はアップしていくでしょう。

VPoEを導入している企業一覧

実際にVPoEを導入している企業は、日本国内でもたくさんあります。

以下ではその一例を紹介しますので、どんな企業がVPoEを設置しているのか確認してみましょう。

  • メルカリ
  • アカツキ
  • ラクスル

メルカリ

フリマアプリを提供するメルカリは、VPoEとCTOを分けて業務を行っています。

エンジニアがその個性を活かせる環境を作ることに力を入れているため、国内トップクラスのシェアを獲得できているのでしょう。

 

アカツキ

ゲーム開発や運営といったライブエクスペリエンス事業を進める株式会社アカツキも、VPoEを設置している企業のひとつです。

VPoEとして働きつつエンジニアとして活躍できる基盤もあるとのことなので、柔軟な職場環境による労働形態が特徴となっています。

 

ラクスル

安価なネット印刷でシェアを伸ばしているラクスルでも、VPoEが導入されています。

他にはない新しい事業スタイルを進めているラクスルは、エンジニアにも定型的な仕事以上の働きが求められることから、VPoEのような存在が重要視されるのでしょう。

まとめ

VPoEの仕事や役割は、企業を成長させるメリットにつながります。

複雑化した組織の中でエンジニアの実力を引き出すためには、VPoEの設置が急務となるかもしれません。

こちらを参考にVPoEの特徴を把握して、新たに導入する計画を立ててみてはいかがでしょうか。

ストックオプション(SO)をスタートアップで最大限に活用するためのバイブル

スタートアップとして事業展開を行うとき、優秀な社員の確保は必要不可欠です。

事業の発展に貢献してくれる人材を得ることは急務となりますが、スタートアップが多額の給与を支払うことは難しく、満足のいく条件を提示できるばかりではないでしょう。

そこで注目されるのが、ストックオプション(SO)です。

ストックオプションを活用することで、創業間もないスタートアップでも優秀な人材を採用、もしくは社内に留めることができます。

社員にとってもメリットの多い制度になるため、ストックオプションを導入することで求人の応募数を増やすこともできるでしょう。

こちらでは、そんなストックオプションの基本やメリット・デメリットを紹介します。

スタートアップの採用活動に、ストックオプションを利用するきっかけにしてみてください。

ストックオプション(SO)とスタートアップの関係

ストックオプションは、スタートアップに大きな影響を及ぼす制度として知られています。

まずはストックオプションとスタートアップの意味をそれぞれ確認し、詳細を把握してみましょう。

  • ストックオプション(SO)とは
  • スタートアップとは
  • スタートアップ採用におけるストックオプションの重要な立ち位置

 

ストックオプション(SO)とは

ストックオプションとは、社員や役員に予め定められた価格で会社の株式を取得できる権利を付与する制度です。

新株予約権を与えるインセンティブ制度であり、社員や役員は会社の株式を優遇されたお得な価格で獲得することができます。

将来会社の株価が上昇した際などにその株を取得して売却をすることで、社員や役員はその差額を利益として受け取ることができるのです。

要するに、社員や役員に自社の株式を安く購入できる権利を提示し、給与とは別の利益を与えるという制度になります。

株価が上昇すれば、それだけストックオプションでの利益が大きくなるため、社員や役員は会社が大きくなるように努力をします。

その努力は当然企業にとっての有益な働きとなるので、双方に大きな利益をもたらすことになるのです。

会社の株式を取得する権利を付与するストックオプションは、資金面で苦労の多いスタートアップにとっては魅力的な制度になるでしょう。

 

スタートアップとは

スタートアップとは、日本では継続した成長力に期待される企業、もしくはこれまでにない新しい事業を進める行動や考え方を指す言葉です。

新しいイノベーションの発展やビジネスモデルの構築を目指す企業が該当し、起業や新規事業の立ち上げといった行動を起こしていくのが特徴となります。

比較的短期間でのエグジットを目的とすることが多く、スピーディな事業展開が求められます。

そのため即戦力となる人材の確保が必要となり、事業の貢献に期待できる能力を持った社員が多数必要とされるのです。

つまりスタートアップとは、優秀な人材の力でこれまでにないイノベーションを生み出していく企業、もしくはその概念と考えることができるでしょう。

 

スタートアップ採用におけるストックオプションの重要な立ち位置

スタートアップの採用においては、ストックオプションが重要な立ち位置を占めます。

なぜなら先に説明した通り、スタートアップでは即戦力となる優秀な人材の確保が求められるからです。

スタートアップでは、イノベーションを腐らせないためのスピードが重要となります。

そのスピードを安定させるには、その事業に精通した人材や、特別なスキルを持った社員を多数採用しなければならないのです。

しかし、スタートアップでは資金が潤沢でないケースも多く、多額の報酬を使って優秀な人材を集めることが難しくなります。

そこでストックオプションを使って、将来的な利益をプラスして人材を確保することが考えられるのです。

今現在の資金が少なくとも、ストックオプションを活用すれば、人材の採用を無理なく実施することもできます。

そういった事情があるため、スタートアップの採用ではストックオプションが重要な立ち位置となるのです。

スタートアップにおけるストックオプションを絡めた採用戦略

スタートアップにおいて、ストックオプションを絡めた採用戦略は今後もひとつの手段として受け入れられていくと予想できます。

なぜならストックオプションは、既に多くの企業で活用されている採用戦略になっているのです。

たとえばスターバックスでは、ビーンズストックというストックオプション制度を導入しています。

パート従業員も条件を満たせば利用できることから、企業全体のモチベーションアップにつなげられているとのこと。

他にも国内企業では、メルカリがストックオプションを導入していることで知られています。

一般的にストックオプションの付与率は10%程度が多くなりますが、メルカリでは20%近い付与率で実施されました。

国内でもストックオプションが採用されている良い事例として、メルカリは今後も注目されるでしょう。

このように、ストックオプションを絡めた採用戦略の実例がたくさんあることから、今後もこの流れは継続すると予想できます。

これからスタートアップを考える企業は、ストックオプションの導入を本格的に検討されるでしょう。

ストックオプション制度のメリット・デメリット

ストックオプションには、いくつかのメリットとデメリットがあります。

制度が持つそれぞれのメリット・デメリットを確認して、導入における参考としてみてください。

  • ストックオプション制度のメリット
  • ストックオプション制度のデメリット

 

ストックオプション制度のメリット

ストックオプションのメリットには、以下のような要素が考えられます。

 

人件費を抑えることができる

ストックオプションの利用は、人件費を抑えられるというメリットがあります。

コストをかけなくても優秀な人材に良い雇用条件を提示できるため、ストックオプションを導入することで経済面の問題を解消することもできるでしょう。

スタートアップでは資金調達が行われますが、人件費というコストを削減できるのであれば、その分他の設備投資などに資金を投入することができます。

それはスタートアップの事業拡大を早め、実績の確立を近づけることになるでしょう。

ストックオプションをスタートアップで採用する際には、人件費を抑えられるというメリットを把握しておいてください。

 

社員のモチベーションを上げることができる

ストックオプションの導入は、社員のモチベーションを上げるというメリットも生み出します。

自社の株式の価値が高まるほどにインセンティブは大きくなるため、社員は自分のためにも会社に貢献したいと考えるようになります。

それは給与や昇給以上のモチベーションにつながることがあり、スタートアップを支える原動力になるでしょう。

社員のモチベーションアップというメリットは、ストックオプションを導入するきっかけにもなり得ます。

 

社員の流出を防ぐことに繋がる

社員の流出を防ぐことも、ストックオプションがスタートアップにもたらすメリットのひとつです。

ストックオプションの株が価値を持つには時間が必要になるため、その間は社員が自社に留まってくれるでしょう。

社員がすぐには他の会社に転職しづらい環境を作ることで、長期的なプロジェクトでも安定化を図ることができます。

事業内で特に重要な仕事を任せる社員には、ストックオプションを実施して流出を防ぐようにするのがおすすめです。

 

ストックオプション制度のデメリット

ストックオプションは、実施する企業に以下のようなデメリットをもたらすこともあります。

 

株の希薄化に繋がる

ストックオプションで株式を発行すると、希薄化が起きて1株当たりの価値が下落する可能性もあります。

そのため計画的にストックオプションを行わなければ、社員に理想的な利益を与えられなくなることも考えられるのです。

ストックオプションを行う際には、役職、仕事のポジションなどを参考にして、どこまでの社員に付与するのか、どの程度付与するのかを考えておく必要があります。

無計画に付与を行って株の希薄化につなげないように、ストックオプションは計画的に進めていきましょう。

 

目先の売り上げだけを意識してしまうことに

ストックオプションが付与された社員は、目先の売り上げだけを意識して仕事をすることも増えます。

「とにかく利益になればいい」「株価が上がればいい」という短絡的な思考に陥ってしまえば、長期的な事業は破綻し、スタートアップの予定を狂わせる可能性もあるでしょう。

そうならないように、企業はストックオプションを付与した社員の行動を把握し、コントロールを行う必要があるのです。

基本的にストックオプションは、社員も企業も同じ方向からの利益となります。

社員が目先の売り上げだけを意識して暴走しないように、きっちりとコミュニケーションをとって計画的な事業展開を行っていきましょう。

ストックオプション制度の注意点

ストックオプションをスタートアップで採用する際には、注意点を把握しておく必要もあります。

以下のようなポイントをチェックして、ストックオプションの基本的なルールも確認しておきましょう。

  • SOの発行には株主総会での承認が必要
  • SOの発行枠には上限がある

 

SOの発行には株主総会での承認が必要

ストックオプションの発行は、基本的に株主総会での承認が必要となります。

株主総会で報酬決議を行い、株主の判断を仰いだ上で認められるという手順が求められるのです。

なぜならストックオプションは新株予約権の一種になるため、発行の際には新株予約権の発行手続きが求められるのです。

スタートアップのような上場前の非公開会社は、株主総会での特別決議が原則となるでしょう。

 

SOの発行枠には上限がある

スタートアップが行うストックオプションの発行枠には、明確ではないにしろ一定の上限があります。

大量発行を行えば、デメリットのひとつでもある株の希薄化につながり、全体の価値が下がる可能性があるのです。

それは企業に投資をしている投資家たちにとって不利益となるため、上場を意識するのであれば発行枠には上限を用いるべきだと考えられるでしょう。

一般的には、株式の総数から10〜15%に設定することが多くなります。

ストックオプションは無尽蔵に発行できるわけではないことを、注意点として理解しておきましょう。

まとめ

スタートアップにとって、ストックオプションは自社の採用を支える希望となる制度です。

さまざまなメリットを理解した上で導入できれば、スタートアップにありがちな資金的な問題を解決に導けるかもしれません。

ストックオプションがどのような魅力を持つのかを、この機会にこちらで把握してみてください。

キャズム理論とは?キャズムを超えるために必要な”4つの施策”を紹介

新しい商品やサービスを市場に浸透させていくためには、さまざまなハードルを超えていく必要があります。

特に導入してからしばらく後に訪れる成長期の段階では、より広い市場に認めてもらうための工夫が求められるでしょう。

そこでポイントになるのが、「キャズム理論」です。

キャズム理論を理解することで、市場へのさらなる浸透に向けて、何をすればいいのかを考えることができます。

キャズムを軸にしたマーケティング案の作成によって、商品やサービスをスムーズに新しい市場に受け入れさせることもできるでしょう。

こちらでキャズム理論とは何なのかを確認し、これからのマーケティング活動に利用してみましょう!

キャズム理論とは

キャズム理論とは、その市場のシェアを獲得するために超えるべき「溝」のことを指します。

マーケティングにおいては、このキャズムをいかにして超えるかを考えることが、商品やサービスを成功させることにつながるとされています。

逆に新しい商品やサービスがこのキャズムに落ちてしまうと、市場から撤退を余儀なくされてしまうでしょう。

キャズムは商品やサービスが導入される最初の市場と、そこから続く成長期の市場の間にあるとされていて、さらなる展開を目指す場合には特に注視すべきものとなります。

これから本格的に市場のシェアを獲得しようとするのなら、キャズム理論の理解が重要なものとなるでしょう。

キャズム理論は、シリコンバレーのコンセルティングファーム「McKenna Group」でパートナーを務めた「ジェフリー・ムーア」の書籍によって広まった言葉です。

1998年に出版された本がベースになっていることから、キャズム理論は長くマーケティングを考えるポイントになっていることがわかります。

そんなキャズム理論を支えているのが「イノベーター理論」で、これは新しい商品やサービスが浸透する市場を5つに分類して考えるものです。

イノベーター理論は以下の5つに分類されていて、

・イノベーター(Innovator)
・アーリーアダプター(Early Adopters)
・アーリーマジョリティー(Early Majority)
・レイトマジョリティー(Late Majority)
・ラガート(Laggards)

という順に、商品やサービスが普及していくとされています。

キャズム(溝)は、このアーリーアダプターとアーリーマジョリティーに移行する段階で起こりやすいとされていて、特に注意すべきポイントなっています。

つまりキャズム理論による問題を回避するためには、イノベーター理論の5つの分類を把握した上で、そのタイミングを図ることも重要になるのです。

いかにしてこのキャズムを捉え、そして超えていくことができるかは、今後のマーケティングにおけるポイントになるでしょう。

なぜキャズムが発生してしまうのか

キャズムは、「市場のメインユーザーの価値は変わっていく」ことが原因となって発生すると考えられます。

具体的には商品やサービスを展開し始めた「初期市場」と、その後に続く「メインストリームの市場」では、求められる内容が変わることが原因となるのです。

初期市場では、一般的に「目新しさ」や「フレッシュさ」に注目が集まり、インパクトが重視される傾向が強くなります。

一方で、メインストリームとなる市場においては、実際に使う際の「安心感」や「安定性」を求められることが多いです。

このように市場で重視される価値が変わっているために、キャズムという溝が発生してしまうのです。

キャズムが発生していることに気付けなければ、たとえ初期市場で大きな注目を集めたとしても、その勢いを継続させることはできません。

市場の価値が変化していることにがキャズムの原因になっていることは、最初に把握しておきましょう。

キャズムを超えるために打つべき4つの施策

キャズムをスムーズに超えて市場を獲得するためには、いくつかの施策を考えておくことが必要です。

特に活用したい5つの施策をまとめたので、以下で内容をチェックしてみてください。

  • 現在地を確認する
  • ユーザビリティを尊重していく
  • アーリーマジョリティを意識してアピールを行う
  • 狭い市場をターゲットにしてシェアの獲得を目指す

 

現在地を確認する

キャズムを超えていくためには、まず自社商品・サービスの現在地を確認します。

まだイノベーターやアーリーアダプターのような初期市場に位置しているのか、それともアーリーマジョリティー、レイトマジョリティー、ラガートといったその先の市場にいるのか。

その点を社内でしっかりと把握できていれば、キャズムを意識した対応がしやすくなるでしょう。

現在地を確認するのなら、イノベーター理論を学び、それぞれの市場の特徴を理解することが近道になります。

市場全体の何%を占めるのか、その市場では顧客にどのような特徴が見られるのか。

そういった前提条件を把握してから自社の現状を確認してみれば、市場における現在地を想定することができるでしょう。

キャズムを超えることを目指すには、まず自社商品・サービスが市場のどこにいるのかを確認してみてください。

 

ユーザービリティを尊重していく

キャズムを超えるためには、ユーザービリティを改めて尊重していく意識が重要な施策になります。

ユーザービリティを尊重し、より強化・発展していく計画を練ることが、キャズムを超えるきっかけになるのです。

先に原因として挙げた通り、キャズムが発生する「初期市場」→「メインストリーム市場」への転換期では、より「安心感」が価値として重視されることになります。

そのため顧客の安心感を引き起こすには、「使っていてストレスがない」「簡単に使いこなすことができる」といった形でアプローチすることが必要になるのです。

ユーザーインタフェースの見直しや、アンケートやインタビューによる改善点の把握などによって、ユーザービリティを尊重することを意識してみましょう。

 

アーリーマジョリティを意識してアピールを行う

キャズムの対策として重要になるのが、アーリーマジョリティを意識したアピールです。

メインストリーム市場への導入口となるアーリーマジョリティで、いかに立ち回るのかを考えることが、キャズムを超えることにつながるでしょう。

アーリーマジョリティでは、これまでの市場とは違った価値が求められるので、より具体的で現実的な要素を押し出していくのがポイントです。

たとえば商品の実績を提示したり、スペックを数字として伝えたりといった方法が、変化する市場価値を意識したキャズム対策となるでしょう。

初期市場で認められた状態で満足するのではなく、次にやってくるアーリーマジョリティを意識して計画を立てるのが重要となります。

 

狭い市場をターゲットにしてシェアの獲得を目指す

狭い市場をターゲットにしてシェアの獲得を目指すのも、キャズムを超えるための施策のひとつです。

いきなり巨大なマーケット全体を対象にするのではなく、まずは市場を狭く切り取って、その部分をピンポイントにシェアを取っていきます。

その後はその切り取った市場に近い部分を狙い、さらにシェアを獲得していきます。

このように少しずつ知名度を高めていくことでも、キャズムを超えていくことができるでしょう。。

キャズムを超えた実例を紹介

キャズムは既に多くの企業で導入されている考え方であり、いくつかの実例をみることができます。

たとえばフリマアプリ「メルカリ」も、キャズムを超えたことで今の地位を確立した企業です。

今でこそCMなどで広く知られているメルカリですが、多くの企業の例にもれず、最初から注目度が高かったわけではありません。

最初は顧客に認められるために、ユーザーインタフェースやユーザーエクスペリエンスの改良を行ってきました。

新鮮さが求められる初期市場から続くメインストリーム市場を意識した行動が起こせていたため、メルカリのプラットフォームの使いやすさは評判を呼び、着実にユーザー数を増やすことにつながります。

そしてアプリの200万ダウンロードが達成されたタイミングでCMを発進し、それをきっかけにキャズムを超えるだけの注目度と信頼を勝ち取ることができたのです。

今のメルカリの市場シェアをみれば、既にキャズムを超えてさらなる進化を続けていることがわかります。

メルカリのようにキャズムを理解した上での着実なステップアップは、多くの企業が参考にできるものとなるでしょう。

他にも、コーヒーで有名な「ネスレ」が、ネスカフェの普及の際にキャズムを超えた実例もあります。

インスタントコーヒーを手軽に飲める商品であるネスカフェは、登録をしてネスカフェアンバサダーになると、職場にコーヒーマシンを無料で置けるようになります。

そういった制度を使って職場で気軽に楽しめるようにしたことで、まだネスカフェを知らない人にも、そのサービスの特徴が伝わるようになりました。

その結果、顧客じゃない人たちのネスカフェに対する信頼感や安心感も高めることができ、新規利用者の獲得につなげられたのです。

各職場で実際にコーヒーの味を楽しめたことも、キャズムを超えることに影響したと考えられるでしょう。

このような実例をチェックして、キャズムを超えることがいかに企業にとって重要なものなのかを把握してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、キャズム理論についての概要、またキャズムを越えるために必要な施策をご紹介しました。

キャズムを越えるためにすべきことは何か。自社のナレッジやアセットでできることは何なのか。それについて考える時間こそがサービスの成長、ユーザーの獲得を促進させます。

キャズムを越えることは大変困難です。しかしながら根気よく長い時間向き合い続ければ、必ずキャズムを超えられるでしょう。

アジャイル開発とは?その手法からメリットやデメリットを紹介

IT・Web業界におけるエンジニアの開発手法は主に2つの方法があります。

2001年以前は「ウォーターフォール型」という開発手法が主流でしたが、仮説検証を元に素早い開発を必要とするようなWebサービスの隆盛と共に注目を浴び始めたのが「アジャイル開発」という手法です。

そこで今回はWeb系サービスの開発に向いている手法である「アジャイル開発」について解説していきます。

アジャイル開発とは

「アジャイル開発」とは必要最小限の機能だけを実装してリリース。その後仮説検証を繰り返しながら適宜プロダクトの改善をおこなっていく手法のことです。

「アジャイル開発」で進めるか「ウォーターフォール開発」で進めるかは、案件やプロジェクトの相性によって異なります。

これまでの開発モデルと言えば「ウォーターフォール開発」が主流でしたが、テクノロジーの進化と時代の変化により、従来とは違う手法として「アジャイル開発」が登場し、この開発モデルを採用するケースが増加しています。

  • アジャイル開発の特徴
  • アジャイル開発の成り立ち
  • ウォーターフォール開発とは

 

アジャイル開発の特徴

アジャイル=Agileには「素早い」、「機敏な」「頭の回転が速い」という意味があります。

アジャイルという名の通り「アジャイル開発」の最も特出すべき特徴は”無駄な開発工数を減らす”事にあります。

従来の開発手法「ウォーターフォール開発」の場合には、1から100まで初期の段階で実装を試みるため、「この機能はいらなかったな」といった気づきから、手戻りが確実に発生してしまいます。

しかしながら、「アジャイル開発」の場合には、最小限の機能でリリース、必要に応じて機能を開発するため、無駄な手戻りを防ぐ事ができます。

 

アジャイル開発の成り立ち

近年の開発スタイルとして時代にマッチしているアジャイルですが、アジャイル開発の成り立ちについてふれていきましょう。

アジャイル開発が提唱されたのは、今からおよそ20年前となる2001年。

2001年に、当時軽量のソフトウェア開発を提唱していた17名の技術者やプログラマーが

米国ユタ州にてソフトウェア開発を行っていた17名の開発メンバーが集い、開発手法について議論をしまとめたものが「アジャイルソフトウェア開発宣言」なるものでした。

これには12の原則が定義されておりアジャイル開発の公式文書として浸透するようになったのです。

 

ウォーターフォール開発とは

さて、先ほどから紹介させて頂いている「ウォーターフォール開発」についても触れておきましょう。

2001年以前のソフトウェア、システム開発というのは、ウォーターフォール開発が主な開発モデルとして一般的でした。

ウォーターフォール開発とは、初期段階で上流から下流へと一連の工程を行う開発手法です。

はじめに開発全体の計画を決定したのち設計、開発を進めます。

既に世の中にあるサービスを自社に合わせた形でリプレイスする場合には、要件が決まっていることから、ウォーターフォール開発は非常に有効です。

しかしながら、スタートアップ企業が開発する、まだ世の中には無いプロダクトを作る際には検証ベースで開発を進めるアジャイルの方が相性はいいんですね。

アジャイル開発の手法

これまで主流とされてきたウォーターフォール開発と比較しても開発期間の短縮を実現可能というアジャイル開発の具体的手法について触れていきます。

  • アジャイル開発の種類
  • アジャイル開発の流れ

 

アジャイル開発の種類

具体的なアジャイル開発の手法を知る上で、まずはいくつかある開発種類について把握していきましょう。

一言で「アジャイル開発」と言っても、種類としては複数あります。

代表的なものとして、3つあります。

スクラム

まず、1つ目が「スクラム」です。

アジャイル開発の中で最もメジャーな開発種類がこのスクラム開発です。

この「スクラム」とは、フレームワークのことを言います。

ラグビーで言う「スクラム」をイメージしてもらえばわかりすいのですが、チームプレイが大事になります。

開発チーム内でのコミュニケーションを高め、開発メンバー全員が協力して作業を行います。

メンバー自らが開発プランを作成し、制作過程の中で問題点がないか確認しあって作業を進めていきます。

メンバー間のコニュニケーション力が進行に大きく関わり、コミュニケーション不足になると作業の遅延を招きます。

XP(エクストリーム・プログラミング)

この開発方式は、より柔軟にフレキシブルに対応することに重点をおいた開発手法です。

事前に計画した開発計画を途中で変更することへも躊躇なく柔軟に対応する開発スタイルです。

柔軟な変更に対応するためには開発チームのメンバー間による「コミュニケーション」・「シンプル」「フィードバック」・「勇気」といったXPの基礎的な価値の共有が必要となります。

これらの共有価値を前提に開発を進める方法がXP(エクストリーム・プログラミング)です。

FDD(ユーザー機能駆動開発)

FDD=Feature Driven Development。

日本語では、ユーザー機能駆動開発という開発手段です。

敢えて日本語にすると、難しいイメージもありますが、単純に考えるなら、実際に使って動かして試しながら作るということです。

この開発手法は、よりユーザー視点に近いところでの開発スタイル。

N1分析を主軸としたプロダクトとの相性は抜群です。

 

アジャイル開発の流れ

次にアジャイル開発の流れについてです。

アジャイル開発では大きく2つの工程を踏むことになります。

リリース計画

アジャイル開発のスタートにおいて、計画段階では、「最低限必要な機能は何か」といった言語化以外に細かい制限を設けません。

なぜなら、大仰な制限を事前に設けることにより、アジャイル開発を採用しているメリットがなくなるからです。

計画段階では厳密な仕様を確定せずにスタートするのがアジャイル開発の基本。

そのようなことが可能なのかと考えてしまうかもしれませんが、それこそが「アジャイル開発」そのものなのです。

イテレーション

開発スタートにおいて、おおまかな仕様を決め、計画→設計→実装→テストというサイクルを繰り返しながら開発を行います。

このような反復するサイクルのことを「イテレーション」と言います。

小さな範囲に分割しテストと製造を繰り返しつつ精度を高めていきます。

イテレーションのペースとしては1~2週間単位が一般的です。

アジャイル開発のメリットとデメリット

先ほどから「アジャイル開発」については肯定的な立場をとっています。

そこで実際に「アジャイル開発」のメリット・デメリットを整理してみましょう。

  • アジャイル開発のメリット
  • アジャイル開発のデメリット

 

アジャイル開発のメリット

アジャイル開発の最大のメリットは「手戻りが極端に減る」ことです。

それによって、素早くプロダクトを市場に合わせることができるというメリットがあります。

変化の激しい時代において効率的で確実で迅速な開発の実現においては、アジャイル開発は必要不可欠と位置付けて良いでしょう。

開発過程において、途中変更が多い案件については、アジャイル開発は適しています。

従来のウォーターフォールでは、時間もコストも増加してしまいますが、小さい単位で開発を進めるアジャイル開発なら手戻りが少なく最小限に被害を抑えることができます。

 

アジャイル開発のデメリット

アジャイル開発は手戻りを極端に減らすというメリットがある一方で、開発初期の段階において細かい仕様を決めていないことから、方向性が定まりにくいというデメリットがあります。

当然スケジュールの管理などもしづらいため、密なコミュニケーションが必要となります。

リモートワークが多い開発現場だとより難易度を増してしまう可能性があります。

アジャイル開発に適しているプロダクトとはなにか

アジャイル開発に適しているのは、比較的短いサイクルで仮説検証を繰り返し、検証結果を素早く反映させるような開発を行う必要があるプロダクトです。

サービス自体の新規性が高く、仮説検証を元に素早く改善することが必要不可欠なサービスではアジャイル開発は最高の威力を発揮します。

しかしながら欧米では、レガシー産業における大規模開発にもアジャイル開発を用いるケースが増えており、FBIの従業員管理システムなんかはアジャイル開発で成功を遂げた最も有名な例のひとつです。

まだまだ日本では、仮説検証を主流としたプロダクトでしか導入されていないアジャイル開発ですが、近い将来業務基幹システムなどの開発においてもアジャイル開発が取り入れられる日は近いのではないでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回はアジャイル開発について大まかな概要と取り入れる際の手法やメリット・デメリットをご紹介しました。

あくまでウォーターフォール開発やアジャイル開発というのは、カテゴリーでわけたにすぎません。

実際の開発現場では、案件毎、チーム毎、そして開発環境やメンバー数によってもその開発環境は実に様々です。

なので、「ウォーターフォール開発」や「アジャイル開発」のどちらかに軸足を置きつつも自社のチームメンバーを考慮して開発手法を取り入れましょう。

エンジニアリングマネージャー(EM)とは?必要なスキルや仕事内容を紹介

最近、エンジニアの生産性の高いIT企業を中心に、エンジニアリングマネージャーという肩書の方が増えています。

マネージャーと付いているから管理者の一種か…。なんて思っていると、今のエンジニアの働き方は理解できません。

そこで今回は、新しいエンジニアのキャリアとしても注目されているエンジニアリングマネージャーについて解説します。

エンジニアリングマネージャー(EM)とは

エンジニアリングマネージャーとは、簡単に言ってしまうとエンジニアのマネジメントを担当するポジションです。

今のエンジニア不足の時代では、以前のように誰でもいいから人数だけいればシステムが開発できるという時代ではありません。

自社のビジネスに合ったエンジニアを採用し、足りないスキルを習得させ、能力を発揮できる環境を作るなど、エンジニアの能力を最大限に発揮できる環境が必要です。

そして、それを達成できるエンジニアリングマネージャーを任命する企業が増えています。

今注目されているエンジニアリングマネージャーについて、似ている他のポジションと比較しながら解説します。

  • エンジニアリングマネージャーとプロダクトマネージャーの違い
  • エンジニアリングマネージャーとテックリードの違い

 

エンジニアリングマネージャーとプロダクトマネージャーの違い

エンジニアの方が任命される管理職として、以前からプロダクトマネージャーというポジションが使われています。

この2つのポジションは、いずれもエンジニアを対象にマネジメントを担当するという意味ではかなり共通点があります。

しかし、エンジニアリングマネージャーとプロダクトマネージャーとでは、マネジメントの対象が全く違います。まず、プロダクトマネージャーの管理対象はプロジェクトです。プロジェクトを納期通りに完成させるために、エンジニアを集め、スケジュール通りに開発をすすめ、場合によっては顧客との交渉も担当します。

しかしながら、エンジニアリングマネージャーがマネジメントの対象とするのは、技術そのものです。

例えば、プロジェクトを遂行するために必要なスキルが不足している場合は、エンジニアリングマネージャーがエンジニアに働きかけて、スキルを習得させ、プロジェクトの完成に貢献することが求められます。

 

エンジニアリングマネージャーとテックリードの違い

テックリードとは、エンジニアチームの窓口兼リーダーにあたるポジションであり、個々のエンジニアの役割が明確なことの多い欧米のエンジニアチームでよく見かけるポジションです。

日本では、社員の役割が明確になっていないことが多く、テックリードというポジションは一般的ではありません。たまに聞くものの、よく解らないという方の方が多いでしょう。

なおテックリードには、チームのリーダーとして、メンバーの技術力や生産性の向上など、チームにおけるメンターとしての役割が期待されています。そのため、エンジニアリングマネージャーの役割と似たポジションと言えるでしょう。

しかしながら、テックリードは、あくまでもチームの窓口兼リーダーにあたるポジションです。そのため、責任の範囲はチーム内に限定されます。

むしろ、エンジニアリングマネージャーと協力し、チーム内のスキル不足のメンバーの底上げを担当するなど、補完する関係と言えるでしょう。

エンジニアリングマネージャー(EM)の役割

先ほど、エンジニアリングマネージャーと似ているポジションと比較して、その役割を紹介しましたが、それ以外にもいろいろな役割があります。次から、エンジニアリングマネージャー役割について、詳しく解説します。

  • エンジニアチームの生産性を最大化する
  • エンジニアの採用に関わる
  • エンジニアを評価する仕組みを作る

 

エンジニアチームの生産性を最大化する

エンジニアリングマネージャーの仕事を一言で言ってしまうと、エンジニアのマネジメントですが、会社がエンジニアに求めることは仕事の結果です。そのため、マネジメントによって、エンジニアチームの生産性を最大化するのが、エンジニアリングマネージャーの役割と言えます。

なお、この場合、エンジニア個人のスキルも大事ですが、チームとして生産性を最大化できる仕組み作りも重要です。

そのため、チーム内のコミュニケーションを活性化するツールを活用したり、リーダーと協力して話しやすい雰囲気を作るなどの提案なども仕事に含まれます。

 

エンジニアの採用に関わる

新しく入社したエンジニアが、チームの雰囲気に合った人であれば、チームの生産性アップに貢献できます。

そのため、求職者との採用面接に関わり、チームの雰囲気に合った方を採用するのもエンジニアリングマネージャーの重要な役割です。

そして、エンジニアの目線で求職者のスキルを的確に判断することで、エンジニアチームの生産性に貢献できる人材、または、その可能性のある人を採用できるのです。

 

エンジニアを評価する仕組みを作る

今は、極端なエンジニア不足の時代です。そのため、能力のあるエンジニアを求める企業が多く、待遇も良いことから現状に不満を持っているエンジニアは、簡単に転職してしまいます。

もし、そのエンジニアがプロジェクトのキーマンであれば、会社にとって大きな損失です。

そうならないようにエンジニアの実績を正しく評価する仕組みを作ることも、エンジニアリングマネージャーの重要な役割です。

エンジニアリングマネージャー(EM)に必要なスキル

エンジニアリングマネージャーは、技術とエンジニアをマネジメントする以上、高い技術スキルが求められる職種です。

そして、自社で使っている技術に関しては、全て知っていなければなりません。
そのうえで、新しく有望な技術や、そういった技術のリスクに関する知識も必要です。

さらに、エンジニアをマネジメントしていくために必要とされるのがコミュニケーションスキルです。

エンジニアリングマネージャーは、エンジニアのパフォーマンスを最大化するために、1対1での面談が欠かせません。

また、プロジェクトの課題を解決するには、プロジェクトマネージャーとの協議も必要です。このように、面談などを通じて課題を明確にしたり、難しい選択を納得してもらうために、コミュニケーションスキルが必要です。

エンジニアリングマネージャー(EM)の仕事内容

エンジニアリングマネージャーは、比較的新しい役職であり、具体的な仕事内容はあまり知られていません。

しかしながら、エンジニアの働きを支える重要な仕事であり、企業の業績にも直結する重要な役職です。

もちろん企業によって仕事内容は変わってきますが、その中でも共通するような仕事を紹介します。

  • 働く環境の整備
  • 採用
  • プロジェクトの課題調整

 

働く環境の整備

先ほど、エンジニアリングマネージャーの役割として、エンジニアチームの生産性を最大化すること、と紹介しましたが、その中の働く環境の整備が仕事の1つです。

具体的には、開発を進める上で便利なツールを導入したり、事務所の備品などの環境整備を担当します。

また、個々のエンジニアの悩みを聞いて助言をしたり、コミュニケーションに伴うトラブルを解説して、エンジニアが能力を発揮できる職場環境を作ることもエンジニアリングマネージャーの仕事です。

 

採用

採用に関わる総務部門の担当者と協力し、自社の職場に合ったエンジニアを採用するのもエンジニアリングマネージャーの仕事です。

なお、高いスキルを持つエンジニアが優れているとは言えません。周囲と折り合えず、チームの生産性を落とすこともあります。

その点、スキルのレベルはそこそこでも、自社の職場になじめる方であれば、十分生産性に貢献してくれます。そのようなエンジニアを見極めるために、エンジニアリングマネージャーが面接に関わります。

 

プロジェクトの課題調整

複数のプロジェクトが進行していると、その全てがうまく進んでいるとは限りません。

中には課題を抱えているプロジェクトがあるでしょう。そして、そのようなプロジェクトの課題は、エンジニアの配置変えで解決できるかもしれません。

このように、プロジェクトマネージャーを協力し、適用する技術を見直したり、エンジニアの配置変更などで課題を抱えたプロジェクトを解決するのも、エンジニアリングマネージャーの仕事です。

優れたエンジニアマネージャー(EM)はここが違う

これまで解説したようにエンジニアリングマネージャーの仕事は幅が広く、真面目にこなそうとすると時間が足りなくなるくらいです。エンジニアの環境を良くして生産性を上げる仕事のはずが、忙しすぎて自分の生産性を下げてしまっては、周囲に示しがつきません。

優れたエンジニアリングマネージャーは、今優先してやるべきことを見極め、それに集中することで効果を上げています

人員を増やすことが最優先の会社なら、採用に関わる業務に集中し、プロジェクトの進捗に問題がある場合は、それぞれのプロジェクトの課題解決に集中するといった働き方です。

ただし、やりたいことだけやれば良い、ということではありません。エンジニアリングマネージャーが活動したことで、エンジニアの生産性がアップしたことを経営者に示すことも重要です。

自分の仕事の結果をトレースできる仕組みにも配慮しましょう。

 

プロジェクト間の調整も大事な仕事

個々のマネージャーは、自分が抱えているプロジェクトおよびチームに対する責任を負っており、なかなか他のマネージャーと連携した仕事ができません。

そのため、1人で課題を抱えて困っているマネージャーもいます。優れたエンジニアリングマネージャーは、そういったマネージャーが抱えている課題を引き出し、他のマネージャーも巻き込んで解決できる人を指します。

エンジニアリングマネージャーは、責任のあいまいな点に関しても対処できる役職です。自分の役割をしっかり自覚して、プロジェクトマネージャーと対等に話ができる方が、優れたエンジニアリングマネージャーと言えます。

エンジニアリングマネージャー(EM)の将来性

ITエンジニアの生産性の差は大きく、上位の方の中には、下位の方の10倍も生産性が高い方もいます。そして、今のようなエンジニア不足の時代では、優秀なエンジニアの採用が難しく、現在いる人員の生産性アップが求められています。

とはいえ、ぎりぎりのメンバーでプロジェクトを回しながら、エンジニアのスキルアップや環境整備まで担えるマネージャーは限られいます。そして、このような状況で、個々エンジニアの生産性をアップし、さらにプロジェクトの運営にも貢献できるのがエンジニアリングマネージャーです。

もちろん、プロジェクトを回せる優秀なエンジニアやマネージャーのニーズは高い状況が続いていますが、そういったエンジニアが活躍できる環境を作れるのがエンジニアリングマネージャーです。そのため、将来性の高い職種と言えます。

まとめ

エンジニアリングマネージャーを一言で解説すれば、個々のエンジニアの生産性をアップするため、個々のエンジニアが抱える課題を解決したり、採用に関わるほか、エンジニアの作業環境を改善し、さらに各プロジェクトの技術的な課題を解決するのが仕事です。

特に技術スキルが重視されますが、それだけではありません。

コミュニケーションを通じて課題を明確にし、技術を活用して、それを解決するのが重要な役割です。エンジニアのキャリアパスとして、ぜひ、検討してみてください。

ストックオプション(SO)を行使するベストなタイミングとは?

株式公開前のベンチャー企業をはじめとした会社では、福利厚生などとして役員や従業員へストックオプション(SO)を与える会社があります。

ストックオプションは、与える会社側にとっても、権利をもらう従業員にとってもメリットのあるものです。

しかし、ストックオプションを行使するタイミングや注意点もありますので、ストックオプションを扱うときにはそれらを理解しておく必要があります。

そこで本記事では、まずストックオプションとは何かを確認して、ストックオプションを入手する方法や行使するタイミング、また注意点も含めて解説します。

ストックオプションとは

ストックオプションとは、会社の自社株を取得できる「権利」のことを指します

通常、ストックオプションには価格や期間が設定されていて、従業員は株式公開後に「権利を行使」することで利益を得られます。

例えば、スタートアップ企業などが事前に自社株の価格を設定しておき、上場後にいつでもその価格で従業員が購入できるようにしておくのです。

こうすることで、会社の業績が上がり株式公開をした後、株価が上昇したタイミングでストックオプションを行使すれば、従業員は利益を得られます。

ただし、ストックオプション自体は、あくまでも「株式を取得する権利」ですので、ストックオプションを持っているからといって株式を所有しているわけではありません。

ストックオプションは「権利を行使する」ことによってはじめて自社株を購入し売却できます。また、ストックオプションは会社が雇用している従業員や取締役に対して付与される権限になります。

 

新株予約権との違い

ストックオプションに似た言葉に「新株予約権」がありますが、実はストックオプションは新株予約権の一種です。
新株予約権には、以下のような種類があります。

・役員や従業員に対しての報酬として発行(ストックオプション)
・社外の人に資金調達として発行
・既存株主への無料発行
・特定の法人(人)に対して発行

つまり、新株予約権には資金調達を目的としたものもあれば、社内の人に向けた報酬を目的としたものもあり、新株予約権の中にストックオプションも含まれるということです。

ストックオプションを入手する方法

ストックオプションは、会社が導入しているインセンティブ制度の一環として「ストックオプションを付与される」形で入手します。

もちろん、会社の従業員や役員といったポジションを持っていることが大前提です。

付与されるストックオプションは、会社があらかじめ決定した行使価額で自社株を取得できる権利をもらいます。

ストックオプションの権限を付与されると、会社の株式が市場で高騰しても、あらかじめ定められた価額で取得できることが特徴です。

スタートアップ企業などの福利厚生などに「ストックオプション」が表記されていれば、会社の従業員になるか、あるいは役員になったときにストックオプションを入手できます。

 

ストックオプション行使の流れ

ここで、ストックオプション行使の流れを簡単に見ておきましょう。
ストックオプションを行使する手順は、以下のような流れです。

1.ストックオプションの権限を付与される
2.ストックオプション行使する
3.株式を売却する

ストックオプションを行使して得た株は、必ず売却しなければならないというルールはありません。

ですので、行使価額よりも株価が安い場合には株を売らずに持ち続けておくという方法もあります。

ストックオプションには行使期間(後述)がありますが、摘要されるのは手順「2.」までですので、行使した後に入手した株式については、目標とする利益がでるまで保有しておくのも1つの手段でしょう。

ストックオプションを行使するベストなタイミングは?

ストックオプションを行使するベストなタイミングは、その会社が上場をし、行使価額よりも高くなったときです。

行使価額と株価の価格差が大きければ大きいほど、得られる利益は大きくなりますよね。
これは、一般的な株投資の考え方と同じです。

ストックオプションは株ですので、株の売却時期を予測した上で行使することが重要なのです。

 

ストックオプションを行使するタイミング例

ここで、ストックオプション行使のタイミングについて例を見ていきましょう。

例えば、株式公開を目指すベンチャー企業がストックオプションを行使するタイミングです。

あなたに、会社があらかじめ決めた価額が1株=100円のストックオプションを付与されたとします。

会社の業績が上向き、いよいよ株式公開をしました。株式市場では、会社の株価が1株=1,000円になりました。

このとき、ストックオプションを行使することで、あなたは会社の株式を1株=100円で入手して、1株=1,000円で売却できます。

つまり、このタイミングでストックオプションを行使することで900円の利益を得ることができるのです。

このように、ストックオプションを行使するベストなタイミングは、株式が公開された後、会社があらかじめ決めた行使価額よりも株価が高くなったときだといえます。

もちろん、ストックオプションは会社が決めた条件がありますので、行使する際にはその条件を守らなければなりません。

そのため条件と価額を見比べて、もっとも利益を得られるタイミングを見つける必要があります。

ストックオプションを行使する際の注意点

ストックオプションを行使することで利益を得られます。ただし、行使する前にはチェックしておく以下のような注意点があります。

  • 行使の期間
  • 税金
  • 利益は景気や株価に左右される
  • ストックオプションの失効条件

 

行使の期間

ストックオプションは、会社があらかじめ行使期間を定めていることがほとんどです。
例えば、会社の株式を上場した日から○○年以内に行使しなければならないなどが、ストックオプションの条件などに組み込まれています。

また、ストックオプションには税制優遇を受ける「税制適格ストックオプション」(後述)があります。

その場合、「付与決議の日後2年を経過した日から付与決議の日後10年を経過するまでの間」と定められます。
つまり、ストックオプションを行使するときには、行使期間を把握しておかなければなりません。

 

税金

ストックオプションを行使する場合、利益を得た場合の税金についても理解しておかなければなりません。
ストックオプションの税金は、「税制適格ストックオプション」か「税制非適格ストックオプション」かによって異なるのです。

2つの違いは「税制上優遇されるか否か」であり、「税制適格ストックオプション」であれば税率は低く、「税制非的確ストックオプション」であれば税率が高くなります。

また、それぞれに課税対象となるタイミングと所得の種類も違います。

 

■税制適格ストックオプションの場合

税制適格ストックオプションの場合に課税されるタイミングは、株式を売却するときのみです。
・ストックオプション付与:課税なし
・ストックオプション権利行使:課税なし
・取得した株式売却:課税あり

例えば、行使価額が1株=100円で、売却時の株価が1株=1,000円だった場合です。
このとき課税対象となるのは「1,000円-100円=900円」で、900円が譲渡所得として課税対象となります。

・譲渡所得:20.42%

 

■税制非適格ストックオプションの場合

一方、税制非適格ストックオプションの場合は、ストックオプションの権利行使をしたときと、取得した株式を売却したときの2つのタイミングで課税されます。
・ストックオプション付与:課税なし
・ストックオプション権利行使:課税あり
・取得した株式売却:課税あり

例えば、行使価額が1株=100円、そして行使時の株価が1株=5,000円になっていた場合です。
まず、ストックオプションを行使したタイミングで「5,000円-100円=4,900円」となり、4,900円が給与所得の課税対象になります。

さらに、1株を株価6,000円で売却すれば「6,000円-5,000円=1,000円」となり、1,000円が譲渡所得の課税対象となります。

・給与所得+住民税(10%)の最大税率:55%
・譲渡所得:20.42%

 

利益は景気や株価に左右される

ストックオプションを行使する際に得られる利益は、景気や株価に影響されます。
例えば景気が悪ければ、自社の株価にも影響する可能性があり、株を売却しても利益を得られない場合もります。

ストックオプションの行使で損をすることはないかもしれません。しかしながら、ストックオプションを退職金として当てにしていたり、臨時収入として期待していたりした場合には、期待を裏切られることになります。

ストックオプションを行使し、株を売却するときには、自社の株価をしっかりと確認しなければならないということです。

 

ストックオプションの失効条件

ストックオプションを行使する場合には、失効条件に気を付けましょう。会社がストックオプションを発行する際には、細かな条件を設定します。

例えば、先述したような行使期間もありますが、ストックオプションという権利を保持するための条件もあります。
ストックオプションはそもそも会社の従業員や役員に与えられる権利です。そこにはもちろん会社を盛り立てていくためのモチベーション維持という目的もあります。

また、優秀な人材を手放さないための効果も期待しているのです。
ですので、退職したり会社役員を辞職したりした場合には権利を失効するという条件が設定されていることは多いでしょう。

まとめ

ストックオプションの行使タイミングは、行使価額と株価を比較して最大の利益を得られるときです。
ただし、行使条件や得た利益に対する税金についてはしっかりと確認しておく必要があります。

付与されたストックオプションが、「税制適格ストックオプション」か「税制非適格ストックオプション」を知っておくこと。また行使期間や失効条件なども細かく意識しておかなければ、当てにしていた利益が得られないという事態になります。

特に、退職金代わりや将来的な資金として期待している場合には、条件を把握したうえで、行使タイミングを見極めましょう。

AARRRモデルとは?導入の目的や実用的に使いこなす方法を紹介

マーケティングに関する新しい手法として、近年「グロースハック」に注目が集まっています。

サービスの成長を目指して、効果測定、実験的なアプローチ、スピーディな検証などを行うグロースハックは、今後も多くの事業を支える手法になるでしょう。

そんなグロースハックを導入する際には、「AARRRモデル」というフレームワークが役立ちます。

AARRRモデルはマーケティングにおける課題の発見や、ビジネスステージの理解につながる重要な指標です。

こちらでは、そんなメリットを持つAARRRモデルについて解説します。

これからグロースハックを導入する際には、参考にしてみてください。

AARRRモデルとは

AARRRモデルとは、グロースハックでの戦略立てに使われるフレームワークです。

シリコンバレーのベンチャーキャピタル「500 Startups」の創業者であるDave McClureが提唱した考え方で、今では日本を含めた世界で使われています。

読み方はAARRR(アー)となり、海賊の叫び声に似ていることから海賊指標と呼ばれることもあるのが特徴です。

AARRRモデルは5つの言葉の頭文字から作られていて、Acquisition(新規ユーザー獲得)Activation(利用開始)Retention(継続利用)Referral(紹介)Revenue(収益化)によって構成されています。

これら5つの要素は、段階的なステップになっているのがポイント。

それぞれの要素を理解し、各ステージで必要な検証や改善を実施していくことで、マーケティング業務の成長を促すきっかけを得ることができるのです。

以下で5つの言葉を確認し、それぞれのステージにおける理解を深めましょう。

  • Acquisition:新規ユーザー獲得
  • Activation:利用開始
  • Retention:継続利用
  • Referral:紹介
  • Revenue:収益化

 

Acquisition:新規ユーザー獲得

Acquisitionはアクイジションと読み、意味は新規ユーザーの獲得となります。

AARRRモデルの最初のステップとなり、次のActivationにつなげることを意識して改善が進められるのが特徴です。

新規ユーザーがどの程度次のステップに進むのかを、比率で確認するなどの検証方法が考えられるでしょう。

その他ホームページへの初回訪問数や、早めに会員登録等を行ってくれたユーザー数を指標に考えられます。

サービスや商品を使いはじめてくれる新規ユーザーの獲得が、AARRRモデルの最初のステップです。

 

Activation:利用開始

Activationは、商品やサービスの利用開始段階を示すステップです。

利用開始して実際にどれくらいのアクティブユーザーがいるのか、使用履歴はどれくらいになるのかといった指標を軸に考えていきます。

Webサービスの場合にはログイン情報なども参考にして、よりリアルな数値で計測することが重要になってくるでしょう。

商品やサービスに慣れてもらい、気持ちよく使ってもらえるように工夫するのがポイントです。

 

Retention:継続利用

Retentionは、商品やサービスがその後継続利用されているかを確かめるステップです。

一定期間が経過してもユーザーが減らない、リピーターによる定期的な利用が行われている。

そういった継続を実現するための手法を考案するのが、Retentionのステージです。

他にも休眠中のユーザーを再度顧客として迎え入れるために、何ができるのかを考えるのもRetentionのステップの特徴となります。

 

Referral:紹介

Referralでは、現在のユーザーによる新規ユーザーの紹介を促すステップです。

紹介したくなるだけの利便性をアピールする、もしくは紹介することによって既存ユーザーにメリットのある制度を提案するといった手法が考えられます。

紹介された新規ユーザーは、再びAARRRモデルにおけるAcquisitionのステップに当てはめて考えていくことができるでしょう。

 

Revenue:収益化

Revenueは収益化を意味するステップで、AARRRモデルの最終段階となります。

継続ユーザーに「お金を支払って良い」と思わせるためのステップになり、それだけの明確な価値を提示していく必要があるでしょう。

各ステップを見直して、Revenueにおける収益をさらに高めることも考えられます。

このステップでさらなる収益拡大を目指すことで、AARRRモデルの有効活用が進められるでしょう。

AARRRモデル戦略を取り入れるメリット

AARRRモデルを取り入れることで、マーケティングにおける計画的な成長戦略を立てることができます

具体的には商品やサービスが内包している課題の発見、マーケティング手法の見直し、ステップで分類することによる社内での認識の共有などが行って、成長戦略の立案につなげることが考えられるでしょう。

マーケティングは長期的な事業計画になるため、指標となるものがなければ事業内容に少しずつブレが生じたり、改善点の発見が困難となったりする可能性もあります。

そのためAARRRモデルのようなフレームワークを用いて、現状のステップを明確にすることで事業の安定を図ることにはメリットがあるのです。

マーケティングにおける成長戦略を計画的に立てる際には、AARRRモデルの導入にメリットが見出せるでしょう。

AARRRモデルの実例・テンプレートを紹介

AARRRモデルは多くの企業で実施されていて、有名なところではストレージサービス「Dropbox」のグロースハックなどで使われています

インセンティブをプラスした紹介制度や、登録フォームたランディングページの最適化を行い、マーケティングの成長に努めたという実例があるのです。

有名事業を押し上げた実績を持つAARRRモデルは、すぐにでも導入したいフレームワークになります。

しかし、勢いだけで導入を進めても、正しい形でAARRRモデルを使うことは難しいでしょう。

そこで頼りになるのが、AARRRモデルのテンプレートです。

たとえばAARRRモデルを導入する際には、以下のようなテンプレートが活用できます。

各ステップの疑問に答えるような形で穴埋めを行い、指標を参考に実際の状況を判断して改善などを行うことで、AARRRモデルを進めていくことができるでしょう。

AARRRモデルの導入はじめには、とりあえずテンプレートに当てはめる形で進行することもおすすめです。

Acquisition(新規ユーザー獲得) 新たにユーザーを獲得するために考えられる方法とは?

新規ユーザーにもわかりやすい商品・サービスの魅力とは?

<指標>
・公式ホームページへの訪問数
・問合せ窓口への連絡数
Activation(利用開始) 新規ユーザーが実際に商品やサービスを使いたくなる理由とは?

どのようなUIが利用のハードルを下げるのか?

<指標>
・お試しでの利用者数
Retention(継続利用) ・利用を継続してもらうためにはどうすればいいのか?

・ユーザーは何を基準に継続を判断するのか?(価格、口コミなど)

<指標>
・有料会員登録数
・リピーター数
・実際の機能の稼働率
Referral(紹介) ・ユーザーは自社の商品やサービスを紹介してくれるのか?

・紹介するとしたら何から(SNS、口頭)になるか?

・どんなシステムがあると紹介しやすいか?

<指標>
・ユーザーによる紹介実績
・SNSでの検索ヒット数
Revenue(収益化) ・収益が挙げられているか?

・収益を高めるにはどうすればいいか?

<指標>
・ユーザーひとりに対しての利益率
・サービス全体での利益率

※参考:https://ferret-plus.com/useful-items/5b3db2d36ef5e41d7300003a

あくまでひとつのテンプレートになりますが、こちらを参考にやりやすい形で使用することを試してみてください。

AARRRモデル戦略を取り入れる際の注意点

AARRRモデルを事業戦略として取り入れる際には、指標の選択を間違えないように注意しましょう

どんな指標に注目して事業の成果や改善点を追求するかを間違えると、的外れな対策に時間を取られることにもなりかねません。

指標は複数のパターンを考え、必要に応じて変更などを行い、自社の商品やサービスに適したものを選択していきましょう。

まとめ

AARRRモデルというフレームワークは、これからのマーケティングをより良い事業計画に変えるきっかけとなり得ます。

「事業の成長に行き詰まっている」「何を基準に事業展開を進めればいいのかわからなくなった」

そういったときにはAARRRモデルを導入し、企業としての成長を促していきましょう。

アジャイル開発におけるユーザーストーリーとは?その目的や作成方法を紹介

多くの企業がソフト開発に力を入れている昨今は、よりスピーディにプロジェクトを進めるために「アジャイル開発」が導入されています。

アジャイル開発の浸透は多くのメリットを産み出しましたが、その一方でプロジェクトの全体像が把握しづらくなるなどのデメリットもあるでしょう。

そこでポイントとなるのが、「ユーザーストーリー」です。

アジャイル開発におけるユーザーストーリーの定義付けが行えれば、開発過程の課題やトラブルを未然に防止することができます。

ユーザーストーリーのプラスは、開発現場の環境を大きく変えるきっかけになるでしょう。

こちらではアジャイル開発におけるユーザーストーリーの基本と、その重要性を確認していきます。

簡単なテンプレートも用意するので、この機会に事業への導入を進めてみてはいかがでしょうか。

アジャイル開発のユーザーストーリーとは

まずはアジャイル開発と、その現場におけるユーザーストーリーの意味をそれぞれ確認します。

各定義を把握した上で、ユーザーストーリーの重要性をチェックしていきましょう。

  • アジャイル開発とは
  • ユーザーストーリーとは

 

アジャイル開発とは

アジャイル開発とは、ソフトウェア開発の手法のひとつです。

小単位でプロジェクトを切って、その度に実装とテストを繰り返していくスタイルなのが特徴。

「アジャイル(機敏、素早い)」という言葉通り、開発の期間が短くなりやすい開発手法です。

仕様の変更などにも柔軟に立ち回れることから、複雑化する開発現場において重宝されています。

これまでは「ウォーターフォール」と呼ばれる開発スタイルが一般的であり、最初に決めた機能設計などに従って開発や実装を行っていくのが通常でした。

しかしウォーターフォールでは途中の仕様変更が難しく、仮に何かしらの技術革新や開発上のトラブルがあっても、対応ができないというケースも多かったのです。

アジャイル開発は「仕様変更が起こり得る」という前提で進められるため、そういったウォーターフォールの弱点を補うことができます。

今後もアジャイル開発が主流となって、ソフトウェアの開発計画が立案されていくことが予想できるでしょう。

 

ユーザーストーリーとは

ユーザーストーリーとは、「アジャイル開発における要件を、顧客や利用者目線で簡潔に記述したもの」となります。

顧客や利用者の目線から見た要件を書き出しておくことで、その事業の目指すべき成果や価値を明確にすることが可能となるのです。

たとえば「忙しい主婦は商品がお得という情報を入手し、家にいながらでも気軽に買い物ができる」といった形で、ユーザーストーリーを考えることができます。

このように具体的なストーリーを軸にすることで、求められる成果や要件を具体的な形で可視化することができるのです。

このストーリーは「忙しい主婦が、商品がお得なことを知る」「スマホに通知がいくのでこまめにチェックしなくてもお得な情報が知れる」「簡単登録で購入できるから手間がいらない」と、どんどん広げていくことができます。

こういった形でユーザーストーリーを「マッピング」していくことで、顧客の本当の要求を洗い出したり、事業内容に優先度をつけたりすることも可能なのです。

アジャイル開発を進める際にはこのユーザーストーリーを設定して、顧客・利用者の視線を常に意識できるような環境を作ることが望ましいでしょう。

ユーザーストーリーを開発関係者間で共有することができれば、ブレずに開発プロジェクトを進行していくことができます。

アジャイル開発を実行する際には、同時にユーザーストーリーを設定し、要件を顧客目線で簡潔に記述することが求められるでしょう。

アジャイル開発におけるユーザーストーリーの目的

アジャイル開発におけるユーザーストーリーは、「ユーザーの目線で要件を考える」「必要なプロセスを明確にする」といった目的を持って利用されることがあります。

それぞれの目的の詳細を以下で解説します。

  • ユーザー(顧客・利用者)の目線で要件を考える
  • 必要なプロセスを明確にする

 

ユーザー(顧客・利用者)の目線で要件を考える

アジャイル開発のユーザーストーリーは、顧客や利用者の目線から要件を考えることを目的に導入されることがあります。

ユーザーストーリーをまとめることで、開発側は顧客にとっての価値や問題意識を、常に念頭に置いて業務を行うことが可能です。

ユーザーストーリーを突き詰めてマッピングしていけば、顧客でも気づいていない重要なプロセスを発見できる可能性もあります。

開発側の都合や環境に引っ張られずに、正しく顧客目線を維持して業務の進行と発見を行うためには、ユーザーストーリーが役立つでしょう。

ユーザーストーリーのような顧客に近い目線が現場にないと、業務のプロセスや方向性が混乱する可能性があります。

アジャイル開発を安定した形で継続するためにも、顧客目線から要件を考えることができるユーザーストーリーの導入は重要になると考えられるのです。

 

必要なプロセスを明確にする

ユーザーストーリーはその内容を細かくマッピングしていくことで、業務に必要なプロセスやタスクを明確にしていくことができます。

要件を細かく分けてより深くまで内容を追求していくことができるため、プロジェクトの初期段階では気づけないような要素を改めて確認することができるでしょう。

要件は変更されることが前提とされるアジャイル開発では、「顧客は要件を自分自身でも正確に把握できていない」という考え方があります。

そのため要件定義に代わるユーザーストーリーを使って、業務に必要となり得るプロセスを掘り出していくことも重要になるのです。

業務のプロセスやタスクを明確にすることを目的に、ユーザーストーリーを導入することもあるでしょう。

アジャイル開発におけるユーザーストーリーの作成・構築方法

アジャイル開発におけるユーザーストーリーの作成・構築の際には、以下のような方法が考えられます。

それぞれの内容を確認して、実際にユーザーストーリーを作成する際の参考にしてみましょう。

  • 「ユーザーストーリーのINVEST」を参考に作る
  • ユーザーストーリーマッピングの作成手順

 

「ユーザーストーリーのINVEST」を参考に作る

アジャイル開発におけるユーザーストーリーを作成する際には、「INVEST」という基準を軸に考えることがポイントになります。

INVESTとは以下の要素の頭文字をとった言葉であり、それぞれの特徴を持っているかどうかを指針にしてユーザーストーリーを作成することができます。

Independent:ストーリーとして独立している
Negotiable:交渉が行える内容になっている
Valuable:価値を見出すことができる
Estimable:見積もりを取ることが可能である
Small:小さくまとまっている
Testable:テストを実行できる

ユーザーストーリーがこれらの特徴を有しているかどうかを確認することで、構成をスムーズに考えることができるでしょう。

アジャイル開発のユーザーストーリーを作成するときは、INVESTに当てはめて内容を確認してみてください。

 

ユーザーストーリーマッピングの作成手順

ユーザーストーリーの内容をより細かく分類していくマッピングの作成手順は、以下の流れで実施することができます。

①ユーザーストーリーをメモや付箋に書き出す
→大きめの紙やボードに貼り付けるつもりで、見やすく簡潔に書き出します。

②時間軸に合わせて配置し、順番を作り出す
→機能に関するものの場合には、優先順位を意識して配置します。

③ストーリーの骨格となるバックボーンを設定する
→アジャイル開発のメインとなるストーリーを決めます。全てストーリーが出てから、後に抽出する形でもOK。

④リリースラインを引く
→たくさんのユーザーストーリーの中から、実際に提供するストーリーの流れを決めます。

このような流れで、ユーザーストーリーを細かくマッピングしていきます。

マッピングを作るための話し合いもまた、アジャイル開発に有益な結果を残すことがあるでしょう。

ユーザーストーリーの作成時には、積極的にマッピングまで行っていくことがポイントです。

アジャイル開発におけるユーザーストーリーのテンプレート

アジャイル開発におけるユーザーストーリーを作成する際には、簡単なテンプレートを使うことも大切です。

たとえば以下のような簡単なテンプレートを用いて、ユーザーストーリーを作成してみるのもいいでしょう。

・「私が「顧客」なら、「その人の希望・ニーズ」を実行することで 「将来的な目標」 を達成したい」

顧客とはつまり、特定の個人のことです。

実際のユーザー、もしくはペルソナ設定をした誰かを想定し、誰のためにアジャイル開発を行うのかを明確にします。

その人の希望・ニーズとは、開発を行う意図のこと。

顧客が何をしたいのか、何が困難と感じているのかといった情報を考えましょう。

将来的な目標では、開発の意図によってどのようなことが実現されるのかを検討します。

「〇〇を実現したい」「〇〇のようになってほしい」という願望を考えて、ストーリーのテンプレートを完成させます。

このような単純な構造を利用することで、ストーリーの方向性を絞っていくことが可能です。

ひとつの参考として、この3つの部分を穴埋めする形でのストーリー作成を行ってみましょう。

アジャイル開発におけるユーザーストーリーを作成する際の注意点

アジャイル開発でユーザーストーリーを作成する際には、以下のような注意点も確認しておきましょう。

 

必ず顧客・利用者の視点で作成する

ユーザーストーリーは、必ず顧客・利用者の視点で作成することを心がけましょう。

開発者の視点や企業としての考え方は、ユーザーストーリーの作成においてはノイズとなります。

あくまで顧客・利用者が何を求めているのかを考慮し、ストーリーを創造していくことがポイントになるのです。

短時間でユーザーストーリーの作成を終えてしまうと、そのときの勢いで偏った視点からの考えになる危険性があります。

慣れないうちはなるべく時間をかけてストーリーを考え、顧客や利用者以外の視点が入り込まないように注意しましょう。

実際の利用者となる層にインタビューを行ったり、アンケートを実施したりすることもポイントです。

顧客・利用者の視点を忘れないように、ユーザーストーリーの作成時には視点の置き場所を常に意識していきましょう。

まとめ

アジャイル開発では、ユーザーストーリーの存在が大きな鍵となります。

この機会にユーザーストーリーを作成する方法を確認し、要件を簡潔に書き出してみましょう。

まずは、小さくでも始める事が肝心です。

カンバンボードとは?その目的から作り方や実例を紹介

ソフト開発の現場などで広く実施されている「アジャイル開発」は、既に主流のプロジェクト進行の手法として認知されています。

小単位でプロジェクトを管理していくアジャイル開発の導入によって、期間を短期化したスピーディな開発が実現されているのです。

しかし、アジャイル開発はプロジェクトのコントロールが難しく、開発計画の方向性がズレていくことや、プロジェクトの全体を把握できないまま、想定していない形に計画が進行してしまう可能性もあるのです。

そんなときにおすすめされるのが、「カンバンボード」の導入。

カンバンボードを使ってプロジェクトの管理を行えば、しっかりとプロジェクトの内容を把握した状態での進行が行えます。

アジャイル開発の現場ではもちろん、あらゆる業務に応用できるスタイルになるので、カンバンボードの利用が業務環境を大きく変えるかもしれません。

こちらでカンバンボードの基本を確認し、その導入を検討してみてください。

カンバンボードとは

ンバンボードとは、開発のプロセスやタスクを記載して管理するボードのこと、もしくはその管理ツールを指します

出典:ATLASSIAN「カンバンボードの作成・設定例」

大きなホワイトボードなどにタスクの内容を書いた紙を貼り付け、状況を可視化するという単純な手法が特徴。

進捗状況に合わせて貼り付けた紙をボード内で移動させ、開発プロセスを明瞭にします。

一眼見て現状を誰でも把握できる形にしておくのが、カンバンボードという方法です。

カンバンボードには、物理的なボードを使わずにWeb上に仮想のデジタルボードを作成する方法もあります。

「Trello」などのソフトを使えばチームがアクセスできるボードを簡単に作成できるので、業務形態や人数によってはデジタルなボードの方が扱いやすくなるでしょう。

複数のプロジェクトが並行的に進められている場合や、それぞれがタスクを抱えて個別に業務をするスタイルになっているときなどは、カンバンボードを利用することで全体の把握がしやすくなります。

いちいちチーム内で細かな連絡を取らなくても、プロジェクトの進行状況が共有できるため、作業効率を高めることもできるのです。

カンバンボードとはこういったメリットを持つため、プロジェクトの進行過程をよりスムーズなものにしたいときに役立つでしょう。

カンバンボードの目的

カンバンボードの導入目的には、「タスクを可視化して情報を共有する」「タスクの調整を行って無理のないスケジュールを作る」といった内容が考えられます。

タスクをボードに掲載して可視化しておけば、そのチェックを促すだけで情報の共有が可能です。

一覧で確認できるので時間もかからず、効率良くチーム内に業務の進捗を伝えることができるでしょう。

ボードにコメントなどを残せるようにしておけば、カンバンボードを介してコミュニケーションを取ることができます。

画像などを一緒に見せたい場合にも、デジタルボードを使えば簡単にチームに情報を共有できるのです。

タスクがボードにまとめられることから管理もしやすいので、カンバンボードならスムーズな情報共有が行えるでしょう。

さらにカンバンボードを活用すれば、タスクを調整しながら無理のないスケジュールを立てることもできます。

今現在のタスク状況がすぐにわかるので、着手できる人がいないのに新しい業務を追加するなどといった無理を回避できるでしょう。

ボード内のタスクをグルーピングして優先順位やカテゴリーを分類すれば、よりスケジュール立てはしやすくなります。

アジャイル開発の際にスケジュールが上手く組み立てられないというときにも、カンバンボードの設置は役立つでしょう。

カンバンボードの作り方

カンバンボードは、ある程度の大きさを持つボードとタスクが記載できるメモや付箋があれば、すぐにでも作ることができます。

もしくは専用のツールを用いて、ボードをデジタルで作成することで使い始めることができるでしょう。

型となるボードを作成したら、たとえばそこに「作業前」「進行中」「完了済」といったスペースを作り、そこに該当するタスクを貼り付けていけば、それだけでカンバンボードとして機能させることが可能です。

しかし、たった3つの分類だけでは、役立つレベルの情報が共有される可能性は低くなります。

具体的に何が進行しているのか、何から手をつけた方がいいのか、といった情報までは確認できないため、有益な情報伝達が実現できないのです。

そこでカンバンボードを作成する際には、以下のような形で細かくワークフローを分類することがおすすめされます。

<Open>

「とりあえず」タスクを置いておく場所になります。

優先順位や期限などが決まっていないものを置き、必要に応じて別の場所に分類し直します。

<Icebox>

今現在は作業を停止しているタスクを置く場所です。

今後再開する可能性がある場合には、一時的にIceboxに置いてその存在を忘れないようにしておきましょう。

<Backlog>

優先順位の高いタスクで、可能な限り早く対応すべきものを置きます。

こちらのタスクには特に注目して、チームで連携をとっていく必要があるでしょう。

<In Progress>

現在対応しているタスクの一覧になります。

<in Review>

対応が終了し、レビュー中のタスクです。

<Closed [Done]>

既に完了したタスクを置きます。

上記のような分類を行うことで、よりカンバンボードを有意義に活用することができます。

業務内容によってはさらにワークフローを加えられるかもしれないので、チームで話し合ってより良いカンバンボードの作成を考えてみましょう。

カンバンボードを作る際の注意点

カンバンボードを作る際には、現場の意見を聞く機会を無くさないように注意することが必要です。

カンバンボードだけでコミュニケーションを取るようになると、チーム内での積極的な交流が失われる可能性があります。

それは現場の不満に気づくタイミングを遅らせるなどの、デメリットを産むこともあるのです。

カンバンボードを作成したとしても、これまで通りに定期的なミーティングなどは開催し、業務の進捗を確認し合うようにしましょう。

また、カンバンボードを導入したことによって、現場の業務形式が変わることもあるため、従業員に負担を強いることになる可能性もあります。

タスク管理が徹底されることになれば、人によっては働き方の自由度が低下したと考え、不満を募らせる結果につながることもあるでしょう。

カンバンボードの導入時には、従業員のケアを忘れずに行い、全員が納得してそのルールに従えているのかを確認するのがポイントです。

カンバンボードを作成するおすすめツール

カンバンボードの実例として、いくつかのデジタルツールをご紹介します。

会社内にホワイトボードなどを設置する場所がないときには、カンバンボードとして使えるデジタルツールを活用してみてください。

 

Trello

無料で利用できるプロジェクト管理ツールであり、ドラッグ&ドロップだけで簡単にボード上のタスクを移動できる便利なツールです。

記載したタスクには期限を設定でき、いつまでに完了すべきなのかを明確にすることができます。

さらにタスクごとにタグもつけられるため、必要な情報をプラスした上で共有することも可能です。

Trelloには拡張機能があるため、業務の内容やプロセスに応じて役立つプラグインを追加していけます。

カスタマイズ性の高さも合わさって、さまざまなシーンで役立つカンバンボードになるでしょう。

 

JIRA

JIRAは、プロセスの管理に秀でたカンバンツールです。

アジャイルチームの利用実績No.1と宣伝されていて、課題やプロジェクトの現状を簡単に追跡して把握できるシステムが採用されています。

それぞれのチームに合わせたワークフローが選択・改変できるため、より明瞭にタスクを分類することが可能です。

SAML SSO、2 段階認証を強制的に設定するシステム、ユーザープロビジョニングの自動化などによって、高いセキュリティを作り上げているのも特徴。

安心して情報を管理したいときにも、JIRAは役立つツールになるでしょう。

この他にも、カンバンボードの機能を持ったツールはたくさんあります。

どのような実例があるのかを確認して、業務にデジタルのカンバンボードを導入することを計画してみましょう。

まとめ

カンバンボードを活用することで、タスクの管理や業務スケジュールの調整がしやすくなります。

特にアジャイル開発の際には、カンバンボードを導入してタスクの可視化を進めてみることがおすすめです。

KJ法とは?プロジェクトが壁に突き当たったときに突破口を発見できる思考法

KJ法は、フィールドワークで得た材料やブレインストーミングで出されたアイディアを整理・活用する方法として、広く知られています。

しかし、KJ法はそれだけでなく、システム開発でプロジェクトチームが難所にぶつかったときに、問題点を抽出したり解決の道筋を探る方法としても使えます。

この記事では、KJ法を「課題の解決」に活用する方法を基本から分かりやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。

KJ法とは

KJ法とは、アイディアを整理する方法で、個人でもチームでも活用できます。あるテーマに関して思いついたことをカードに書いていき、アイディアが一応出揃ったらカードを系統別に整理して、課題の解決に役立てます

この方法を創案したのは文化人類学者の川喜田二郎氏で、KJは彼のイニシアルです。1967年に出版された川喜田氏の著書「発想法」(中公新書)がベストセラーになり、KJ法は一気に知名度を高めました。この本は発刊後半世紀を経た現在も刊行されており、新書としては異例のロングセラーになっています。

 

ブレインストリーミング(ブレスト)との密接な関係

KJ法はブレストで出されたアイディアの整理に用いられることが多く、しばしばワンセットで語られます。ブレストでランダムに大量生産されたアイディアを秩序立てて評価・利用するのにKJ法が適しているからです。

ブレストは、いわば「考えをまとめるつもりがまったくない会議」で、自由な発想や連想、飛躍を尊重します。したがってブレストでは脈絡のないアイディアが大量に提出され、通常の会議録のような形でノートに記録しても、なかなか有効利用できません。

ブレインストーミングの4原則

・アイディアの良し悪しの批判・評価をしない
・自由奔放に。ラフなアイディア、突拍子もないアイディアを歓迎する
・質より量を重視する
・他人のアイディアにどんどん便乗し、連想を膨らます

KJ法の効果

アイディアをカードに書き、それを一定の手法に従って整理するKJ法には、テーマや課題を解決するうえで、次のような効果があります。

  • ブレストで集めたアイデアを可視化して俯瞰できる
  • 構造的にまとめられることでロジカルに議論できる
  • 課題の抽出に役立つ

 

ブレストで集めたアイデアを可視化して俯瞰できる

アイディアを1つずつカードに書き留めることで、次々に出されるアイディアを時系列の中に埋没させずに「可視化」し、全体を「俯瞰」することができます。

重要なのは、ホワイトボードに書き込むのではなく、カード(ポストイット)に書いて貼る点です。そうすることで、全体を俯瞰した後にカードを移動することができます。

 

カードをグルーピングし、構造化することでロジカルに議論できる

ブレストでアイディアが出つくしたらボードに貼られたカードの内容を見て、1つのカテゴリーでくくれるもの数枚をグルーピングします。(小グループの作成)

次にグループ同士をさらに大きなカテゴリーでくくり、中グループや大グループを作成します。

こうしてできたグループ同士の関係性(原因、結果、前提条件など)を見ることでアイディアを構造化することができ、それを見ながらロジカルに議論できます。

 

課題の抽出や解決に役立つ

自由な発想や突飛な連想を許容し尊重するブレストでは、単一のアイディア(1枚のカード)に課題の抽出や解決に役立つ「宝石」が見つかることもあります。

しかし、多くの場合単一のアイディアはまだ光を発しない「原石」です。それをKJ法でグルーピングし、ロジカルな視点で見直すことで、問題の本質や解決の道筋が見えてきます。

KJ法のやり方と手順

J法は次の4つのステップで進めます。

  • 1.ブレストをして、出たアイディアをカードに書いてボードに貼っていく
  • 2.ブレストで出た案をグループ分けする
  • 3.グループの関連性を図解する
  • 4.議論をする

 

1.ブレストをし、出たアイディアをカードに書きボードに貼る

まず、テーマに関わっているチームメンバー数人が集まり、司会者(ファシリテーター)を決めてブレストをします。

司会者の役目は、上記のブレストの4原則にしたがって参加者に自由な発言を促がすことで、話を一定の方向に誘導したり、まとめたりしないように注意します。

ブレストが必要になる状況といえば、問題の解決に行き詰ったときなどが多いでしょうが、重苦しい雰囲気で、疲れた頭でブレストをしても良いアイディは生まれません。司会者は場の雰囲気を盛り上げ、参加者のテンションを高めるように工夫しましょう。

隣のチームの人など少し異質な参加者を加えることで、新鮮な空気が生まれることもあります。男性ばかりのチームなら、女性に一人参加してもらうのも良いでしょう。

ブレストのアイディア出しの時間は30分くらいが適当です。短い時間に集中してアイディアを出すことが重要です。

ブレストで出たアイディアは、その都度ポストイットに書きボードに張り付けていきます。この段階では、ボード上の貼る場所を考える必要はありません。

 

2.ブレストで出た案をグループ分けする

アイディア出しが終わったら、ボード上に無秩序に貼られたカードをグループ分けします。グルーピングの基準は、何らかの意味で共通点のあるアイディアです。どういう意味で共通かはときによりけりで、一般論で語ることはできません。

重要なのは、あまりたくさんのカードを最初から1つのグループに押し込まないことです。最初は2~3枚のカードが入る「小グループ」をたくさん作りましょう。ボード上のカードを移動して、グループを丸で囲みます。どのグループにも入らないカードは、単独で置いておきます。

次に、丸で囲まれた小グループ群を俯瞰して、再度グルーピングをしてカードを移動し「中グループ」を作ります。中グループのカテゴリーが何になるかは、やはりときによりけりです。

さらに、中グループを俯瞰して3つから4つくらいの「大グループ」を作ります。これでグルーピングは終了で、ボードには小、中、大の3つの階層の違うグループが現れます。グループを囲む丸は階層ごとに色分けすると見やすいかもしれません。

各グループに「表札」を付けておく

グルーピングをしながら、各グループにその都度それがどんなグループか分かる「表札」をつけておきます。それによって全体を俯瞰するときの視認性が増します。

ただし、カッコいい表札をつけようして時間を取るのはムダなので、「〇〇について」など内容が分る平易な言葉でOKです。

 

3.グループの関連性を図解する

図解とは、各グループを論理的に関係づけて(原因、結果、前提条件など)矢印などで示すことです。矢印には、どういう関係であるかを示す文字を添えましょう。

出典:釜石「魚のまち」懇談会

 

4.議論をする

図解化されたアイディアを見ながら、課題解決の方法を議論します。

議論の仕方に特定のルールはありません。これまでのプロセスで参加者の中には、解決の道筋がひらめいているかもしれません。全員が「それだ!」と納得すれば、それで議論は終了です。

そううまくは行かないときは、「やってみる値打ちのある解決法」の候補をいくつか探り当てるように議論を重ねましょう。

KJ法をおこなう際の注意点

KJ法をおこなうときは、次のような点に注意しましょう。

  • グルーピングできなかった孤立したアイディアを無視しない
  • 想像以上に手間と時間が掛かる

 

グルーピングできなかった孤立したアイディアを無視しない

グルーピンでどのグループにも入らなかったカードは、クズの可能性が高いかもしれませんが、思いもよらない斬新なアイディアかもしれません。

最後の議論で行き詰った場合に、もう一度目を向けてみると新しい光を放って見える、ということもあり得ます。

 

想像以上に手間と時間が掛かる

KJ法はやってみると事前の想像以上に手間と時間がかかるのがふつうです。慣れないうちはとくにそうです。教科書通りの手順を踏もうとすると、そのわずらわしさにウンザリするかもしれません。

しかし、目的はテーマ(課題)の解決する糸口の発見だということを忘れなければ、プロセスは臨機応変に省略したり変更することが可能です。

KJ法に役立つツール

KJ法のプロセスをパソコン上で行なえる無料ソフトがいろいろあります。

例えばブレストはリアルで実施して、アイディアのカード化やグルーピングをツールで行なうことができます。

個人の思考整理に使えるのはもちろん、チームが共同編集者になってリアルタイムでKJ法のプロセスを進めることもできます。

  • Xmind
  • IdeaFragment2
  • Lucidchart

 

Xmind

Xmindは、上記のプロセスとは逆に,内容が空の構造図のパターンをテンプレートの中から選びます。これは仮の選択で後からテンプレートの種類を変えたりカスタマイズすることができます。

次に、空の構造図(マインドマップ)のいちばん下の階層(レイヤー)の空欄にアイディアを書き込んでいきます。空欄はEnterで増やすことができます。あるいは上の2層目、3層目から書き込んでいくこともできます。

グルーピングを見直すときは、書いた欄をドラッグで移動させることもできます。当然グループによって欄の数が違いますが、Xmindが見やすいように全体の絵を自動調節してくれます。

チームで使うときは、Mind.net という無料のクラウドストレージで共有することができます。ただし、同時共同編集の機能はありません。

 

IdeaFragment2

IdeaFragment2は、KJ法のプロセスをそのままパソコン上で行なえるソフトです。アイディアの断片(KJ法ではカード)を画面上で作っていき、それをグルーピングしたり、関係線でつなぐことができます。

「断片」の空欄は背景をダブルクリックすると作成されます。グループに表札を付ける機能があり、画像を添えることもできます。関係線は、いろいろな線のタイプ、矢の形状、線の色などを変更できます。

 

Lucidchart

LucidchartもKJ法を画面上でおこなえるソフトで、リアルタイムで共同編集できるのがメリットです。無料で使用できますが、有料プランでも1ユーザー500円/月ほどで使えます。

基本操作は、すべてドラッグ&ドロップで行なえ、研修をしなくても導入したその日から活用できます。

「GoogleDrive」やSlackなど主要なクラウドサービスと連携できるので、共同編者にも保存にも便利です。

まとめ

チームが難所に突き当たったときは、従来の思考の道筋から少しそれたとろに解決策が見つかることが少なくありません。

知らず知らずのうちにはまり込んでいた思考パターンから抜け出すためにブレストとKJ法を活用してみてはいかがでしょうか。

N1分析とは?その目的からN1分析の方法や実例を紹介

これまでビジネスの世界では、膨大な顧客データを参考にマーケティング対象となる「集団」を分析することが、ひとつのスタンダードになっていました。

しかし、集団だけに焦点を当てた分析はときに実際のターゲット像とズレることがあり、正しく仮説やアイデアを詰めることができなくなります。

仮説やアイデアと分析した顧客情報に齟齬があれば、当然その先に待つ現実の事業展開を成功させるのは難しくなるでしょう。

そこで今注目を集めているのが、「N1分析」です。

N1分析という通常とは違ったアプローチで顧客の分析を行えば、これまで気づけなかった新しい要素を見つけることができます。

それはより正確な分析によって、的確に事業を進めるきっかけにもなるでしょう。

こちらでそんなN1分析の基本的な情報と、具体的な方法や実例をご紹介します。

N1分析とは

N1分析とは、ビジネスにおける顧客を「集団」ではなく「個人」として分析する手法です。

ひとりの人物と徹底的にインタビューなどで向き合って情報を集め、分析を行なっていくのが特徴となります。

集団を分析して「共通している点」を見出すのとは違い、「個人がどのような心理状況や意欲を持つ」のかに注目し、事業の参考とする形になるでしょう。

N1分析は、個人に集中することでそのビジネスの本質的な課題が確認できたり、新しい角度から仮説やアイデアを発見したりといったことに期待できる分析方法です。

そのため集団を分析するスタンダードな分析方法と併用することで、よりターゲットとなる顧客について深く知ることができます。

N1分析は、集団から個人というよりミクロな対象に絞り、そこから得られる情報を活用する分析手法だと言えるでしょう。

N1分析の目的

N1分析は、「顧客となるターゲットを深掘りして具体的な事業展開の方法を考える」という目的と、「ユーザー目線で事業を考えたい」という目的を持ったときに利用することが考えられます。

顧客となるターゲットを深掘りすることで、その人が何に不満を抱き、何を解決したいと考え、どんなときに何を求めるのかといった詳細を仮定することができます。

そういった心の流れを把握できれば、ピンポイントで求められるサービスを提供したり、ターゲットに合わせたチャネルからアピールしたりといったことも可能となるのです。

N1分析で個人にスポットを当てることで、ターゲットとなり得るユーザーに対しての具体的なアプローチの方法を考案するという目的が達成できるでしょう。

もうひとつ、ユーザー目線で事業を考えることを目的としたときにもN1分析は使えます。

事業を計画していると、つい仮説が企業よりのものになったり、自社に都合よく物事を考えたりといったことも起こるでしょう。

そういったときにN1分析を活用すれば、個人の顧客の生活に寄り添って考えるきっかけが生まれ、ユーザー目線の理解を進められます。

今一度ユーザーファーストの姿勢に立ち戻ることを目的としたときにも、N1分析が役立つのです。

「顧客となるターゲットを深掘りして具体的な事業展開の方法を考える」「ユーザー目線で事業を考えたい」といった目的意識が社内に生まれたときには、N1分析の導入がおすすめされます。

N1分析の方法

N1分析の方法を理解するには、個人の顧客を分析するための定義付け、および特定の「N1」を見つけるための流れを知る必要があります。

その際にはまず「5セグマップ」や「9セグマップ」の作成を行い、顧客のセグメントを分類して可視化することが基本的な方法となるでしょう。

その後作成したマップを参考にして、実際に話を聞ける個人を抽出します。

抽出した個人の顧客にインタビューなどを行なって、考えや求めるものを聞き出し、事業の具体的なアイデアを得ることにつなげるのです。

このような流れで進められるのが、N1分析の方法となります。

以下では各ポイントの詳細を解説し、具体的な方法を確認していきます。

    • 5セグマップの作成
    • 9セグマップの作成

話を聞ける個人を抽出する

 

5セグマップの作成

5セグマップとは、顧客を「ロイヤル顧客」「一般顧客」「離反顧客」「認知・未購買顧客」「未認知顧客」の5つに分類する方法です。

自社の商品やサービスがどれくらい認知されているのか、購買意欲はどれくらいあるのかといった点から、セグメントを仮定します。

それぞれのセグメントの詳細は、以下のように考えられるでしょう。

<ロイヤル顧客>

自社の商品・サービスを認知していて、さらに購買頻度が高い顧客のことです。

自社を支える存在であり、さらなる増加を目指しての育成も考えられます。

<一般顧客>

自社の商品・サービスは良く認知しているが、それほど購買意欲が高くない顧客を表します。

いかにしてロイヤル顧客に移行させるかを考えるときに、重要なセグメントになるでしょう。

<離反顧客>

自社の商品・サービスを把握していて、購入経験もあるが、現在は購買を行なっていない顧客です。

なぜ購入が継続されなかったを知りたいときに、注目されるセグメントになります。

<認知・未購買顧客>

自社の存在を知ってはいるが、実際に購入などを行なったことがない顧客です。

どうやって自社を知ったのかを確認し、なぜ購入にまで至らないのかを知るために分析されます。

<未認知顧客>

自社の商品・サービスを知らず、それに伴って購入経験もない顧客セグメントです。

現在は関わり合いがありませんが、それゆえにこれから優良な顧客としてつながっていける可能性のある存在だと言えるでしょう。

5つの層はピラミッド状になっていて、下層になるほど人数が多いと考えられます。

認知と購買意欲という2つの側面から分類した上記のセグメントを活用することで、顧客の性質を把握することが可能です。

まずは5セグマップを参考にして、対象とする個人を見つけ出すことにつなげましょう。

 

9セグマップの作成

出典:翔泳社ホームページ「書籍紹介」より

9セグマップとは、上記の5セグマップに基づいてさらに次回購買意向や現在購買頻度といった情報をプラスしたフレームワークです。

以下の9つのセグメントに分かれていて、それぞれの位置から

<1.積極 ロイヤル顧客>

その商品やサービスでないと満足できないほど、強い意欲と高い頻度を持った顧客を指します。

<2.消極 ロイヤル顧客>

複数回の購入経験があるけれど、それほど強い思いで利用しているわけではないと想定されるセグメントです。

<3.積極 一般顧客>

利用機会は多いけれど、別のサービスや商品も同時に活用、もしくは模索している顧客と想定できます。

<4.消極 一般顧客>

かつてと比較して利用頻度が落ち始めている顧客で、離反の可能性の高いユーザーと考えられます。

<5.積極 離反顧客>

購入理由や意欲があるけれど、現実的な問題でそれが不可能となっているセグメント層などが含まれると考えられます。

<6.消極 離反顧客>

既に別のサービスや商品に移行し、自社から離れてしまった顧客を指します。

<7.積極 認知・未購買顧客>

自社の商品・サービスを知っていて、いずれ利用したいと考えている顧客です。

<8.消極 認知・未購買顧客>

自社のことを把握しているが、特に利用の予定などはない顧客を指します。

<9.未認知顧客>

まったく自社のことを知らない顧客セグメントです。

上記のような9セグメントで考えることで、今後の事業展開に必要なアイデアやブランディングを意識した検証を行うことができます。

より細かく顧客を分類することで、どの層にインタビュー等を行うことが有益になるのかを想像しやすくなり、ターゲットとなる特定の個人を絞り込みやすくなります。

 

話を聞ける個人を抽出する

上記のセグメントを作成したのち、その内容を参考にして実際に話を聞くことができる特定の個人を抽出するのが、N1分析です。

特定の顧客について考え、その人の思いや感情を引き出すための質問を作り出しましょう。

その個人への質問から、集団の持つニーズや考え方につながるものを引き出すのが目的です。

正確に情報を得られるように、上記のフレームワークで正しく顧客を分類し、その性質を理解しておく必要があるでしょう。

話を聞ける個人を抽出して、その後の検証に移すのが、N1分析の基本的な流れになります。

N1分析をおこなう際の注意点

N1分析を行う際の注意点として、「最終的には全体に有益となるアイデアや新商品を生み出すこと」を意識する必要があります

個人を抽出して情報を得るのが基本ですが、その個人だけが喜ぶようなアイデアや商品に止まるようでは、ビジネスとして成り立ちません。

あくまでビジネスになる規模のアイデアや商品のヒントを得ることを目的にすることが、N1分析を使うコツになります。

また、N1分析では架空の人物ではなく、実際に存在する顧客に基づいて調査を行います。

セグメントに属している実際の個人とコンタクトを取り、話を聞くというスタイルが基本であることも注意点です。

N1分析の実例

N1分析の実例として、「スマートニュース」のお話を紹介します。

スマートニュースは鈍化した企業成長をテレビCMを使って打開すべきか判断する際に、各セグメントにおけるN1起点でのアイデア創出を行い、コンセプトテストによってどの層がどのような反応をするのかを検証してきました。

その結果、テレビCMとデジタル広告を組み合わせた統合マーケティングという手段が考案されたのです。

スマートニュースはその後、テレビCMとオンライン広告の相乗効果によって、成功を収めました。

N1分析を行って、顧客が何を考え、何を求めているのかを把握した経緯が、このような結果につながったと考えられるかもしれません。

参考:MarkeZine「1人の顧客からアイデアを得て広げるN1分析とは? 『実践 顧客起点マーケティング』セミナーレポート」

まとめ

N1分析を活用することで、新しい角度でのアイデアや商品開発、その他市場へのアプローチが行えます。

集団だけを考えたマーケティングではなく、今後は個人に焦点を当てた方法も、事業に取り入れてみてはいかがでしょうか。

カスタマージャーニーマップとは?その目的とメリット、作り方の基本を解説

つねにスマホを片手に行動する現代の顧客は、システムの開発者にとっては、気まぐれで移り気な存在です。従来のマーケティング手法である「ペルソナの設定」だけでは、その行動や思考を十分に捉えることが難しくなりました。

そこで近年注目されているのが「カスタマージャーニーマップ」というマーケティング手法です。この記事では、カスタマージャーニーマップマップの基本を、その目的やメリット、作成方法から分かりやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。

カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマップとは「想定される顧客の行動」を時系列で記した1枚のシート(MAP)です。

出典:Goodpatch Blog「なぜカスタマージャーニーマップを作るのか?その目的と作り方」

時系列とは具体的には、顧客が<商品やサービスを知る⇒購入を検討する⇒購入する⇒友達に奨める>という一連のプロセスを指します。

このプロセスを「顧客の旅」に見立てたのがカスタマージャーニーマップです。ただし、このMAPは、顧客がガイドとして使うのではなく、プロダクトを提供する側がマーケティングの精度を高めるために活用します。

 

ユーザーの「行動」と「感情」を図式化

マーケティングでは、まずペルソナを設定するのが最初の仕事になります。しかし、つねにスマホを片手に行動する顧客の「旅のようす」は、ペルソナの設定だけでは把握しきれなくなりました。

いつでもどこでもネットやSNSの情報に接することができる顧客は、上記の時系列のどのプロセスでも複数のチャネルによって進路を誘導されています。

そこで主流になりつつあるのが、カスタマージャーニーマップによる顧客の「追跡」です。ペルソナの設定によるユーザー像の具体化、映像化だけではつかみ切れない、ユーザーの「行動」と「感情」を1枚のシートに見える化(図式化)するのがカスタマージャーニーです。

この図式化によって、各プロセスのタッチポイントでの顧客の行動に合った適切なアプローチが可能になります。

カスタマージャーニーマップを作るメリット

カスタマージャーニーマップの作成は、ユーザーニーズにマッチしたプロダクトを開発、改善するうえで次のようなメリットがあります。

  • ユーザーの行動や感情・不満を網羅的に俯瞰できる
  • 顧客目線で施策が打てる
  • 最小のコストでチームが共通認識を持てる
  • 課題の優先度を明確化できる

 

ユーザーの行動や感情・不満を網羅的に俯瞰できる

たいへん良くできたペルソナの設定があったとしても、システムの開発者がそのペルソナを頭の中で行動させて、その感情に共感してみるのは、楽な作業ではありません。

その作業を一度徹底的にやって、1枚のシートに落とし込んでしまうのがカスタマージャーニーマップ作りです。

想像力を駆使してさまざまなシーンでペルソナの動かしてみても、現実にはそれをすぐ忘れてしまいます。毎朝その思考作業を繰り返してから仕事にかかるのは、まさに「時間のムダ」なのです。

カスタマージャーニーマップがあれば、そのような思考実験の道を何度もくり返しとぼとぼ歩く必要がなくなり、ユーザーの行動や感情を1枚のシートの上で網羅的に俯瞰できます。

 

顧客目線で施策が打てる

カスタマージャーニーマップでユーザーの行動や感情を網羅的に俯瞰することで、ややもすると忘れられたり、置いてけぼりにされる「顧客目線」にいつでも立ち戻ることができます。

「ユーザー目線を忘れるなんてことはない」と思うかもしれませんが、開発者にはプロダクトに対する強い思い込みがあるので、現実にはそれほどニーズのない機能にこだわったりすることがよくあります。

顧客目線で、最低限必要な機能はなにか、コストがかかる割にニーズがない機能はなにかを常に確認することは、資金や時間に余裕のないスタートアップには極めて重要です。

 

最小のコストでチームが共通認識を持てる

プロジェクトのメンバーが顧客のペルソナを共有しているとしても、そのペルソナがさまざまなシーンでどうアクションするかは、それぞれのメンバーで想定や認識が違ってくる可能性が大です。

カスタマージャーニーマップがあれば、そのような認識のズレによって生じる「時間の浪費」やトラブルを防ぐことができます。

 

課題の優先度を明確化できる

カスタマージャーニーマップを作ることで、顧客の認知・興味・比較・購買・評価の各フェーズでの課題をそれぞれ洗い出すことができます。

それらの課題を比較することで、最も優先させるべき課題が何かを明らかにすることが可能になります。

カスタマージャーニーマップの作り方

カスタマージャーニーマップは次のような手順で作ります。

  • ペルソナを設定する
  • ペルソナの行動や感情についてリサーチする
  • タッチポイントとチャネルを洗い出す
  • タッチポイントでの顧客の行動と感情を洗い出す
  • 製品・サービスの課題を洗い出す
  • 改善の方向性と可能な施策を洗い出す

 

ペルソナを設定する

ペルソナの設定はカスタマージャーニーマップ作りの基礎工事に当たります。ペルソナの設定が粗雑だと、カスタマージャーニーマップのあちこちにひずみできて、使い物になりません。

ペルソナの属性(年齢、職業、学歴、趣味など)を箇条書きで羅列するだけでは、いわば衣装を着けたマネキン人形にすぎません。マネキンに血が通って動き出すファンタジーの「ストーリー」を小説家になったつもりで文章化してみましょう。

チームの各人が1ストーリーずつ書いて持ち寄れば、血の通った人間としてのペルソナのイメージがかなりはっきりします。

 

ペルソナの行動や感情についてリサーチする

上記のペルソナ設定は「仮説」にすぎません。作ったストーリーのリアリティはまだ保証されていないのです。その「裏を取る」のがヒアリング(インタビュー)やアンケートによるリサーチです。

リサーチを行なうと、仮説とは異なるペルソナの行動や感情が必ず見つかります。実はこの「ズレ」こそが開発サイドの思い込みを訂正する貴重な材料になります。仮説にこだわってズレを無視したりすると、プロジェクトはあらぬ方向に迷走し始めることになります。

 

タッチポイントとチャネルを洗い出す

タッチポイントは顧客と製品やサービスとの接点、チャネルはその接点で顧客が使用する媒体です。

タッチポイントが分ればチャネルを洗い出すのは容易ですが、顧客と商品やサービスとのタッチポイントのすべてを洗い出すのは簡単ではありません。

しかし、開発サイドには見えにくいタッチポイントの改善がユーザーの満足度を高めるカギになることが少なくないので、タッチポイントの洗い出しには最大限の努力を注ぐ必要があります。

例えば、スマホでアプリを操作しているときに電話がかかってきて、いったんアプリから離脱したとします。通話が終わって再びアプリに戻ろうとするのも1つのタッチポイントです。その際にスムーズに中断した時点に戻ることができるシステムなら、ユーザーの満足度は高くなります。

 

タッチポイントでの顧客の行動と感情を洗い出す

時系列に沿った各フェーズ(商品やサービスを知る⇒購入を検討する⇒購入する⇒評価する)でのタッチポイントが洗い出せたら、そのタッチポイントでの顧客の「行動」と「感情」をできるだけ詳細に洗い出します。

 

製品・サービスの課題を洗い出す

MAPの縦軸でタッチポイント⇒行動⇒感情を埋めることができたら、いよいよ「改善課題」の洗い出しに取りかかります。

顧客の行動と感情を洗いだせたら、改善課題は見えてきているはずなので、それを再検討して、短いフレーズでまとめます。

 

改善の方向性と可能な施策を洗い出す

課題はすべて解決できるとは限らないし、すべてが解決すべき課題とも言えません。解決にかけられる時間とお金は限られているから出す。

課題の優先度と必要性を考慮して、実行可能な施策を洗い出します。

カスタマージャーニーマップを作るときの注意点

カスタマージャーニーマップを作る際には、とくに次の2点に注意しましょう。

  • 徹底したペルソナ目線に立つために、リサーチを充実させる
  • 何度も改善を繰り返す

 

徹底したペルソナ目線に立つために、リサーチを充実させる

「ペルソナの目線に立つ」と言うのは簡単ですが、なかなかできないことです。開発サイドのペルソナの仮説は、かならず間違っていたり、足りなかったりします。それを修正し、細くするにはリサーチしかありません。

リサーチの相手はもちろんユーザーですが、クライアント、営業部、他のチームのメンバーなどの関係者に広く意見を求めるのも役に立ちます。

 

何度も改善を繰り返す

ここまでお話したことから想像がつくように、カスタマージャーニーマップは「完璧なMAP」を作ることは不可能です。つねに勘違いを修正し、不足を補っていく必要があります。

本物の地図と同じように、時間が経てば街角に新しい建物(タッチポイント)が出現していることもあります。

まとめ

顧客が商品やサービスを認知してから購買・評価するまでのプロセスを「旅」に見立てて、その旅のありさまを1枚のMAPとして可視化するのが、カスタマージャーニーマップです。

カスタマージャーニーマップの精度を左右するのが設定したペルソナのリアリティです。ユーザーのリサーチを重視して、仮説ではなくファクトに基づくペルソナを追及することで、より有効なカスタマージャーニーマップを作ることができます。

【徹底検証】リーンスタートアップは時代遅れなのか?揶揄される理由とは

「リーンスタートアップは時代遅れだ!」こういった意見を一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

リーンスタートアップの存在を知り興味を持ったは良いものの、時代遅れの手法なら辞めておくべきかなと不安になっている方もいらっしゃるかと思います。

リーンスタートアップが本当に時代遅れなのかを判断するためには、まず自分自身がリーンスタートアップに対する知識を付けることが大切です。

そこで本記事では、リーンスタートアップに興味を持たれた企業や担当者の方向けに、リーンスタートアップに関する基本情報と時代遅れと揶揄される理由について解説していきます。

最終的にリーンスタートアップを事業で取り入れるかを判断するのはご自身となるため、内容をしっかりと理解し、導入の可否を検討してみましょう。

リーンスタートアップとは

まずはリーンスタートアップの基本情報を知識として理解しておきましょう。

時代遅れと捉えるかの判断には、最低限リーンスタートアップの内容を理解していることは必須です。

  • リーンスタートアップの定義
  • リーンスタートアップの4つのサイクル
  • リーンスタートアップの功績

リーンスタートアップの定義

リーンスタートアップは「リーン」と「スタートアップ」の2つの言葉から構成されています。

主にスタートアップや新規事業を対象とした起業手法で、コストを抑えながら無駄なく事業を成長させていくことが可能とされています。

著書「リーンスタートアップ」が発売されてから、一般的な言葉として普及しはじめました。

 

リーンスタートアップの4つのサイクル

リーンスタートアップには「仮説構築」「実験・計測」「学習」「意思決定・再構築」の4つの工程に分けられます。

この4つのサイクルを回すことで、無駄なく効率的に事業を成長させていきます。

 

仮説構築

リーンスタートアップの最初の工程が「仮説構築」です。

仮説やアイデアを元に、顧客や市場が求めるサービスを最小限の構成で構築します。

仮説構築の段階では時間を掛けず、まずは最小限の構成での完成を目指すことがポイントです。

 

実験・計測

仮説構築で作成した試作品を、一定範囲の顧客に利用してもらい反応を確認するのが「実験・計測」の工程です。

顧客満足度や不満はどこにあるのかを計測し、仮説構築の段階で足りないものや不要なものを洗い出す実験でもあります。

実験と計測を明確化させるためにも、仮説構築で様々な機能を盛り込みすぎないようにすることがポイントです。

 

学習

実験・計測の結果から、試作品をどのように改良すれば良いか改善策を考えるのが「学習」の工程です。

学習の工程では、仮説構築で想定した内容の正しかった部分と間違っていた部分の双方から情報を収集することが大切です。

なぜ仮説通りの結果となったのか、どこが顧客に受け入れてもらえなかったのかを両面から検証することで、次回の仮説精度を上げることに繋がります。

 

意思決定・再構築

「意思決定・再構築」の工程では、仮説の方針に沿って完成を目指すのか、異なる仮説を再度たて再構築するのかを決定します。

再構築という判断は一見無駄な行為にも思えますが、間違った方向性で検証を続けるよりも、結果として効率的な結果となることも少なくありません。

顧客にとって必要な物や市場ニーズを早い段階で見極められることがリーンスタートアップの魅力であるため、再構築という判断を取れることも大きなメリットの1つです。

 

リーンスタートアップの功績

リーンスタートアップが注目を集めたことにより、無駄を徹底的に排除した上で事業の急成長を目指したスタートアップ企業が数多く登場することになりました。

IT業界の急成長とタイミングが重なったこともあり、様々なアイデアが小規模のものから商品やサービスとしてリリースされ、中には「Instagram」のように今では世界中のユーザーが利用するような製品も登場しています。

特にモバイルアプリやWebサービスの分野で、リーンスタートアップの功績は大きかったと言えるでしょう。

リーンスタートアップは時代遅れなのか

次はリーンスタートアップに影響を与えているであろう、現代の風潮について確認していきましょう。

リーンスタートアップが最初に提唱された2008年からは10年以上の月日が流れているわけですから、当然同じ環境ということはありません。

  • 技術の進歩
  • 顧客要望の多様化
  • SNSの拡散力

 

技術の進歩

まずIT分野を中心に急激な技術の進歩がここ10年ほどで凄まじく変化しました。

リーンスタートアップは最小限の構成でコストを掛けずに始められることが魅力でしたが、最新技術を取り入れようと思うと、どうしてもそれなりのコストが掛かるようになってきています。

技術の進歩は良い側面も多いですが、リーンスタートアップを始める上での弊害があることも事実です。

 

顧客要望の多様化

リーンスタートアップでは、最小限の構成で何度も仮説・検証を繰り返すことが魅力のため、顧客要望の多様化にも適しているようにも思えます。

確かに顧客それぞれの要望にいち早く適応出来るという意味では効果的な手法ではありますが、顧客の意見に左右されすぎてしまい、結果的に信頼が下がるという意見も目立つようになってしまいました。

最終的には、企業がきちんと戦略を決めて事業を始める方が良いのではないかという意見が増えてきたのも事実です。

 

SNSの拡散力

10年前と大きく異なる状況の1つにSNSの拡散力の違いがあります。

リーンスタートアップが生まれた当初は、試作品の段階で触れられるユーザーというのは限られていたため、未完成な部分が多くても、最終的に一般層に行き渡るまでに完成していれば良いという風潮でした。

しかし現在では、SNSの拡散力で試作品の段階でレビューが上がってしまうことも、以前とは大きく異なる部分です。

なぜリーンスタートアップは時代遅れと揶揄されるのか

では、なぜリーンスタートアップは時代遅れと揶揄されるのかについて、要因を解説していきたいと思います。

  • 評判の拡散力が変わった
  • ライバル会社に技術を盗まれやすくなった
  • 最初から完成度の高いものが求められるようになった

 

評判の拡散力が変わった

上述した通り、SNSを通しての評判の拡散力が変わってきたことにより、各企業がより高い評価を得られるように機能を重視し始めたことが最初の要因です。

元々リーンスタートアップは最小限の機能で、試作を繰り返すことで無駄なく事業を発展させることが特長でした。

しかし、魅力的な機能を詰め込んで、ユーザーからの評価を上げようとすることで、リーンスタートアップの考え方と矛盾し始めたことが原因と考えられます。

 

ライバル会社に技術を盗まれやすくなった

インターネットの発展により、リーンスタートアップのような試作を繰り返す方法では、情報が漏れやすくなってしまったのも、時代遅れと呼ばれる要因となっています。

企業が斬新なアイデアでリーンスタートアップを始めても、初期の試作品段階で情報が拡散されてしまい、ライバル会社に技術を盗まれてしまう可能性も考えられます。

アイデアや技術が盗まれないようにするために、最初からほぼ完成品に近い試作品を作成してしまうと、リーンスタートアップの主旨からは外れてしまう結果となってしまうことも原因の1つです。

 

最初から完成度の高いものが求められるようになった

SNSの拡散に影響する部分でもありますが、ユーザー側からすると試作品の段階でもリリースされている時点で、一般的な商品と変わりません。

そのため最初から完成度が高くないと。不満がインターネット上に拡散されてしまうことに繋がります。

インターネット上で試作品を触ったユーザーのレビューを見た潜在ユーザー達が、購入を控えてしまうと事業としても悪影響を受けるため、最初から完成度の高いものを作ろうという考えに戻る企業が増えていることも事実でしょう。

リーンスタートアップに適した事業モデル

リーンスタートアップが時代遅れと判断するかは、ご自身が行う事業モデルでも左右されてしまいます。

ここでは、リーンスタートアップに適した事業モデルを5つご紹介していきたいと思います。

  • 専門性の高い分野
  • オーダーメイドの分野
  • 市場の動きが読めない分野
  • Webサービス分野
  • 働き方改革を進める分野

 

専門性の高い分野

専門性の高い分野を特にデジタルサービスとして展開する際に、リーンスタートアップは適していると言えます。

専門性の高い分野では、効率化したい部分がそれぞれの事業により異なるため、細かく改善を繰り返していく方法が適切です。

仮説構築した試作品を実際に使用してもらいながら、より適切な完成品へと改善していくのが効率的と言えるでしょう。

 

オーダーメイドの分野

オーダーメイドで商品・サービスを作成する分野でもリーンスタートアップは適しています。

顧客は依頼する際、自分の欲しいものの完成形をイメージ出来ていないことがほとんどです。

リーンスタートアップを用いることで、顧客との認識のズレを少しずつ埋めながら効率的な制作が可能となるでしょう。

 

市場の動きが読めない分野

市場ニーズが明確になっていない分野でも、未だリーンスタートアップは適していると言えます。

市場ニーズが不明な状態で、大規模な事業としてスタートさせてしまうと仮説が外れた際の損失が膨れ上がってしまいます。

市場の動きが読めない分野では、小さく無駄のないリーンスタートアップは適していると考えて問題ありません。

 

Webサービス分野

Webサービスは、典型的なリーンスタートアップを活用しやすい分野です。

顧客の情報をリアルタイムで収集しやすいため、ユーザーの動きやニーズを解析して適宜最適なサービス内容に改善を行うことが可能です。

顧客からの依頼でWebサービスを作成する場合でも、オーダーメイドまたはセミオーダーメイドが基本となるため、上述したオーダーメイド分野の理由により、リーンスタートアップが適切でしょう。

 

働き方改革を進める分野

どの業界でも働き方改革を進める分野では、リーンスタートアップは有効な手法です。

例えばAI技術などを用いた業務改善が挙げられますが、いきなり既存の仕事を全てAI技術に置き換えるのはリスクを考慮すると大半の企業が実施出来ないはずです。

リーンスタートアップであれば、少しずつ段階的に導入していき、必要な部分・不要な部分を見極めながら最終的な本格導入へと事業を発展させることが可能となります。

まとめ

本記事では、リーンスタートアップは時代遅れなのかという問題に対して、揶揄される所以や現代のビジネス市場との兼ね合いについてご紹介してきました。

結論として、リーンスタートアップが時代遅れだから使い物にならないということはありません。

リーンスタートアップが発案・普及した当初からはビジネス市場の動向も変わっているため、過去に活用出来た分野全てで現在も有効とは言えません。

しかし、間違いなく現代でもリーンスタートアップが適している企業や事業は存在しますので、リーンスタートアップへの理解を深めた上で、ご自身の事業に導入するかの適切な判断が出来るよう取り組んでみてください。

エレベーターピッチとは?その目的や”15秒”のチャンスを活かす方法を紹介


・「プレゼンに苦手意識がある」

・「もっと相手を惹き込める会話術を身に着けたい」

・「業績アップのためにもプレゼン力を磨きたい」

こんな悩みを抱えていらっしゃるみなさんに、効果的かつ効率的なビジネススキルとして「エレベーターピッチ」とはなにか解説してまいります。

ビジネスするうえで欠かせないのは顧客となってくださる方に「いかに魅力的な企業・サービス・商品だと感じてもらえるか」ということを説明できることは非常に重要ですよね。

そこで当記事ではこのようなポイントを抑えつつ、エレベーターピッチについて網羅的にお伝えしていきます。

  • エレベーターピッチとは何か
  • エレベーターピッチはどんなシーンで役に立つのか
  • エレベーターピッチを上手にこなす方法
  • エレベーターピッチの実用例

[su_spacer size=”30″]

エレベーターピッチについて理解を深め、モノにすることができれば「効果的な会話で顧客の心を引き付ける」ことができ今まで逃してきたかもしれないビジネスチャンスも手中に収めることができるでしょう。

エレベーターピッチとは

エレベーターピッチとは15秒から30秒、長くても1分という限られた時間で有効的に言いたいことを相手に伝えるための手法で、アメリカ・シリコンバレー発祥とされています。

アメリカにおけるプレゼンの極意ともいわれ、もともとは「エレベーターで移動している極めて短い時間でも、自社のサービスや商品を売り込み、どんなチャンスもモノにする」ということが発端で、とにかく短くわかりやすく惹き込むことこそ成功への切符だというわけです。

「そこまで短い時間でプレゼンすることなんてないんだから…」と思ってしまったあなたにこそ知っていただきたいビジネススキル、エレベーターピッチをものにすれば業績だけでなくプライベートでも確実に役に立つことが実感できるでしょう。

[su_box title=”エレベーターピッチとは”]ごく短い時間で効果的に自社サービス・商品の魅力を伝えることを可能にするビジネススキルである[/su_box]

エレベーターピッチの目的

エレベーターピッチは何のために使うのか、目的についても簡単に見てみましょう。

  1. 短くても効果的なプレゼンをする
  2. 手短でも確実な自己アピールを可能にする
  3. ビジネスチャンスをものにする

[su_spacer size=”30″]

③については①と②をおこなうことで付随してくる結果でもありますが、本来の目的は3.、ビジネスチャンスを逃さず確実にGETするためにこそエレベーターピッチを活用していきましょう。

 

エレベーターピッチで成功したのアメリカでの実例

ここでアメリカで実際にあった例をご紹介しておきましょう。

出先で偶然世界的に有名な投資家であるバフェット氏に出会った宝石販売チェーンオーナが、出会って30秒で「自分の会社がいかに投資する価値があるか」を話し、1年後にはその話が実を結び自社をバフェット氏に買収させたという例があります。

たった30秒、ですがここで忙しい毎日を過ごすバフェット氏に偶然であったタイミングを逃さず、効果的に魅力を伝えることができたからこそなしえたものでしょう。

だらだらと要点を得ない話が続けば忙しいバフェット氏がまともに取り合うことはなかったかもしれません。

私たちの普段の会話でも、要点が伝わらない、だらだらとした話を聞かされるのは苦痛に感じることも多いですよね。

手短でもわかりやすくまとまった話ができる人と話をしていると、会話のテンポもよく自然と聞き入ってしまうことも多いのではないでしょうか。

もちろん魅力的な人物として映るのも後者であることは言うまでもないでしょう。

エレベーターピッチのメリット

エレベーターピッチを身に着けること、活用することで得られるメリットには以下のようなものが挙げられます。

  • いつでもどこでも伝えたいことを確実に伝えられるようになる
  • 考えを整理するスキルが向上する
  • コミュニケーションスキルが向上する
  • 忙しい相手にも短時間で効果的にプレゼンできる
  • 打ち合せなども短い時間で済ませられる
  • まとまりのある会話で信頼感も高まりやすい

 

エレベーターピッチを実用するためには、自分の言いたいこと・伝えるべきポイントを整理し、短くまとめることが必須になります。

繰り返し実践することで、頭の中にある情報を他者にわかりやすく魅力的に伝える能力が向上することは言うまでもありません。

「この人の話はわかりやすい」、「きちんと整理された情報をこれだけ手短にまとめられるのだから、きっと仕事もできる信頼できる人なのではないか」と感じてもらうこともできるでしょう。

ビジネスではもちろん、どんな時でも役に立つのがエレベーターピッチ習得を強くお勧めする理由です。

エレベーターピッチをうまく活用する5つの方法

エレベーターピッチを実践するためにはいくつかの方法があります。

方法について解説する前に目安となる数字として「15秒〜30秒で話すことができる文字数は200〜250文字前後」ということをお伝えしておきます。

1分とすると500文字前後、原稿用紙1枚と1/4です。決して多くはない情報量でまとめる必要があるということを覚えておいてください。

エレベーターピッチ実践の方法を簡単にまとめました。

  1. まずは結論、目的を明確に伝えること。
  2. 話の要点を設定時間に合わせてピックアップする。
  3. 相手が本当に求めているものはなにか把握・分析すること。
  4. 相手にとって商談成立することで得られるメリットを伝えること。
  5. 相手の決断を促すフレーズで締める

 

5つの方法として簡単にまとめましたが、特に難しいと感じる方が多いのは冒頭部分でもある①のところで、相手の心を惹き込む部分ではないでしょうか。

文章でも、「どのような導入で相手を惹き込むか」が一番難しいところですが、相手の現状を調査・把握し、そして売り込みたいサービス・商品を得ることで得られるメリットにどのように結びつけるかを考えていくようにします。

相手が抱えている課題・問題を解決することができる商品やサービスであれば、そこを起点として会話の流れを考えていくと簡単です。

5つのポイントすべてにおいて、「しっかりわかってもらえるように説明しなくては」と考えてしまうと、エレベーターピッチの利点は損なわれてしまいます。

この会話で相手の気持ちをこちらに傾倒させることが目的である、ということも忘れないようにしましょう。

 

まずは結論、目的を明確に伝えること

限られた時間で伝える、引き込む、その為には周りくどい会話は不要です。

自分の目的を明確にし、何について話をするのかわかりますい言葉で伝えましょう。

会話に引き込むための大切な冒頭部分ですから、相手にとって聴く価値のある話である、ということをわかってもらえるような内容が好ましいです。

 

話の要点を設定時間に合わせてピックアップする

内容を盛り込みすぎてはエレベーターピッチは成立しなくなります。

まずはこの会話で惹きつける、その為にまず伝えるべき要点をピックアップしましょう。

要点・ポイントとなるものをまずは洗い出し、必要なものだけをチョイスするのがオススメです。

 

相手が本当に求めているものはなにか把握・分析すること

相手がどんな状況にあり、何を求めているのか、それを知らずに惹きつけることはできません。

しっかり調査、分析を行い、その解決の為に自社のサービスや商品がメリットとなるという紐付けをします。

 

相手にとって商談成立することで得られるメリットを伝えること

短い時間で惹きつけるためには、どれだけメリットが得られそうかを伝えることは欠かせません。

上で紐付けをしたことの根拠となるような実例があれば紹介したりするのも有効です。

 

相手の決断を促すフレーズで締める

最後にもう一度、どうして欲しいのかをはっきりと伝え、行動を促すためのワンフレーズで締めくくりましょう。

決断してもらえるようなフレーズを挿入することでより、効果があがります。

エレベーターピッチを利用する際の注意点

エレベーターピッチを実践するとき、陥りがちな失敗として「早口になってしまう」ということがあります。

短い時間で終わらせなければ!と強く意識するあまりのことではありますが、相手が聞き取りにくいのでは意味がありません。

どのような流れで話をするか、上記でご紹介した5つの方法を踏まえて文章を組み立てたなら、実際に口に出して練習してみることもおすすめです。

相手にとって聞き取りやすく、要点がきちんと伝わっているか、抑揚もつけつつまとまっているか確認します。

そのうえで実際どのくらいの時間がかかっているのか、相手の心をつかめているかなども調整していきましょう。

エレベーターピッチの例文

エレベーターピッチを実践するために、いくつか例文を上げさせていただきます。

あくまで例にはなってしまいますが、どのような構成になっているのか、御社ではどのようにアレンジすればよいか考える参考にしてみてください。

 

エレベーターピッチの例文①:自社で開発したツールを導入してほしい

『弊社は開発コストを20%削減し効率的に管理できるツールを開発しました。

円滑に回らない開発現場の多くでは開発管理がうまくいかず担当者を悩ませ、メンバーのストレスとなり生産性DOWNにつながっています。

弊社のツールは同様の他社ツールと異なり、わかりやすく操作しやすい抜本的な改革で開発チーム全体を円滑にします。

御社がさらなる高みを目指し生産性大幅UPをとお考えでしたら、ぜひ導入に向けて無料体験からスタートされてみませんか?』

 

エレベーターピッチの例文②:自社のエンジニアをプロジェクトに参画させてほしい

『弊社在籍のエンジニアは技術力の高さはもちろんですが、コミュニケーション能力の高さにも自信があり円滑にプロジェクトを回せる人材です。

開発技術は高くてもメンバーと意思疎通が図れない、チーム内がぎすぎすして生産性が上がらないという話も耳にすることはありますが、それではプロジェクト成功は難しいかと存じます。

ありがたいお話ですが弊社のエンジニアを参画させていただいたプロジェクトでは、他のプロジェクトにも名指しでご指名いただくことも多くございます。

御社でこれから手がけられるプロジェクトにも、一メンバー以上の働きで貢献し、プロジェクト成功の一端を担えると考えておりますがいかがでしょうか。』

 

エレベーターピッチの例文③:自社開発サービスを導入してほしい

『弊社でIT企業に向けた画期的なクラウド型の勤怠管理サービスを開発しました。客先へ出向・常駐していらっしゃる社員の方、在宅勤務の方、社内勤務の方それぞれに公平感・納得感のある管理サービスになっています。

操作も簡単で働く場所にとらわれないこれからの時代に合ったサービスになっており、人事評価にもご活用いただけるデータ分析機能もございます。

御社にとっても、社員の方々にとっても安心かつ納得感のある管理サービスで、業績UPにも貢献できると確信しております。無料体験もご用意がありますのでご検討いただけないでしょうか。』

まとめ

エレベーターピッチについて、メリット・方法・例文も含めて解説させていただきました。

習得すればビジネスだけでなく、みなさんの人生そのものにもよい影響をもたらすエレベーターピッチ。

目的をしっかりとあぶり出し、聞いてほしい相手の状況・課題・悩みなどを調査・分析したうえで、15秒から1分の範囲で分かりやすく魅力的にまとめることが非常に重要です。

エレベーターピッチを活用するための例文も併せてご紹介しました。

あなたにとって、御社にとって最適な伝え方になっているか確認を含め練習してみましょう。

日々の意識と繰り返しの実践であなたの話術は多くの方の心を惹き込むことができるようになるはずです。

フリーミアム戦略とは?成功事例から学ぶ勝利の方程式を紹介

事業をはじめるにあたって重要なのは、ビジネスの戦略ですよね。

自社のサービスを拡大していくためには商品をどのように打ち出せばよいのかを知ることは、事業の今後を左右します。

そこで注目したいのが、近年増えているのフリーミアムというビジネスモデル。特にインターネットを介したサービスにマッチしているため、多くのサービスがフリーミアムを導入しています。

そこで本記事では、フリーミアム戦略とは何なのか、類似するサブスクリプションとの違いを把握しながら、その成功事例や失敗事例を参考に勝利の方程式を解説します。

フリーミアムとは

フリーミアムとは、「無料利用と有料利用」を上手に混ぜておこなうビジネスモデルの1つです。

無料という意味の「Free」と、割増という意味の「Premium」を掛け合わせた造語で、主に、1つのビジネスモデルを表す言葉として使われています。

フリーミアムに似たビジネスモデルにはサブスクリプションもありますが、ビジネス戦略を考える上では区別して理解しておく必要があるでしょう。

この章では、まずフリーミアム戦略を理解し、サブスクリプションとの違いを把握していきましょう。

この2つを区別することで、フリーミアムとサブスクリプションを上手く組み合わせたビジネスモデルも構築することができるはずです。

  • フリーミアム戦略とは
  • フリーミアムとサブスクリプションの違い

 

フリーミアム戦略とは

フリーミアム戦略とはサービスを拡大させるための戦略の1つです。

フリーミアム戦略でサービスを打ち出せば、まだ世に知られていないサービスでも、多くのユーザーが「試しに使う」ことが期待できます。

なぜなら、フリーミアムの特徴は「サービスへの入口が無料」だからです。ユーザーからすれば、最初から有料のサービスよりも利用ハードルは低くなりますよね。

サービスは無償で提供されますので、最初の内はサービス提供者側の利益はほとんど見込めないでしょう。

しかし、サービス内容がユーザーにマッチするとどうでしょうか。

ユーザーはサービスを使い続けたい、さらに高度な機能も使ってみたいということで、割増料金を支払ってでもサービスを使いこなそうとするでしょう。

例えばクラウドで提供する会計ソフトを個人事業主が使う場合です。

多種多様なサービスが乱立している中、どのサービスが使いやすいかは、利用して見なければ分かりませんよね。

このとき、最初から有料会員にならなければ機能が一つも使えないサービスは避けたいものです。

しかし、無料で会計ソフトのすべての機能が無料で使えて、かつその使い心地が良かった場合。

今後も継続して利用したいし、有料で確定申告に使えるサービスがあるならば、有料プランも契約したいと思えるのではないでしょうか。

最初はフリー(無料)でサービスを使ってもらい、そのサービスを気に入った人がプレミアム(割増料金)を支払って多くの機能を使い続ける。

これが、サービス展開におけるフリーミアム戦略です。

 

フリーミアムとサブスクリプションの違い

フリーミアムに似たビジネスモデルに「サブスクリプション」があります。

この2つのビジネスモデルの違いは、以下のように表すことができます。

フリーミアム:無料で使える範囲以外の機能を利用する際に課金する(買い切りの場合もある)
サブスクリプション:サービスを利用する限り、課金し続ける(継続課金)

フリーミアムの場合は、一度課金することで、その後は使い続けられる(広告非表示など)ものもあります。

一方、サブスクリプションは毎月・毎年という感覚で課金し続ける必要があるのです。

ただし、フリーミアムとサブスクリプションは、非常に親和性の高いビジネスモデルだともいえます。

フリーミアム戦略を取るサービスでも、有料の機能を使い続けるには「継続課金が必要」といったサブスクリプションモデルを併用するサービスが多いのです。

ですので、フリーミアム戦略でサービスを展開する際には、サブスクリプションの併用についても意識しておくとよいでしょう。

フリーミアム戦略の成功事例10選

ここまでで、フリーミアム戦略をイメージできるようになったのではないでしょうか。

それでは、実際にフリーミアム戦略を用いたサービスの成功事例を見ていきましょう。

 

成功事例1.Dropbox

Dropbox(ドロップボックス)は、無料でアカウント登録をするだけで最大2GBのストレージを自由に使えます。

ただし、無料のプランには同期できるデバイス数の制限や、ドキュメントのタイトルしか検索できないなど、一歩踏み込んだ機能に制限をかけています。

Dropboxが提供する高機能を使ったり、さらに多くのストレージ容量を利用したい場合には月額料金プランを契約したりする必要があるのです。

使い続ければ自ずとデータ容量は増えていきます。それに伴ってストレージ容量も増やしたいと考えるのが普通ですよね。

このニーズに有料プランという形で応えているのです。

 

成功事例2.Evernote

Evernote(エバーノート)は、クラウド上に保存できる多機能なノートサービスです。

Evernoteも無料でアカウントを作成することで標準的な機能をすべて使えます。

もちろん、PCやスマホなどのどのようなデバイスからでもアクセス可能ですので、ビジネスやプライベートでも活躍するサービスです。

Evernoteもやはり、「この機能が使えたら便利なのに・・・」という機能を有料プランで提供しています。

例えば、メールをそのままEvernoteに転送する機能や、名刺のスキャン、PDFの文書内容検索などです。

「ノートサービスならば、ファイル内の文書も検索したい」などのニーズを戦略的に収益化しているといえるでしょう。

 

成功事例3.radiko.jp

radiko.jp(ラジコ)は、スマートフォンやPCなどのデバイスでラジオを聴けるサービスです。ユーザーの居住地域のラジオを無料で聴くことができます。

radiko.jpのフリーミアム戦略は、有料プランで放送エリアや過去の放送の視聴できることです。

過去一週間のラジオをいつでも聴ける「タイムフリー」や、居住地域(放送エリア)に関係なく、全国の放送が聴ける「エリアフリー」で、通常のラジオ放送と差別化しているのです。

好きなアーティストや故郷のラジオを全国どこにいても聴けるというニーズが収益化につながっています。

 

成功事例4.ChatWork

ChatWork(チャットワーク)は、ビジネス向けのメッセージサービスです。

チャットの他にはビデオ通話やタスク管理、グループチャット機能も無料で利用でできるという特徴があります。

無料のフリープランでは最大14グループ、利用できるストレージ容量の制限がありますが、ビジネスで使う場合にはどうしても制限をオーバーしてしまうものです。

しかし、有料プランは低料金のため、すぐに乗り換えられる手軽さが成功の大きな要因となっています。

 

成功事例5.Slack

Slack(スラック)は、チームで使える無料のコミュニケーションツールです。

個人のメッセージはもちろん、プロジェクト単位やチーム単位でのメッセージグループが作成可能です。

有料プランは、全メッセージの履歴が見れるようになることや、メンバーあたりのストレージ容量増加など、無料利用との差別化がなされています。

 

成功事例6.Netflix

Netflix(ネットフリックス)は、月額定額制で好きな映画やドラマが見放題というサービスです。

登録するだけで無料体験ができる動画サービス(2020年8月時点では無料体験は終了しています)で、1カ月間使ってみて気に入れば月額プランに移行するという仕組みでした。

最初は無料で全機能が使えるという部分は「取りあえず観たい映画がある!」というニーズを掴んでいます。

 

成功事例7.Hulu

Hulu(フールー)もまた、Netflixと同等の動画配信サービスです。

配信されている動画に違いはありますが、登録後は2週間の無料トライアルが用意されています。

もちろん、無料トライアルの間もHuluの全機能が使えるため、視聴したい作品が豊富にあるかどうかを確認するには十分な期間です。

トライアルを終えるとその後は月額料金プランに移行します。

例えば、比較的長い海外ドラマなどを観始めたユーザーは、有料プランへ移行する人も多いのではないでしょうか。

 

成功事例8.Prime Video

Prime Video(プライムビデオ)は、Amazonが提供する動画配信サービスです。

NetflixやHuluとの違いは、月額料金プラン内で視聴できる動画と、追加料金が必要な動画に分かれていることです。

どうしても観たい映画やドラマがあった場合は、別料金を支払うことでレンタルや購入ができます。

月額料金利用できるコンテンツと同じ画面上に、有料コンテンツも並べられており、さらに料金も低価格であることが戦略として成功している事例だといえるでしょう。

 

成功事例9.クックパッド

クックパッドは、料理レシピを共有するコミュニティとしてスタートしたコンテンツです。

ユーザー同士が食材やレシピを教え合うというコンセプトです。

無料会員でもほとんどのレシピを閲覧することができますが、有料会員になることで人気のレシピランキングやアクセス数などまでチェック可能になります。

人気レシピを自由に閲覧したい、あるいは人気タレントやプロの料理動画を観たいというニーズを掴むことで有料会員を増加させている事例です。

 

成功事例10.食べログ

食べログは、ユーザー同士が飲食店を登録し、評価するコンテンツです。

無料でも飲食店を検索することができます。

しかし、有料会員(プレミアム会員)になることで、飲食店の評価ランキングで検索できるようになりますし、お得なクーポン券が取得可能になります。

食べログの有料プランは、外食が多いユーザーや、人気のある飲食店でお得に食事がしたいというニーズに応えています。

フリーミアム戦略の失敗事例2選

次に、フリーミアム戦略の失敗例を見ていきましょう。

 

失敗事例1.PANDORA

PANDORAは、アメリカのラジオ配信サービスです。

フリーミアム戦略の中でも、無料でサービス提供する基準を「時間」で線引きしたモデルでした。

しかし、月間10時間を超えた視聴には月額料金がかかるという基準は、ユーザーのニーズに応えることができなかったのです。

PANDORAの事例は、フリーミアム戦略の失敗例としてよく取り上げられています。

 

失敗事例2.Chargify LLC

Chargify LLCは、請求管理ソフトを中小企業向けに展開しています。

無料と有料は人数で線引きされ、50人以上の請求書発行は有料というモデルでした。

しかし、中小企業向けであったため、毎月50以上の請求書を発行する企業も少なく、有料プランを利用するユーザーを獲得することができませんでした。

ターゲット顧客とサービスの利用規模の見誤りが、フリーミアム戦略の失敗へとつながった事例だといえるでしょう。

フリーミアム戦略の成功事例から読み解く勝利の方程式

成功するフリーミアム戦略には、無料で使える範囲と有料で提供する機能範囲が明確です。

無料で使える機能には、サービス全体を知ってもらうために必要な一通り(あるいは全部)の機能を揃えています。

一方、有料プランには、サービスを使っているうちにユーザーが気付く「こういう機能があれば使いやすい」「もっと欲しい」というニーズが含まれているのです。

「料金が安いなら有料にした方が使いやすい」という機能の差別化が、フリーミアム戦略の肝だといえるでしょう。

フリーミアム戦略の失敗事例から学ぶ注意すべきポイント

サービス利用をむやみに無料・有料に分けるだけではユーザーニーズにマッチせず、フリーミアム戦略は失敗してしまいます。

例えば、多くのユーザーに必要ない機能を有料化したところで、有料会員を獲得することはできません。

また、無料で使えるサービス範囲で満足してしまう、あるいはそれ以上のサービスを有料にしてまで使いたくない、といった事態もニーズとのミスマッチです。

重要なのは、何を無料で提供し、何を有料にするかという明確な線引きだといえるでしょう。

まとめ

フリーミアム戦略は、インターネット上で展開するビジネスに向いています。

ただし、サービスの中に「単に有料プランを作る」では失敗に終わってしまうでしょう。

重要なのは、無料で提供するサービスと有料化する機能の線引きです。

サービスの基本機能をユーザーが使った時、「痒い所に手が届く」追加機能やオプションを有料プランとして提供し、ユーザーの「これが欲しかった」というニーズにマッチさせることがフリーミアム戦略なのです。

ユーザビリティテストとは?その目的や実用的に使いこなす方法を紹介

webサイトやアプリの開発では、ユーザーのニーズや使い勝手を試すユーザビリティテストが有効です。

とくに、費やせる資金や時間に余裕のないスタートアップでは、できるだけ早い段階で「ユーザーにとって使いやすい仕様になっているかどうか」についての検証行なって、必要な進路変更や改善点を発見する必要があります。

この記事では、ユーザビリティテストの目的やメリットについて基本から解説するとともに、テストの種類、実施手順、実施する際の注意点について解説します。ぜひ参考にしてください。

ユーザビリティテストとは

Webサイトやモバイル・ネイティブアプリに関してのユーザビリティとはどんなものであり、それをテストするとはどういうことなのでしょうか。

そのあたりを詳しく説明してまいります。

 

ユーザビリティとは

ユーザビリティ(usability)とは「使いやすさ」とか「使い勝手」というほどの意味ですが、それだけでは多義的なので、国際標準化機構は次のように定義しています。

「特定の利用状況において、特定のユーザによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効性、効率、ユーザの満足度の度合い」

定義されると余計わかりにくくなる、という好例のような定義ですが、ITエンジニアリングに関しては、ヤコブ・ニールセンの次のような定義が分りやすいでしょう。(筆者の方でわかりやすく翻訳)

1.学習しやすさ:初めて使うときに、使い方を簡単に学習できるシステムであること

2.効率性: シンプルな操作で望む結果が得られる、効率的なシステムであること

3.記憶しやすさ:しばらく使わなくても使い方を忘れてしまわない、覚えやすいシステムであること。

4.エラー:使用中にエラーを起こしにくく、エラーが発生しても簡単に回復できるシステムであること

5.主観的満足度:ユーザが好ましく感じ、楽しく利用できるシステムであること

 

ユーザビリティテストとは

ユーザビリティテストとは、webサイトなどの使いやすさを上記の5つの観点からテストすること。

製品のプロトタイプなどを実際に何人かのユーザーに使ってもらうことで、本製品のローンチに向けてどこを改良すべきかの情報を得ることができます。

重要なのは、生身の人間が使ってみるということと、その様子を開発者がつぶさ観察し、反応を見たり聞いたりできることです。それによって、アクセス解析などの定量的な分析ではうかがい知れない貴重な情報を手に入れることができます。

解析したり分析したりするデータがそもそも存在しないプロトタイプのテストでは、ユーザビリティテストが唯一の有益なテスト法になります。

ユーザビリティテストをおこなう目的

ユーザビリティテストの目的は、スタートアップのできるだけ早いプロセスで、プロダクトの改善点を発見することです。

ユーザビリティテストを行なうことで、開発者の「思い込み」を修正し、システム操作のすべてを知っている開発者や運営者が想像できないユーザーの「使いづらさ」を知ることができます。

 

開発者の強い「思い込み」を修正する

スタートアップはこれまで市場に存在しなかったサービスや製品を作るので、アイディアを思いついた開発者には、ユーザーの欲望を目覚めさせる新しいニーズを創ったという思い込みがあります。というか、実際にあると言えるのはその「思い込み」だけです。

しかし、9割が失敗するといわれるスタートアップの失敗原因の約半分は、「作ってはみたがニーズがなかった」という原因に起因します。

だからこそ、できるだけ早い段階で、まっさらの状態でプロダクトに接するユーザーのテストを受ける必要があるのです。

 

開発者、運営者が想像できない「ユーザーにとっての使いにくさ」を知る

パソコンの初心者にとって、良さそうで良くない教師が「詳しすぎる専門家」です。

そういうスペシャリストは自分が何でも知っているので、何も知らない初心者がどこでつまずくのかをすっかり忘れてしまっています。

そういう意味で、webサイトの開発者はいくら「ユーザー目線」に立とうと思っても無理があります。この難点をカバーしてくれるのがユーザビリティテストです。

開発者の目の前で実際に使用してもらい、その様子を観察しヒアリングすることで、ユーザーの使い勝手の実態が見えてきます。

ユーザビリティテストを行なうメリット

これまで、ユーザビリティテストについてやその目的を紹介してきましたが、ユーザビリティテストを実施したいと考えていただくために、ユーザビリティテストを実施するメリットをご紹介します。

  • プロトタイプでテストできる
  • ユーザーの行動・心理がわかる
  • システムの問題点を発見できる
  • プロジェクトチームへの改善指令に説得力が生まれる

 

プロトタイプでテストできる

限られた人数に行うユーザビリティテストは、シンプルなプロトタイプの製品でテストすることができます。

かけられる経費と時間に制約があり、作り込んだ製品をやり直しするリスクを避けたいスタートアップでは、プロセスの早い段階でテストできるユーザビリティテストには大きなメリットがあります。

 

ユーザーの行動・心理がわかる

ユーザビリティテストを行なうことで、どんなに想像力が豊かな開発者でも気づかなかったユーザーの反応を見ることができます。

「できる生徒」には理解できない「できない生徒」のつまずき処、ウンザリする箇所、離脱したくなるポイントを間近に観察できるのです。

最初は位置情報のアプリだったTwitterが、写真の共有の方にユーザーの大きなニーズがあることに気づいたように、開発者が思いつかなかったユーザーの欲望やニーズを発見する可能性もあります。

 

システムの問題点を発見できる

ユーザビリティテストは、5人のユーザーに実施するすことで、改善すべき問題の85%を発見できると言われています。

その理由は相手がデータではなく人間だからです。どんな膨大なデータよりも「感情」を持っている1人の人間の方が、ある意味で情報量は豊富です。

論理的に問題点を追及しても現れない問題が、生身の人間に使ってもらうことで瞬時に露呈することも少なくありません。

 

プロジェクトチームへの改善指令に説得力が生まれる

経営層やクライアントに製品の問題点を指摘されても、プロジェクトのエンジニアたちが素直に納得するとは限りません。

しかし、ユーザビリティテストで問題点が明らかになったら、エンジニアたちも納得して改善に取り組みます。ユーザーの生の声には何よりの説得力があるのです。

ユーザビリティテストの種類

ユーザビリティテストには、かけられる費用や時間に応じて選択できるいくつかの方法があります。

  • 対面型
  • オンライン型
  • 簡易型

 

対面型

対面型はもっとも本格的なユーザビリティテストで、場所を設けてユーザーに実際に製品を使用してもらい、それを開発側のスタッフが観察し、質問を受けたり、感想を聞いたりします。一度のテストでの調査人数は5人前後が一般です。

観察力があり、コミュニケーション能力の高いスタッフが貼り付く必要がありますが、実際の使用シーンに接することで、多くの生産的な情報を得ることが可能です。

費用は他の方法よりもかかりますが、その分得るものも大きくなります。

 

オンライン型

テストを受けるユーザーに自宅でパソコンを利用し、その様子を録画してもらい、使用した感想を用紙に書いてもらう方法です。

ユーザーがサイトを無言で使用すると、表情くらいしかうかがえないので、できるだけ多く「独り言」をしゃべりながら使ってくれるようにお願いします。

被験者がふだんに近いリラックスした状態でできることや、地域に縛られないでテスト協力者を選べるメリットがありますが、その場でヒアリングを行えないのが対面型に比べると弱点です。

 

簡易型

簡易型は、正式なユーザビリティテストというより、家族や友人に「ちょっと使ってみてよ」と頼むやり方です。対面型もオンライン型も可能です。

何よりのメリットは、たぶんノーギャラでやってもらえるということですが、遠慮がない意見や感想が聞けるメリットもあります。

正式なテストを実施する前のパイロットテストとしても役立ちます。

ユーザビリティテストの手順と実施方法

ユーザビリティテストを行なう手順は次のような流れになります。

  1. テストの準備
  2. パイロットテスト
  3. テストの実施
  4. テスト結果の解釈と評価

 

1.テストの準備

ユーザビリティテストの準備には、次のようなものがあります。
・テスト参加者の選定、募集、日程調整
・テスト会場の準備
・録画、録音機器の準備
・テスト内容の想定、プロット作り
・聞き取り項目のセレクト、用紙作成

テスト内容や聞き取り項目についてあらかじめ考えておくことは必要ですが、あまり入念に仮説を立ててその通りやろうとすると、参加者の自由なパフォーマンスを妨げるおそれがあるし、想定外の反応を見逃したり無視してしまう可能性もあります。

質問は、ハイ・イイエで答えてもらうのではなく、感想を自分の言葉で語ってもらう形になるように用意しましょう。

 

2.パイロットテスト

本番のテストの前に、社内の別部署のスタッフなどに協力してもらってテストを行ない、テスト内容や質問項目を見直します。

製品に詳しいチーム内の人を相手にパイロットテストをしても、あまり意味がないので注意しましょう。

 

3.テストの実施

対面テストの場合も、録画・録音しておくと役に立つことがあります。参加者に対応するスタッフ(コンサルタント)の他に、オブザーバーを1人配置しても良いでしょう。

テストの進行は用意したプロットにこだわらず、テストを受けた人の反応を重視して臨機応変に進めることが大切です。

テストの様子は録画・録音しておくことを忘れないようにしましょう。

 

4.テスト結果の解釈と評価

録画や聞き取り用紙・ノートなどでテスト結果を精査して、改善点を洗い出します。

多くの改善点が指摘されるかもしれませんが、もちろんそのすべてを実行できるわけではありません。開発側の盲点になっていたことへの対応を中心に、できるだけ低コストてできる改善に取り組むのが重要です。

ただし、プロトタイプに対するテストでは、その盲点がシステムにとって本質的・致命的なものなら、一からやり直すというスタンスも必要です。

ユーザビリティテストを行なう際の注意点

ユーザビリティテストを行うときは「テスト」という言葉の一般的な意味に惑わされないことが大切なので、十分注意が必要です。

 

ユーザビリティテストに「正解」はない

ふつうのテストと違い、ユーザビリティテストに「答え」や「正解」はありません。

テストを受けた人の反応が想定していた内容と違うのは、むしろ喜ぶべきことなので、それを無視したり、軽視しないように注意しましょう。

 

ユーザー(テスト参加者)をテストするのではない

ユーザビリティテストとは、製品の使い勝手をテストするもので、ユーザーをテストするのではありません。

これは言うまでもないことですが、テストに参加してくれ人の中には自分がテストされているような気になる人もいます。そんな気持ちにならないように、実施する側は事前の十分な説明とテスト中の対応への配慮が必要です。

 

質問へのユーザーの答えをすべて文字通りには受け取らない

テスト中のインタビューでもテスト後の検証においても、ユーザーの言葉を文字通りには受け取らない注意が必要です。そう答えた心理や、言葉の背後にある本音も読み取るとこが大切です。

また「あったら便利な機能」などへの要望には注意が必要でしょう。お金をかけて実装しても案外ニーズがないこともあります。

まとめ

ユーザビリティテストは、スタートアップの開発者ありがちな思い込みや、ニーズへの幻想をただす絶好の機会です。

生身の人間に使ってもらうというメリットを十分生かして、データ解析などでは得られない貴重な情報を得るように心がけましょう。

ジャベリンボードとは?その目的から作り方の事例を紹介

ビジネスを成功させるには、明確な仮説を打ち立ててその方向性を確認していくことが必要です。

そのアイデアやビジネスモデルが正しい方向を向いているのか、将来的な成果に期待できるのかといったことを仮説を用いて確認すると、ビジネスの成功が近づきます。

しかし、仮説を立てるということは意外と難しく、ただの話し合いで終わってしまうことも珍しくありません。

仮説をさらに検証する段階となればその難易度はさらに高まり、ときには生産的な活動が行えなくなる可能性もあります。

そこで注目したいのが、「ジャベリンボード」です。

ジャベリンボードのようなフレームワークを使うことで、ビジネスの仮説・検証のプロセスをスムーズに行えます

こちらでジャベリンボードの基本を確認し、その目的や作り方を把握してみましょう。

ジャベリンボードとは

ジャベリンボードとは、アメリカの企業Javelin社が考え出したビジネスにおける課題の仮説立て・検証に使えるフレームワークです。

顧客に提供する価値が本当に有効なものなのか、前提としている条件に間違いはないか。

そういった仮説を深く掘り下げ、具体的に検証するツールとしてジャベリンボードは使われます。

ビジネスにおける仮説をひとつの表の中に落とし込むことができるので、会社やチーム全体で内容を確認・共有しやすいのが特徴。

今後のビジネスプランを考案していく際には、ジャベリンボードがひとつの軸として働くことにもなるでしょう。

またジャベリンボードには「Javelin experiment board」という別名もあり、これには見ての通り「experiment(実験)」という言葉が含まれています。

世の中の生の声を聞くための実験・調査手段を考案したり、その後の検証方法を立案したりする方法としても活用されるのです。

自社内で事業の仮説を立てることに難しさを感じている、仮説の検証に対してどんなことをすればいいのかわからなくなっている。

そんなときにはジャベリンボードを使って仮説立てと検証を行うことが、状況改善の第一歩になり得ます。

ジャベリンボードの目的

ジャベリンボードの目的は、一般的に「自社のビジネスにおける正しい仮説を見つけ出すこと」を目的に使われます。

立てた仮説が的外れなものであると、それを軸にして考えたビジネスも求めたものとは違う方向に進んでしまう可能性があるでしょう。

そういった想定外の事態を防ぐことを目的として、ジャベリンボードは使われます

仮説が正しいものであるという自信を持てると、その後の事業展開にも自信を持って臨むことが可能です。

そのためジャベリンボードによって仮説の裏付けと検証を行うことが、その後の事業に良い影響を与えることも考えられます。

また、ジャベリンボードはビジネスにおける仮説を管理するツールとしても使えます

今現在はどんな仮説を検証しているのか、どれが検証し終わった仮説なのか、特定の仮説の検証状況はどうなのか、どの仮説がどのような結果を残したのか。

そういったことをすぐに確認・管理できるので、仮説の現状をしっかりと把握することを目的としても使えるのです。

正しい仮説がなければ、将来のトラブルに備えたり、改善点を考えたりといったことができません。

そのためビジネスにおける仮説の存在は、非常に重要なものだと考えることができます。

ジャベリンボードはそういった重要性の高い「正しい仮説」を導き、検証することを目的に使われるのです。

ジャベリンボードの作り方

ジャベリンボードの作り方は、顧客・課題・解決策・前提条件という4つのポイントを決めることから始まります。(顧客・課題・解決策の3つで仮説を立てることもあります)

それぞれをジャベリンボードのフレームワークの中に落とし込み、検証を行える形に整えるのがスタートです。

4つの要素を話し合いのもとで決定したのち、さらに検証方法とその基準を定めます。

決定した仮説の正しさをどのようにして確定するのかも、ジャベリンボードの作り方に含まれるのです。

ジャベリンボードの作り方は、大まかに上記のような流れで行われます。

以下では実際に、ジャベリンボードを構成する4つのポイントと、検証方法とその基準について細かく確認していきます。

  • 顧客は誰か
  • 課題はなにか
  • 解決策はなにか
  • 前提条件はなにか
  • 検証方法とその基準を定める

 

顧客は誰か

まずは自社のビジネスにおける「顧客」が誰なのかを仮説によって決定します。

年齢層や性別といった基本的なことを決めるのはもちろんですが、よりリアルなペルソナ設定を行って顧客を明確にターゲティングすることも必要です。

「〇〇に在住し、週末は〇〇をして過ごす30代中盤の男性」

「〇〇に悩んでいるが、現状のサービスを使うことで満足しようとしている40代の女性」

最低限でも上記のような形で、具体的な「個人」を顧客として仮定してみましょう。

顧客として仮定する誰かはひとりではなく、さまざまなシーンを想定して複数設定するのがポイント。

その中でより自社にとってぴったりの顧客を選び出しておくことで、後の検証で現実との差を確認しやすくなるでしょう。

 

課題はなにか

顧客として仮定した人物が抱えている「課題」を考えて、仮説を強化します。

その顧客の生活ではどのような問題が発生するのか、その問題はどれくらい重要なものなのかを仮説として取りあげましょう。

課題を考えることは、ビジネスにおける方向性を決めるひとつの軸になります。

次項の解決策を仮定することにつながるので、慎重に内容を考えていきましょう。

顧客が抱える仮説をより具体的なものとするためにも、チームから幅広く意見を募って課題の可能性を広げていくのもコツです。

独りよがりの意見だけで課題を固定してしまわないように、柔軟な発想を受け入れるようにします。

「顧客は誰か→その人の課題はなにか」とつなげていくことが、ジャベリンボードの作り方の基本的な流れです。

 

解決策はなにか

顧客の課題を解消する「解決策」を仮説として考え、ジャベリンボードに記載します。

解決策とはすなわち、自社が提供できるサービスや商品のことです。

こちらも可能であるなら複数の解決策を考えて、仮定した課題にもっとも有効になるものを優先的に書き出します。

この解決策が正しいものであるのかは後の検証によって明らかにしていくので、ある程度理想の高い手段を記載しておくこともポイントです。

顧客の課題にピンポイントで役立つ解決策の仮定で、ビジネスの仮説を具体的なものにしていきます。

独りよがりの意見だけで課題を固定してしまわないように、柔軟な発想を受け入れるようにします。

「顧客は誰か→その人の課題はなにか」とつなげていくことが、ジャベリンボードの作り方の基本的な流れです。

 

解決策はなにか

顧客の課題を解消する「解決策」を仮説として考え、ジャベリンボードに記載します。

解決策とはすなわち、自社が提供できるサービスや商品のことです。

こちらも可能であるなら複数の解決策を考えて、仮定した課題にもっとも有効になるものを優先的に書き出します。

この解決策が正しいものであるのかは後の検証によって明らかにしていくので、ある程度理想の高い手段を記載しておくこともポイントです。

顧客の課題にピンポイントで役立つ解決策の仮定で、ビジネスの仮説を具体的なものにしていきます。

 

前提条件はなにか

前提条件とは、顧客・課題・解決策の3つの要素をまとめた仮説が、どのような条件のもとで成り立つのかを考えることです。

前提条件が実際の現実の環境と解離していると、先に決めた3つの仮説は成り立たないので、改めて考え直すことが必要になります。

たとえば、「顧客は〇〇がないことに悩んでいる」という課題を決めたのに、実際には〇〇の代替品となるものが一般的に販売されているとなると、前提条件が破綻します。

他にも「〇〇という解決策を提示する」という仮説に対して、既に同じような解決策があり、しかもそれが市場で価値のあるものとして認められている場合には、やはり変更が必要になるでしょう。

そのため仮説を現実にするための前提条件を考えて、ジャベリンボードに記載することが求められます。

その際には「その前提条件がダメになったとき、課題や解決策にどの程度の影響を与えるのか」「この前提条件は、今後変わる可能性があるのか」「前提条件に検証は必要なのか」といった点も、合わせて考えることがポイントです。

前提条件を想定して仮説の中に組み込むことで、ここまで考えてきた顧客・課題・解決策の3つの要素が正しい方向に向かっているのかを確かめることができます。

 

検証方法とその基準を定める

最後に、前提条件の検証方法とその基準を設定します。

前提条件が正しいものであるかを明確にできれば、必然的にその前に決めた顧客・課題・解決策の要素も正しさが見出せるようになります。

検証方法と基準は、たとえば「インターネットで検索しても〇〇ページ以内にヒットしない」「SNSなどで定期的に話題となっている」などといった形で設定できるでしょう。

よりリアルな声を参考にするために、フィールドワークを行うことも考えられます。

顧客となるターゲットを対象にアンケートやヒアリングを行って、実際の意見を獲得していくことも検討できるのです。

検証方法と基準は、ここまでのジャベリンボードを支えるものとなるので、時間をかけて設定していきましょう。

ジャベリンボードを作る際の注意点

ジャベリンボードを作る際には、いくつかの注意点も考えられます。

重要な以下の要素を確認し、ジャベリンボードをスムーズに作れるように備えましょう。

  • 徹底したペルソナ目線で考える必要がある
  • 何度も改善を繰り替える

 

徹底したペルソナ目線で考える必要がある

ジャベリンボードは、徹底したペルソナ目線で考えることが第一条件となります。

ペルソナとはつまり「架空の人物像」という意味で、顧客の具体的なニーズや意思決定を把握する際に用いられる考え方です。

ペルソナ目線を徹底してジャベリンボードを作成することで、現実に即した仮説を導き出すことができるでしょう。

それは顧客の心情をリアルに仮定して、本当の課題と必要な解決策を発見することにつながります。

「企業目線や製作者目線になっていないか」という点はこまめに意識して、常にペルソナ目線に修正していくように注意しましょう。

 

何度も改善を繰り替える

ジャベリンボードは、何度も改善を繰り返して内容を修正していくことが必要です。

最初の話し合いで、いきなりピッタリとハマるジャベリンボードを作成することはまず不可能です。

むしろ「どこが間違っていたのか」という点を全員で確認し、共有して次の作成に活かすことが、ジャベリンボードの肝になるでしょう。

ジャベリンボードを作成し、仮説の立ち上げと検証を終えたら、続いてジャベリンボードそのものの改善案を考えるのがおすすめです。

ジャベリンボードの実例

ジャベリンボードは海外生まれのフレームワークであり、まだまだ国内で浸透しているわけではないようです。

そのため実例というものは非常に少ないのですが、「ノンスタンダードワールド株式会社」がホームページ上のコラムの中で、以下のようなジャベリンボードをサンプルとして提示しています。

顧客:セラピスト(個人サロンのオーナー)
課題:予約・顧客情報の管理が煩雑
解決策:予約システムと連携した簡易的な顧客情報管理システムの提供
課題の不確かな前提条件:顧客情報を紙で管理していて、それを不便だと思っている
検証方法・基準:5人以上にインタビューし、50%以上の人が不便に感じている

引用:https://www.non-standardworld.co.jp/22118/

顧客→課題→解決策→前提条件→検証方法と基準という流れが、全てつながっていることがわかります。

こちらを仮説とした検証結果は、その後のビジネスを進めるための貴重な情報となるでしょう。

上記のサンプルをさらにこまかく詰めて、自社の事業に合わせて必要な要素をプラスしていくことで、有益なジャベリンボードが作成できます。

ジャベリンボードの作成時には、可能な限り実例やサンプルを参考にして、大まかな書き方を確認しておくのがおすすめです。

まとめ

ジャベリンボードを有効に活用することで、事業の方向性を確かめる仮説を立てることができます。

正しい仮説の有無は、事業の今後を左右することもある重要なポイントです。

この機会にジャベリンボードの基本を知って、仮説とその後の検証をスムーズに行えるテンプレートを導入してみてはいかがでしょうか。

リーンキャンバスとは?その目的から作り方の事例を紹介

スタートアップや新規プロジェクトの立ち上げの際には、顧客のニーズに合わせたビジネスモデルを考えていく必要があります。

しかし、常に顧客のニーズを意識して事業を動かすことは難しく、気づかないうちに当初の理想から離れてしまう可能性もあるでしょう。

目に見えないビジネスモデルは検証や改善がやりづらいこともあり、場合によっては次の一手に何をすればいいのかわからなくなる可能性もあります。

そういった状況を打開する手段として、「リーンキャンバス」の活用がおすすめです。

リーンキャンバスの活用方法がわかれば、ビジネスモデルを俯瞰しながら観察し、具体的な検証や改善に乗り出せるようになります。

こちらでリーンキャンバスの目的や作り方を確認し、実際の事業に導入する準備をしてみましょう。

リーンキャンバスとは

リーンキャンバスとは、ビジネスモデルをまとめるフレームワークです。

起業家の「エリック・リース」が提唱した手法で、ビジネスモデル全体を1枚の紙のなかで表記するのが特徴となっています。

ビジネスモデルの考案やその後の検証などに用いられ、計画している事業が成立するのかを会社全体で考える際に活用されます。

A4用紙程度でも事業内容を簡潔にまとめられるため、わかりやすさや共有のしやすさがメリットです。

他にもビジネスモデルの検証、改善、ブラッシュアップという一連の作業を素早く行えることから、スピードが求められるスタートアップ事業でも役立ちます。

リーンキャンバスによってビジネスモデルをまとめることが、多くの企業のスタートアップを支えることにつながるでしょう。

リーンキャンバスの目的

リーンキャンバスの目的には、下記のようなものが考えられます。

  • 作成コストが掛からない
  • チーム内でコンセプトや課題をスピーディーに共有できる
  • 仮説を検証し素早くアップデートできる

 

作成コストが掛からない

リーンキャンバスは1枚の紙にビジネスモデルをまとめるだけのフレームワークなので、作成コストを掛けずに事業の検証や確認を行えます。

そのため時間や資金に余裕がないときに採用して、会社への負担を減らすことを目的にできるのです。

リーンキャンバスの作成に必要な情報はそれほど多くなく、30分〜1時間程度で下地を作り上げることもできます。

その他の業務に労力を使いたい場合には、リーンキャンバスの活用が役立つでしょう。

特にスタートアップ企業は、ビジネスモデルの検証や確認をスムーズに行えなければ、初動に勢いをつけることが難しくなります。

作成コストを掛かけたくないというときには、リーンキャンバスのフレームワークが使いやすくなるでしょう。

 

チーム内でコンセプトや課題をスピーディーに共有できる

チーム内で事業のコンセプトや課題をスピーディに共有することを目的にするときにも、リーンキャンバスが使われます。

先にも少し触れたように、リーンキャンバスは1枚の紙にまとめるという性質から、わかりやすくて共有しやすいという特徴を持っています。

そのためパッと見ただけでその事業のコンセプトがどういった方向を向いているのか、そこにある課題が何なのかといったことが判断しやすくなるのです。

リーンキャンバスを使えば、いちいちコンセプトを会議で説明したり、課題を話し合って見つけたりといった時間を省けます。

スピード感を持って情報共有が行えるので、チーム全体で素早く課題の解決などに動くことが可能となるのです。

それは事業を滞らせることなく、計画的に進行するきっかけになります。

このようなメリットがあることから、リーンキャンバスはチーム内のコンセプトや課題をスピーディに共有することを目的に使われるのです。

 

仮説を検証し素早くアップデートできる

仮説の検証から素早いアップデートにつなげることを目的とするときにも、リーンキャンバスが利用されます。

リーンキャンバスではそのフレームワーク内に、仮説やアイデアといった事業を構成する情報をまとめられるので、すぐに検証を開始できるのです。

検証後もそのままリーンキャンバスにまとめた情報を使って修正を考えられるので、素早いアップデートが行えます。

仮説の検証→アップデートというプロセスがリーンキャンバス内で完結することから、スピーディな対応が可能となっているのです。

仮説の検証から素早くアップデートを進めることを目的とするなら、リーンキャンバスを作ることがおすすめされます。

リーンキャンバスの作り方

リーンキャンバスは、9つの項目に分割したフレームワークを使って作成します。

各要素の詳細を確認し、リーンキャンバスの作り方をチェックしてみましょう。

  • 顧客セグメント
  • 課題
  • 独自の価値提案
  • ソリューション
  • チャネル
  • 収益の流れ
  • 主要指標
  • コスト構造
  • 圧倒的優位性

 

顧客セグメント

顧客セグメントとは、自社のビジネスモデルが想定している顧客のイメージです。

顧客セグメントを理解することで、ビジネスの方向性を明確にすることができます。

性別や年齢層といった簡単な情報だけでなく、「〇〇に住んでいて、〇〇に困っている人」といった形で、できるだけリアルに想定するのがポイント。

まずは顧客セグメントを考案して、ビジネスのターゲットとなる相手を明確にしましょう。

 

課題

顧客となる人たちがどのような課題を抱えているのかを考えます。

課題を参考にすることで、自社のサービスが顧客のニーズにマッチするのかを検証可能です。

書き出す課題の数は上位3つ程度に抑えて、重要度に応じて順位付けをするのがコツとなります。

 

独自の価値提案

独自の価値提案とは、他の企業にはない自社だけのオリジナルの特徴のことです。

UVP(ユニーク・バリュー・プロポジション)とも呼ばれ、自社のどのような点が他社と差別化できているのかを確認します。

「なぜ顧客は自社のサービスを選ぶことになるのか?」という観点から考えることで、独自の価値提案が明確になりやすいです。

 

ソリューション

ソリューションとは、顧客の課題を解決する方法のことを意味します。

課題を想定できれば、具体的な商品・サービスの作成を計画することが可能です。

先に書き出した「課題」を参考に、具体的なアプローチを考えることになるでしょう。

一般的な解決策ではなく、「独自の価値提案」を考慮したオリジナルの解決策を考えるのがポイントになります。

 

チャネル

顧客と自社サービスの接点が、リーンキャンバスにおけるチャネルです。

どのような形で自社サービスをアピールし、紹介していくかを考えます。

たとえばWeb広告からのアクセス、実演販売によるアプローチなどが、チャネルの種類として考えられるでしょう。

ひとつに絞り込むのではなく、複数の可能性をチャネルとして考案しておくことで、自社サービスの販売ルートを確保できます。

 

収益の流れ

自社から出発したサービスが、具体的にどういった流れで収益化されるのかを検討します。

商品の単価、誰からお金をもらうのか、どのように(現金なのかネット決済なのかなど)して受け取るのかといった要素を軸に考えることになるでしょう。

1度の取引で得られる利益を書き出して、その商品の収益的な価値を明確にするのもポイントです。

 

主要指標

いわゆる「KPI」を書き出す項目で、事業の最終的な目的を達成するために必要な中間目標を考えます。

「何が必要なのか」「どのくらい必要なのか」といった要素を、なるべく具体的に想定しておきましょう。

KPIの設定は目標までの過程を考えることになるので、慎重に計画する必要があります。

 

コスト構造

コスト構造とは、自社のサービス(顧客にとっての解決策)を作るのに、どれくらいのコストが発生するのかを考える項目です。

ただ数字を出すのではなく、コストを構成している要素を細かく分類して、具体的な内訳を考案します。

基本的に構造を明確にすることが目的ですが、大まかな金額を想定しておくことも想定されるでしょう。

 

圧倒的優位性

圧倒的優位性とは、他社から見て「自社が優位に立てる部分」「自社意外では真似できない要素」といった長所のことです。

これだけは負けないというポイントを絞り込むことで、何を武器に事業展開を行っていけばいいのかを考えることができます。

特別な優位性が出ないときには、現状に加えて何があれば競合他社よりも優位に立てるのかを考案してみましょう。

リーンキャンバスを作る際の注意点

リーンキャンバスを作る際には、以下のような注意点を事前に確認しておきましょう。

  • 完璧を求めすぎない
  • 何度も改善を繰り返す

 

完璧を求めすぎない

リーンキャンバスを作るときには、完璧を求めすぎないように注意が必要です。

いきなり完璧な構成を作ろうと意気込むと、それは従業員の負担となってしまいます。

慣れていないうちにはある程度の失敗が起きることを想定し、完璧を基準にしないようにしましょう。

しかし、「完璧でなくても良い=いい加減で良い」というわけではありません。

そのときの知識と時間を全力で投じることは、必ず意識するようにしましょう。

その上で完璧を求めすぎないように調整することが、リーンキャンバス作成時のポイントです。

 

何度も改善を繰り返す

リーンキャンバスを作成するには、何度も改善を繰り返していくことも必要です。

一度だけ作成して終わりではなく、その後もさらに良いものを作れるように工夫と努力を重ねるようにしましょう。

効率的に改善を行っていくには、以前のリーンキャンバスとの比較が重要です。

前のリーンキャンバスと比較して、どの点が良くなったのか、どういった部分に改善の余地があるのかを考えます。

それらを参考に次のリーンキャンバスを作成することで、少しずつ自社のビジネスに良い影響を与える形にしていけるでしょう。

リーンキャンバスがうまく作れないときには、何度も改善を繰り返すように意識してみてください。

リーンキャンバスの実例

リーンキャンバスは海外だけでなく、日本国内の企業でも使われているフレームワークなので、いくつかの実例が見つけられます。

実際に「RIZAP」や「Tinder」などが、リーンキャンバスを使ったビジネスモデルの創造を行っているのです。

たとえば個人のトレーニングをサポートするRIZAPでは、下記のようなリーンキャンバスが設定されました。

顧客セグメント ・ビジネスパーソン
・主婦
課題 ・体がたるんでしまい過去の肉体を取り戻したい
・フィットネスクラブに通っていた時期があったが続かなかった
・ダイエットをしたいと考えているが長く続かない
独自の価値提案 ・3ヶ月で引き締まった体にする
・はじめの30日間は全額返金サービスがある
ソリューション ・顧客それぞれの個性を把握したうえで最適な食事療法やトレーニングメニューなどを組む
チャネル ・達成までの密なサポート(トレーナー、営業管理し)
・印象的なテレビ広告(口コミ、無料カウンセリング)
収益の流れ ・会費
・継続的な利用料(リピーター)
主要指標 ・エリア、店舗、客層別の達成率
コスト構造 ・広告宣伝費
・アプリなどのシステムに関する費用
・施設設備の管理費
・新規店舗をオープンするための費用
圧倒的優位性 無し 

参考:https://media.bizmake.jp/example/great-3lean/

 

ここで特に注目なのが

顧客→ダイエットを志すが長続きしない人

ソリューション→個性を把握した上での食事療法やトレーニングメニューの提案

と設定している点で、これは現在のビジネスモデルの構築につながったと想定されます。

チャネルに「印象的なテレビ広告」と書かれている点にも注目で、ここからあの有名なCMが作られたと想像できます。

他にも独自の価値提案では「はじめの30日間は全額返金サービス」とあり、これが現在のサービスの売りになっていることもわかります。

このようにリーンキャンバスの実例を紐解いてみると、そのサービスを形作った考え方を分析できるでしょう。

これからリーンキャンバスを作成するのなら、まずはこういった実例を参考にしてみることがおすすめです。

まとめ

リーンキャンバスの目的や作り方、その他事例を今回の記事でご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?

リーンキャンバスは、ビジネスモデルを考えるときに役立つフレームワークです。

こちらで作り方を参考に、リーンキャンバスの作成を事業の一部に組み込んでみてはいかがでしょうか。

エンジニアがマネジメント業務をする際に欠かせない最強のスキル5選

エンジニア職がキャリアの大部分を占めた場合、多くの方がコミュニケーションやマネジメントに課題を抱えます。

実際の業務でコミュニケーションが多くはないため、そこに課題を抱えるのは仕方無いのかもしれませんが、当然仕事上では、「エンジニアなのでマネジメントが苦手」という言い訳は通用しません。

顧客の信頼を得て、感謝される仕事をするには、エンジニアと言えども適切なマネジメントが必要です。

では、エンジニアに対するマネジメントを効果的に行うには、どうすれば良いのでしょうか。

今回は、ステップアップしたい方のために、エンジニアがマネジメントする際に欠かせないスキルについて解説します。

エンジニアにおけるマネジメントの役割

一般的なマネジメントの役割とは、目標を設定し、設定した目標に沿う組織を構築し、成果を評価しながら目標達成に向けて組織を運営することです。

そしてこの考え方は、エンジニアにおけるマネジメントにも適用できます。次から、エンジニアにおけるマネジメントの役割を、目標の設定、組織の構築、成果の評価に分けて解説します。

  • 目標の設定
  • 組織の構築
  • 成果の評価

 

目標の設定

英語のmanagementの意味は、日本語では管理です。では、管理とは何でしょうか。国語辞典には、何らかの基準に対して、そこから外れないようにものごとを統制すること、あるいは、ある目的に対して何かを維持・発展させること、と書かれています。

つまり、管理するには目標と基準が必要であり、エンジニアをマネジメントする場合も同じです。マネジメントのために、まずは、エンジニアとして達成すべき目標を明確にしてください。続いて、その目標を達成するために守らなければならない基準を作っていき、それを使って管理します。なお、この基準は、管理できるものでなければなりません。

 

組織の構築

目標を設定しても、それを達成する人がいなければ、その目標は達成できません。目標達成に必要な組織を作ることもマネジメントの重要な役割です。

ただし、プロジェクトに応じて最適な人材を集められる組織は稀です。ほとんどの管理者は、既にいる人員を活用して目標を達成しなければなりません。そこで重要になるのが人材育成です。自分の管理する組織に所属する人員のスキルを評価し、スキルが足りない部下を適切に指導しなければなりません。

また、チームが使っている機器やツールが適切かどうかも、たえず気配りしてエンジニアのパフォーマンスが落ちないようにきを配りましょう。

 

成果の評価

マネジメントで最も難しいのが、成果の評価です。例えば営業職なら、売上金額や契約件数などの数字でチームメンバーのパフォーマンスを比較できますが、エンジニアのパフォーマンスの比較は簡単ではありません。

作業時間で比較すれば、能力が高く、作業効率の良い人の成果が正しく評価されません。また、ソースコードの量で比較した場合、難しい箇所を担当した高レベルなエンジニアの成果が正しく評価されず、不満を感じることもあるでしょう。

そのため、管理者は、チームメンバーとのコミュニケーションを密接に行い、各メンバーが取り組んでいる作業をエンジニアとして正しく評価できなければなりません。マネジメントのスキルアップも重要ですが、エンジニアとしてのスキルを評価する能力も重要です。

エンジニアリングマネージャーという役職も

日本の人事制度は、年功序列が基本のため、担当で経験を積んだ方がある年齢に達すると、上司の推薦などにより管理職に昇格します。そして、今の職場にポジションがなければ他の部署に異動することもあり、中には、エンジニアから全く違う部署に管理職として移動するケースもあります。

また、管理職になると経営に関わるポジションとなり、社内の他部門の管理者や外部の方との調整の仕事が増えたり、総務や経理に関わる管理事務の仕事が増えるなど、それまでやっていたエンジニアとしての仕事がやりにくくなるのが一般的です。そのため、管理職になったとたん、エンジニアとしての仕事から遠ざかる方もたくさんいます。

しかしながら、先ほど解説したように、エンジニアのマネジメントには、一般的な管理職スキルに加えて、技術スキルを正しく評価するためにエンジニアとしてのスキルも必要です。

そのため、これまで培ったエンジニアとしてのスキルが発揮でき、他の一般的な管理職とは違った役割を持つエンジニアリングマネージャーという役職が注目されています。

例えば、最近、DXを意識して、CIO(Chief Information Officer)という役職を設置している企業が増えています。

しかしながら、エンジニアスキルを持たない役員や管理者職では、CIOの職務が務まりません。その点、エンジニアリングマネージャーなら、マネジメントスキルとエンジニアスキルの両方を兼ね備えていることから、CIOへキャリアアップする職種と言えるでしょう。

エンジニアがマネジメントをこなすために欠かせない5つのスキル

冒頭にもお伝えしましたが、「エンジニアなのでマネジメントが苦手」という言い訳は通用しません。

もちろん苦手であること自体は仕方のないことです。だからこそマネジメントスキルは意識して身に付けなければならないスキルもあります。

このトピックではエンジニアがマネジメントをこなすために欠かせない5つのスキルを紹介します。

  • 問題解決スキル
  • スケジュール管理スキル
  • コミュニケーションスキル
  • リーダーシップと意思決定力
  • コーチングスキル

 

問題解決スキル

普段、指示された作業をやるだけが仕事だと思ってはいないでしょうか。そのような方は管理者に向いていません。

一般的に、マネジメント能力が高い人とは、現状を分析する能力が高く、それにより的確に課題を解決できる人です。

割り振られた仕事から課題を見つけ出し、それを解決したうえで自分の成果に結びつけられるスキルを身に付けましょう。

なお、問題解決スキルを身に付けるには、まず、現状を分析する能力が必要です。そのために「なぜなぜ分析」など、良く知られた手法を活用する、という方法もあります。

また、課題の解決には、客観的な視点で論理的に思考するロジカルシンキングの手法が活用できます。ぜひ、このような手法を学び、問題解決スキルを高めてください。

 

スケジュール管理スキル

「納期の無い仕事は仕事ではない」と言われたことはないでしょうか。納期は、プロとして仕事をするうえで、当然守らなければならない目標です。そして、納期に合わせて必要なことを段取りするのが、プロの仕事のやり方と言えます。

もし、指示された事だけを時間内にやっているだけなら、それは仕事をしているとは言えません。納期を約束し、それに合わせて仕事を終わらせるスキルを身に付けましょう。

なお、納期に合わせて段取りし、その段取りに基づいてスケジュールを組み、そのスケジュールに合わせて仕事をする、という行為はマネジメントそのものです。

さらに、先ほどの問題解決スキルを活用し、スケジュールに対してずれが生じた場合の原因とその対策なども検討できるようになりましょう。

 

コミュニケーションスキル

最近、ITエンジニアに必須のスキルとして挙げられることの多いコミュニケーションスキルは、マネジメントでも重要なスキルの1つです。

プログラムに限らず、ITを活用する仕事では、直接目で見たり触ったりできないコンピュータ内のデータを扱っています。

そのため、いっしょに働くメンバーが正しく理解できるように伝えたり、相手が伝えたいと思っていることを、自分がわかる言葉で引き出すといったコミュニケーションスキルが重要です。

さらに、マネジメントでは、目標を達成するために、今、部下が困っていることを解決することが重要です。それを放置してしまうと、大きな問題に発展し、目標達成ができなくなるかもしれません。

そうなる前に部下とコミュニケーションを取り、その困っていることを解決しなければなりません。

このように、コミュニケーションスキルは、管理職がチームを管理するうえで、必須のスキルと言えるでしょう。

 

リーダーシップと意思決定力

判断が求められた際、リーダーが迷っていると部下が不安になります。そして、たとえ最適な指示を出したとしても、迷って出した指示は、部下のパフォーマンスに悪い影響を与えてしまいます。

しかしながら、上司が、明確な理由とともに自信を持って指示を出せば、部下のパフォーマンスに良い影響を与えます。

難しい問題に直面した際、すぐに正しい回答が得られるとは限りません。判断を下す際に迷うのが当然です。

しかしながら、それを表情やしぐさに出してしまってはリーダーとして失格です。そのため、管理者としてリーダーシップを発揮する方法を学びましょう。

また、問題が大きくなる前に、部下や関係者から情報を得るためのコミュニケーションスキルを合わせて活用してください。

 

コーチングスキル

人に教える、という行為は、簡単ではありません。それは、自分の知っていることを相手に伝えたからと言って、すぐにそれをできるようになるとは限らないからです。教える前に、なぜそれができないか、なぜ理解できないかをチェックし、相手に合わせて説明することで、相手に理解を促さなければなりません。

先ほど解説したように、マネジメントでは、目標を達成するための組織作りの重要なポイントです。

もしスキル不足のメンバーがいるのなら、そのメンバーを教育し、戦力として活用できるようにしなければなりません。

そのためにも、コーチングスキルを身に付け、スキル不足のメンバーを教育し、仕事のできるチームを作り上げましょう。

エンジニアがマネジメントをこなす際の注意点

公務員などの一般的な管理職は、幾つかの部署で仕事を経験する中で、それぞれの職場における仕事のやり方と、どの職場でも使えるマネジメントスキルを学びます。

基本的にはエンジニアも同じですが、エンジニアとしての専門スキルに集中するあまり、マネジメントの仕事が疎かになっている方が多いのではないでしょうか。

このトピックではそんな悩みを抱えるエンジニアの方が、マネジメントをやる際の注意点について紹介します。

  • 自分のミッションを明確に
  • メンバーとのコミュニケーションを優先する
  • 自分の担当業務に課題意識に持つ

 

自分のミッションを明確に

最近、エンジニア不足もあり、担当から管理職になったからと言っても、マネジメントに専念できる訳ではありません

プレイングマネージャーとなり、コードの作成をしつつ、マネジメントも同時に担当する方が増えています。そして、このような働き方をしていると、自分の役割を見失いがちです。

マネジメントを担当することになったら、チームとして目的を達成することが最優先のミッションです。まずはそのために必要な役割を優先してください。

 

メンバーとのコミュニケーションを優先する

優秀な管理職の特徴の1つは、常に部下が話しかけやすい雰囲気を作れることです。どんなに忙しい状況でも、チーム内のメンバーから声をかけられたら、笑顔で話しを聞けるくらいでなければなりません。

そうやってチームメンバーと密接にコミュニケーションを取り、アラートを見逃さないことが大事です。

なお、チームの雰囲気によっても作業効率が大きく変化します。目的達成を目指し、メンバーに高いパフォーマンスを発揮してもらうためには、良い雰囲気を保つことも重要です。

そのためには、管理者によるマネジメントが欠かせません。管理者になったらメンバーとのコミュニケーションを優先し、チームが良い雰囲気で働けるように心がけましょう。

 

自分の担当業務に課題意識に持つ

チームメンバーがいつもやっている作業に対して、もっと良いやり方がないかと考えたことはないでしょうか。また、チームメンバーから、なぜ、この作業が必要なのか、と聞かれて答えに困ったことはないでしょうか。

管理者だったら、チームメンバーが、高いパフォーマンスを発揮できする環境整備もマネジメントの基本です。

まずは、自分が日ごろやっている業務のやり方に、課題意識に持ちましょう。

なお、管理職になると、チーム外のエンジニアや、非エンジニアの方との打ち合わせも増えます。

そのような外部の方の目線で、自分達の仕事のやり方を評価する、というのも良いやり方です。

エンジニアがマネジメントをこなすために読むべき本

エンジニアでもマネジメントが重要だと解っていても、独学で学ぶのは難しいことです。

身近に尊敬できる管理者がいれば、その方の発言や仕事のやり方を真似することで、マネジメントのやり方を学べます。

とはいえ、そのような管理者の下で働けるとは限りません。そこで参考にしてほしいのがマネジメントのやり方を解説した本です。

次から、エンジニアがマネジメントをこなすために読んでほしい、おすすめの本を紹介します。

  • マネジメント[エッセンシャル版]
  • HIGH OUTPUT MANAGEMENT
  • もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

 

マネジメント[エッセンシャル版]

ビジネスにおけるマネジメントの考え方をまとめた、マネジメントの教科書と言える本が、ピーター・ドラッカーの書いた『マネジメント』です。

しかしながら、この『マネジメント』は、上下2巻、1200ページの大著で、かなり難しい内容です。そこで、誰でも読めるように要点をまとめたのが、本書のマネジメント[エッセンシャル版]です。

なお、一般的な管理職向けの本ではありますが、エンジニアのマネジメントでも学べる点が多いことから、これからマネジメントを学ぶ方にとって最適な本と言えます。

 

HIGH OUTPUT MANAGEMENT

本書は、インテルの元CEOアンディ・グローブ氏の著書で、強いエンジニアチームを構築するためのマネジメントのやり方が解説されています。

なお、アンディ・グローブ氏は、インテル社に最初の社員として入社し、世界的な大企業に成長させた偉大な経営者です。そして、インテル社で実線してきたマネジメント手法を、本書で紹介しています。

アメリカで初版が出版されてから35年が経過していますが、今のIT業界でも行われている1on1ミーティングや、OKR(Objectives and Key Results)によるマネジメントのやり方が解説されています。

そのため、エンジニア向けのマネジメントスキルを学びたいという方におすすめの本です。

 

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

2011年のベストセラーの本なので、読んだことはなくても表紙のイラストを覚えている方もいるでしょう。

いきなり管理に関する難しい本を読んでも頭に入らない、という方におすすめなのがこの本です。

なお、内容は、高校野球の女子マネージャーがピーター・ドラッカーの『マネジメント』を読み、甲子園を目指すというストーリーですが、マネジメントの基本を楽しく学べる構成になっています。

この本では、ストーリーの途中で『マネジメント』の出典が多く出ており、それを高校野球の女子マネージャーがチームのマネジメントに活用していく様子が描かれているので、自分の仕事にどう活かすかを考えるうえで参考になるのが特徴です。そのため、マネジメント学習の導入としておすすめの1冊です。

まとめ

今のビジネス環境では、ある年齢になったら自動で管理職に昇格できる訳ではありません。特にエンジニアを含むチームでは、マネジメントのやり方でその成果が大きく変わることから、管理職は重要なや役職です。

そのため、エンジニアから管理職になった場合、エンジニアとしてのスキルの他に、チームをマネジメントするためのスキルを学ぶ必要があります。

もしあなたが管理職になったのなら、今回紹介したマネジメントのスキルを学びましょう。

フリーミアムとは?成功・失敗事例から読み解く成功の秘訣を紹介

「フリーミアム」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

2020年現在、インターネット上のサービスには無料で利用可能なサービスと有料でしか使えないサービスがあります。

そんな中、無料でも利用はできるが、必要に応じて有料の高度なプランに切り替えられるサービスをフリーミアムと呼びます。

最近はアメリカ・シリコンバレーを中心に、このようなフリーミアムの仕組みを採用したサービスが増えています。

そこで今回、このフリーミアムの成功事例、および失敗事例から、フリーミアムで成功するためのポイントについて解説します。

ぜひフリーミアムを理解した上で、導入の検討にお役立てください。

フリーミアムとは

近年、インターネットを使ったサービスとして基本的な機能を無料で提供し、より高度な機能を使う場合は有料プランとなる仕組みが増えており、これらをフリーミアムと呼ばれています。

なお、このフリーミアムとは、元は英語の「Freemium」で、これは、Free(無料)とPremium(プレミアム)から作られた造語です。

インターネットが普及する前から、商品を無料で配り、その商品を良さを知ってもらうことで、定期購入の顧客を増やすビジネスモデルが存在しており、今でもこのやり方で成功している企業がいくつもあります。

しかしながら、このやり方を成功させるには、ブランドイメージを広げたり、大量の無料商品で配布できる財力が必要など、参入が難しいビジネスモデルでしたが、インターネットが普及したことで、安価に大勢の利用者を相手にできるようになりました。

そのため、ブランドイメージを広げやすく、また、ほとんどの利用者が無料で使っているものの、一部の有料の利用者からの収入だけで利益を出せるビジネスが実現可能となりました。

フリーミアムのサービス事例

先ほどフリーミアムとは何かについて解説しましたが、スマートフォンでの利用を中心に、この仕組みを活用したサービスが増えています。

次から特にビジネスで利用されるフリーミアムサービスの成功事例8選、および、フリーミアムサービスの失敗事例2選を紹介します。

  • フリーミアムサービスの成功事例:Microsoft
  • フリーミアムサービスの成功事例:Google G Suite Business
  • フリーミアムサービスの成功事例:Evernote
  • フリーミアムサービスの成功事例:Dropbox
  • フリーミアムサービスの成功事例:Eight
  • フリーミアムサービスの成功事例:ChatWork
  • フリーミアムサービスの成功事例:Slack
  • フリーミアムサービスの成功事例:Zoom
  • フリーミアムサービスの失敗事例:PANDORA
  • フリーミアムサービスの失敗事例:Chargify LLC

 

フリーミアムサービスの成功事例:Microsoft

以外に思われる方が多いかもしれまんせんが、今のMicrosoftは、フリーミアムに力を入れている企業の1つです。

具体的には、パソコンを購入するとインストールしてあるWindowsには、アカウントを登録することで利用できるoneDriveが設定してあり、無料で使えます。そして、容量が足りなければ有料プランを利用することで、その容量をアップできます。

他にも、Web版のOutlookやWord、Excelが無料で使えます。

しかしながら、会社で使っているOfficeに比べると機能が不足しているかもしれません。それなら、サブスクリプションのOffice365に切り替えることで、フルセットのOfficeに切り替えられます。

このようにフリーミアムとは、世界最大のクラウド企業となったMicrosoftも注目するビジネスモデルです。

 

フリーミアムサービスの成功事例:Google G Suite Business

検索エンジンで有名なGoogleも、フリーミアムと無関係ではありません。

GmailやGoogleドライブは、アカウントさえ登録すれば、誰でも無料で使えます。
さらに、スプレッドシートやドキュメントなど、Web版のOfficeツールも利用可能です。そのような無料で使える機能が豊富なGoogleですが、有料版も用意されています。

例えば、企業としてGmailを活用しているケースが増えていますが、Googleのサービスの企業向け有料版、Google G Suite Businessなら独自ドメインでGmailが利用できます。

また、無料で使えるGoogleドライブの容量は15Gバイトですが、有料版ならもっと大きな容量が利用可能です。

フリーミアムとは、このように多くの方が無料で利用しているサービスを、ビジネスで活用するための仕組みとしても有効です。

 

フリーミアムサービスの成功事例:Evernote

Evernoteは、クラウドを活用したドキュメント保存と共有のサービスとしては、比較的早くから成功しているフリーミアムサービスです。なお、サービス開始当初のEvernoteは、アカウントを登録したとしても、長く利用する人が多くありません。

しかしながら、このサービスの便利さから新規に登録する方が多く、さらにその中の長く利用する人の中から有料サービスに移行する方がいたことで、サービスを継続できました。

とはいえ、2000万人の利用者がいたとしても、そのうち有料で使っているユーザーは75万人ほどと、ほとんどの方が無料ユーザーです。

このように、フリーミアムとは、大多数の無料利用者の中から、わずかでも有料利用者に移ってもらう戦略が重要です。

そのため、サービス内容を改善して、無料の利用者を減らさず、むしろ拡大させていかなければなりません。この例からも解るように、一度サービスが起動に乗ったからと言って、安心できるビジネスではありません。

 

フリーミアムサービスの成功事例:Dropbox

Dropboxは、前出のoneDriveやGoogleドライブと同じオンラインストレージサービスで、比較的早い2008年にサービスをリリースしました。そのため、既に利用している方が多いサービスの1つです。

なお、Dropboxは、サービスをリリースし始めた頃は、利用者を増やすのに苦労して時期がありました。

そのような時期に成功した施策が、既存の利用者が新規の利用者を紹介してくれたら、使える容量を増やすサービスです。

フリーミアムで成功させるには、無料の利用者を増やさなければなりません。しかし、広告だけで関心を持ってもらうには限りがあります。そこで、Dropboxは、既存の利用者をうまく活用して、利用者を増やすのに成功しました。

フリーミアムとは、個人の利用者を相手にする場合、Dropboxのように無料で使ってくれるユーザーをどうやって増やすかが、成功へのカギと言えます。

 

フリーミアムサービスの成功事例:Eight

「それさぁ、早く言ってよ〜」のセリフで有名なCMは、Sansan株式会社のCMですが、そこで紹介されているサービスがクラウド上の名刺管理システム、Eightです。

なお、最近、スマホのカメラを利用することで、簡単に名刺をクラウドに登録できるようになりました。そして、クラウドにあれば、スマホを使えば社外にいても利用できます。

そして、このような名刺管理システムは無料版でも十分使えますが、会社全体で運用するには有料版に移行した方がいろいろな面で便利に使えます。

なお、スマホは年々機能がアップしており、以前は不可能と思われていたことも、クラウドと組み合わせることで可能になった機能が増えています。そして、フリーミアムとは、そのような新しい機能を活用したビジネスを成功に導く方法としても有効です。

 

フリーミアムサービスの成功事例:ChatWork

電子メールがビジネスで活用されてから20年以上が経過していますが、迷惑メールやコンピュータウィルスの拡散などで使われるうえ、マナーが重視されたり、読んでもらえたか解らないなど、不具合が目立ってきました。そこで、注目されているのがビジネスチャットです。

とはいえ、ビジネスチャットの良さを知ってもらわなければ、どんなに良いサービスでも使ってはもらえません。そこでビジネスチャットのサービスをリリースしたChatWorkは、ソーシャルメディアで口コミを活用し、ファンを増やすための施策を実施しました。

そして、これが成功したことで、ソーシャルメディアで話題になり、今では多くのビジネスマンが利用するビジネスチャットとなっています。

繰り返しになりますが、フリーミアムとは、多くの無料の利用者を増やせすことが成功のカギです。そして、ソーシャルメディアをうまく活用して成功したChatWorkの例を、ぜひ参考にしてください。

 

フリーミアムサービスの成功事例:Slack

先ほど紹介したChatwork同様、ビジネスチャットで急成長しているのがSlackです。

なお、ビジネスチャットは、会社全体など組織での導入が進むと管理上の手間が増えてしまうのが欠点です。その点Slackでは、企業単位など大きな組織による導入サポートに力を入れており、有料版だからこそ実現できる丁寧なサポートが特徴です。

このように、利用環境に応じたサポートが得られる点は、有料サービスのメリットです。Slackでは、このメリットをうまく活用したことで、フリーミアムサービスも成功したと言えます。

 

フリーミアムサービスの成功事例:Zoom

2020年の2月から始まった新型コロナウィルス対策の影響で、日本でも多くの企業がリモートワークに切り替わりました。さらに、学校も閉鎖になり、リモート授業が多くの大学で実施されています。

ご存じのように、このようなリモートワークやリモート授業で急成長した会社がZoomです。

もともと、Zoomは、シスコ社のテレビ会議システムの開発を担当していたエンジニアが独立して始めたサービスで、少ないリソースでもテレビ会議が実現できる点が特徴の企業向けテレビ会議システムです。

そして、Zoomには、時間制限があるものの、無料でサービスを利用できる点、および、アカウント登録なしで外部の方を招待できる点が話題になり、テレビ会議が必要となった多くの企業や学校で採用されました。

Zoomが成功したポイントは、従来設定が難しいとされていたテレビ会議を、誰でも簡単に導入できるようにした点です。フリーミアムとは、こうした従来の常識を覆す技術の進歩と、とても相性の良いビジネスのやり方です。

 

フリーミアムサービスの失敗事例:PANDORA

フリーミアムサービスの失敗例として有名なのが、アメリカのオンラインパーソナルラジオサービス、PANDORAの事例です。

PANDORAは、当初、1ヶ月36ドルで10時間のストリーミングが無料というサービスを展開しましたが、利用者が増えませんでした。同様のサービスを幾つか試したものの、やはりうまくいかなかったそうです。

今では、基本サービスを全て無料にし、広告収入に切り替えたことでビジネスは成功しているとのことです。

 

フリーミアムサービスの失敗事例:Chargify LLC

アメリカで支払い請求管理ソフトウェアを扱うChargify LLCは、中小企業をターゲットとしてサービスにフリーミアムを導入し、50人以上の顧客に請求書を送付する場合に課金がされる仕組みを設定しました。

しかしながら、課金を利用する企業がまったく無かったことで、サービス存続の危機に陥ったそうです。

そこで、サービスを全て有料にし、料金プランを細かく細分化することで、どのような規模の会社にも対応できるように変更したところ、利用を止める会社もなく、サービスが存続できています。

フリーミアムサービスを成功させるためのポイント

これまで紹介したフリーミアムのサービス事例を見ると、フリーミアムとはどのようなビジネスモデルかを理解し、それに合わせた施策を実施した企業が成功していることがわかります。

成功事例から見えてきた、フリーミアムサービスを成功させるためのポイントについて解説します。

  • 無料の利用者を増やす施策を
  • 無料の利用者が離れない工夫を
  • ニーズの高い有料サービスの提供を

 

無料の利用者を増やす施策を

今回紹介したフリーミアムサービスの成功例では、どれも無料の利用者を増やすのに成功しています。そして、無料の利用者が増えなければ、有料サービスに移る人も増えません。フリーミアムサービスを成功させるためには、まずは、利用者を増やすことが大事です。

なお、インターネットは、コストをかけずに新しい事業を始めるのに適した仕組みです。ソーシャルメディアなどをうまく活用して、コストをかけずに無料の利用者を増やしましょう。

 

無料の利用者が離れない工夫を

インターネットの特徴には、興味があるサービスを簡単に比較できる、という点もあります。これは、インターネットでビジネスをやる場合、デメリットになりかねません。

つまり、同じようなサービスがあれば、それと比較されて、これまでの利用者を奪われる危険がある、ということです。

そのため、他社に利用者を奪われないために、定期的に利用者が関心を持ってくれるサービスを実施するなどの工夫が必要です。

 

ニーズの高い有料サービスの提供を

無料サービスの利用者をいくら増やしても、有料サービスに魅力がなければ、有料サービスは利用されません。

そのため、利用者のニーズを細かく分析し、利用者にとって便利でしかもニーズの高いサービスを有料サービスとして提供しなければビジネスが成り立ちません。

もし、ニーズの高い有料サービスを提供できないのなら、全て無料にして広告収入に切り替えるといった方針転換も有効です。

また、無料サービスにコストがかかりすぎる場合は、全て有料サービスにするなど、サービス内容と価格を見直した方が良いでしょう。

まとめ

これまで解説したように、フリーミアムとは、英語のFree(無料)とPremium(プレミアム)から作られた造語であり、このやり方で成功したサービスがいくつもあります。

とはいえ、このフリーミアムが成功するポイントは、どれだけ多くの方に無料サービスを使ってもらえるか、また、そのサービスを長く使ってもらえるか、そして、無料で使っている方が魅力を感じる有償サービスがあるかにかかっています。

このようなフリーミアムサービスを成功させるためのポイントを理解し、賢くビジネスに活用してみてください。

リーンスタートアップ完全攻略ガイド!その手法や導入企業の成功事例を紹介

リーンスタートアップという言葉は、ビジネスに関わる方々、特に経営に携わる方であれば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

一方で、リーンスタートアップとは何かと説明出来るほど理解している方が少ないのも事実です。

企業が導入している・していないに関わらず、ビジネスに携わる方であれば、リーンスタートアップとは何かを理解し、自分自身のビジネスに活用出来る1つの手法として頭の片隅には入れておくべき知識です。

本記事では、ビジネスマン(主に経営層の方)向けに、リーンスタートアップとは何かといった意味合いから、手法・導入事例までを解説していきたいと思います。

今後展開予定の事業でリーンスタートアップの手法が適応する場合には、積極的に取り入れられるよう基礎知識を身につけていきましょう。

リーンスタートアップとは

まずリーンスタートアップの意味合いについてご紹介していきます。

リーンスタートアップは、アメリカの起業家であるエリック・リース氏が、自らのベンチャー起業立ち上げの体験を元に提唱した手法です。

2011年に出版された彼の「The Lean Startup」はアメリカでベストセラーとなるほどの売り上げとなり、大きな反響を浴びました。

  • リーンスタートアップの定義
  • リーンとは
  • スタートアップとは

 

リーンスタートアップの定義

リーンスタートアップは「リーン」と「スタートアップ」の2つの言葉によって構成されています。

主にスタートアップや新規事業を対象とした起業手法です。

「仮説」「実験・計測」「学習」「意識決定・再構築」をミニマムコストで繰り返すことにより、コストを抑えながら無駄なく事業を成長させていくことが可能とされています。

 

リーンとは

1つ目の言葉である「リーン」は英語の「Lean」からきており、日本語で表すと「痩せている」「脂身がない」などの意味合いとなります。

つまり事業に置き換えると、事業を展開する際の「ムダ」を失くし、余分な時間や工程を減らす起業手法のことを指しています。

 

スタートアップとは

もうひとつの言葉である「スタートアップ」の意味合いは、「新しいビジネスで短期間の内に事業を急成長させ、利益を狙う企業」のことを指します。

ベンチャー企業とスタートアップが混同して考えられることも多いのですが、スタートアップの方がより短い期間でのEXIT(出口戦略)を持ち、イノベーション(革新性)を狙った事業であるため、厳密に言うと少し事業形態が異なります。

リーンスタートアップが優れている理由

では、なぜリーンスタートアップが優れているのかについても確認していきたいと思います。

簡単に説明すると「徹底的に無駄を省いて事業展開出来るから」です。

  • 方針転換が容易
  • 顧客と認識のズレが少ない
  • リリースが早い

 

方針転換が容易

リーンスタートアップでは、最小限のコストで一旦の完成を目指します。

そのため、もし区切りの段階で市場が求めているものと違ったり、思いがけない問題が生じた場合には、すぐに方針転換することが可能です。

完成までに時間の掛かる事業では、完成目前で誤りに気づいても後戻りすることは難しいですが、リーンスタートアップであればいち早く方針転換して、損失を最小限に留めることが可能となります。

 

顧客と認識のズレが少ない

顧客との認識のズレを最小限に留められることも、リーンスタートアップが優れている理由として挙げられます。

顧客依頼で始まる事業では、一般的にサービス作成が始まる前の段階で綿密に打ち合わせをして、顧客との認識のズレを埋める作業を実施しますが、実物が存在しない以上、正確に認識を一致させるのは難しいのが現実です。

リーンスタートアップであれば、認識はズレるものと認識して、なるべく早く形となるものを作成し顧客に触れてもらうことで、大きな修正を失くし結果として最短距離での完成を目指します。

 

リリースが早い

上述している通り、リーンスタートアップでは、最小限の構成で短期間で一旦の完成を目指すため、リリース自体が作り込みを行う従来の方法よりも早くなります。

リリースが早いということは、市場のユーザーに触れてもらう機会も増えるため、先行者利益を享受しやすくなります。

例え未完成状態でも真っ先に市場にリリースし、ユーザーに気に入ってもらうことで市場シェアを確保出来ることも大きなメリットとなるでしょう。

リーンスタートアップを使いこなそう

ここからはリーンスタートアップの具体的な手順について解説していきたいと思います。

リーンスタートアップでは、大きく4つの工程を何度も繰り返すことで完成を目指します。

  • 仮説構築
  • 実験・計測
  • 学習
  • 意思決定・再構築

 

仮説構築

リーンスタートアップの最初の工程となるのが「仮説構築」です。

アイデアを元に、顧客や市場が求めるサービスを計画し、最小限の構成で実現させます。

仮説構築の段階では、なるべく時間を掛けずに、まず一旦の完成を目指すことがポイントです。

 

実験・計測

仮説構築で完成した試作品を一定の顧客に利用してもらい反応を確認するのが「実験・計測」の工程です。

顧客満足度や不満はどこにあるのかを計測し、仮説構築の段階で足りないものや不要なものを洗い出す実験でもあります。

初期段階では、試作品にあまり多くの機能を盛り込まず、最小限の機能から始めることがポイントです。

 

学習

実験・計測の結果から、試作品をどのように改良すれば良いか改善策を考えるのが「学習」の工程です。

学習のポイントとしては、仮説が正しかった部分・間違っていた部分の双方をしっかりと検証することです。

なぜ仮説通りの結果となったのか、どこが顧客に受け入れてもらえなかったのかを両面から検証することで、次回の仮説精度を上げることに繋がります。

 

意思決定・再構築

「意思決定・再構築」の工程では、仮説の方針に沿って完成を目指すのか、異なる仮説を再度たて再構築するのかを決定します。

再構築は難しい決断にも感じますが、早い段階で損切りすることが結果的には正解となることも少なくありません。

顧客にとって何が必要なのかを見極め、市場が求めるものに近づけるよう、早い段階で何度も方針転換を図れることがリーンスタートアップの魅力と言えます。

リーンスタートアップに欠かせないツール

リーンスタートアップに関連する用語の中には、必須ツールとして「MVP」「リーンキャンバス」という言葉が頻出します。

それぞれのツールについても少し触れておきたいと思います。

  • MVP(Minimum Viable Product)
  • リーンキャンバス

 

MVP(Minimum Viable Product)

MVP(Minimum Viable Produc)は、実験するための最小限の製品、つまり「試作品」のことを指します。

リーンスタートアップの主旨として、無駄を省くことがメインとなっており、試作品においても無駄な機能は一切作らず、検証に必要な最小限の製品を作成し、改善を繰り返すことで問題の顕在化と生産性の効率化を実現します。

※MVP(Minimum Viable Product)について詳しく知りたい方はぜひこちらの記事「MVP(Minimum Viable Product)とは?その役割とメリットについて解説」を参照ください。

 

リーンキャンバス

リーンキャンバスは9つの要素を1つの図面(キャンバス)にまとめて、事業計画を俯瞰的に理解するためのフレームワークです。

「顧客」「課題」「価値」「解決策」「販売経路」「マネタイズ(収益経路)」「ビジネス指標」「コスト」「競合優位性」の9つの要素から、事業の価値を判断します。

リーンスタートアップで成功した企業一覧

最後にリーンスタートアップで成功した企業一覧についてもご紹介しておきます。

みなさん一度は利用されたことのあるようなサービスでも、リーンスタートアップが採用されていることをご確認頂けます。

  • Instagram
  • トヨタ
  • 食べログ

 

Instagram

リーンスタートアップの事例として必ず登場するのが「Instagram」です。

Instagramは元々、位置情報を共有するアプリとしてリリースされましたが、人気が出ずリーンスタートアップによる改良により、写真の共有をメインとする現在のInstagramの形となりました。

現在でも日々改良は進んでおり、様々な機能追加が行われていますね。

 

トヨタ

「え?あのトヨタ?」と思われた方も多いのではないでしょうか。

実はリーンスタートアップの先駆けはトヨタの「かんばん方式」と呼ばれるものです。

ジャストインタイムとも呼ばれる手法で、必要なタイミングで必要な物だけを作ることをコンセプトとしており、ムダを省くという根幹部分が一致しています。

トヨタが始めた当時は製造業が活用する手法でしたが、現在では他事業も含めてリーンスタートアップとしてプロジェクトマネジメントの手法に成長しています。

 

食べログ

日本国内のサービスでは、食べログでもリーンスタートアップが採用されたことは有名です。

サービス立ち上げ当初は、書籍などの情報を元に、データベースに地道に打ち込む作業を行っていたようですが、ユーザーからのフィードバックを取り入れ、早いサイクルでサイト改善を進め、現在のスタイルとして成功しました。

まとめ

本記事では、リーンスタートアップの意味合いから手法・導入事例までご紹介してきました。

一部では、リーンスタートアップは古い手法という認識を持たれている方もいますが、まだまだ現役のビジネスフレームワークと考えて問題ありません。

スタートアップ企業・新規事業を始める際、なるべくリスクを抑えて最大限の成果を出すためにも、今回ご紹介したリーンスタートアップに興味を持たれた方は、事業に適用出来そうな部分から積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

MVP(Minimum Viable Product)とは?その役割とメリットについて解説

スタートアップに興味を持っている方なら、MVP(Minimum Viable Product)という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。

開発に長期間かけることができないスタートアップ企業が、ミニマムな装備で小回りが利く検証することは、成功の必須条件といってもよいでしょう。

しかし「MVPとは実際どんな概念なのか」についての理解は、スタートアップに携わる人であっても十分ではない面があります。

そこでこの記事では、MVPという概念を分かりやすく解説してます。ぜひ参考にしてください。

MVP(Minimum Viable Product)とはなにか

MVP(Minimum Viable Product)とは「それで機能する(実用に供せる)もっともシンブルな製品」のことです。viableとは「生きていける」「存立可能な」という意味です。

スタートアップ企業にとっていかに早く市場へプロダクトが出せるかどうかは死活問題。

MVPをつくり、自分たちの製品が市場に受け入れられるのかを最小労力で検証することは極めて重要なのです。

 

Steve BlankとEric Riesにより提唱

MVPの概念は、シリコンバレーの起業家Steve Blank(1953年生まれ)が提唱したもです。

Blankはベンチャーキャピタルから得た3,500万ドルの資金をプロダクトのリリース前に使い果たすなどの経験を通じてMVPという考えに到達しました。最終的に彼自身は数々のベンチャーを成功させて1999年にハッピーリタイアしました。

Eric RiesはBlankの教えを受けて、その理論を顧客開発の手法である「リーンスタートアップ」として一般化しました。彼もやはり最初のスタートアップで失敗した経験を持っています。

 

リーンスタートアップとは

リーンスタートアップのリーン(lean)とは「脂肪が少ない、細身の」という意味です。

今では「リーンスタートアップ」という著書はスタートアップ企業にとってのバイブル書となっております。

細身のスタートアップとは、作り込んだプロダクト(製品)で満を持して出発するのではなく、とりあえず使えそうなシンプルな機能のプロダクトで出発することです。

今では日本でも有名になったシリコンバレーのユニコーン企業「Airbnb」もMVPを使い大成功を果たしました。

リーンスタートアップでリリースされるプロダクトがすなわちMVP(Minimum Viable Product)です。

それでは、脂肪や贅肉のないこのMVPには、スタートアップ企業にとってどんなメリットがあるのでしょうか。

MVPを実践するメリット

MVPのメリットは、顧客から迅速なフィードバックを得て、高速の開発サイクルを回すことができることです。

  • 最小限のコストでPMF検証が可能
  • 圧倒的なスピード感でPMF検証が可能
  • 早期収益化が見込める

 

最小限のコストでPMF検証が可能

これまで市場に存在しなかったプロダクトを世に問うのがスタートアップの真骨頂ですが、そういう「新サービス」に市場がどう反応するかはなかなか読み切れるものではありません。

作る側の熱意が高いほど思い込みも強くなり、想定外の事態が発生する可能性があります。そんなときは、時間とお金をかけて作り込んだプロダクトほど「やり直し」の負担が重くなります。

しかし、MVPならスタートアップまでのコストが小さく、余裕のある状態でPMF(Product Market Fit)つまり「市場の適合性」の検証を始めることができます。
※PMFについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

どんなに作り込んだ(と作る側が思う)プロダクトでもPMF検証は必要です。

使えるだけの時間とお金をつぎ込んだ状態で船出させると、なにかあって港に戻ろうとしても戻るだけの燃料もないということになるかもしれません。

 

圧倒的なスピード感でPMF検証が可能

プロダクトが完成品に近い複雑な構造をしているほど、PMFの検証も複雑になります。設計を見直して再構築するにも時間がかかります。

家の建築にたとえるなら、棟上げの段階で使い勝手を検証する方が、内装を整え,什器を搬入してから検証するより、はるかにスピーディです。

枝葉末節に惑わされず、重要な骨組みを検証するためにも便利です。

 

早期収益化が見込める

MVPならリリースまでにかかるコスト(時間とお金)が小さく、無料試用期間などを設けて、改善のための時間をかけたとしても、早期に収益化が見込めます。

作り込んだプロダクトは、一気に市場を席巻して何億という収益を上げる可能性もありますが、思ったほど売れないときに困ります。

コストをかけて作り込み、期待を膨らませてリリースしたプロダクトほど、想定外の事態が生じると収益化までに時間がかかり、それまで持ちこたえられないという事態も生じがちです。

MVPを実践するプロセス・方法

多くの起業家が引用しているエヴァン・ウィリアムズ(twitterなど数多くのスタートアップを成功させた)の有名な比喩に次のようなものがあります。

「カリフォルニアからハワイに向かう航空機は、飛んでいる間の99%誤った航路を進んでいる。それでも目的地に着くのは、常に航路を修正しているからだ。成功したスターアップにも同じことが言える。もし彼らが不断の進路修正を行なわなかったら、たぶんアラスカに着いていただろう」

では、MVPではスタートアップの進路修正をどこから始めるべきなのでしょうか?

とりあえず最初のアイデアにしたがってミニマムなプロダクトを作り、それで顧客のフィードバックをもらって修正する、と考えるのは間違いです。それでは「何がミニマムか」というスタート地点から誤る可能性が高いからです。

 

MVPのプロセスは、アイディアの検証や市場の選定の段階から始まる

起業家でありスタートアップについて多くの著書があるJim Brikmanは「MVPはプロダクトではなくプロセスだ」と語っています。

「あるチームがアイデアを思いつく。次に、そのコンセプトを吟味するために、最低限の実行可能な製品(MVP)を構築し、MVPにどの機能を含めるか、または除外するかについて多くの時間をかけて議論します。最後に、MVPがうまくいけば、完全に成熟した安定した製品を作ることを計画します。では、この行ないのどこが悪いのでしょうか?」

※引用元https://www.ycombinator.com/library/4Q-a-minimum-viable-product-is-not-a-product-it-s-a-process

Brikmanは、問題はこのチームがMVPのポイントを理解していないことだ、と言います。MVPとは、製品を少しでも早く出荷するための方法でないのはもちろん、MVPが製品である必要もないというのです。

MVPは何度も設計図の段階まで戻ることを想定したスタートアップで、「燃料切れ」のリスクを小さくするために、できるだけ初期のプロセスから想定されるユーザーにインタビューして、制作サイドの「思い込み」を修正することが肝要です。

まずMVPをつくる前に、著書「リーンスタートアップ」でも紹介されている「リーンキャンパス」を用い、プロダクトの前提を擦り合わせましょう。

 

MVPのプロセスの中でつねに考えるべき2つのこと

Brikmanは、コードを書いているときも、マーケティングプランを練っているときも、つねに次の2つの質問を自分に投げかけることを推奨します。

・私が立てた仮説の中でもっともリスクが高いものは何か
・その仮説を検証できる最小の(安上がりな)実験は何か

スタートアップの多くがハワイに行くつもりでアラスカに行ってしまうか、太平洋に沈んでしまうのは、重要な仮説の多くが思い込みであり、市場にニースがないものだからです。

出発点に戻ることが可能なできるだけ早いプロセスで、仮説を市場(顧客)にぶつけることが必要です。

 

顧客は、あなたが何をすべきかについて嘘を言う

MVPのプロセスでもっとも難しいのは、プロダクト(それが形になる前でも後でも)に対する顧客の感想を言葉通りには受け取れないことです。

起業家のEric Biellerは「顧客はプロダクトをどう改良すべきかについて、あなたに嘘を言う」と述べています。

「私たちはしばしば、最も要求の多かった機能を優先していましたが、それは通常、もっとも時間のかかる機能でもありました。しかし、いったんリリースされても、マトリクスが上昇することはほとんどありませんでした」

引用元:https://medium.com/@ericbieller/your-customers-are-lying-to-you-and-what-to-do-about-it-c8dc6c312d3c

このリスクを回避するには、顧客の反応のフィードバックにおいても、前章で述べた「その仮説を検証できる最小の(安上がりな)実験は何か」を考えるしかありません。

すべてのプロセスにおいて、トライ&エラーを繰り返すことができるのがリーン(細身の)プロダクトの強みだからです。

MVPの手法とその導入実例

Minimum Viable Productのミニマムを可能にする代表的な手法の代表的として、次のようなものがあります。
・オズの魔法使い
・スモークテスト
・コンシェルジュ
・プロトタイプ

これらがどんな手法で、それを用いて成功したスタートアップにどんなものがあるをご紹介します。

  • オズの魔法使い「食べログ」「Zapps」
  • コンシェルジュ「Airbnb」「Foodonthetable.com」
  • スモークテスト「Dropbox」
  • プロトタイプ「Twitter」「Instagram」

 

オズの魔法使い「食べログ」「Zapps」

ユーザーにはシステム化されていると見えるwebサイトなどが、実はマンパワーで操作されているのが「オズの魔法使い」と呼ばれるMVP手法です。それによって開発初期に大がかりなシステムを作るリスク(費用と時間)を小さくします。

食べログ

誰もが知っているグルメサイト「食べログ」は、最初はグルメ本の情報を手打ちでデータ化して、数十人程度のユーザー数でスタートアップしました。サイトに寄せらるユーザーからの改善要求に応えていく形で、現在の姿に成長させたのです。

Zappos

2009年に9億ドルでアマゾンが買収した靴の通販サイトZapposは「履き心地を重視する靴もウェブ通販で売れる」という挑戦的で根拠のない仮説からスタートアップしました。

そのため、創業者はサイトに注文が入ってから、実店舗にその靴を買いに行って発送するという「魔法」を使っていました。

 

コンシェルジュ「Airbnb」「Foodonthetable.com」

思いついたサービスを、システム化する前に生身の人間が提供するのがコンシェルジュです。

オズの魔法使いでは、システム化されたフリを装いますが、コンシェルジュはそれすらしません。

ホテルのコンシェルジュのように顧客にきめ細やかな対応をすることで、顧客も多くのフィードバックをしてくれます。顧客の意見をじかに聞くことができるのがこの手法の利点です。

Airbnb

空き部屋レンタルサイト「Airbnb」は、初期ユーザーになった家主さんに、物件の写真撮影を手伝うなどの手厚いコンシェルジュ・サービスを行ないました。

それによって、従来は週200ドルでレンタルしていた物件を週400ドルでも借り手がつくようなり、ユーザーの絶大な支持を獲得しました。

Foodonthetable.com

顧客の近所のスーパーのセール情報と顧客の食の好みから、その日の献立を考えてくれるサービスFoodonthetable.comです。

創業者はWebサイトを立ち上げる前に、スーパーに行って直接主婦に声をかけ、サービス内容を説明して、興味を示した見込み客を探しました。

さらに、見込み客に将来ウェブで行なうサービスを毎週訪問して人手で行ない、直接フィードバックしてもらいました。その際も無料ではなく10ドルの報酬を得ていたといいます。

 

スモークテスト「Dropbox」

スモークテストとは、電気製品の試作品に電源を入れても煙が出たりしないか確かめる、ということから来たネーミングです。

ソフトウェアの開発ではシステムが稼働するかどうかのテストのことですが、とくにMVPでは、そのサービスに需要があるかを確かめる手法として使われます。

代表的なスモークテストには「サービス紹介ビデオ」と「プレオーダー」があります。

Dropbox

クラウドストレージの代表格であるDropboxは、ローンチ前にサービス紹介ビデオを制作してディスカッションサイトや掲示板にアップしました。

技術分野のインフルエンサーがそれに敏感に反応してくれたことによって、10日ほどでユーザー数が10~20万人規模に膨れ上がったといいます。

プレオーダーは、ローンチ前に登録や購入を募る手法で、Dropboxもプレオーダーによって紹介ビデオのアップ後数日で7万5000人のプレオーダーを獲得しました。

クラウドファンディングも紹介ビデオとプレオーダーを活用するMVPのひとつのスタイルです。

 

プロトタイプ「Twitter」「Instagram」

MVPについて初めて聞いた人がイメージするのがこの手法です。

プロトタイプとはデモ用に制作されたシンプルな実験機です。MVP手法の中でも初期費用が比較的大きくなります。

この手法で成功したスタートアップは、最初はまったく想定しなかったようなニーズを発見し、それを捕まえたのが成長の要因です。

Twitter

Twitterのプロトタイプは、グループチャットや社内でメッセージの交換を行うために開発されました。

「短文のつぶやき」に大きなニーズがあることを発見した創業者が、ユーザーのフィードバックをふまえて改善したのが、SNSでトップのユーザーを獲得するに至った現在のTwitteです。

Instagram

Instagramも、最初は写真投稿サイトではなく、位置情報アプリとしてスタートしました。

思ったほどにユーザーが伸びない中で発見したのが、写真の共有にもっと人気があるということでした。

そこで、写真投稿を中心にしたSNSに進路を切り替えることで大きな成功を得ました。日本でも「インスタ映え」が流行語になるほどの認知度を獲得しています。

まとめ

ここまで述べたことでお気づきいただいたと思いますが、MVPやリーンスタートアップは「出発点に戻る」ことを何度も繰り返すこと躊躇しないスタートアップです。

また、プロセスの中で得た顧客のフィードバックを、最少のコストでいかに本質的な改善に結びつけるかが、成功と失敗を分ける分岐点になります。

まずは、「リーンキャンバス」を用い、プロダクトの前提を合わせる事。

次に、どの手法が自分たちのプロダクトに合っているのかを擦り合わせることから始めてみましょう。

最適な資金調達の方法を伝授!それぞれのメリット・デメリットとは?

起業するタイミングや新規事業を始める際、企業は何らかの資金調達という形でまとまった事業用のお金を集める必要があります。

もちろん自己資金で全てをまかなえるのであれば一番良いのですが、ほとんどの企業が事業用の資金を自己資本だけでは補い切れません。

そこで必要となるのが「資金調達」です

資金調達という言葉自体は聞いたことのある方も多いかと思いますが、具体的にどういった資金調達の方法があって、メリット・デメリットまでを理解している方は少ないように思います。

そこで本記事では、ビジネスに関わる方・今後起業を検討されている方向けに、企業が行う資金調達の方法についてご紹介していきたいと思います。

企業の状況や将来的な起業のイメージから、どういった方法がご自身のビジネスに適しているかを考える参考情報としてご確認ください。

資金調達の方法1: アセット・ファイナンス

資金調達の1つ目の方法として「アセット・ファイナンス」というカテゴリーが存在します。

アセット(asset)つまり会社の資産を売却して、事業運営の資金にまわすという方法です。

ここで言うアセットは目に見えるもの・見えないものは問いません。

  • 資産の売却
  • ファクタリング
  • リースバック

 

資産の売却

まず最も一般的なアセット・ファイナンスの手段として、企業として現在保有している資産の中から、不要なもの売って資金にする方法です。

資産の例としては、不動産や自動車、有価証券、商標権や特許権といった権利関係など、有形・無形問わず企業の資産を売却します。

 

ファクタリング

ファクタリングは、企業が売掛債権を第三者に販売する方法を指します。

企業が商品やサービスを顧客に販売し、代金が支払われる権利自体を第三者に販売するのです。

この方法を実施すると、通常数日~数ヶ月現金化するために時間が掛かる販売方法で、第三者に支払う手数料を除けば、即日で現金化することも可能となります。

 

リースバック

リースバックは、企業が現在保持している資産を一度売却する形を取って、そのまますぐにレンタルすると言うものです。

これまで企業が保持していた資産を一旦売却するわけですから、資産価値分の資金を確保出来ます。

そこから、リース費用つまり毎月の利用料を支払うことで、これまで通り物やサービスを利用しながら、まとまった資金を獲得する方法です。

資金調達の方法2: デッド・ファイナンス

資金調達の2つ目の方法は「デッド・ファイナンス」と呼ばれるカテゴリーです。

デッド(debt)つまり負債を抱えることで、事業資金を確保する方法です。

  • 公的融資
  • 銀行融資
  • ビジネスローン

 

公的融資

公的融資は、以降にご紹介する他のデッド・ファイナンスよりも低金利で融資を獲得出来るケースが多くなります。

政府や地方公共団体といった公的機関が提供・保証する融資制度のことを指します。

魅力はなんと言っても低金利であることですが、利用者も多いため手厚いサポートは期待出来ない側面も意識しておくべきでしょう。

 

銀行融資

銀行融資はその名の通り、銀行が行う融資制度を指します。

企業が利用するデッド・ファイナンスとしては最も一般的な融資制度で、多くの企業が利用しています。

銀行融資には、信用保証協会の保証を受けて融資されるものと、銀行が単体で融資をする大きく2つの融資方法があります。

後者は銀行が貸し倒れを防ぐためにも、返済実績などのある信用された企業が対象となることがほとんどです。

 

ビジネスローン

ビジネスローンは、信用力の低い企業向けに無担保・無保証人で融資を行う、主に消費者金融が提供する融資制度です。

無担保・無保証人で融資が行われる分、金利が高く設定される傾向にあります。

一方で、即日融資を受けられるビジネスローンなども存在し、急な資金繰りが必要な場合にも利用される制度です。

資金調達の方法3: エクイティ・ファイナンス

資金調達の3つ目の方法は「エクイティ・ファイナンス」と呼ばれるカテゴリーです。

エクイティ(equity)つまり、自社の株式と引き換えに資金を調達する方法です。

  • ベンチャーキャピタル
  • エンジェル投資
  • クラウドファンディング

 

ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルは、ベンチャー企業に投資をし、投資した企業が成長して株式の価値が上がった時点で売却し、利益を出すことを目的とした投資会社を指します。

ベンチャーキャピタルから投資してもらうためには、企業が今後成長する可能性が高いことをアピールする必要があります。

企業の目指す目標や製品・サービスの魅力、市場の将来性など、投資したいなと思わせるような魅力を全面的にアピールすることが重要です。

 

エンジェル投資

エンジェル投資では、ベンチャーキャピタルと同じくベンチャー企業やスタートアップに投資する主に個人投資のことを指します。

政府がある一定の条件を満たせば税金を免除する制度を実施しており、税金対策を兼ねて利用する投資家もいらっしゃいます。

エンジェル投資は富裕層が中心となっており、有望なベンチャー企業や面白いアイデアを持った企業が投資先として人気です。

 

クラウドファンディング

クラウドファンディングでは、企業自らが投資家からの出資を募集する仕組みです。

最近ではインターネット上から簡単に出資出来るようなシステムも増えており、1口数万円程度の少額出資が可能であることから、初心者個人投資家からの注目も集めています。

インターネットを介すことで募集側も投資側も気軽に参加出来ることから、個人でクラウドファンディングを実施しているようなケースも増えています。

各資金調達方法のメリット・デメリット

上記で、資金調達方法として大きな3つのカテゴリーと、それぞれの主要な資金調達方法についてご紹介してきました。

ここからは各カテゴリー毎のメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。

  • アセット・ファイナンス
  • デッド・ファイナンス
  • エクイティ・ファイナンス

 

アセット・ファイナンス

アセット・ファイナンスのメリットとしては、企業の信用は関係なく、資産自体の価値によって資金調達が可能となることが挙げられます。

また不動産などのように、時期によって価値が変動する資産のリスクを減らせることもメリットになり得ます。

一方でデメリットはというと、そもそも企業に売却出来るような資産が無いと資金調達することは出来ません。

事業で必要な資産まで売却してしまっては、元も子もありませんので、事業にとっては不要で資産的な価値のある何かが必要になります。

 

デッド・ファイナンス

デッド・ファイナンスのメリットとしては、経営方針に影響を与えることなく資金を調達出来ることにあります。

金融機関から資金を調達する場合、金利という形で手数料を支払う義務は発生しますが、経営自体に影響力を持つことはありません。

一方でデメリットはというと、企業の資金繰り次第では返済に追われる可能性があるということです。

元々借りた資金以上の金額で返済する必要があるため、返済目処が立っていないといつまで経っても全額返済することが出来ず、企業の資金繰りを圧迫する可能性があります。

 

エクイティ・ファイナンス

エクイティ・ファイナンスのメリットとしては、返済義務を背負うことなく、資金を調達出来ることにあります。

投資家の目的は成長した企業の株式を売って利益を上げることですので、企業としての成長が求められますが、それは企業としても目的は同じです。

一方でデメリットはというと、株式を渡すということは譲渡した株式の数に応じて、経営への影響力が大きくなることを意味します。

株式は言ってみれば株主総会での議決権にも当たるため、最悪の場合、企業が乗っ取られてしまう可能性があることにも注意しておく必要があります。

事業別どの資金調達方法がおすすめ?

では事業の状況別に、どの資金調達方法がおすすめなのかについてもご紹介していきたいと思います。

ここで掲載する資金調達方法以外が利用出来ないわけではないので、企業の状況に合わせて最適な資金調達方法を選択するようにしましょう。

  • スタートアップ企業
  • ベンチャー企業
  • 成熟企業

 

スタートアップ企業

スタートアップ企業が選択すべきはエクイティ・ファイナンスに当たる「エンジェル投資」「クラウドファンディング」などの資金調達方法です。

スタートアップは企業としての信用力が低いため、アイデアや将来性で資金を集める必要があります。

起業したばかりでは、返済計画を立てることも難しいため、エクイティ・ファイナンスのような資金調達が向いていると言えます。

 

ベンチャー企業

ベンチャー企業が選択すべきもエクイティ・ファイナンスが中心となるでしょう。

中でも「ベンチャーキャピタル」と「クラウドファンディング」が中心となるかと思います。

スタートアップ企業に比べると、企業としての歴は少し長い傾向にあるため、投資会社からの信頼も得やすいと言えるでしょう。

また、政府が提供しているベンチャー企業向けの融資制度に応募してみることもおすすめします。

低金利で資金調達が可能であるため、返済目処も立てやすいことが理由です。

 

成熟企業

成熟企業では、事業拡大規模に合わせてアセット・ファイナンスやデッド・ファイナンスを織り交ぜながら資金を調達する方法がおすすめです。

事業規模を拡大しようと思うと、どうしても大きな資金が必要となります。

あくまで返済可能な範囲で、デッド・ファイナンスを駆使して資金を調達し、事業を一気に拡大させることも、企業としての成長を遂げるためには必要なフェーズとなるでしょう。

まとめ:最適な資金調達方法は企業の状況で異なる

本記事では、資金調達の方法について、大きな3つのカテゴリとそれぞれのメリット・デメリットをご紹介してきました。

企業が一段階成長するためには、自己資金よりも大きな金額が必要となることも少なくありません。

各企業毎に事業の状況をしっかりと判断し、最適な資金調達方法を選択出来るよう取り組んでみてください。

【起業家必見】おすすめのベンチャーキャピタル(VC)一覧

ベンチャーキャピタル(VC)に出資をお願いしたいと思っても、「どこに相談すればよいのだろう」と思っている方も多いのではないでしょうか?

一口にベンチャーキャピタルといっても様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。

例えば、設立したばかりであるシードラウンドのスタートアップベンチャーを中心に出資しているベンチャーキャピタルもあれば、PMFを終了しているシリーズAのようなベンチャー企業に投資するベンチャーキャピタルもあります。

ベンチャーキャピタルを選択する場合は、それぞれの特徴を理解し、自社に合ったものを選ぶことが重要です。

そこで本記事では、会社のフェーズごとのおすすめベンチャーキャピタルを紹介。

大手、独立系、金融機関系にわけて、合計9つのベンチャーキャピタルの特徴を詳細に解説しています。

これからベンチャーキャピタルに出資してもらおうと思っているベンチャーの経営者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

ベンチャーキャピタル(VC)とは?

ベンチャーキャピタルとは、ベンチャーやスタートアップ企業に出資を行い支援することを目的とする会社のことです。

ベンチャーキャピタルは今後の成長が期待できる企業に投資し、その企業が上場、またはM&Aをしたらキャピタルゲインを得ることで利益を出します。

設立したばかりの企業はお金がなく、銀行から借りようと思っても断られてしまうことが多いですよね。

そこで、ベンチャーキャピタルに出資してもらいます。そうすることで、規模の大きい事業も展開していくことが可能になります。

ベンチャーキャピタルから出資を得る場合、返済をする必要がないのが大きなメリットです。事業が失敗しても多額の借金を背負う心配がありません。

また、もう1つのメリットは、経営に関するアドバイスをベンチャーキャピタルからしてもらえるという点です。経験豊富な会社からアドバイスをもらうことで、事業成功確率がアップします。

このように、ベンチャー企業を様々な角度からバックアップしてくれるのがベンチャーキャピタルです。

大手有名ベンチャーキャピタル一覧

まずは大手かつ有名なベンチャーキャピタルを4つご紹介します。

  • ジャフコ株式会社
  • 日本ベンチャーキャピタル株式会社
  • インキュベイトファンド株式会社

これらのVCは長きに渡ってベンチャーの支援活動をしており、信頼性が高いのが特徴と言えますね。

 

ジャフコ株式会社

ジャフコは日本で始めてベンチャーキャピタルとして活躍した企業です。現在でも日本最大級とベンチャーキャピタルとなっています。

また、シリコンバレーや中国など、日本以外にもグローバルに投資活動しているのも特徴です。

企業の成長段階に合わせた支援を得意としており、設立したばかりの企業にも安定してきた企業にもおすすめできるVCと言えますね。

ベンチャーキャピタルからの出資を検討するなら、まずジャフコは見ておきたい企業です。

 

日本ベンチャーキャピタル株式会社

日本ベンチャーキャピタルは日本で有数のベンチャーキャピタルと言えます。

日本ベンチャーキャピタルは、成長初期段階のベンチャーへの出資を主に行っています。出資するだけでなく、これまで培った経営ノウハウなどを共有してくれます。

過去には、DeNAやさくらインターネットなどを支援しています。これらの企業は、日本ベンチャーキャピタルのアドバイスの影響もあり著しく成長してきた企業と言えます。

このように、成長初期の会社を全面的に支援してくれるのが魅力的なVCです。

 

インキュベイトファンド株式会社

インキュベイトファンドはこれまで300社以上のベンチャーを支援した経験のあるVCです。

特に創業したばかりのベンチャー(シードステージ)の支援に重点を置いています。これまでの経験から、その企業に合った最適な経営ノウハウを共有してくれます。

また、企業とベンチャーキャピタルがコミュニケーションを取れるイベント「Incubate Camp」も開催しています。

このようにインキュベイトファンドもベンチャーをバックアップする体制が整っているVCです。

金融機関系のベンチャーキャピタル一覧

つづいて、金融機関系のベンチャーキャピタルを3つ紹介します。

  • 三井住友海上キャピタル株式会社
  • 三菱UFJキャピタル株式会社
  • SMBCベンチャーキャピタル株式会社

 

三井住友海上キャピタル株式会社

「三井住友海上火災保険株式会社」の小会社であり、IT企業に対する支援をメインに行っているVCです。

企業の成長ステージに関わらず、幅広いIT企業に投資を行っています。

投資だけでなくその後の支援にも積極的であり、M&Aの相談も可能です。

このように、三井住友海上キャピタルはIT企業を経営するベンチャーにおすすめと言えます。

 

三菱UFJキャピタル株式会社

三菱UFJキャピタル株式会社は主にITやライフサイエンス分野の企業に支援を行っています。

歴史あるベンチャーキャピタルであり、これまでに投資した件数は1000件を超えています。

特に、アーリーステージのベンチャーに投資することが多いです。アーリーステージのベンチャーは、社会的信用度がまだ低く、銀行からお金も借りにくいため、三菱UFJキャピタルは心強い味方となります。

このように三菱UFJキャピタルは、IT、ライフサイエンス分野の事業を行っているアーリーステージのベンチャーにおすすめです。

 

SMBCベンチャーキャピタル株式会社

SMBCベンチャーキャピタルは、三井グループと住友グループのVCが合併して誕生した企業です。

こちらも、アーリーステージのベンチャーの支援に積極的なのが特徴です。特に、ライフサイエンスや製造業を行う企業の支援を得意としています。

また、タマホームやユーザベース、オイシックスといった有名な企業にも出資しており、信頼性が高いベンチャーキャピタルです。

このように、金融機関系のVCの中でSMBCベンチャーキャピタルも優秀と言えます。

独立系のベンチャーキャピタル一覧

最後に、独立系ベンチャーキャピタルを3つご紹介しましょう。

  • Mistletoe Japan合同会社
  • 株式会社サムライインキュベート
  • 株式会社WiL

 

Mistletoe Japan合同会社

Mistletoe Japanはもっと深くサポートして欲しい場合におすすめのVCです。

なぜなら、他のVCとは異なり、「スタートアップスタジオ」というやり方を取っているからです。スタートアップスタジオは「起業家と一緒に事業をする」ことがコンセプトです。

Mistletoe Japanは、ただ単にアドバイスをするだけでなく、資金調達から開発まで起業家と協力して行います。つまり、他のVCよりも深く支援を行ってくれるというわけです。

もちろん、その分VCに縛られる面が増えるかもしれませんが、深くサポートして欲しいならおすすめのVCです。

 

株式会社サムライインキュベート

サムライインキュベートはIT企業を中心にサポートしているVCです。

勉強会や講演会といったイベントの開催に積極的なものが特徴です。イベントに参加することで、参加者同士での親睦を深められたり、経営に関する勉強ができたりします。

また、大企業を参加するイベントも多数あります。ベンチャーにとって、大企業と繋がれるチャンスを与えてくれるのは大きいです。

このように、ベンチャーのためのイベントを多く開催しているのがサムライインキュベートです。

 

株式会社WiL

wilはグローバル進出を見据えているベンチャーにおすすめのVCです。

なぜならwilはシリコンバレーにも拠点を持ち、米国進出へのサポートをメインに活動しているからです。日本企業とシリコンバレー企業の架け橋のなることを目指しています。

また、出資をするだけでなく、新規事業の創出や人材育成などあらゆる方面からサポートしてくれるので、創業したばかりの会社にとって心強い存在となります。

このように株式会社WiLは、グローバル進出を目指すなら候補に入れたいベンチャーキャピタルです。

ベンチャーキャピタルの一覧から自社に合ったものを選ぼう

本記事ではベンチャーキャピタルの一覧をご紹介しました。あらためて、おすすめのベンチャーキャピタル9選を挙げておきます。

  • 大手:ジャフコ株式会社
  • 大手:日本ベンチャーキャピタル株式会社
  • 大手:インキュベイトファンド株式会社
  • 三井住友海上キャピタル株式会社
  • 金融機関系:三菱UFJキャピタル株式会社
  • 金融機関系:SMBCベンチャーキャピタル株式会社
  • 独立系:Mistletoe Japan合同会社
  • 独立系:株式会社サムライインキュベート
  • 独立系:株式会社WiL

繰り返しになりますが、ベンチャーキャピタルを選ぶときは、それぞれの特徴を理解し、自社にとって有意義なものを選択するのが肝心です。

選択が難しい場合は、本記事で挙げたベンチャーキャピタルから選ぶのもおすすめです。

設立初期の会社にとって、いかに資金を集めるかは重要な問題となります。ベンチャーの経営者の方はぜひ資金集めにベンチャーキャピタルを利用してみてはいかがでしょうか?

ベンチャー企業が知るべき資金調達の基本!方法や注意点を確認しよう

ベンチャー企業は事業継続のために、資金調達を行って会社としての存続を保たなければなりません。

具体的なアイデアや自信のある事業計画を実行していくには、どうしても資金は必要になってくるのです。

しかし、資金調達はベンチャー企業にとって珍しくない行為であると同時に、困難な壁としても知られています。

基本となる方法や注意点を熟知していなければ、未来につながる資金調達はできないでしょう。

そこでこちらでは、ベンチャー企業が確認しておきたい資金調達の基本と考え方を紹介します。

ベンチャー企業が考えられる資金調達の方法

まずは、ベンチャー企業が実際に行う資金調達の方法について確認します。

どのようなやり方があるのかを、大まかな種類から把握してみましょう。

  • 出資(エクイティファイナンス)
  • 借入(デッドファイナンス)

 

出資(エクイティファイナンス)

ベンチャー企業は、「出資(エクイティファイナンス)」という方法によって資金の調達が行えます。

出資とは、会社の株式を引き受けることを条件に、投資家や企業が資金を導入する方法のことです。

ベンチャー企業が将来的に大きな成果を出すことを期待して、あらかじめ投資するスタイルになります。

将来的な株の値上がりに期待したキャピタルゲインの投資方法なので、今現在その企業に直接的な価値がなくても問題ありません。

そのためこれから事業を始めるベンチャー企業にとっては、頼りにできる資金調達方法になるでしょう。

基本的に出資で得た資金は返済する必要がないため、その後の資金的な心配が少なくて済むのが特徴。

もちろん利息などとも縁がないので、返済計画に追われることはないでしょう。

出資者によっては、事業を成功させるためにさまざまな支援を行ってくれるケースもあります。

たとえば事業に関連するノウハウが伝授されたり、役立つ人材が紹介されたりといった形で、資金以外にも有益な援助が与えられることもあるのです。

さまざまな角度からの出資に期待できる点は、これから成長していくベンチャー企業にとってメリットになるでしょう。

さらに「出資を受けている」という事実は、「自社に期待する誰かがいる」ということを外部にアピールすることにもなります。

そのため出資を機会に、他企業との新しい交流が生まれる可能性もあるのです。

名も無いベンチャー企業にとって、出資を受けることは会社として認められることにもつながるでしょう。

一方で、株式を発行して資金の代わりに提供するということは、株主を迎え入れるということでもあります。

そのため会社としての経営方針などに、外部の考えが流入することは避けられないでしょう。

上記のような特徴を理解した上で、出資という資金調達を選択していくこともは考えられます。

 

借入(デッドファイナンス)

ベンチャー企業の資金調達には、「借入(デッドファイナンス)」という方法も考えられます。

借入とはその名の通り、金融機関などから融資を受けて資金を借りる方法です。

株式を保有しつつ経営が進められるため、経営権を自社でキープしたい場合には優先される資金調達になります。

一方で、借入を行うことで当然返済の義務が発生するので、事業には具体的な返済計画を立てるという仕事が増えるでしょう。

銀行や信用金庫の利用も考えられますが、基本的には事業を展開したばかりのベンチャー企業では借入を受けるのが難しくなります。

そのため多くのケースでは、ベンチャー企業向けの借入先から融資を受けることになるでしょう。

借入による資金調達も、ベンチャー企業として発足した際には考えられる手段になります。

ベンチャー企業にとってクラウドファンディングは資金調達になり得るか?

出資や借入といった方法は、ベンチャー企業における資金調達の基本とも言えます。

その一方で、近年はクラウドファンディングを使った資金調達にも注目が集まっているのです。

ネット上で資金を集めるクラウドファンディングは、資金調達になり得るのか。

その点についても、いっしょに考えていきます。

 

クラウドファンディングによる資金調達も考えられる

クラウドファンディングによる資金調達も、ひとつの手段として考えることはできます。

ネット上だけで注目を集めるというハードルはありますが、成功すればクラウドの関係だけで必要な資金を用意することも可能です。

自社の商品・サービスがネットを使ったアピールでも賛同を得られる自信があるのなら、クラウドファンディングも資金調達の選択肢に含まれるでしょう。

リアクション次第では予定していた以上の金額が集まることもあるので、事業計画が好転することもあり得ます。

資金調達の過程もスピーディに進むため、迅速に事業の結果を求めることができるでしょう。

また、多くの人を対象にした資金調達方法になるので、「これから展開していく予定の商品やサービスが、市場からどのような反応を得られるのか」といったこともわかります。

リアルな反応のサンプルとしても、クラウドファンディングは役立つのです。

しかし、クラウドファンディングはネット上で大きく注目されることがなければ、資金が足りずに失敗に終わってしまいます。

その他手数料がかかったり、出資してくれたユーザーに対して具体的なリターンを提示する必要があったりといった点も考えなければなりません。

このような特徴を持つクラウドファンディングは、今後ベンチャー企業にとって新しい資金調達の可能性として定着するかもしれません。

ベンチャー企業はどこから資金調達をする?

ベンチャー企業は、上記のような手段によって資金調達を行います。

資金調達の相手となる存在はいくつか考えられ、ベンチャー企業はそのなかから選択をする必要があるでしょう。

以下では主な資金調達先と、それぞれの特徴を解説します。

  • ベンチャーキャピタルからの出資
  • 個人投資家からの出資
  • 日本政策金融公庫など公的な機関からの借入

 

ベンチャーキャピタルからの出資

ベンチャー企業が資金調達を行う場合、ベンチャーキャピタル(VC)からの出資が考えられます。

ベンチャーキャピタルとは、これからの活躍が予想されるベンチャー企業への出資を実施する投資ファンドです。

投資したベンチャー企業が将来的に上場などの成長を果たした際に、出資して得た株式や事業そのものを売却して利益を得る仕組みになっています。

ベンチャーキャピタルは出資額が大きく、数千万〜数億という巨額の資金調達も可能です。

ベンチャー企業はさまざまなシーンで、多くの資金が必要とされます。

そういったときにベンチャーキャピタルを活用すれば、スピーディに必要な資金を調達することができるでしょう。

銀行などから融資を受けるのとは違い、企業の将来性をもとに出資の審査が行われるため、ベンチャー企業でも資金調達のチャンスがあります。

とはいえその審査は厳格なものとなるので、具体的な成長戦略や事業計画を明示する必要があるでしょう。

出資で資金調達を行う際には、ベンチャーキャピタルとの連携が検討されます。

 

個人投資家からの出資

出資で資金調達を行う際には、個人投資家からの援助を受けることも考えられます。

個人投資家とは、自分の意思で個人資産を投資に用いて、ベンチャー企業を支援する人たちです。

直接自己資金を提供してくれる個人投資家との連携は、ベンチャー企業として広く取っていくべきだと考えられるでしょう。

ベンチャー企業のような創業してから時間が経過していない会社に対して、積極的に資金提供を行っていく個人投資家を「エンジェル投資家」と呼びます。

エンジジェル投資家は投資先を応援するような形になることが多いので、ベンチャー企業のようなまだ実績のない会社でも資金調達を狙えるのです。

「エンジェル税制」という税制の優遇措置もあることから、近年も個人投資家からの援助を受けるベンチャー企業は多くなっています。

個人投資家からの出資という選択肢は、ベンチャー企業にとって有益なものとなり得るでしょう。

 

日本政策金融公庫など公的な機関からの借入

借入で資金調達を行う場合には、日本政策金融公庫など公的な機関を頼りにすることが考えられます。

日本政策金融公庫とは、一般の金融機関では手の届かない資金面の問題をサポートするために作られた金融機関です。

低金利での借入が可能となっているため、資金繰りに悩むことが多いベンチャー企業にとって魅力的な相談相手になります。

返済までの期間も比較的長く設定されるので、余裕のある事業展開が行えるでしょう。

ベンチャー企業向けに「新創業融資」という借入制度もあり、条件を満たすことで最大3,000万円の融資を受けることができます。

無担保無保証で利用できることから、使いやすい制度になるでしょう。

借入を考える際には日本政策金融公庫のホームページなどを参考に、申請を行ってみるのもいいでしょう。

ベンチャー企業は何を基準に資金調達の方法を選ぶべきか

ベンチャー企業が資金調達を行うときには、上記のような手段の中から選択をしなければなりません。

しかし、何を基準に資金調達方法を選べばいいのかわからないこともあるでしょう。

以下では、ベンチャー企業が資金調達の方法を選択する際の基準について解説します。

  • 資金以外の援助をどれくらい必要としているか
  • 会社のラウンドを考慮して選択する

 

資金以外の援助をどれくらい必要としているか

資金調達の方法を選ぶ際には、自社が資金以外の援助を必要としているかどうかが判断基準にできます。

外部の意見や有識者のノウハウといった情報を積極的に得たいのであれば、出資(エクイティファイナンス)による資金調達がおすすめです。

投資家やベンチャーキャピタルからは資金以外にも、特別な情報を得られることがあります。

そういったものを求めて、出資という方法を選択することは考えられるでしょう。

逆に、資金だけが必要な場合には、借入(デッドファイナンス)による資金調達が向いています。

事業として明確にやりたいことがあり、既に方針が決まっているのなら、投資によって外部から新しい意見を入れると逆効果になることもあるのです。

資金以外の援助が必要かどうかをまず考えて、出資か借入かを選択するといいでしょう。

 

会社のラウンドを考慮して選択する

資金調達の方法を選ぶときには、自社の投資ラウンドを考慮することも重要です。

シード、アーリー、シリーズA〜Cといった投資ラウンドごとに必要な資金を算出して、それに合わせた方法を選んでいくことが考えられるでしょう。

一般的にラウンドが進むほどに多くの資金が必要となるため、会社が成長するほどに資金調達の規模を広げていくことが求められます。

ベンチャーキャピタルなどは、会社ごとに得意なラウンドが異なっていることもあります。

自社のラウンドを把握した上で、それに準じた資金調達方法を選択していくことを意識しましょう。

まとめ:ベンチャー企業は資金調達についての知識を正しく身につけるべき

ベンチャー企業が資金調達を行う際には、いくつかの方法が考えられます。

そこで自社にとって正しい選択を行えるかどうかで、将来の結果が変わることもあるでしょう。

この機会に資金調達に関する正しい知識を身につけて、必要な資金を確保していけるように準備してみてください。

ベンチャー投資って何?メリット・デメリットを把握しよう!

投資を始めようかと検討されている方の中には、「ベンチャー投資」という言葉自体を聞いたことはあるけれども、イマイチ内容を把握出来ていない方も多いかと思います。

近年、技術の進歩が目覚ましいことも相まって、ベンチャー投資は数ある投資手法の中でも注目を集めている方法の1つです。

ベンチャー投資はハイリスク・ハイリターンの手法ではありますが、メリット・デメリットを把握して投資することで、大きな利益を生み出してくれる可能性のある投資法です。

本記事では、ベンチャー投資に興味を持った投資家の方向けに、ベンチャー投資とは何?といった基本的な情報から、メリット・デメリットについてご紹介していきたいと思います。

投資で大きな利益を得たいと考えている方は、しっかりと内容を確認して投資先を検討してみてください。

ベンチャー投資って何?

まずベンチャー投資に関してですが、「ベンチャー企業に投資すること」を指します。

ではベンチャー企業って何?他の投資法と何が違うの?といった疑問が浮かんでくること思いますので順次解説していきたいと思います。

  • ベンチャー企業とは
  • ベンチャー企業の特徴
  • 将来性を予測する

 

ベンチャー企業とは

そもそものベンチャー企業に関してですが、一般的に創業後間もない企業全般のことをベンチャー企業と定義します。

一方で、革新的なアイデアや最先端技術を駆使している開発企業をベンチャー企業と呼ぶケースもあり、明確な定義は難しいのも実情です。

まだまだ企業として財政的にも安定していない企業が多く、今後の業務実績次第で飛躍するか否かが決まる不安定な状態の企業がほとんどです。

 

ベンチャー企業の特徴

ベンチャー企業の特徴として、何か明確なアイデアや高度な技術を用いてサービスもしくは製品を開発している企業が多くなります。

大企業では取り組みにくい事業などを、特化した形で企業としてのビジネスに繋げていることが多いようです。

ベンチャー企業では、現時点での企業価値はほとんどありませんが、株式公開や吸収合併などが起これば、企業価値が一気に飛躍する可能性が高いといった特徴もあります。

 

将来性を予測する

ベンチャー企業に投資する際には、企業の取り組みを自分自身が応援したい、もしくは売れると予想することで投資するケースがほとんどです。

前者の場合には、企業の取り組みに感銘し、企業としての将来性をサポートしたいといった意味で投資されます。

後者の場合には、企業が取り組む事業が、今後社会にとって需要が高ることを予想したり、大手企業が買収するだろうと予測して、安い時期に株式を購入しておくことで利益を上げる投資家の手法です。

ベンチャー投資のメリット

上記でご紹介したベンチャー投資ですが、投資家が注目する理由はいくつか存在します。

今回は中でも特に一般的な3つの理由についてご紹介していきたいと思います。

  • 成長した際のリターンが大きい
  • 経営に関与出来る割合が大きい
  • 税制上の優遇

 

成長した際のリターンが大きい

ベンチャー企業に投資する最大のメリットとも言うべきは、やはりベンチャー企業が成長した際の利益率が高いことが挙げられます。

多くのベンチャー投資家のメインとなる目的であり、どの企業が成長するのかを見抜く力が試される投資法です。

もちろん企業自体の存続が出来なくなる可能性もありますが、その分企業が成長した際の投資家への還元率は、既に安定している企業の比ではありません。

 

経営に関与出来る割合が大きい

意外と投資家の中でもベンチャー投資の目的としている理由の一つとして、経営に関与出来る割合が大きいことも挙げられます。

ベンチャー企業の場合、投資家の絶対数も少ないことから、投資家の意見が通りやすいことが要因です。

企業側としても、投資家の持つビジネスノウハウを参考にしたいと思っていることは少なくないため、企業のサポート的な立場で投資する方も大勢いらっしゃいます。

 

税制上の優遇

ベンチャー企業への投資に関して、中小企業庁の「エンジェル税制」を目的とした投資家も数多くいらっしゃいます。

エンジェル税制は、ベンチャー企業への投資を促進するためにベンチャー企業へ投資を行った個人投資家に対して税制上の優遇措置を行う制度です。

投資時点・売却時点の双方で税制上の優遇を受けられるため、投資家にとっても大きなメリットがあります。

ベンチャー投資のデメリット

ベンチャー投資がメリットばかりなのかと言うと、もちろんそんなことはありません。

むしろ、デメリットの方が大きくなるケースも少なくないため、株式購入前には慎重な検討が必要です。

  • リスクが高い
  • 将来の先見性が必要
  • 株式購入が気軽に出来ない

 

ベンチャー投資はリスクが高い

まず最初にベンチャー投資にはリスクの高さが付き物です。

画期的なアイデアや最新技術に挑戦していても、実際に成功出来る企業は一握りなため、企業自体の存続が危ぶまれることも少なくありません。

また、ベンチャー企業の株式は上場企業の株式などに比べて流動性が低く、企業の業績が悪くなってきたから気軽に手放すことも難しいリスクも考慮すべきと言えるでしょう。

 

先見性が必要

投資家自身にもベンチャー企業に投資する際、先見性とある程度の知識が必要です。

企業側としては、自分達の目的や目標を魅力的に聞こえるよう、社外に向けて発信するわけですが、全てが企業の思惑通りに進むことはまずありません。

ベンチャー企業が挑戦しようとしている業界の動向を把握することや、特定分野の将来性を投資家自身がきちんと自分の意思で判断する必要があります。

 

株式購入が気軽に出来ない

ベンチャー企業の株式は、上場企業の株式のように証券会社を通して気軽に売買できるようなものではありません。

基本的には、ベンチャー企業の株式は企業役員との直接交渉で入手することになります。

では興味を持った企業に直接連絡すれば、株式を誰にでも売っているのかというとそうとも言えないのが現実です。

ベンチャー企業は投資家を経営のサポート的な役割として求める傾向があり、ビジネス知識がある方や人脈的なメリットのある方でないと購入することも難しいと考えた方が良いでしょう。

ベンチャー投資の方法は?

では上記のメリット・デメリットを把握した上で、ベンチャー投資を行いたい投資家はどういった方法を取るべきかご紹介していきたいと思います。

一般的には下記の3つのいずれかでベンチャー企業へ投資することになります。

  • 直接購入
  • クラウドファンディング
  • ベンチャーキャピタル

 

直接購入

従来からの方法として、ベンチャー企業から直接購入する方法がまず最初に挙げられます。

直接購入の場合、既にベンチャー企業とのコネクションがあることが前提となり、第三者が購入するには敷居が高いのがデメリットです。

コネクションがない投資家の方は後述する2つの投資法を検討してみてください。

 

クラウドファンディング

クラウドファンディングでは、ベンチャー企業が自らインターネット上で投資家を募り資金を集める方法です。

クラウドファンディングの場合、直接購入のようなコネクションは必要ありません。

投資家は出資した金額に応じて、株式やストックオプションを得ることが可能です。

投資家にとっても数万円単位から投資出来ることも多く、気軽に参加出来るため、ベンチャー投資の入門とも言えます。

 

ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルは、投資家から資金を集めてスタートアップに投資する会社のことを指します。

投資家は直接ベンチャー企業に投資するのではなく、ベンチャーキャピタルを通してベンチャー企業へ出資を行う形です。

ただし、ベンチャーキャピタルの場合、比較的大口の出資のみ受け付けているケースも少なくないため、個人投資家が参加するのは難しいケースも多々存在します。

ベンチャー投資はコロナの影響を受けている?

最後に、ベンチャー投資とコロナの影響についても少し解説しておきたいと思います。

これからベンチャー投資を始めようと考えている方にも、知っておいてもらいたいコロナ前とコロナ後の状況を簡単にご紹介しておきます。

  • 影響は避けられない
  • コロナ以前の伸び率を維持することは難しい
  • リーマンショックの再来か?!

 

影響は避けられない

ほとんどの業界がコロナの影響を受けていると言っても過言ではない状況で、もちろんベンチャー企業にとっても影響は大きく、おのずとベンチャー投資にとっても影響は避けられません。

ベンチャーに限らずですが、株式市場全般でコロナによる影響を受けた企業は数えきれないほど存在します。

今後情勢が安定するまでは、投資家にとっても手堅い企業に投資する傾向が強くなると予想されます。

 

コロナ以前の伸び率を維持することは難しい

そもそもコロナ以前のベンチャー投資が急激に成長しすぎていたことも考慮しておかなければなりません。

過去5年間で国内のベンチャー市場では、資金調達額が3倍にも達していたという情報も挙がっています。

今後もこの伸び率を維持できるかというと、コロナの影響もあり難しいと考えざるを得ないでしょう。

 

リーマンショックの再来か?!

一部ベンチャーキャピタルの専門家によると、リーマンショックの時と同じくベンチャー企業への投資は減っていくと予想されています。

今後多くの方が不景気は避けられないと予想していますが、不景気となると機関投資家などを中心にベンチャー企業への新規投資も減少する傾向にあるようです。

リーマンショック以上の経済打撃とさえ言われるコロナの影響は、リーマンショック同等またはそれ以上にベンチャー投資にも影響すると考えておくべきでしょう。

まとめ:ベンチャー投資はリスクとリターンを考慮して!

本記事では、ベンチャー投資について、基本的な情報からメリット・デメリットをご紹介してきました。

ベンチャー企業は投資先が成長すれば利益は大きくなりますが、投資資金を回収できないことも十分に考慮する必要があります。

現在はコロナの影響もあり、より複雑な市場状況が続いています。

しっかりと投資先企業の見極めを行った上で、ベンチャー投資に挑戦するか否かを決定することをおすすめします。

【経営者必見!】ベンチャーキャピタル(VC)の仕組みを1から解説!

ベンチャーキャピタル(VC)から出資して貰おうと思っても、そもそもどういう仕組みになっているのか、わからない方も多いと思います。

起業して間もない頃はいかに経営資金を集めるかが大切ですが、信用が足りないと銀行からお金を貸して貰えません。

そこで頼りにしたいのが、ベンチャーキャピタル(VC)です。ベンチャーキャピタルからお金を借りることで、見事成功を遂げたスタートアップ企業も多く存在します。

本記事では、ベンチャーキャピタルの仕組みについて、誰でもわかるように解説します。ベンチャーキャピタルとは何か、という基本的なことから、銀行やファンドとの違いまで一通り説明します。

さらに、ベンチャーキャピタルを使うメリット・デメリットも紹介しますね。

本記事を読むことでベンチャーキャピタルの基礎がわかるようになり、出資して貰えるように動き出すことができますよ。

スタートアップ企業の経営者の方はぜひ本記事をお読み頂き、ベンチャーキャピタルから出資して貰うべきか、社内で相談してみてくださいね。

ベンチャーキャピタルの仕組み

ベンチャーキャピタルとはそもそもどんなものなのか、まずお話します。

ベンチャーキャピタルとは、ベンチャーやスタートアップに対して出資を行う投資会社のことを言います。「VC」と略されることもあります。

ベンチャーキャピタルは今後成長できると思われる未上場企業に対して投資を行います。そして、企業が上場を成功させたらキャピタルゲインを得ます。これが目的です。

また、投資先の企業が他の企業に買収される場合も投資回収の機会となります。

設立したばかりの企業は、新規事業を始めようと思ってもお金がありません。そこで、ベンチャーキャピタルからお金を得ることによって、経営を回していくことが可能になるというわけです。

一方でベンチャーキャピタル側も、企業が成長した後にお金を回収することが可能です。つまりこの仕組みは、投資家側も企業側もwin-winということになります。

このようにベンチャーキャピタルは、スタートアップ企業が事業資金を集めるための手段の1つとなっているのです。

ベンチャーキャピタルと銀行の仕組みの違い

ベンチャーキャピタルと銀行の違いは、「返済する必要があるかどうか」です。

ベンチャーキャピタルの場合、要するに会社から投資してもらうわけですから、返済する必要はありません。事業が失敗しても借金を背負う心配はないです。

一方で銀行からお金を得ることは、借金をすることと同義になります。銀行と約束を交わし、しっかりスケジュールに従って返済しないといけません。

また、銀行の場合は信用がない会社にはお金を貸しません。設立したばかりの会社は、そもぞも銀行からお金を借りれないケースも多いです。

ここまで聞くと、ベンチャーキャピタルの方がメリットがあるようにも思えますが、ベンチャーキャピタルも必ず投資してくれるとは限りませんので注意です。今後の成長が期待できる会社でないと、投資はしません。

ベンチャーキャピタルからお金を得るには、今後どのようなプランを立てて事業を発展させるのか、しっかりプレゼンを行うことが重要です。

ベンチャーキャピタルと銀行には、このような違いがあることを覚えておきましょう。

ベンチャーキャピタルとファンドの仕組みの違い

ファンドとは、投資家からお金を回収し、そのお金を会社に投資することを言います。その後会社が成長するなどして発生した収益は、投資家達に分配されることになります。

ファンドもベンチャーキャピタルも、投資をしてもらうという点は実は一緒なのです。

ただ、ベンチャーキャピタルは株式上場の前のベンチャー企業などを対象としていますが、ファンドは上場企業なども含まれます。つまり、ベンチャーキャピタルはファンドの一部ということになりますね。

ベンチャーキャピタルの仕組みにおけるメリット

ここまでベンチャーキャピタルの仕組みについて解説してきました。

ここからは、ベンチャーキャピタルの具体的なメリットを解説していきます。

大きくわけてメリットは次の3つです。

  • 返済をする必要がない
  • 経営サポートを受けられる
  • 会社の信用につながり、資金調達が楽になることも

1つ1つのメリットについて詳しく説明していきますね。

 

返済をする必要がない

返済の義務がないというのは強いメリットです。

ベンチャー企業が5年後に生き残っている確率は10%未満と言われています。もし事業に失敗してしまった場合、多額の借金を背負うことになってしまいます。

また、失敗を恐れるばかりにチャレンジしなくなったり、会社として小さくまとまる道を選んでしまったりすることもあるでしょう。

しかしベンチャーキャピタルからお金を得る場合返済する必要がないため、そのような心配をする必要がありません。そのため、リストを抑えることができて思い切った事業ができるようになります。

このように、返済の義務がないというのは、経営側にとって非常に助かることと言えます。

 

経営サポートを受けられる

ベンチャーキャピタルに出資してもらうと、経営に関するサポートも受けられます。

ベンチャーキャピタル側も会社が成功してもらわないと自分達が儲からないので、様々な方面から会社を全力でバックアップしてくれます。

具体的には、ベンチャーキャピタルが持つ経営知識などを共有してもらえます。ほかにも、起業家が向けのイベントを開催してくれたり、事業提携先の紹介を紹介してもらえたり、シェアオフィスの設置をしてくれたりすることも。

出資してもらうのはもちろんのこと、このようなサポートも受けられるのも、経営者にとってありがたいことですよね。

 

会社の信用につながり、資金調達が楽になることも

ベンチャーキャピタルからお金を得るということは、「今後事業が成長する」と信じられているということです。そのため出資してもらえれば、会社としての信用度も上がります。

信用度が上がれば、銀行からお金を借りやすくなるというメリットがあります。ベンチャーキャピタルからだけだと資金が足りない場合もあるので、銀行からも借りれるというのは大きいですよね。

ベンチャーキャピタルに出資してもらえると資金調達が楽になることもある、というのも重要なポイントです。

ベンチャーキャピタルの仕組みにおけるデメリット

ベンチャーキャピタルのデメリットも合わせて解説します。デメリットも3つ挙げます。

  • 出資者に従わないといけないことも
  • 資金を早期に回収されることもある
  • ベンチャーキャピタルとのやり取りに時間を割かないといけない

 

出資者に従わないといけないことも

ベンチャーキャピタルから出資を受ける場合、経営に関するアドバイスをもらえます。

反面、ベンチャーキャピタルのアドバイスに縛られすぎてしまうこともあります。こちらはお金をもらっている立場ですから下手に回らざるを得ない状況もあるのです。

そのため、やりたい事業のプランがあるのにそれが変更になってしまったり、ベンチャーキャピタルと対立することになってしまったりすることも。

また、ベンチャーキャピタル側は会社が成功してもらわないと利益を得られないわけですから、経営者に対してプレッシャーをかけてくることもあります。

このように、出資者に従わざるを得ないケースがあることも念頭に入れておきましょう。

 

資金を早期に回収されることもある

出資したもらった後に「この会社は上手くいきそうにないな」と思われると、資金を早期に回収されることもあります。

ベンチャーキャピタルはボランティアで出資しているわけではないので、期待できないと判断した場合は他の会社に出資を行います。

資金を急に回収されると事業を継続することができなくなってしまい、存続の危機に陥ってしまうかもしれません。

ベンチャーキャピタルにはこういったリスクがあるので気をつけましょう。

 

ベンチャーキャピタルとのやり取りに時間を割かないといけない

ベンチャーキャピタルに出資してもらう場合、株主総会を開催して参加してもらわないといけません。

つまり、株主総会で使うための決算資料や事業報告資料を作成する必要があり、こういった作業に時間を取られてしまうこともあります。先程解説した通り会社に期待できないと判断された場合資金を回収されてしまいますから、資料は入念に作り込む必要があります。

特にベンチャーの場合少ない従業員数で回しているため、時間に余裕がないこともあり、資料作成などが負担になることも多いでしょう。

このように、ベンチャーキャピタルとのやり取りに時間を割かないといけないというデメリットもあります。

まとめ

本記事では、ベンチャーキャピタルの仕組みについて解説しました。ベンチャーキャピタルの基本的な概念、銀行やファンドの違いについてご理解頂けたでしょうか?

ベンチャーキャピタルを利用すれば、会社としての信用がない段階から資金を得ることができます。ベンチャー企業を経営しているなら、利用することは視野に入れておきたいところです。

また、経営サポートを受けることができたり、会社の信用度が上がり今後銀行からも資金調達ができるようになったりすることも魅力的です。

ただし、今後の成長が見込まれないとベンチャーキャピタル側も投資をしてくれないので、その点に関しては注意が必要ですね。

また、資者に従わないといけないことがあったり、資金を早期に回収されるリスクがあったりすることも念頭に入れておきましょう。

ベンチャーキャピタルについて興味を持った経営者の方は、ぜひこの記事の内容を社内メンバーにシェアし、利用を検討してみてくださいね。

バーンレートとは?スタートアップ企業の資金繰りを学ぼう

スタートアップ企業にとって、資金などのコストに関する問題は尽きることがありません。

現状の資金問題について正しく理解し、適切な対策を取っていくことが、事業の成否を左右することにもなるでしょう。

しかし、資金・コストの問題を把握することは難しく、ときには予想外の事態によって事業の継続が妨げられることにもなりかねません。

そこで知っておきたいのが、「バーンレート」という指標です。

バーンレートの意味や考え方を把握することは、スタートアップ企業が持つ資金面の現状をわかりやすくするでしょう。

こちらではバーンレートの基本的な概要と、計算方法や考え方について紹介します。

バーンレートとは?

まずはバーンレートという言葉の意味を解説します。

以下のポイントを参考に、バーンレートを正しく理解することから始めましょう。

 

バーンレートとは会社の経営に使われている資金のこと

バーンレートとは、会社の経営に使われている資金・コストを表す数値です。

会社にあとどれだけの資金があるのか、実際に毎月どのくらいのコストがかかっているのか。

そういったことを知る指標として、バーンレートは使われます。

借入金の返済や設備への投資など、キャッシュアウトの状況を把握することにもなるのがバーンレートの特徴。

一般的にスタートアップ企業はバーンレートが高くなるため、その意味を理解して確実に数値を把握することが重要です。

 

スタートアップ企業にとって資金は燃えてなくなるもの

バーンレートには、資金燃焼率や現金燃焼率といった呼び方もあります。

燃やすように現金を消費していくことから、バーン(燃やす)レート(割合)という名前が付けられたと想像できるでしょう。

その言葉通り、出費の多いスタートアップ企業にとって資金は燃えてなくなるようなものでもあります。

事業拡大を目指してあらゆる方面に資金を投入する必要がある一方で、安定した収入源の確保が難しいため、基本的にバーンレートは高くなるでしょう。

バーンレートを理解して、資金を燃やした分のエネルギーを、企業を動かすために使っていくのがポイントです。

バーンレートの種類について

バーンレートには、「グロスバーンレート」と「ネットバーンレート」の2種類があります。

それぞれの違いを確認し、バーンレートをより深く理解することにつなげましょう。

  • グロスバーンレート
  • ネットバーンレート
  • どちらの話をしているのか明確にすること

 

グロスバーンレート

グロスバーンレートとは、企業で消費されている「総コスト」を指します。

月の出費を全てまとめた合計金額となり、グロスバーンレートを見ることで実際に支払った金額を把握することができます。

単純に企業が抱えているコストだけを確認したいときには、このグロスバーンレートに注目することになるでしょう。

 

ネットバーンレート

ネットバーンレートとは、コストから収入を差し引いて算出された数値を指します。

企業の実質的なコストを意味するものになり、ネットバーンレートを見ることでより具体的な出費を計算可能です。

ネットバーンレートは、以下の式によって求めることができます。

「グロスバーンレート−収入=ネットバーンレート」

たとえばグロスバーンレートが50万円のときに、収入が20万円あった場合、会社のネットバーンレートは30万円と計算されます。

ネットバーンレートを計算することで、必然的にグロスバーンレートも把握できるのが特徴です。

 

どちらの話をしているのか明確にすること

バーンレートを会議の議題などで取り扱うときには、グロスバーンレートとネットバーンレートのどちらの話をしているのかを明確にすることが重要です。

ビジネスシーンでは、省略してただ「バーンレート」として話に使われることが多いです。

このときにグロスバーンレートとネットバーンレートで認識が異なっていると、話に齟齬が生まれてしまうでしょう。

一般的にバーンレートは、実質的なコストを意味するネットバーンレートの意味で使われます。

具体的にどの程度のコストがかかっているのか、残り資金に対して減少スピードは許容できる範囲なのかといったことを話し合うためにも、ネットバーンレートが適していることが多いのです。

会社の役員やベンチャーキャピタルとの話でバーンレートが出たときには、ネットバーンレートの可能性が高いことを念頭に置いておくといいでしょう。

バーンレートの活用方法や考え方

バーンレートの数値を参考にすることは、さまざまな活用方法や考え方を導入するきっかけにもなります。

実際にバーンレートにどのような活用方法や考え方があるのかを、以下で解説します。

  • ランウェイを算出することに使える
  • ランウェイの把握は企業戦略の見直しや資金調達につながる
  • 固定費を見直すきっかけにも

 

ランウェイを算出することに使える

バーンレートで把握した資金の数値は、企業のランウェイを算出することに使えます。

ランウェイとは、ビジネスの現場においては会社を経営していくための資金がなくなるまでの時間を意味する言葉です。

直接的に言えば、ランウェイとは「会社が潰れるまでのカウントダウンを表す数値」となるでしょう。

残り資金と月々のバーンレートが把握できれば、このランウェイを計算することができます。

計算は単純で、会社が持っている資金を500万円だと仮定し、月々のバーンレートが50万円とすれば、ランウェイは10ヶ月という結果になるのです。

このランウェイが明確になれば、いつまでに売り上げとしての利益を出すべきなのかがわかります。

 

ランウェイの把握は企業戦略の見直しや資金調達につながる

バーンレートを参考にランウェイを知ることは、現状の企業戦略を見直したり、資金調達のタイミングを測ったりといったことにつなげられます。

ランウェイが残り少ないのにバーンレートが高いままとなるのと、何かしら現状を変えていく必要が考えられるでしょう。

そういった見直しを行うきっかけとして、ランウェイは使われることがあります。

たとえばランウェイが10ヶ月の企業では、「半年程度で成立する事業戦略を立てて、経営を見直す」といった具体性のある計画を考えることができます。

ランウェイがわからない状態だと、焦って数ヶ月で結果を出そうとして無理な計画を立てたり、見直しを考えたときには資金が少なすぎて何もできなかったりといったこともあり得るでしょう。

そのためランウェイを把握するためのバーンレートが、企業に大きな影響を与えることがわかります。

また、バーンレートでランウェイの期間を算出すれば、いつ資金調達を行うべきなのかも考えやすいです。

数ヶ月後に資金が危うくなることが事前にわかっていれば、それを目安に資金調達を実施する計画が立てられます。

たとえば「会社を維持する1年間の期間と、資金調達にかかる半年の期間を合わせて、常に18ヶ月ほどは余裕のある状態にしたい」といった計算も可能となるのです。

このような具体性のある計画の立案にも、ランウェイとバーンレートを把握することが役立ってきます。

 

固定費を見直すきっかけにも

バーンレートは、固定費の見直しにも活用可能です。

多くのケースで、固定費はバーンレートを圧迫する原因として挙げられています。

人件費、オフィスの家賃、その他備品にかかる固定費を見直すことで、バーンレートを下げることができるかもしれません。

投資としてこれらの固定費にお金をかけることも考えられますが、バーンレートを見て今後の先行きが不安であるのなら、見直すことも考えられるでしょう。

逆に、バーンレートを参考にして月々にかけられる固定費を算出することも可能です。

バーンレートの許容範囲で収まるように調整することで、会社から無駄な出費を削減していけるでしょう。

「バンレートが高い=悪いこと」ではない

バーンレートの基本について解説してきましたが、最後に「バーンレートが高い=悪いこと」ではないことを確認しておきます。

バーンレートの数値の高さを単純に見るのではなく、その要因を把握することに意味があるのです。

バーンレートの指標を正しく使えるように、バーンレートの見方もチェックしておきましょう。

  • スタートアップ企業にとって赤字は必要不可欠
  • バーンレートが上昇・下降のどちらに傾いているのかを考える

 

スタートアップ企業にとって赤字は必要不可欠

バーンレートを参考にしていくスタートアップ企業にとっては、ある意味で赤字は必要不可欠な要素となります。

現在の出費は将来の利益のための投資になるので、バーンレートが高くなっても必ずしも悪い状況であるとは判断できないのです。

バーンレートが高い状態を乗り切ることで、スピード感のある事業展開が行えることもあります。

その赤字が必要な赤字であると自信を持って言えるのであれば、バーンレートを理由に行動を起こすことは保留にされるでしょう。

一方で、明らかに残高が足りないのにバーンレートが高いままだったり、予定していた通りに事業が進展していなかったりといった場合には注意が必要です。

あくまでその後の見通しが明確になっているときに、バーンレートの高さは問題にならないと考えましょう。

 

バーンレートが上昇・下降のどちらに傾いているのかを考える

バーンレートを見る際には、現在の状況が上昇と下降のどちらに傾いているのかを考えることも大切です。

バーンレートが下がってきているのなら、少しずつ事業の成果が出てきていると想定することができます。

逆にバーンレートがどんどん高くなっている場合には、収入が足りずに今後の先行きが不安定になる可能性も考えられるでしょう。

このようにバーンレートの変化を観察することも、その意味を正確に見出すことにつながります。

まとめ:バーンレートから今後の展望を考えることも重要

バーンレートは、会社の資金的な面を把握するのに使える便利な指標です。

事業にかかるコストの削減や資金繰りに悩んでいるのなら、バーンレートを導入して具体的な行動につなげてみてはいかがでしょうか。

バーンレートは企業のこれからのことを考える、ひとつのきっかけになります。

スタートアップ企業は基本的な考え方を理解した上で、バーンレートを参考にした事業展開を計画してみることもおすすめです。

有名CTO20選!その経歴と仕事の流儀、関連記事まとめ

IT企業のエンジニアにとってCTOは憧れの役職で、キャリアの頂点と言ってもよいでしょう。

また、転職を考えているエンジニアにとっては、その会社のCTOがどんな人物かは、入社後の仕事のスタイルに大きな影響があります。

この記事では、今イケているスタートアップ企業のCTОたち20人の、経歴と仕事の流儀をまとめました。ぜひ参考にしてください。

いま注目される成長企業のCTOの仕事の流儀とは

ご紹介する下記のCTОのほとんどが創業メンバーであり、2015年以降の立ち上げです。

「仕事の流儀は」は紹介した掲載記事やCTO本人のSNSなどから、ピックアップしました。

  • 1. RevComm CTO 平村健勝
  • 2. KAIZEN platform CTO 渡部拓也
  • 3. ウミトロン CTO 岡本拓磨
  • 4. MUGENUP CTO 伊藤勝悟
  • 5. タイミー CTO 阿部勇一郎
  • 6. シロク CTO 片岡直之
  • 7. YPER CTO 島添 彰
  • 8.アルサーガパートナーズ CTO 小俣泰明
  • 9. LegalForce CTO 時武佑太
  • 10. メドピア CTO 福村 彰
  • 11. GINKAN CTO 三田大志
  • 12. エウレカ CTO 金子慎太郎
  • 13. ANDPAD CTO 金近 望
  • 14. ペライチ CTO 香月雄介
  • 15. NearMe CTO 細田謙二
  • 16. atama plus CTO 川原尊徳
  • 17. Sansan CTO 藤倉 成太
  • 18. カケハシ CTO 海老原智
  • 19. ChatWork CTO 山本 正喜
  • 20. エブリー CTO 梶原 大輔

1. RevComm CTO 平村健勝

■会社 : 株式会社RevComm(レブコム)
2018年創業。音声解析AI搭載型のクラウドIP電話MiiTel(ミーテル)で、電話営業や顧客対応をデータ化するとともに可視化し、成約率向上、営業マンの教育コストの低下に寄与している。

■経歴
・2011年 東京工業大学大学院修了
・アクセンチュア入社。マネジャーとしてCRM導入や機械学習・深層学習を用いたプロダクト開発を担当。
・2018年 株式会社RevCommの立ち上げに参画
・2019年 Startup Architecture Of The Year 2019で「ソリューションアーキテクト賞」を受賞

■仕事の流儀
・開発チームがSlackなどのツールを用いて、オンラインのコミュニケーションで振り返りを行い、なにかあったらすぐ対応する。それがプロダクトオーナーそれぞれの責任であり、そういう文化を根付かせていきたい。

・カルチャーが違う人たちが一緒にものづくりをするためにはどうすればいいのかを戦略的に考えます。その結果として、プロジェクトの初期からプロダクトをいくつかの部品に分解するマイクロサービスで、それぞれで部品を作るように開発を進めています。

■関連記事

「適材適所な設計で70パーセント以上のコスト削減 AWSを駆使したAI搭載型IP電話のアーキテクチャ」https://logmi.jp/business/articles/321417

「旧態依然な電話営業をAIが変える!コミュニケーションを可視化する話題のサービス「MiiTel」を徹底取材」https://www.asteria.com/jp/inlive/working/3815/

 

2. KAIZEN platform CTO 渡部拓也

■会社 : 株式会社KAIZEN platform
2013年創業。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)をトータルサポートする。顧客企業の成長にあわせたKAIZENチームをクラウド上で提供するプラットフォームサービス「Kaizen Platform」や、スマートフォン広告最適化のための高速動画制作サービス「Kaizen Ad」を提供。

■経歴
・2004年一橋大学 商学部卒業
・同年NTTコミュニケーションズに入社
・その後、グラファイト、ニフティなどでエンジニアとして活躍
・2010年 グリーにてNative Game事業本部で開発と事業の責任者を務める
・2014年 スマートニュースで広告プロダクトマネージャーを務める
・2016年 Kaizen Platform,に参画し、CTOに就任

■仕事の流儀
・せっかく日本でエンジニアを続けるなら、エンジニアという職業を若い世代の人たちが目をキラキラさせながら目指してくれるようなものにしたい。
・CTOがそのチームの中で一番の技術力を持っている必要性なんて全然ない。私がCTOとして果たすべき役割は、お客さまと技術者との橋渡しすること。

■関連記事
「エンジニアの幸せなキャリアって?当事者3人が明かすKaizen PlatformのCTO交代劇の裏側」https://type.jp/et/feature/2306
「エンジニアが事業のトップ・ラインを決めるんですーーグロースハックの Kaizen Platform に新 CTO が就任」https://thebridge.jp/2017/02/takuya-watabe-joined-kaizen-platform-as-a-new-cto

 

3. ウミトロン CTO 岡本拓磨

■会社 : ウミトロン株式会社
2016年創業。「持続可能な水産養殖を地球に実装する」をミッションに、水産養殖向けスマート給餌機「UMITRON CELL」、海上自律型の魚群食欲解析システム「UMITRON FAI 」などを開発。

■経歴
・東京理科大学大学院 理工学修士課程修了
・グリーに入社。ソーシャルゲームプラットフォームのバックエンドの開発に従事
・メタップスに入社。ウェブサービスやネイティブアプリの立ち上げを行う
・2016年 ウミトロンを共同創業。

■仕事の流儀
IТと結びつきにくい「自然」を相手にする難しさを楽しんでいる。今後は人間が定義していないデータへのIТ活動が当たり前になるが、その中でもっとも結び付けに行くのが「自然」で、それを解決するのが面白い。

■掲載記事
「ゲーム業界から水産養殖へ」水産タイムス一面に弊社CTO岡本拓磨のインタビューが掲載されました
https://pr-ja.umitron.com/page/3

■SNS
twitter https://twitter.com/um_takuma

 

4. MUGENUP CTO 伊藤勝悟

■会社 : 株式会社MUGENUP
イラストレーター、3DCGクリエーターを世界規模でつなぐクラウドソーシング・プラットフォーム事業で急成長。工程を細分化し、完全分業制でイラストを作成する仕組みを提供する。社員の4割近くがリモートワークで業務を行っており、2017年には「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰(輝くテレワーク賞)」を受賞。

■経歴
・1988年生まれ
・首都大学東京卒業
・2010年 大学院1年生で起業
・2011年 株式会社MUGENUPに入社
・2012年 同社取締役に就任
・2015年 同社代表取締役CEOに就任

■仕事の流儀
・マネジメントをするだけのマネージャーでは信用されないし、うまくいかない。自分もプレイヤーとしてのスキルや技術があった上でのマネージャーだと思います。

・MUGENUPは、これまで在宅でイラストの仕事がしたいけどできなかった人に、仕事ができる環境を作りました。仕組みが変わって、今までできなかったことができるようになるのが一番楽しいですね。

■掲載記事
「30年間従業員として働くというイメージは当初からなかった」
https://career.levtech.jp/guide/pickup/column/8/

 

5. タイミー CTO 阿部勇一郎

■会社 : 株式会社タイミー
2018年創業。スマホアプリで空いている時間にすぐに働けて、すぐに報酬を受け取れるワークシェアサービス「タイミー」を展開。2019年には、旅行先でバイトをさがせる「タイミートラベル]をリリースした。

■経歴
・2017年 神奈川工科大学情報学部を卒業
・2018年 同大学院工学研究科に入学
・同年 タイミーの立ち上げに参画、大学院を中退してCTOに就任

■仕事の流儀
若い会社なので、技術選定にもいろいろとチャレンジできるのが、当社の面白さだと思います。最近のリリースでは「タイミートラベル」という、地方創生をコンセプトとしたワークシェアリングサービスは、Firebaseを使い、1名のエンジニアが1~2ヶ月ほどで全て開発しました。

■掲載記事
「上場を目指すスタートアップ企業がセキュリティの専門家を求めた理由――タイミー・阿部勇一郎さん」

【業務委託セキュリティアドバイザーの働き方事例】上場を目指すスタートアップ企業がセキュリティの専門家を求めた理由――タイミー・阿部勇一郎さん

「タイミーが始まってから1年が経ちました」
https://note.com/taimee/n/na606da017d7c

 

6. シロク CTO 片岡直之

■会社 : 株式会社シクロ
株式会社サイバーエージェントの子会社として2011年に創業。片岡CTOを含む4人が学生時代に作った写真共有アプリ「My365」がリリース10日間で10万ダウンロードを突破し、サイバーエージェント社長の藤田晋から「My365を会社化しない?」と声をかけられた。アプリ情報サイト「ドットアップス」や、解析ツール「グロースプッシュ」を運営、コスメブランド「N organic」も運営している。

■経歴
・1988年生まれ
・東京大学電気系工学を卒業
・2011年 株式会社シロクを設立し取締役に就任

■仕事の流儀
・任せてしまえば、やれなくはない。無茶振りかと思うことも、意外とみんなやってくれる。メンバーを信頼することが大切。

・自分自身がスピード感を持って、どんどん新しいものを立ち上げていくことが好きなので、そういう志向のメンバーと一緒に働きたい。

■掲載記事
「学生時代、仲間と作った「My365」がきっかけで起業|株式会社シロク 取締役/CTO 片岡直之氏」
https://career.levtech.jp/guide/pickup/column/18/

■SNS
face book https://www.facebook.com/katty0324

 

7. YPER CTO 島添 彰

■会社 : Yper(イーパー)株式会社
「置き配バッグ」とスマートフォンアプリを使った物流システムを運営する。盗難が心配なユーザー向けに、オプションとして東京海上日動と共同開発した「置き配保険」も展開。

■経歴
・1989年生まれ
・大阪府立大学大学院 情報情報数理科学修了
・2014年 サントリーシステムテクノロジーに入社
・同社にて自動販売機の新しいビジネスモデルを提案
・2017年 Yper(イーパー)を創業、CTOに就任
・2019年 東洋経済社の「すごいベンチャー100」に選出される

■仕事の流儀
周りからの興味の目を楽しめ。新しい環境になれば、お手並み拝見となるのは当然の事。対価を貰う以上、品定めをされる事を受け入れ、何よりも成果を出し続けろ。無理にホームランは狙わなくていい、ビジネスは打席数と打率だ。打席に立たないやつは信用されない。ただし勝負に勝つためには、実力が伴わない事であれば、自分から打席に立たない判断も必要な事を理解する。(facebookより)

■掲載記事
“置き配”は再配達率を減らす救世主になるか、置き配バッグ「OKIPPA」が3.5億円調達

■SNS
facebook https://www.facebook.com/akira.shimazoe

 

8.アルサーガパートナーズ CTO 小俣泰明

■会社 : アルサーガパートナーズ株式会社
2016年創業。「スマホファースト」で パソコンを利用しない業務スタイルを提案、提供する。大規模データベース・大規模トラフィックに対応ができるシステム提供が可能。
提案型開発により、「ITスペシャリストがいなくても、企画や仕様書が無いところからプロジェクトを推進することが可能」を唱う。

■経歴
・1977年生まれ
・千代田工科専門学校デザイン学部卒業
・NTTコミュニケーションズ、面白法人カヤックをへて、2009年 クルーズ株式会社に入社
・2010年 同社技術統括担当執行役員に就任
・2012年 クルーズ株式会社を退社
・2016年 アルサーガパートナーズ株式会社を設立

■仕事の流儀
・ITの自社サービスは、寿命が7年と言われていますが、私としては50年やっていける会社を目指していきたい。トレンドが過ぎると単価が落ちて、倒産や買収されかねないから。

・大企業は下請けに仕事を出すので、下請けの会社は決められた仕様書をこの通りに作りなさいと言われる。このような構造的にやる気が出ないような状況では、優秀な芽を摘み取ってしまう。

■掲載記事
“下請けには仕事を振らない”そのポリシーの背景にある日本IT企業の構造課題とは?
https://octopass.jp/770/

■SNS
twitter https://twitter.com/taimeidrive

 

9. LegalForce CTO 時武佑太

■会社 : LegalForce株式会社
クラウド型契約書レビュー支援ソフト「LegalForce」を運営。契約書に潜むリスクを AI が即座に洗い出し、人手と時間をかけるしかなかった契約書業務の品質向上を効率的に実現する。

■経歴
・東京大学大学院 情報理工学系研究科創造情報学(修士)修了
・2016年 ディー・エヌ・エー入社、ヘルスケア・アプリの開発に関わる
・2017年 LegalForceに「最初のエンジニア」として参画

■仕事の流儀
・肩書きよりも、エンジニアとして修羅場を乗り越えるという経験も含めて、一番経験値を高められそうな環境に身を置いた方がいい。

・エンジニアとしては、人生を賭けたゼロかイチかを経験するというのはどこかで必要だと思う。

■掲載記事
「法務をもっとわくわくする仕事にするためのプロダクトを開発する」

法務をもっとわくわくする仕事にするためのプロダクトを開発する

■SNS
facebook https://www.facebook.com/yuta.tokitake

 

10. メドピア CTO 福村 彰

■会社 : メドピア株式会社
2004年に石見 陽医師が創立。全国の医師の経験や知識を共有できるプラットフォームMedPeerを運営。国内の医師の3人に1人が利用している。
医師向けの転職サイト「MedPeer Career」、オンライン産業医「first call」、開業・経営医専サービス「CLINIC Support」、薬剤師専用コミュニティ「ヤクメド」などを展開。

■経歴
・2004年 横浜市立大学理学部を卒業、国内SIerへ入社
・2006年 株式会社ミクシィに入社、転職サイトFind Job!の開発責任者を務めた
・2012年 メドピアに入社、2年後CTOに就任

■仕事の流儀
わが社には「これは良い!良さそうだ!」と思ったことはすぐに試す文化があって、新技術の発掘や習得のために社外へ勉強に出かけることも推奨しています。社内では、Slackでチャネルを作って常に勉強会の情報交換をしていますし、有料のセミナーへの参加も会社が支援しています。2013年からは年3回、2泊3日でエンジニアの開発合宿を行っています。

■掲載記事
「エンジニアに投資は惜しまない。旬の技術を駆使して自らサービスを創り出せる、そんな組織でありたい」

メドピア株式会社 執行役員 CTO 福村 彰展氏

「メドピアCTOが明かす、技術的負債を乗り越えるためにやったこと」
https://logmi.jp/tech/articles/321976

■SNS
twitter https://twitter.com/fukumura

 

11. GINKAN CTO 三田大志

■会社 : 株式会社GINKAN
2015年創業。食レビューや飲食代金からの還元で、仮想通貨「SynchroCoin」が貯まるトークンエコノミー型グルメSNS「シンクロライフ」を運営、世界155カ国で展開している。AIが口コミを分析し、個人の趣味嗜好にあった店をレコメンドすることで「口コミへの不信感」を解消することを目指す。

■経歴
・ウースター工科大学工学部電子工学科卒業
・スマートフォン向けアプリの開発会社に就職
・2014年に独立し、フリーランスとしてさまざまなプロジェクトに携わる
・2015年 GINKAN(ギンカン)を共同創業、CTOに就任

■仕事の流儀
アジアのマーケットを中心に展開するソーシャルディスカバリーサービスを通して、興味・関心・価値観を軸とした新しいコミュニケーション機会を創出したい。それによって人々のライフスタイルがより刺激的で豊かになる事を目指しています。新しいライフスタイルは、新しい人とのコミュニケーションから始まります。
(引用元 : https://jp.linkedin.com/in/hiroshimita)

■掲載記事
「トークンエコノミー型グルメSNSを手がけるGINKAN、約2.8億円の資金調達を実施」
https://innouvators.com/ja/article/10560/

 

12. エウレカ CTO 金子慎太郎

■会社 : 株式会社エウレカ
2008年創業。Facebookを利用する国内最大級の恋愛・婚活マッチングサービス「pairs」を運営し、日本と台湾、韓国で合計1,000万人以上に利用されている。オンライン結婚相談所「Pairsエンゲージ」も運営。

■経歴
・2010年 東京理科大理学部 卒業後
・2011年 カナダ留学
・2012年 株式会社エウレカに入社「Pairs」を立ち上げる
・2017年 取締役CTOに就任

■仕事の流儀
何かをやろうとなった時に、頭で長く考えて慎重にプランニングして…というよりは、まずはやり始めよう!という勢いを持ってくれる人と一緒に働きたい。
そして、自分のやりたいことを押し付けるだけではなく、周りのメンバーのことを尊重した上で「一緒にやろう」と巻き込んでいくような人と、ぜひ一緒に仕事をしたいです。

■掲載記事
「一緒にユーザーさんのライフステージを変えていきたい」エウレカ 金子 慎太郎氏
https://www.geekjob.jp/reccomend/eureka_s_k/

「“かねしん”のeureka CTO就任ストーリー」
https://www.wantedly.com/companies/eureka/post_articles/104759

 

13. ANDPAD CTO 金近 望

■会社 : 株式会社ANDPAD
2020年に株式会社オクトから社名変更。「建築現場の職人さんが外でも使いやすいモバイルアプリを作る」をモットーに施工管理アプリ「&ANDPAD」(アンドパッド)を開発し、運営する。導入企業は累計1600社を超え、10万人以上の全国のユーザーに利用されている。

■経歴
・1983年生まれ
・東京工業大学理学部情報科学科を卒業
・2009年よりベンチャー企業にて事業立ち上げに参加
・2012年 CEO稲田氏とオクトを設立。ANDPADの前身「みんなのリフォーム」を開発
・2014年 施工管理アプリ「&ANDPAD」をリリース

■仕事の流儀
CTOとして日々考えていることは「成長という概念を設計していく」ということです。
「成長」いう曖昧なものを、事業・組織・プロダクトの全てで具体化・設計して、仕組みに乗せていくことが僕のやりたいことです。そういう意味で、プログラムも組織作りも、一種のエンジニアリングだと思っています。

■掲載記事
「人生のテーマは『成長の場』を作ること」ベンチャー立ち上げを経てオクト創業にたどり着いたCTO金近が目指すもの
https://www.wantedly.com/companies/andpad/post_articles/106601

「テクノロジーで1日の業務を3時間削減。紙とFAXからの脱却を図る建築SaaSの挑戦――株式会社オクトCTO、CDO、VPoEの対談」

テクノロジーで1日の業務を3時間削減。紙とFAXからの脱却を図る建築SaaSの挑戦――株式会社オクトCTO、CDO、VPoEの対談

■SNS
twitter https://twitter.com/kanechika7

 

14. ペライチ CTO 香月雄介

■会社 :株式会社 ペライチ
2014年創業。誰でも簡単にホームページを作成できるサービス「ペライチ」を開発・運営し、20万人のユーザーを獲得。ネットショップなどの決済を業界最低水準の手数料で利用できる決済サービス「ペライチ決済」も運営している。

■経歴
1987年生まれ
2011年 中央大学卒業
2011年 web制作会社へ就職
2012年 フリーランスとして活動
2014年 株式会社ホットスタートアップ(現株式会社ペライチ)を共同創業
2019年 CTOに就任

■仕事の流儀
現在業務で必要とされる技術や、自分の好きな技術だけを、ただやみくもに追いかけているだけだと、いずれ壁にぶつかります。ではどうすべきかというと、まずエンジニアとしての自分が戦略の階層のどこに位置するかを見定めます。その上で現在の階層だけでなく、自分が昇進したら必要となる1〜2つ上の階層を学ぶことです。(ブログより)

■掲載記事
「グロースステージのスタートアップCTOたちが語る、急成長する組織とプロダクトの舞台裏」https://logmi.jp/tech/articles/317569

■SNS
twitter https://twitter.com/katsukii
facebook https://www.facebook.com/yusuke.katsuki
ブログ https://katsuki.hatenablog.com/entry/2018/10/14/231654

 

15. NearMe CTO 細田謙二

■会社 : NearMe
2017年創業。タクシーで同じ方向に行きたい人が見つかり、相乗りできるアプリNearMeを開発・運営する。今いる場所からの移動や興味をリアルタイムにマッチングして「もったいない」を解決し、地域資産と人々のニーズをマッチングすることを目指す。

■経歴
・東京大学大学院工学系研究科修了・工学博士
・エスキュービズムに入社。チーフエンジニアとしてEコマースパッケージ・POSアプリなどの開発に携わる
・2017年 NearMeの創立に参画

■仕事の流儀
技術が好きで、開発して一緒に楽しめる人と共に仕事をしたい。やらされるよりも、こういうことやってみよ、というノリの人が合うのかなと思います。ウェブの世界は日々すごいスピードで変わっていく世界なので、新しいものを抵抗なくどんどん取り入れてみよう、という人にわが社に参加してほしいです。

■掲載記事
「Member Interview 1(CTO 細田謙二さん)」
https://www.wantedly.com/companies/nearme/post_articles/160243

■SNS
facebook https://www.facebook.com/hosoda.kenji.7

 

16. atama plus CTO 川原尊徳

■会社 : atama plus
2017年4月創業。AIを活用したタブレット学習で、中高生の学習を個別にカスタマイズしたアプリを提供。「わかる子は、おどろくほど先へ。わからない子は、つまずいた根本の理由から」をモットーに展開し、全国の学習塾や予備校に導入され、創業9カ月目で5億円の調達に成功した。

■経歴
・2000年 東京大学入学
・2006年 東京大学大学院 情報理工学系研究科修了
・同年 Microsoft入社
・Hotmail、IME開発、データサイ エンティストなどを経て2017年 atama plus社を共同創業
・2018年 CTO of the year 2018受賞

■仕事の流儀
とにかくデータレイクにすべてのデータを投げ込もう! とりあえずs3に置けばなんとかなるから!

■掲載記事
「CTO of the year 2018によるLean開発話【データレイク編】 」

CTO of the year 2018によるLean開発話【データレイク編】 ~とにかくデータレイクにすべてのデータを投げ込もう! とりあえずs3に置けばなんとかなるから! from Takanori Kawahara

 

17. Sansan CTO 藤倉 成太

■会社 : Sansan株式会社
2007年創業。法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」、名刺アプリ「Eight」を開発・運営。名刺管理サービス市場のシェアは80%を超え、約6000社が導入している。名刺をスキャンするだけでデータとして活用できるのがウリ。

■経歴
・中央大学理工学部精密機械工学科卒業
・オージス総研に入社、赴任先のシリコンバレーで現地企業と共同開発事業に携わる
・2009年 Sansan株式会社に入社
・2018年 同社のCTOに就任

■仕事の流儀
技術向上だけに固執するエンジニアよりも、事業にコミットするエンジニアの方が重要です。エンジニアに必要なものは、技術力ではなく、実際に経済を動かすことであり、勉強よりも、簡単なタスクを効率的に回していき、チームに貢献することが大切だと思います。

■掲載記事
エンジニアにとって最も大事なのに忘れられがちな事業貢献の意識ーー「思考の出発点を間違えるな」【連載:藤倉成太】
https://type.jp/et/feature/11656

■SNS
twitter https://twitter.com/sigemoto

 

18. カケハシ CTO 海老原智

■会社 : カケハシ
2016年創業。薬剤師が患者と一緒にタッチ機能付き端末を見ながら服薬指導を行う「Musubi」を開発・運営する。データは薬歴として自動保存される。顧客満足度を高めると共に、紙での事務処理の負担をなくし薬剤師の働き方改革を目指す。

■経歴
・慶應義塾大学大学院政策メディア・研究科修了
・凸版印刷株式会社でバーチャルリアリティ用3DCGビューア/SDKの開発、
・3DCGコンテンツ制作会社でテクニカルディレクション
・グリー株式会社でSNS/プラットフォーム系開発に従事
・株式会社サイカの取締役CTO
・株式会社カケハシにCTOとして参画。

■仕事の流儀
スタートアップでは、一人ひとりが「変幻自在」という立場を意識することが重要です。自分の役割や専門性を固定化せず、必要なことに対しては状況に応じて柔軟に自らの役割を変えながらチャレンジしていく姿勢が不可欠です。

■掲載記事
「患者と医療をテックで結ぶ。日本の未来を変えられる仕事」
https://newspicks.com/news/4322231/body/

■SNS
facebook https://www.facebook.com/succhiello

 

19. ChatWork CTO 山本 正喜

■会社 :ChatWork
クラウド型ビジネスコミュニケーション・ツールChatworkを開発・運営する。ファイル送信、タスク管理、ビデオ通話などの機能が充実し、27万社が導入しているといわれる。

■経歴
・1980年生まれ
・2000年 大学在学中に兄の山本敏行と株式会社EC studioを創業
・電気通信大学情報工学科卒業
・2011年 「チャットワーク」を開発
・2012年 社名をChatWorkに変更

■仕事の流儀
創業当初から「中小企業のIT化」、ITを使って経営を加速するということに一貫して取り組んできました。
もともと「チャットワーク」は社内システムとして開発が始まり、事業化する想定ではありませんでした。
じつは企画を出したときには、チャットを事業化することは難しいんじゃないかと一回社内で却下されています。でも、私としてはいけると思っていたので、ならば社内システムとしての利用を目指すのでやらせてくれと粘った結果、ひとりでやるならばということで開発を始めることになりました。

■掲載記事
学生時代に兄弟で起業、理想の働き方を実現するために「ChatWork(チャットワーク)」を開発
https://mynavi-agent.jp/helpful/startup/category_it/chatwork.html

■SNS
facebook https://www.facebook.com/ymasaki
twitter https://twitter.com/msk_masaki

 

20. エブリー CTO 梶原 大輔

■会社 : エブリー
2015年創業。「だれでもおいしく簡単に作れるレシピ」を毎日配信するレシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」を開発・運営する。2018年には、ライブ配信で紹介されている商品をその場で購入できるアプリ「CHECK」をリリース。他に「ママの課題を解決する」をコンセプトとしたファミリー向け動画メディア「MAMADAYS」など、「動画を通じてもっと楽しく、もっと充実した毎日に」をコンセプトに事業展開している。

■経歴
広島大学大学院工学研究科卒業
2006年:ヤフー株式会社に入社
2007年:グリー株式会社に入社
2014年:グリー子会社の代表取締役として立ち上げを行う
2017年:エンジェル投資家として10社以上の立ち上げ支援を行う
2018年:株式会社エブリーに入社

■仕事の流儀
自分にとって苦手なことや経験の浅い分野でも、すぐ隣のメンバーにとっては得意分野だったりします。さまざまな知識が集結していることで、どんなノウハウや情報もすぐにキャッチアップできる環境を育てていきたい。

■掲載記事
「執行役員制度導入〜新取締役兼CTO/ライフスタイルカンパニー長、梶原の思い〜」
https://www.wantedly.com/companies/every/post_articles/131793

まとめ

ここにご紹介したスタートアップの事業内容は、養殖事業のIТ化から建設現場の施工管理まで多種多様ですが、共通しているのはCTОをはじめエンジニアたちの「仕事を楽しむ姿勢と」と「未来へのわくわくした心躍り」です。

また、多くのCTОが、技術だけでなく経営(全社的目的)への関心を、エンジニアたちに呼びかけています。

急成長中の20社のすべてが「エンジニア熱烈募集中!」であることも、付け加えておきます。

リードインベスターとは?その定義と必要性について解説

スタートアップ企業が想像するビジョンを達成するためには、さまざまな壁と対峙しなければなりません。

その壁は資金調達や手続きなどといったあらゆるシーンで登場し、事業のスムーズな展開を阻むことがあるでしょう。

そういった壁への対策として、スタートアップ企業が把握しておきたいのが「リードインベンスター」の存在です。

リードインベスターとの関係性は、スタートアップ企業に取って重要なものとなり、結果の成否を分けることにもなりかねません。

スタートアップ企業はこのリードインベスターについてきちんと理解を深め、正しい協力関係を築いていくことが求められるでしょう。

そこでこちらでは、リードインベスターの基本やその必要性について考えていきます。

スタートアップ企業にとってどれだけリードインベスターが重要になるのかを、こちらで確認していきましょう。

リードインベスターとは何か?

まずはリードインベスターの意味や意義について確認し、その存在を説明できるようになりましょう。

下記でリードインベスターの基本を確認してみてください。

  • 資金調達ラウンドで中心となってくれる存在
  • ラウンドの最大出資者
  • 次のラウンドまでサポートを行ってくれる

 

資金調達ラウンドで中心となってくれる存在

リードインベスターとは、スタートアップ企業の資金調達ラウンドにおいて中心的な役割を担ってくれる存在です。

中心的な役割とは、たとえば契約の手続きやデューデリジェンスの実施など、事業に必要なあらゆる業務をリードすることが当てはまります。

特定のラウンドに発生する課題を協力して乗り越えるためには、このリードインベスターの活躍が重要となります。

リードインベスターは資金を投入するスタートアップ企業のことはもちろん、他の投資家たちのことまでも考えて動いてくれるからです。

そのためリードインベスターと良い関係を築くことができれば、事業のスムーズな進行が見えてくるでしょう。

リードインベスターは個人投資家がなることもあれば、ベンチャーキャピタルが担うこともあります。

そのラウンドの状況や企業の環境が考慮され、最適な人物がリードインベスターとなるでしょう。

 

ラウンドの最大出資者

基本的にリードインベスターは、そのラウンドの最大出資者となります。

企業への期待感、信頼感がその部分で表されることになるため、リードインベスターであれば多くの出資が通常となるでしょう。

ラウンドによっては過半数以上の割合がリードインベスターによって賄われるため、リードインベスターの影響は大きくなります。

場合によってはリードインベスターだけが出資者となることもあり、文字通りスタートアップ企業を支える存在になるでしょう。

一方で、過半数以上の出資額が絶対の条件ではなく、あくまでそのときのラウンドに関係してきます。

ラウンドが大きな規模を持つようになれば、その他の投資家も多くの出資を行うようになるため、自然とリードインベスターのシェアは下がるでしょう。

だからといってリードインベスターの価値が低下するわけではなく、むしろその状況に持って行った能力が評価されることもあります。

いずれにせよ出資というお金の問題でも頼りとなるのが、スタートアップ企業にとってのリードインベスターとなります。

 

次のラウンドまでサポートを行ってくれる

スタートアップ企業を次のラウンドまでサポートすることも、リードインベスターが役割として担ってくれることがあります。

ときには会社の重要な会議に出席したり、事業の進捗について具体的な話し合いをしたりといったことも考えられるのです。

リードインベスターがこれまでにスタートアップ企業の事業に携わってきた経験がある場合には、こういった関係性の構築は大きな利点になるでしょう。

リードインベスターの役割は、その企業の状況などによって変化します。

そのため必ずしも、リードインベスターがラウンドごとに決まった役割を担ったり、同じサポートを継続したりといったことばかりではないのです。

そのため、特に資金調達ラウンドが変わるタイミングでは、リードインベスターとの関係が今現在どのようになっているのか、今後はどうなっていくべきなのかを考える必要もあるでしょう。

リードインベスターから得られるメリット

スタートアップ企業にとって、リードインベスターからはたくさんのメリットを得られます。

特にチェックしておきたい部分を、以下から確認しましょう。

  • 外部からの「信用」を獲得できる
  • アドバイスを受けられる
  • 投資家を紹介してくれることも

 

外部からの「信用」を獲得できる

リードインベスターは、スタートアップ企業にとっての「信用」につながる可能性があります。

多くの場合、スタートアップ企業は知名度や実績が足りないため、会社としての信用も低い状態となります。

これからどうなっていくのかがわからない、本当にアイデアが実現するのか不安、そういった「信用しない理由」が多いことは、スタートアップ企業のひとつの特徴だといえるでしょう。

そしてリードインベスターの存在は、そういった「信用しない理由」を上書きするより強い理由になります。

リードインベスターとなる人物がいるということは、そこに大きな出資を行うだけの価値があると認められているということになります。

また、有名なリードインベスター(個人投資家、ベンチャーキャピタルのいずれも)が参加していることがわかれば、その知名度が信用を生み出すこともあるでしょう。

企業名に「リードインベスターがいる」という情報が付け加えられることで信用がアップする点は、スタートアップ企業にとっての大きなメリットになるのです。

 

アドバイスを受けられる

リードインベスターから事業に関するアドバイスを受けられる点も、スタートアップ企業にとってはメリットになります。

今後の道標となるようなアドバイスを受けることで、明確な方向性を確認しながら事業を展開していくこともできるでしょう。

リードインベスターになっているということは、その企業の所属する業界や業種に興味があり、それなりの知識を持っていることが予想できます。

そういった人が側にいるのなら、アドバイスを積極的に受けることがおすすめされるでしょう。

リードインベスターも自分のアドバイスによって事業が好転するのであれば、その知識の提供を拒むことは少ないです。

むしろアドバイスを受け入れる姿勢をスタートアップ企業側が提示することで、互いの信頼関係を構築することもできるかもしれません。

当然リードインベスターから得られるアドバイスは、その人が深い経験を持つほどに価値のあるものとなります。

リードインベスターがどういった経歴を持った人物なのかを、企業側はよりきちんと把握することが求められるでしょう。

 

投資家を紹介してくれることも

リードインベスターは、スタートアップ企業に投資を行う新たな投資家を紹介してくれることもあります。

新しい投資家、いわゆるフォロー投資家が増えることがあれば、それだけ事業の安定感は増していきます。

企業にとっての見込みがあるのであれば、投資の輪を積極的に広げていくことも考えられるでしょう。

リードインベスターの存在は、先にも取り上げた通り企業の信用アップにつながります。

そのためリードインベスターの呼びかけをきっかけにして、フォロー投資家が増えることは十分に考えられるでしょう。

リードインベスターとフォロー投資家について

リードインベスターに対して、フォロー投資家もその意味を理解しておくと良いでしょう。

下記を参考に、簡単な概要を確認します。

  • フォロー投資家とは
  • フォロー投資家はリードインベスターの動きを見て投資を決める

 

フォロー投資家とは

フォロー投資家とは、たとえばリードインベスターが参加している企業に対して出資を行う投資家のことを指します。

基本的にリードインベスターよりも出資額は少なくなりますが、それでもスタートアップ企業を支える存在として価値があります。

フォロー投資家は、リードインベスターの影響力が大きく関係する要素になるでしょう。

 

フォロー投資家はリードインベスターの動きを見て投資を決める

一般的にフォロー投資家は、リードインベスターの動きを見て投資を決めることになります。

いかにリードインベスターがフォロー投資家を牽引して動いてくれるかが、投資の結果を左右することにもなり得るのです。

企業とリードインベスターは、協力してフォロー投資家を引きつけるような何かを提示することが、ひとつの目標として成り立つのではないでしょうか。

スタートアップ企業はリードインベスターだけでなく、フォロー投資家にも目を向けていく必要があります。

リードインベスターはどうやって選ばれる?

リードインベスターを決める方法はひとつではなく、企業によってさまざまとなります。

以下では選ばれるパターンの例として、2つのケースを紹介します。

  • ラウンドの過程で絞り込まれていく
  • 投資条件を決めてそれに見合った人を選ぶことも

 

ラウンドの過程で絞り込まれていく

リードインベスターは、ラウンドの過程のなかで絞り込まれていくことがあります。

ラウンドの中で投資家と企業側の接点が増えていくことで、少しずつリードインベスターとしての存在が確立されていくこともあるのです。

そのためラウンドの開始時点では、リードインベスターが決まってないこともあります。

特に複数の投資家がいる場合には、そこからのコミュニケーションを通して、リードインベスターとなる人物が絞り込まれていくこともあるでしょう。

 

投資条件を決めてそれに見合った人を選ぶことも

スタートアップ企業側から投資条件を決めて、それに見合った人をリード投資家に選ぶこともあります。

条件を明確に提示できるのであれば、求めるリードインベスターを積極的に絞り込んでいくことも可能でしょう。

リードインベスターの候補になる投資家が複数いる場合には、全員の意見を元にして細かな条件を指定していくことも考えられます。

まとめ:リードインベスターの価値を知ろう

リードインベスターは、スタートアップ企業にとって非常に有益な存在となります。

どのような特徴を持ち、どういったメリットを与えてくれるのか。

この機会にそういった基本について確認し、その価値を改めて把握しておきましょう。

OKRの成功例 | あの有名企業がなぜOKRを導入したのか

目標管理のフレームワークの1つであるOKRは、とくにIТ企業の間で注目され、導入する会社が増えています。

その理由は、google、Facebook、メルカリなどの名だたるIТ企業が導入して成果を収めたと言われているからです。

また、短期間で成果を確認し、軌道修正する必要があるスタートアップ企業では、OKRはとくに効果的な手法とされているからです。

この記事では、目標管理手法としてのOKRの特徴を確認しながら、導入して成果を上げた企業がどのようにその特徴を生かしたのかを解説します。

Googleが重視する社員の「心理的安全性」とOKRは相性が良い

数百とも言われるプロジェクトチームを抱えるGoogleは、チーム内に「下手なことを言うと損をする」という空気が生まれないように、それがメンバーの創造性を委縮させないように、社員の「心理的安全性」を重視しています。

例えば「知らない」とか「それは疑問だ」などとネガティブな発言をするとバカにされると思うと自由な発言ができなくなります。そんな心の壁を作らないで済む「心理的安全性」が担保されることで生産性と創造性が高まると考えるのです。

この心理的安全性とOKRという目標管理手法には、次のような相性の良さがあります。

  • 目標は100%達成する必要はない
  • OKRは組織内での異論を許容する
  • OKRはトップダウンとボトムアップが調和する
  • 評価が給料やボーナスには影響しない

 

目標は100%達成する必要はない

OKRの特徴の1つは、「目標の 60~70% しか達成できない高い目標を掲げる」という、いわばダメ元含みのチャレンジを奨励することです。

Googleは目標設定について次のように述べています。
実際のところ、OKR の使い方は他の目標設定の手法とは異なります。簡単に達成できないような目標を設定するのが OKR の狙いだからです。こうした方法で OKR を使用すると、チームは大きな目標を見据えて専心し、完全には達成できなくても予想外の成果を挙げられるようになります。チームや個人が自らの殻を破り、仕事の優先順位を判断して、成功と失敗の両方から学ぶことができる点が、OKR のメリットと言えるでしょう。

引用元:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/set-goals-with-okrs/steps/introduction/

OKRでは簡単には達成できない高い目標の設定が、チームや個人にプレッシャーを与えるのではなく、創造性を引出す契機になるという点は非常に重要です。

 

OKRは組織内での異論を許容する

組織では、「ちょっと違うんだよな」と思っても異論を唱えにくい雰囲気が生まれがちです。

しかし、OKRで大きな目標を共有することによって、かえって小さな気づき、異論を唱えやすくなるとGoogleは指摘します。

組織の一員として、優れたアイデア、価値のあるプロジェクト、必要とされる改善に異を唱えるのは難しいものです。しかし、最も重要な目標について全員で合意すると、それより重要度の低い案に対して異を唱えることが容易になります。政治的または感情的な理由で異を唱えるわけではなく、組織全体ですでに合意した目標に基づいて理性的に反応できるようになります。

引用元 : 同上

異を唱えても、政治的、感情的な発言と思われない心理的安全性が生まれるのです。

 

OKRはトップダウンとボトムアップに合意形成がある

OKR(Objectives and Key Results)は、目標(Objectives)とそれを達成するための成果指標(Key Results)の組み合わせです。

組織、チーム、個人が、いかに「意味のある目的」と「目的達成に有効な成果指標」を設定することができるかが、結果を左右します。

そして、各人が達成を目指す成果指標は、与えられたものではなく「合意形成」されたものであることに大きな意味があります。

Google で目標を設定する際は多くの場合、組織の OKR の設定から着手します。3~5 個の目標を立て、それぞれの目標について成果指標を 3 個ほど設定し、全体としての優先順位を決めます。

OKR は、トップダウンとボトムアップ双方の提案が組み合わさることで高い効果が期待できます。それには、時間をかける価値があると思うことは何か、最大限の力を発揮するにはどうすればよいかなど、組織の誰もが意見を述べられる土壌が必要です。

引用元 : 同上

各個人が自分の達成すべき成果指標を「時間をかける価値がある」と納得していることは、モチベーションを維持する上で非常に重要です。

 

OKRの評価は給料やボーナスには影響しない

Googleでは、四半期ごとにOKRの達成度を評価しますが、それは給与査定のための評価ではありません。

もしOKRの達成度によって給与が査定されるなら、社員は「70%程度しか達成できない」ようなチャレンジングな成果指標を設定するのを嫌がるでしょう。

OKR は、実績を評価するためのツールではない。言い換えれば、OKR は個人や組織を包括的に評価する手段ではないということです。むしろ、個人が前期にどのような仕事に注力していたかを要約し、組織の OKR への貢献や影響を明らかにするために使用するものです。

引用元 : 同上

Googleは、四半期の中頃にすべてのレベルの OKR を予備検証して、個人とチームが現時点でどこにいるかを把握できるようにします。このような検証が自由に(有効に)行えるのも、その結果が人事評価とは別だからだといえます。

Sansanのエンジニアたちが「納得」できたのが、OKRの成果指標

クラウド名刺管理「Sansan」や名刺アプリ「Eight」を展開するSansan株式会社。同社は最初目標管理ツールとしてMBOを使用していましたが、「エンジニアの理解が得られなかった」という理由で2015年にOKRに切り替えました。

 

会社の目標とチームの目標の方向性の一致にエンジニアが納得

MBOとOKRのもっとも大きな違いは、OKRはチームや個人の目標や成果指標を社員のだれもが見ることができ、本人も納得の上で取り組むことができるということです。

Sansanの取締役Eight事業部長の塩見 賢治氏は、OKRのメリットについて次のように述べています。

MBOでは、営業現場は良くても、なかなかエンジニアの理解を得ることが難しかったんです。

「何を求められているのかわからない」「プロダクトの方向性は?」「これをやっている意味は何なのか」と言った声が上がってくるようになり、コミュニケーションの難しさをすごく感じていました。

その点、OKRを使うことで、「会社の方針はこれ、それを受けた部署の方針はこれ。その中で評価していくから、この範囲の中で各自がオリジナリティを出そう」といった形で明確にできるんですね。

引用元 : https://seleck.cc/1110

本人と直属の上司だけが目標を知っているというMBOの目標管理では、なぜ今自分がこれをしなければならないのかについて十分な納得が得られなかったのです。

 

あのGoogleがやっている、というのも大きかった

SansanはOKRの導入に際して、元Googleの社員にコーチングをしてもらいました。

塩見 賢治取締役は、「エンジニアが『イケてる』と思う企業でOKRが導入されていることも、結構重要でしたね」と語っています。

社員の「心理的安全性」が最近注目を浴びているのもGoogleの影響ですが、OKRでも「あのGoogleがやっている」というのは、たいへん大きいようです。

Chatworkは、OKRのスタートアップにとってのメリットに着目

Chatworkは、試験的な導入を経て2017年にOKRを本格的に導入しました。

導入の理由は、社員が50~60名の規模になった頃から、「誰が何をやっているのか」が見えづらくなってきたからだいいます。

また、それまでマネジャーが集まって行っていた人事評価も、社員が増えるつれて運用の負担が増えたことも理由の1つでした。

 

評価のサイクルが短く、見直しができる

Chatworkが目標管理のフレームワークとしてMBOではなくOKRを選んだ理由について、代表取締役CEOの山本正喜氏は次のように述べています。

私たちのようなスタートアップだと、半年後には社員の仕事内容が大幅に変わってしまうことも多々あります。そのため、意味ある目標にするためにも、短いサイクルで柔軟に変更・改善できるフレームワークがいいと思いました。

引用元: https://www.hito-link.jp/media/interview/okr-chatwork

このようなスタートアップにとってのメリットに加えて、山本氏は「OKRの良いところは、定量目標と定性目標がバランス良く設定できるところです」とも述べています。

 

OKRは評価に連動はさせないが「参考にする」

OKRは人事評価制度と連携させないで、各チームや個人がチャレンジングな目標を設定するのが原則ですが、Chatworkは導入当初あえてOKRと評価制度を連携させてスタートしました。

その理由は、「OKRと評価制度を二重に走らせる運用は大変だと思った」(山本氏)からです。

しかし、やはりそれによって、最初から目標を低く設定するなどの弊害がでたので、翌2018年にOKRの運用方法を変更しました。

「OKRを通してどれだけチャレンジしたか」に対する評価を入れています。

最終的にはマネージャーがメンバーのパフォーマンスを見て、評価点を決めます。極端な話ですが、OKRの達成率が0%でも、良い評価点をつけることもできます。もちろん、マネージャーがきちんとした評価理由を説明する必要がありますが。

引用元:同上

しかし、経営幹部には、「まだまだムーンショットでの目標設定の感覚がつかめていない」という反省もあります。

つまりアポロ計画当時の「人類を月面に立たせる」というようなチャレンジングな目標設定ではなく、手堅い目標を掲げてしまいがちだというのです。

もっと挑戦的な目標を社員が掲げるように組織にしていくのが、Chatworkの今後の課題だといいます。

まとめ

OKRは社員の創造的なチャレンジを必要とするIТ企業、スタートアップでは、大きな成果が期待できる目標管理手法です。

導入を成功させるためにもっとも重要なことは、チームや個人が、会社全体の目標と自分の目標のベクトルの一致を実感し、「達成するに値する目標であり、成果指標だ」と納得することです。

その納得のためのコミュニケーションに会社のリソースを投入しないと、OKRは絵に描いた餅になり、ムーンショットを生むことはできません。

PSF(プロブレム・ソリューション・フィット)とは?問題解決のための最適な方法を考えよう

スタートアップ企業や新規で事業を始める会社は、特別な考え方を持って準備をしていかなければなりません。

どのようなニーズがあるのか、どういった市場への進出が検討されるのか。

そういったことをひとつひとつ考えた上で、万全を期すことが求められるでしょう。

一方で、新規事業の展開に向けた準備の際に、「何をすればいいのかわからない」「どこに着手すればいいのかわからない」という事態に陥ることがあります。

明確な指針がわからないままだと、スムーズにビジネスを進めていくことが難しくなる可能性もあるでしょう。

そこで知っておきたいのが、「PSF(プロブレム・ソリューション・フィット)」という考え方です。

PSFは事業を推進していく際の、ひとつの指針として使えるものとなります。

こちらでPSFの概要をチェックして、これからの事業展開に役立ててみてはいかがでしょうか。

PSFとは何か

まずは、以下でPSFという言葉が持つ基本的な意味を説明します。

PSFという単語の意味を確認し、ビジネスの現場で正しく使えるように備えましょう。

  • PSFとは「問題解決に最適な方法」のこと
  • 商品やサービスがユーザーの問題を解決している状態
  • 顧客が抱える問題の解決策はひとつではない

 

PSFとは「問題解決に最適な方法」のこと

PSFとは、Problem Solution Fit(プロブレム・ソリューション・フィット)の略称で、ビジネスでは「問題解決に最適な方法」という意味で使われます。

ビジネスの顧客がどのような問題を抱え、それを解決するのにどういった方法が考えられるのか。

そういった点に着目する考え方・状態を、PSFと呼びます。

PSFを考慮することで、事業における顧客のニーズを掴んだり、それに伴った解決方法を模索したりといったことができるようになります。

PSFは事業の流れや方向を考える上での、指標のように扱えるものになるでしょう。

新規事業においては、PSFに意識向けることが、ひとつのコツになると考えられます。

 

商品やサービスがユーザーの問題を解決している状態

PSFとは、「企業の商品やサービスが、ユーザーの問題を解決している状態」を意味すると考えられます。

独自の商品やサービスが、そのユーザーの生活において役立つ存在になっていること。

つまり「ユーザーにフィットしている」という状態が、PSFを考えるときに目指すべきものとなるでしょう。

商品やサービスをユーザーにフィットさせるためには、いろいろな状況を考えなければなりません。

使いやすさ、選ぶ際のハードルの低さ、アピールの方法、その他あらゆる要素を検証することが必要です。

そういった考えるべきものを見定めることにも、PSFは利用できます。

PSFをもとに話し合いを行い、考えるべき内容を確認していくこともひとつのポイントになるでしょう。

 

顧客が抱える問題の解決策はひとつではない

ビジネスの顧客として想定される人たちの問題を解決する方法は、ひとつに限定されるわけではないため、PSFという考え方が重要になってきます。

たとえば顧客の持つ「自宅で快適なショッピングがしたいけどできない」という問題に対しては、インターネットを介したサービスを紹介したり、専門家とつながる方法を提案したりといった、複数の解決策が考えられます。

また、仮にインターネットを介するサービスを紹介すると決めた場合でも、アプリを使ってもらうのか、独自のサイトから利用してもらうのかといった形で、選択肢が出てくるでしょう。

このように問題に対して提示される解決策は、ひとつに絞ることができません。

PSFとは、そういった複数の解決策の中から、想定する顧客にフィットする新しいものを生み出すことだとも考えられます。

新しく顧客にフィットする解決策を見つけることができれば、それはビジネスチャンスにつながるでしょう。

PSFとPMFの関係とは

PSFとは何なのか、ということを考えるのなら、「PMF(プロダクト・マーケット・フィット)」についても知っておかなければなりません。

PSFとPMFの関係性について、下記で確認していきます。

  • PSFはPMFの達成につながるもの
  • PSFとPMFの結果から事業を考える

 

PSFはPMFの達成につながるもの

PSFとは、PSMの達成につながる重要なポイントとして扱われます。

PMFによる市場との受け入れられ具合を知る際には、PSFについての理解も求められてくるでしょう。

PMFとは、Product Market Fit(プロダクト・マーケット・フィット)の略称で、「商品やサービスが適切な市場に提供されている状態」を意味します。

商品と市場のニーズがぴったり合っている状態を示す指標として、PMFは使われるのです。

PSFとPMFは、言葉の組み合わせを見てもわかる通り「ソリューション」と「マーケット」という部分に違いがあります。

問題への解決策という部分をピックアップしているPSFと比較すると、マーケット(市場)との適合を見るPMFは、よりマクロな視点を持っています。

つまりPSFとは、PMFに内包されるひとつのフェーズだと考えられるのです。

そのためまずはPSFで問題の解決策について考えることが、具体的な市場での適合を図るPMFの達成につながるでしょう。

 

PSFとPMFの結果から事業を考える

PSFとPMFの結果を把握することで、事業展開の間違いについて考えることができます。

たとえばPSFの段階でユーザーのニーズに合った商品・サービスを発見できたのに、実際の売り上げアップにつながらない、一定の期間しか求められないといった場合には、PMFが間違っている可能性があるのです。

具体的には取り扱っている商品やサービスに対して市場の選択が間違っていたり、市場の成長具合が足りずにビジネスとして物足りなかったりといった判断が行えます。

他にも、市場で売り上げがあるのに企業としての利益につながらない場合などは、商品やサービスの提案段階で間違いがあるのかもしれません。

たとえば設定した販売価格が市場の感覚とズレている、宣伝費などのコストが大きすぎるといったことが、PSFの問題として挙げられるでしょう。

このように、PSFとPMFの結果を見ることで、どこに問題があるのかを想定することができます。

PSFとPMFの両方を確認し、それぞれの結果から自社の商品・サービスを検証することが重要です。

PSFの達成に求められるステップとは

PSFを考慮し、十分な適合を達成するためには、具体的なステップを進めていくことが大切です。

以下を参考にPSFのステップを確認し、どのような流れで進めていくべきなのかを把握しましょう。

  • 顧客が持つ問題を発見する
  • 問題に対する解決策を提案する
  • コミットを検証する
  • ユーザーの購買意欲を確かめる

 

顧客が持つ問題を発見する

PSFの達成のためには、まず顧客が持つ問題を発見する必要があります。

自社のスキルやノウハウが解決策を提示できる問題を見つけて、そこから具体的な行動を模索していくのが基本になるでしょう。

注意したいのが、企業が問題だと感じているものが、本当に顧客の問題と合致しているのかという点です。

自社の会議だけで問題を決定せず、アンケートなどを行ってサンプルを集め、実際の声を頼りにすることがポイントになります。

 

問題に対する解決策を提案する

問題の決定後は、実際に提示していく解決策を考えます。

設定した顧客の問題をどのようにして解決するかを話し合い、具体的な事業政策や方向性を確認しましょう。

この段階は、提案する解決策が問題にマッチしているかだけでなく、その解決策が顧客に受け入れられるかも検証する必要があります。

問題に対してその解決策が正しいかどうかは重要ですが、顧客が理解を示してくれるのかもまた大切です。

解決策が企業の「やりたいだけのこと」にならないように、顧客との関係性を考えていきましょう。

 

コミットを検証する

PSFでは、問題の発見、解決策の提案と続いて、コミットを検証することがステップになります。

その解決策を実際に開発していくに当たっては、協力してくれる人を募ることが必要です。

アンケートやモニターなどを通して、どれくらいの人数がその解決策の検証に協力的になるのかを確認します。

 

ユーザーの購買意欲を確かめる

PSFでは、ユーザーの購買意欲を確かめることもステップに含まれます。

その解決策が実際に商品・サービスとして流通したときに、購入する気になるかどうかを測ることもPSFでは重要です。

実際にいくらくらいまでお金を支払うことができるか、どの部分に魅力を感じて購買意欲が刺激されたのか。

そういった点を確認して、解決策の具体的な展開内容を考えていきます。

購買意欲を事前に確認することで、コストの調整や利益の想定がしやすくなるでしょう。

PSFについて考えるべきこととは?

PSFを軸に事業を進めていく際には、いくつか考えておきたいポイントがあります。

特に以下の点については、PSFを実施する前に確認しておくのがおすすめです。

  • その問題は本当に解決するに値するものなのか
  • お金を払ってでも使ってくれるのかを基準にする

 

その問題は本当に解決するに値するものなのか

PSFでは、発見した問題が本当に解決すべきものなのかを考えることが大切です。

顧客にとっての問題に間違いがなくても、それが大したものではない、そこまで重要視されていないというケースも考えられます。

その場合には解決策を提示しても、多くの支持を得ることが難しくなるでしょう。

問題の大きさについて考えることは、PSFにおけるコツになります。

その解決策が事業として成立するように、問題の重要度については常に意識するようにしましょう。

 

お金を払ってでも使ってくれるのかを基準にする

PSFのステップでも説明しましたが、解決策に対して顧客がお金を払ってでも使ってくれるのかは重要です。

どれだけ素晴らしい商品・サービスでも、顧客がお金を支払ってでも利用したいと思われなければ、企業としての利益につながりません。

「無料だから」「安く使えるから」という点だけが魅力になってしまえば、市場で継続した事業として成立させていくことも難しくなるでしょう

PSFを考えるときには、お金という結果がどれだけ付いてくるのかにも注目します。

まとめ:PSFとは新規事業を分析するための手段

PSFとは、新規で事業を進めていく際の指標であり、分析の手段として利用されます。

進めようと計画している事業内容を結果に結びつけるためにも、PSFによる考え方を実践してみてはいかがでしょうか。

PSFと合わせて確認しておきたいのが、セットで考えられるPMFです。

PMFの概要についてもチェックし、2つの要素を新規事業の進行に絡ませていきましょう。

COOとは?仕事内容や役割・特徴について確認しよう!

近年大手企業でも採用され始めているCOOという業種についてご存知でしょうか?

元々はアメリカ国内で使用されていた役職ですが、日産自動車やイオンなどの大手国産企業でもCOOという役職が設置され始めています。

ビジネスパーソンとしては、経営・労働側問わず1つの働き方として把握しておきたいほど知名度が上がってきました。

そこで本記事では、COOの仕事について、意味合いから仕事内容・特徴、キャリアパスに至るまでご紹介していきたいと思います。

今後COOを目指す方、企業として役職を設置しようと検討されている方はぜひご確認ください。

COOとは?

COOは日本語で表現すると「最高執行責任者」に当たります。

企業の業務執行に関する責任者ということで、社長や副社長のような立ち位置にあたる人物が担当するケースの多い役職です。

  • COOって何の略称?
  • COOの意味合いとは?
  • CEOとの違いって何?

 

COOって何の略称?

COOは「Chief Operating Officer」の略称で、最高執行責任者を意味します。

元々はアメリカ国内で利用されている役職でしたが、近年IT企業やスタートアップ企業だけでなく、国産大手企業でも利用されるほど一般的となってきた役職です。

 

COOの意味合いとは?

COOの意味合いとしては、上述した通り「最高執行責任者」となります。

会社法に役職として設けないといけない規定はないため、COOを設定している企業毎に役割や定義は異なります。

ただ、最高執行責任者ということで、どの企業でも現場に近い職務を割り当てられていることが多いようです。

 

CEOとの違いって何?

CxO系統の有名な役職としてCEOの存在が挙げられます。

CEOは「最高経営責任者」の意味合いで、経営に関する最高責任者となっています。

では、CEOとCOOで何が違うのかというと、CEOは経営に関する最終判断を行う人物、COOはCEOが決定した経営方針を業務として執行する最高責任者となる人物です。

要するに企業の方針を決めるのがCEOで、実際に実行するのはCOOというようなイメージとなります。

COOの特徴とは

次にCOOという役職の特徴についてご紹介していきたいと思います。

大まかな定義としては、業務を執行する最高責任者と捉えていただければ良いでしょう。

  • 業務内容は企業により異なる
  • 経営よりは実務に近い職種
  • CEOの意思を実現する役職

 

業務内容は企業により異なる

COOの業務内容は企業により異なります。

法律で規定された役職でもなく、言ってみれば極論誰が名乗っても問題ありません。

しかし現実的には、社長や副社長といった業務上の最高責任者が名乗るケースが多く、例えば会長がCEOを務める場合には社長がCOO、社長がCEOならば副社長がCOOというケースが多いようです。

 

経営よりは実務に近い役職

COOは名前の通り、執行責任者という立場なわけですから、実務中心の業務をこなすことが多くなります。

例えば、CEOを社長が務める場合、企業としての経営方針の決定は行いますが、実際の業務にはほとんど関わらないといった企業も少なくありません。

一方で、COOの場合には、経営にも関わることは多いですが、より実務にも深く関わる役職と考えて良いでしょう。

 

CEOの意思を実現する役職

CEOとCOOの違いでも説明しましたが、COOの特徴は決められた経営方針に従って業務を遂行することが職務だと言うことです。

よくある勘違いとして、CEOと共に経営方針を決定し実行する責任者のように受け止められがちですが、経営方針の最終決定者はCEOの役割です。

COOはCEOが決めた経営方針をしっかりと汲み取り、如何に実現させるかを考えることが職務となります。

COOの役割とは

COOの役割は業務執行に関する最高責任者とご紹介してきました。

ここではもう少し業務内容に踏み込んで、COOの役割について解説していきたいと思います。

  • 成果を挙げる
  • 具体的な方針を決める
  • プロジェクトを統括する

 

成果を挙げる

COOの最も重要で、必須の役割ともなるのが、成果を挙げることです。

最高執行責任者なわけですから、何よりもプロジェクトを成功へと導いて、成果を挙げることが最重要ポイントとなります。

企業の利益を最大限に生み出し、経営方針に沿って成功させることがCOOの役割と言えます。

 

具体的な方針を決める

CEOは経営方針自体の最終決定者ではありますが、具体的にどうやって実現するのかを決めるのはCOOの役割となります。

どのような方法を取れば、企業としてビジネスを成功へと導けるのか、更にどうすれば利益を最大限まで伸ばせるのかを吟味する必要があります。

 

プロジェクトを統括する

実際に具体的な方針決定を行った後は、プロジェクトを統括する役割も担うのがCOOです。

プロジェクトマネージャー的な立ち位置となり、プロジェクトが順調に進んでいるのか、何か問題が起きた場合にはどのように解決するのかを検討することも役割の1つです。

CEOのように表舞台に出てくることは少ないですが、裏側での実質リーダー的存在となっているのがCOOと考えて良いでしょう。

COOに必要なスキルとは

ではCOOの役割が確認出来たところで、今度はどういったスキルが必要になるのかについて解説していきたいと思います。

COOの最も重要なポイントは、業務執行の責任者として成果を出すことですから、目的を実現するためのスキルには下記のようなものが挙げられます。

  • 企業方針を理解する力
  • 業務を遂行する力
  • チームを統率する力

 

企業方針を理解する力

まず企業としての方針を確実に理解する力がCOOには必要です。

勘違いしやすいポイントとしても紹介しましたが、COOの業務は自分が企業にとって最適と考える経営方針を練ることではなく、CEOが決定した経営方針を忠実に実現させることが職務となります。

つまり、企業方針を漏れなく理解し、実現させるための力がCOOには不可欠なスキルです。

 

業務を遂行する力

COOは最高執行責任者として、業務を遂行し、プロジェクトを成功に導く必要があります。

プロジェクトを進めていると様々な問題に直面しますが、論理的に問題を解決し、目的を達成させるスキルが必要となります。

業務を遂行するための決断力や判断力、問題を解決するための論理的思考力など、多くの要素が高いレベルで必要となる役職です。

 

チームを統率する力

プロジェクトを成功させるためには、自分一人の力では実現させることは出来ません。

企業ではチームでの業務が当然大半となるわけですが、COOにはチームを統率するための力も重要なスキルの1つです。

チームをまとめて個人の力を上手く引き出すことで、プロジェクトの成功率が大幅に上がることは間違いないでしょう。

COOになるためのキャリアパスとは

COOになるためのキャリアパスについても確認しておきましょう。

COOを目指す方、COOの役職を企業として設けたい担当者の方、双方ともにどういった方法がご自身にとって最適な手法かを検討してみてください。

  • 企業内での昇進
  • 転職
  • ヘッドハンティング

 

企業内での昇進

まず最も一般的とも言えるキャリアパスが、企業内での昇進です。

COOだからといって特別なシステムを採用する必要はなく、企業がこれまで課長や部長といった役職に配備していたのと同じように、COOと呼ばれるポジションに配備する人物を選出するだけです。

ご自身がCOOのポジションを狙う場合にも、従来通り社内での評価アップに繋がるような活動をしていれば、最終的なポジションとして可能性が広がってきます。

 

転職

転職で企業のCOOとして採用されるキャリアパスも最近では増えてきたように思います。

ただし、転職でCOOの役職に就く場合には、以前に似たような役職を経験していることが重要になるでしょう。

CEOやCTO、またはプロジェクトマネージャーなどの最高責任者もしくはプロジェクトの執行責任者のような責任者ポジションを経験していることが、採用条件として提示されているケースが多いようです。

 

ヘッドハンティング

別企業からのヘッドハンティングでCOOに就くケースも珍しくありません。

むしろ従来はCOOのようなポジションでは、ヘッドハンティングされた人物が配置されることが多かったように感じます。

ただ最近では、上述したように転職で求職者自身からCOOのポジションに応募するケースも増えてきています。

企業側としては、COOのような重要なポジションは自ら選抜して採用したいと考える企業も多いため、ヘッドハンティングによる採用も引き続きキャリアパスのメイン手法となるでしょう。

まとめ:COOとは企業の実質No.2ポジション

本記事では、COOと呼ばれる役職について、基本的な意味合いから役割、必要なスキルからキャリアパスに至るまでご紹介してきました。

結論として、COOとは企業の実質No.2に当たる非常に重要なポジションの役職です。

CEOの決めた経営方針を実現させることが職務となるため、ビジネス全般における高いスキルが必要となります。

今後企業としてCOOの役職を設置しようとしている場合には、しっかりと役割を把握した上で、適任な人物を育成・採用出来るように取り組んでみてください。

【現役CTOが語る】エンジニア向けOKRの設定方法を有名企業の成功例を元に解説!

Googleやメルカリなど有名なIT企業がOKRを導入し、成功を収めているのを聞いて、自社でも導入しようとする経営者の方は多いです。

しかしながら、OKRを導入しようと思っても、「どんなメリットがあるのか」「どのように目標を立てていくか」を理解していないと、失敗してしまうケースが多い。

そこでOKRを成功させるためには他の会社の成功例を参考にしながら、自社のカルチャーにうまく合わせていくことが重要と言えます。

そこで本記事ではエンジニアが所属する会社のOKR導入例をまとめました。それぞれの会社がどのようなことに気をつけ、OKRによってどのような成果を得たかについてまとめています。

加えて、エンジニアが在籍している会社がOKRを導入するメリットや、OKRを導入する際の注意点についても解説してあります。

本記事を読むことによって、特にエンジニアを多く雇っている会社がOKRを成功させるための秘訣を見いだせるようになりますよ。

これからOKRを導入しようとしているIT企業の経営者は、ぜひとも本記事を最後までお読み頂き、OKR導入を試してみてくださいね。

OKRとは?まずは基本的な概要について

まずはOKRという目標管理の方法について、基本的な概要を確認します。

「OKRとは何なのか」という点を、以下の要素から把握しましょう。

  • OKRとはロジカルに目標を決定するための考え方
  • OKRは短いスパンで評価を行う

 

OKRとはロジカルに目標を決定するための考え方

OKRとは、一言で言うなら「ロジカルな形で目標設定や管理を実現する方法」のことです。

「Objectives and Key Results」の略称であるOKRは、日本語では「目標」と「達成に必要な主要な結果」と訳されます。

企業と個人の目標を主要結果とリンクさせて、組織全体をひとつの方向に関連付けることができる目標管理方法になるのが特徴です。

会社全体の目標と結果がその下の部署やチームにつながり、そこからさらに個人の目標へと関係するという一連の流れを持っています。

ひとつの目標(Objective)に対して、複数の主要な結果(Key Result)がつながっていく形式になっているため、企業全体の方向性をひとつにまとめるなどの効果に期待できるのです。

具体的なイメージとしては、

「会社の目標→主要な結果→部署やチームの目標→主要な結果→個人の目標→主要な結果」

といった形でつながり、それぞれの「主要な結果」が複数作られることで下層部の目標を生み出します。

このことからOKRとは、個人の目標達成が会社の目標達成につながっていく目標管理方法だと言えるでしょう。

 

OKRは短いスパンで評価を行う

OKRとは、短いスパンの中で事業の評価を行い、目標の再設定などを実施するという特徴があります。

基本的に1ヶ月から四半期の短期間で見直しが行われるので、間違った手法やトレンドの変化などによって事業に必要な修正が出ても、対応がしやすくなるでしょう。

評価の際には達成度をスコアリングし、KR(達成に必要な主要な結果)ごとに0〜1.0の数値や%による採点を行います。

その数値の平均がO(目標)の結果として残り、次の目標設定や具体的な行動の反省点として応用されていくのです。

OKRとは、そういった評価システムによって運用されていくのが基本となります。

エンジニアが在籍している会社のOKR成功例

エンジニアが数多く在籍しているIT企業では、OKRは採用している例が特に多いです。ここではOKRを導入した代表的な3つの会社の成功例についてみていきます。

  • Google
  • Sansan株式会社
  • メルカリ

それぞれの会社がどんなことに気をつけ導入を進めたのか、どんな成果を出したのか、深く解説していきます。

 

GoogleのOKR

GoogleはOKRをいち早く導入した企業として知られています。

GoogleのOKRの特徴は、自分が達成できると考えられるレベルよりも高い目標を設定することを推奨している点です。

なぜ目標を高くするかというと、その方がより意識高く作業できて、かつ目標達成のために創意工夫することができるからです。目標を高くするかわりに、60~70%ぐらい達成できれば良しと考えます。

さらに、四半期ごとにミーティングを行いOKRの公開と評価を行うことで、従業員一人ひとりが会社への貢献度を実感できるようにしました。

実際Googleは、OKRを導入したことによって、その後世界に誇れる大企業へと成長を果たしました。このようにGoogleは目標設定をいかにするかを重視してOKRを進めていったのです。

 

SansanのOKR

SanSanはOKRを導入したことにより、3年間が社員数を3倍にすることに成功し、より事業を発展させていくことができるようになりました。

SanSanの場合は、「自分達がどういう世界を作りたいのか」「会社全体のミッションはそもそも何か」というOKRを基本を意識した取り組みを起こっています。SanSanは「風を起こす側でありたい」というミッションを明確にし、それを軸にして部署のやるべきことを設定し、さらに従業員一人ひとりの目標を設定しました。

特にベンチャー企業の場合、事業内容をどんどん変化させていかなくてはならず、会社としてのミッションを忘れてしまうことも多いです。SanSanはそこに気をつけるようにしました。

このようにしてSanSanはOKRを導入し、成功を収めることができました。

 

メルカリのOKR

フリマアプリを運営するメルカリもOKRを導入した企業として知られています。メルカリが社員数が50人程度の時期からOKRを導入し、成功を収めてきました。

メルカリはコミュニケーションを重視してOKR導入を進めてきました。たとえば、半年に1度合宿を行い、部署ごとに目標設定を話し合うなどの取り組みを行いました。

また、1on1ミーティングを行いフランクに意見を言い合える状況を作り上げ、社内のコミュニケーションを活性化させました。

OKRは目標の達成度合いがどの程度なのか、ぞれぞれの目標はどのように会社全体の目標と結びついているのか、社内全体で共有し合うことが重要です。

このようにメルカリは、コミュニケーションを重視してOKR導入を進めることにより、社員数を増加させることにも成功しました。

エンジニア向けOKRを導入するメリット

エンジニアに対してOKRを導入するメリットを解説します。大きなメリットは以下の2つです。

  • エンジニアの仕事内容を他の従業員が理解できる
  • 開発の質が上げることが期待できる

大切なのはこれらのメリットをエンジニアの方にしっかりと説明することです。

OKRはやる意味を従業員が理解していないと、目標設定などが中途半端になってしまい、成果を出せないことがしばしば。

本記事でOKRのメリットを学んだ後はぜひともエンジニアの方に共有してくださいね。

 

エンジニアの仕事内容を他の従業員が理解できる

第一のメリットとして、エンジニアの仕事内容を他の従業員が理解できるというものがあります。

エンジニアの仕事内容は他の部署からは見えにくい上に、難しい技術用語が飛び交っているため、他の従業員は近寄りにくい印象を受けることも多いです。

結果、エンジニアが今何をしているのかつかめず、連携が取れなくて納期の調整ができなくなったり、無理な要求を押し付けてしまったりするケースもあります。

OKRを導入することでエンジニアがどの方向に進んでいるのかがわかり、他の従業員も仕事内容に興味を持つようになります。

そうすれば、社内コミュニケーションも活性化されますし、エンジニアとの連携も取りやすくなるでしょう。OKRの導入にはこういったメリットがあるのです。

 

開発の質を上げることが期待できる

もう1つのメリットとして、開発の質を上げることができるというのがあるでしょう。

なぜ開発の質が上がるのかというと、OKRによって目標が明確化されれば、エンジニアのモチベーションも上がるからです。

会社に貢献できているという実感が湧き、会議の場で自分から提案をしてきたり、空き時間に技術力を向上させるために勉強したり、主体的に仕事をするようになります。

このようにOKRを導入することによって開発の質を上げる効果が期待できます。

エンジニア向けにOKRを導入する際の注意点

エンジニアに対してOKRを導入する場合を気をつけるべきことを解説します。

  • こまめにミーティングを行う
  • 人事評価と結び付けない
  • 各支援ツールを活用する

これらのことを意識することで、OKRの効果をより実感できるようになるでしょう。

 

こまめにミーティングを行う

特にOKRを開始した直後はミーティングを行うことを推奨します。

なぜなら、しっかりコミュニケーションを取ることで、部下が間違った方向に向かっていないか確認することができるからです。

たとえばミーティングを行うことで、目標の達成度は現在何%なのかを聞き、達成度が低ければ仕事のやり方を変えるように指導できます。

このように一人ひとりの状況を把握することが、OKRを成功させるコツとなります。

 

人事評価と結び付けない

従業員それぞれの目標達成度を人事評価と結びつけるのはあまりおすすめしません。

なぜなら、目標達成度を給料に反映してしまうと、従業員は簡単に達成できる目標を設定してしまうかもしれないからです。

OKRは高い目標を掲げ、その目標を達成するために創意工夫するのが良いのです。工夫せずとも達成できてしまう目標を掲げるのは意味がありません。

このような事態を避けるためにも、人事評価とOKRは切り離しておくことが重要と言えます。

 

各支援ツールを活用する

『Resily』や『Zealup』といった各OKR支援ツールを使うことをおすすめします。

なぜなら、OKRを導入する場合、こまめにミーティングを行ったり目標達成度を報告したりしないといけないのに、普段の業務が忙しい場合これらに手が回らないからです。特にエンジニアは日々納期に追われている場合も多いですよね。

支援ツールを使うことで、たとえば会議が始まるのを待っている時とか、ちょっとした時間で目標の達成度を報告したりできるようになります。また、リモートワークや出張時も自宅からアプリを操作できます。

このように、OKR支援ツールを使うことには様々なメリットがあるため、一度は使うのを試してください。

OKRの導入はエンジニアにとっても有意義。成功させるコツを意識し、自社に合ったやり方を考えよう

本記事ではOKRを導入した会社の例をまとめてました。さらには、エンジニアが在籍する会社でOKRを導入することのメリットや注意点について解説してきました。

OKRを成功させるためには「何のためにOKRを導入するのか」を意識し、他企業の成功列を参考にしながら、自社に合ったやり方を考えることが重要です。

OKRを成功させることで、エンジニアのモチベーションアップや開発の質向上、といった成果をあげることが可能です。

また、OKR支援ツールもぜひ導入して欲しいところ。ツールを使うことでOKRの効率性が増し、途中で中だるみすることなく継続していくことができますよ。

本記事がOKRの導入を検討している経営者の方にとって、有意義なものとなれれば幸いです。

【現役CTOが語る】CTO Nightってどんなイベント?

IТ企業でPM(プロジェクト・マネジャー)といえば相当カッコいいのですが、その上を行くのがCTOです。

そのCTОたちが年に1度集まるCTO Nightというイベントがあります。エンジニアたちの憧れの役職であるCTOが集結しパネルディスカッションなどを行なうCTO Nightとはどんなイベントなのでしょうか?

この記事では、CTO Nightの目的や主催者、概要、過去の参加者などについてまとめています。

CTO Nightとは

CTO Nightは、スタートアップ企業のCTОから「CTO of the year」(最優秀CTO)を決めるピッチコンテストです。

主催は、スタートアップ企業の動向・情報を発信するTechCrunch Japanで、2013年から毎年開催しています。

例年CTO Nightには、その年に注目されたスタートアップ企業のCTОが7~8人登壇してプレゼンテーションを行ない、その中からCTO of the yearが選出されます。

審査基準は「技術によるビジネスの貢献度について、独自性、先進性、業界へのインフルエンス、組織運営などを評価対象とする」となっています。

イベントへの参加は無料で、事前申込みによる抽選です。

 

主催者のTechCrunch Japanとは?

TechCrunch(テッククランチ)は、主にIT系のスタートアップ ベンチャーに関するニュースを配信しているアメリカのニュースサイトです。2005年にシリコンバレーでスタートしました。

米国、欧州、アジアのITベンチャーの起業家はもちろん、投資家、一般企業のマーケティング担当者、エンジニアなどが読者層になっています。

TechCrunch Japanはその日本版で、翻訳記事のみでなく、日本のスターアップの動向やテック業界のトレンドを伝える記事を配信しています。
公式サイト : https://jp.techcrunch.com/

 

ピッチコンテストの審査員の顔ぶれは?

CTO Nigh 2019のピッチコンテストの審査員は次のような顔ぶれでした。

■審査委員長
・藤本真樹氏(GREE 取締役上級執行役員/CTO)
■審査員
・白井 英氏(Craft Egg、ジークレスト、サムザップ各社におけるCTO)
・竹内 真氏(ビズリーチ取締役/CTO/CPO)
・藤倉成太氏(Sansan執行役員/CTO)
・名村卓氏(メルカリ執行役員/CTO)
・塚田 朗氏(AWSシニア ソリューションアーキテクト)

ソーシャルゲームのプラットフォームを運営するGREE、転職サービス大手のビズリーチ、フリマサイトの代名詞となったメルカリなど、いわはスタートアップで成功した先輩CTOが名を連ねています。

過去のCTO of the year(最優秀CTO)の受賞者は?

これまで最優秀CTОに選ばれたのはどのような人たちでしょうか?

 

過去6回の受賞者

2014年から2019年にCTO of the yearを受賞したのは次の人たちです。

2014年 竹内 秀行
株式会社ユーザベース
大量のビジネス情報をワンストップで収集・分析・ビジュアル化するプラットフォーム「SPEEDA」「NewsPicks」を開発
2015年 安川 健太
株式会社ソラコム
IoT向けの無線通信をグローバルに提供するプラットフォームを開発。ベンチャーキャピタルから約7億円を調達
2016年 橋立 友宏
Repro株式会社
 モバイル・ Web アプリ向けの、ユーザー行動分析およびマーケティングオートメーションサービス「Repro」の開発と データ処理能力の向上
2017年 大竹 雅登
dely株式会社
クックパッドの動画版ともいえるレシピ動画サービスの『kurashiru』をリリースして多くのダウンロードを獲得
2018年 川原尊徳
atama plus
タブレット型AI教材「atama+」を開発。3ヶ月でプロダクトマーケットフィット、1年で大手塾の2割が導入するに至った
2019年 時武佑太
LegalForce
アップロードした契約書のリスクをAIが瞬時にレビューしてくれる「LegalForce」を開発。「不利な条文がないか」などを約1秒でチェックし、修正文例を表示する

 

2019年の登壇者たち

受賞者だけでなく、コンテストに登壇した人たちもご紹介しておきましょう。2019年には次のようなCTOたちが参加しました。

平村健勝
RevComm
AI搭載型IP電話「MitTel」の製品開発を指揮。クラウドサービスの設計から、音声認識エンジン、自然言語処理まで幅広く手がける
岡本拓磨
ウミトロン
養殖業にIТを導入。海上で魚の食欲を即時判定して給餌を完全自動化する「ウミトロン」魚群食欲解析システムを開発
阿部勇一郎
タイミー
22歳の学生で共同起業して、スキマ時間をシェアする「タイミー」を開発、1年2ヶ月で20億円調達する
島添 彰
YPER
日本の宅配の再配達問題を解決するプロダクト「OKIPPA」を立ち上げる。置きっぱなし用の袋とアプリを連動
細田謙二
NearMe
タクシー相乗りサービス「nearMe.」(ニアミー)を開発。最大9人乗りの車両を利用して、都内15区と成田空港を3980円の定額で結ぶ
三田大志
GINKAN
レストランでの食体験を投稿するグルメSNS「シンクロライフ」を開発。AIを活用し、使い続けるほど好みに合った店が見つかりやすくなる仕組み
金近 望
オクト
建築施工管理が現場から社内業務まで一元で行える、クラウド型施工管理アプリ「&ANDPAD(アンドパッド)」を開発
時武佑太
LegalForce
受賞者(内容は上記) 

参照 : https://jp.techcrunch.com/2019/11/22/cto-night-2019/

登壇したCTOは5分の発表と3分の質疑応答を行ないます。

コンテストの審査と表彰が終わると、参加者全員による懇親会に移ります。

CTO Night and Dayとは

CTO Nightとよく似た名称のイベントにCTO Night and Dayがあります。

これはAWS(Amazon Web Services)が主催するイベントで、CTO や VPoE(技術部門のマネジメント責任者)のための招待制オフサイト・カンファレンスです

2014年にスタートしたこのイベントは、日常の業務から離れオフサイトで、参加者同士によるディスカッションなどを通じて、知識の交流を行なうものです。

2019年は京都で10月9~10日の2日間の日程で開催され、全国から約120名のCTОやVPoEが参加しました。
参照 : https://aws.amazon.com/jp/blogs/startup/event-report-ctonightandday2019-day1-summary/

まとめ

CTO Nightは、スタートアップ企業の「CTO of the year」(最優秀CTO)を決めるピッチコンテストです。

2014年から2019年までの6年間で、毎年1人計6人のCTO of the yearが選出されました。

今後も新たなサービスの創出と共に、注目を浴びるCTOに目が離せません。

COOの役割とは?企業において求められる考え方や働き方について

企業の上層部に位置する役職である「COO」には、多くの働きが求められます。

COOの働きぶり次第では、会社の今後を左右することにもなるでしょう。

そんな重要職に当たるCOOですが、その役割を正しく理解できていないケースも考えられます。

COOに間違った役割を強制するようなことがあれば、それは本来の力を発揮することを妨げることにもなるでしょう。

そこでこちらでは、COOに求められる役割について改めて確認していきます。

自社にCOOがいるのなら、与えている役割が本当に合っているのか。

これからCOOを設置するのなら、いったいどんな役割を与えればいいのか。

そういったことを考える、参考にしてみてください。

COOにはどんな役割があるのか

COOの役割について考える場合には、まずその立場や概要を把握する必要があります。

改めてCOOについての詳細を確認し、その役割について考えます。

  • COOとは「最高執行責任者」のこと
  • CEOの決定を伝えるのが役割

 

COOとは「最高執行責任者」のこと

COOとは、企業における「最高執行責任者」のことを指します。

会社の決定した事項に対して具体的な行動を起こし、目標達成に必要な業務の執行が仕事になるのです。

必要な業務はその都度変わり、会社の方針に合わせて考える必要があります。

会社が求めている変化の方向性や具体的な結果を理解して、日々の業務の執行を進めていくのがCOOの基本的な役割になるでしょう。

 

CEOの決定を伝えるのが役割

COOの役割には、CEOの決定を会社全体に伝えることであるとも言えます。

CEOが何を考えているのかを把握した上で、それを実現するための行動を現場に要約するのが仕事になるでしょう。

企業の規模が大きくなるほどに、CEOと実際の現場との距離は開いていくことが予想されます。

そういった状態で事業計画を立案しても、実際の状況とはズレた提案になることもあり得るでしょう。

そういった齟齬をなくすことが、COOの役割としても求められてきます。

また、CEOの発想や考えが他者の理解を得にくいもので合った場合に、その内容の重要性を現場に説くことも役割になり得ます。

CEOが深い考えやビジョンを源に提案を行っていても、その深みが周囲に伝わらなければ人はついてきません。

COOはそういったCEOの考えを噛み砕いてわかりやすく変換し、社員全員がモチベーション高く事業に取り組めるように調整することも役割になり得るのです。

COOの役割はCEOと関係している?

COOの役割は、会社のCEOの役割と深く関係していると言えます。

COOの役割を考える際には、以下を参考にCEOとの関係性についても考えてみましょう。

  • CEOの役割を考慮した動きが必要
  • CEOとCOOはどちらが上か
  • CEOが見ていないところを見る
  • CEOの理解者でいることも重要な役割

 

CEOの役割を考慮した動きが必要

COOは、CEOの役割を考慮して動くことが求められます。

CEOとCOOの役割を明確に分けて考えることで、それぞれの業務にかかる負担を軽減し、能率アップを図れます。

CEOの考えを実現することがCOOの役割のひとつであるため、常に役割の関係性は意識するべきだと言えるでしょう。

企業のトップにもなるCEOの役割は、企業全体の業務を総括し、責任を取ることにあります。

その点を損害せずに、かつ執行責任者の業務をCEOに押し付けないバランス感覚が、COOには求められるでしょう。

 

CEOとCOOはどちらが上か

CEOとCOOの立場は、基本的にCEOが上に位置することになります。

「CEOの決定をCOOが執行する」という流れになるため、COOの仕事はCEOありきのものになるのです。

そういった業務の性質から、COOよりもCEOの方が立場が上と考えられることが多くなります。

一方で、CEOもCOOもアメリカで誕生した役職であるため、日本の企業においてはその立場があやふやになることもあります。

ときにはCEOとCOOをひとりで兼任したり、相互の役割を補い合ったりといったことも考えられるでしょう。

そのためCEOの方がCOOより上という形式があっても、柔軟な対応が必要になるケースがあります。

 

CEOが見ていないところを見る

企業の先頭に立って事業計画を打ち立てるCEOとは違うところを見るのも、COOの役割になります。

CEOには一種の思い切りの良さを伴った決断力が必要ですが、その際には細かな事情や会社の環境までは考慮できていないことがあるのです。

そういったCEOの目が届いていない範囲をカバーし、必要な情報をピックアップして分析することも、COOの役割になり得るでしょう。

CEOが全ての要素を自分で判断しようとすれば、事業の開始までに時間がかかることになります。

ときには不安要素が目について、決断すること自体が難しくなることもあるでしょう。

COOはそういった形でCEOの勢いを止めないための、重要な役割を担います。

一方で、同時に無理なことは無理とツッコミを入れることも、COOの仕事です。

CEOが現実を無視して暴走することを止めるストッパーの役割も、COOが担うべきものとなり得るでしょう。

 

CEOの理解者でいることも重要な役割

COOは、その立場上CEOの理解者でいることも重要な役割となります。

CEOを信頼し、CEOが求める企業の実態を認めること。

それもCOOの役割のひとつであり、CEOとの関係性を考えるときに求められる姿勢にもなるでしょう。

COOがそうであるように、CEOもまたプロフェッショナルとなります。

その知識や感覚を信用することができなければ、COOを組み込んだ組織として機能することは難しくなります。

CEOの存在を信頼して理解するという基本もまた、COOにとっては役割になることを把握しておきましょう。

COOの役割に求められる考え方

COOの役割には、以下のような考え方を持っていくことも重要となっています。

COOの役割を決めるときには、それぞれの考え方を確認してみましょう。

  • 企業の全体像を把握する視野の広さが重要
  • 他の人がしない仕事を積極的にしていく
  • 会社のフェーズごとの役割も確認

 

企業の全体像を把握する視野の広さが重要

COOの役割をまっとうするには、企業の全体像を把握できるだけの視野の広さが重要となります。

自社の技術力や得意分野、業界における立ち位置などを把握した上で、CEOの計画に合わせた業務の執行が求められるでしょう。

企業の全体像が把握できていなければ、その計画が実現可能なのか、実行のためには何が足りていないのかなどを事前にチェックできます。

それは業務の執行に進むまでの時間を短縮し、効率的な動きを実現することにつながります。

COOの役割を考える際には、担当する人が全体像を把握できる視野の広さを持っているかがポイントになるでしょう。

 

他の人がしない仕事を積極的にしていく

COOの役割を考えるときには、他の人がしない仕事を積極的に行っていくことも大切です。

COOはCEOやその他の役員と近い位置にいながら、現場との接点も多くなる役職になります。

そのためどの場所に人手が足りていないのか、現在どのような仕事に力を入れればいいのかが比較的わかりやすい立場になるでしょう。

現状の環境で他の人の手が届いていない部分を補う役割も、COOが意識すべきだと考えられます。

もちろん、必要に応じて人を使うこともCOOの仕事です。

他の人が気づいていない部分に人数を割いて、業務の効率化を考えることも重要でしょう。

 

会社のフェーズごとの役割も確認

COOの役割は、会社のフェーズごとに変化することも考えられます。

立ち上げ時期は現場の業務に携わる時間が多くなり、その後はより経営に関する業務に時間を使うことが多くなるでしょう。

会社のフェーズをきちんと把握して、それに合わせた役割を担うこともCOOのポイントです。

COOがフェーズごとに役割を変化させることは、会社に周知させておくことが必要でしょう。

COOの役割は明確にできない?

COOの役割について確認してきましたが、総評してCOOの役割とは変化するものだと考えることができます。

そのためCOOの役割は明確化できず、ある意味で固定できないものだと言えるでしょう。

以下では、明確にできないというCOOの役割の特徴について考えていきます。

  • 臨機応変な対応こそがCOOの役割
  • 経営陣のひとりでもある

 

臨機応変な対応こそがCOOの役割

COOにとっては、臨機応変な対応を行うことが役割の基本であると考えられます。

ここまで確認してきた通り、COOは会社のフェーズや職場環境などによって、やるべきことが変わってきます。

その変化に関わる要素は多くあるので、COOにとって臨機応変な対応が求められるシーンは増えることが予想されるでしょう。

だからこそCOOの役割は明確化が難しく、むしろ無理に固定することがマイナスに響く可能性もあります。

「COOはこうあるべきだ」「COOには〇〇が絶対に必要」

そういった固定概念を作り上げることは、臨機応変な対応を阻害する結果にもなり得るでしょう。

今そのときのCOOの役割を決定することは大切ですが、それが行きすぎて無理やり役割を固定することのないように注意も必要です。

 

経営陣のひとりでもある

COOは、経営陣のひとりという立場でも役割を持っています。

業務における現場での役割とはまた違った要素が求められるため、具体的に役割を明確化することは難しいと考えられるのです。

たとえばCOOは、経営において周囲を引っ張っていく役割と、現場で周囲を活かすために裏方で働く役割が並行することもあります。

そういった複数の役割を担う可能性のある立場上、柔軟に対応できるような環境をキープすることが必要です。

だからこそCOOは、役割をあえて明確にしないで何にでも対応できるようにすることもポイントになります。

まとめ:COOの役割を考えて組織の活動を円滑に

COOの役割を理解することは、組織の活動やコミュニケーションを円滑することにつながります。

正しいCOOの役割を見つけ、それを実行するために何ができるのかを把握することが、結果的に企業を成長させることにもなるのです。

COOという役職を設置していない企業もありますが、その存在は組織にとって重要な役割を担います。

この機会にCOOに任せられる役割を確認し、改めてその重要性について考えてみてください。

CEOの略称と意味合いとは?役割や特徴を理解しよう!

CEO・CTO・COOなど、英語略称の役職は数多く存在しますが、中でも多くの方に馴染みのある職種としては「CEO」が挙げられるかと思います。

一方で、CEOという役職の意味合いや特徴をきちんと理解出来ているでしょうか?

ビジネスに従事するものであれば、CEOの特徴を理解しておくことで、CEOという役職の方がどういったポジション・役目として仕事をされているのか、役割の重要性を理解することが可能となります。

そこで本記事では、企業で働くビジネスマンや今後のキャリアパスを検討されている方向けに、CEOの略称や意味合い、役割・特徴についてご紹介していきたいと思います。

ビジネスにおける最重要ポジションの1つ「CEO」をしっかりと理解していきましょう。

CEOとは

CEOとは日本語で表現すると「最高経営責任者」と訳されます。

企業の経営に関わる方針や事業計画などの経営戦略全般における責任者的立場となります。

CTO・COOなど似た名称の役職がありますが、CEOは「経営」における責任者です。

  • CEOは何の略称?
  • CEOの意味合いとは?

 

CEOは何の略称?

CEOは「Cheif Executive Officier」の略称です。

CTO・COOなどと同様、「最高〇〇責任者」という立場の役職です。

真ん中の頭文字が「Executive」ということで経営の責任者となります。

 

CEOの意味合いとは?

CEOは当初、アメリカ国内で利用されていた言葉で、日本で言うところの代表取締役のような意味合いで利用されていた言葉です。

日本でもCEOという言葉が浸透してきたことにより、社長や代表取締役に加えてCEOという役職を名乗る企業も増えてきています。

この辺りの表現の違いがややこしくなってきたので、具体的な違いについて確認していきましょう。

CEOと社長・代表取締役との違いとは

上述したCEOの意味合いですが、日本では経営者のポジションとして「社長」や「代表取締役」といった役職が既に存在するため、何が違うのという疑問が生じてくるかと思います。

この辺りの違いについて少し解説していきます。

  • CEOはどんな使われ方をしている?
  • CEOと社長の違い
  • CEOと代表取締役の違い

 

CEOはどんな使われ方をしている?

まずCEOは何度も記載しているように最高経営責任者として、企業の長期的な経営の戦略や方針を意思決定する立場の方が役職を担っています。

ただし、日本国内の法律では、CEOという役職を設置する義務はないため、社長や代表取締役が兼業でCEOと名乗っても何の問題もないのが実情です。

 

CEOと社長の違い

日本でいうところの「社長」は、CEOと同じく会社法上では設置規定がありません。

つまり社長としての役割は、会社の規則や規定により異なります。

CEOは最高経営責任者としての役割を担いますが、こちらも会社法上の規定は存在しないため、立場上の優劣は企業により異なるようです。
社長のポジションに就く方は、広告塔のような役割を果たし業務には直接携わらないような方もいらっしゃいますが、CEOは最高経営責任者という立場からより企業の業務執行に携わることが多いという違いはあります。

 

CEOと代表取締役の違い

上述した2つの役職と異なり「代表取締役」に関しては、会社法上に定められた肩書きです。

代表取締役は法律上、1名に絞らないといけないといった規定はなく、大企業になるほど複数名の方が同じ肩書を保持しています。

一方で、CEOは名前の通り最高経営責任者という立場から、通常1人の方が担当する役職である違いがあります。

CEOの役割とは

では次にCEOというポジションを定義している企業が、どういった役割をCEOに任せているのか確認していきましょう。

  • 明確な定義はない
  • 業務執行の責任者ポジション
  • 株主に利益をもたらすことが役割

 

明確な定義はない

まず上述したように、会社法上CEOという役職を設ける義務は存在しないため、企業により役割が異なり、明確な定義はありません。

一方で、一般的に見ると「社長」のポジションをCEOと代替している企業が多いのかなという風にも感じます。

一部企業では「社長兼CEO」や「代表取締役兼CEO」などのような呼称でも利用されますね。

 

業務執行の責任者ポジション

CEOは業務執行における責任者としてのポジションとなり、会社の経営方針を決断する役目を担います。

一般的な日本企業では「社長」が遂行するイメージの職種です。

しかし、一部企業では「会長」が最終決定権を保持する企業もあるため、「社長兼CEO」や「会長兼CEO」などのように明記して、最終的な意思決定者が誰かを明示している企業も存在します。

 

株主に利益をもたらすことが役割

CEOの最終的な役割としては、株主に利益をもたらすことです。

ビジネスにおける企業の役割として、自社に投資してくれる株主に対して利益をもたらすことが出来るような業務が任務となっています。

CEOではその企業の経営責任を担うわけですから、最終的には株主に利益をもたらすような働きをすることが役割となります。

CEOに求められるスキルとは

では、実際にCEOという役職に就く方には、どういったスキルが求められるかについてもご紹介していきます。

最高経営責任者としての立場ですので、高度なビジネススキルが必要となります。

  • 業界を熟知している
  • 決断力に優れている
  • ビジネス視野が広い

 

業界を熟知している

優れたCEOの多くは、自身が戦うことになる業界が、どのような環境下でライバル企業はどういった活動を行っているのか熟知しています。

業界の需要と供給をしっかりと把握し、現在のトレンドと将来的なトレンドを論理的に考えて予見していきます。

しっかりと業界の動向を見定めることで、自社がどういったポジションで戦うことがベストなのかを考えられることがCEOには必要なスキルです。

 

決断力に優れている

CEOとして求められるスキルとして、決断力に優れていることも挙げられます。

最高経営責任者という立場ですから、意思決定が役割となるので当然ですね。

ただ勘違いが起こりやすい部分でもありますが、自分の意見を押し通すことが正しいというわけではありません。

優れたCEOは、部下たちの意見に耳を方向けそれらを取りまとめた上で企業にとって最も良い決断を行うことが出来る人となります。

 

ビジネス視野が広い

CEOになるような方は、自分が得意とする分野の仕事だけでなく、ビジネスにおける全般的な視野の広さが求められます。

まず企業内でも、どの部署がどういった役割で仕事をこなしているのかを理解しておく必要があります。

また業界全体においても、自分の得意とする分野だけに着目するのではなく、企業として利益が挙げられそうな新しい分野を開拓していく力も、CEOに必要なスキルです。

CEOのキャリアパスとは

では、CEOを目指す方や企業がCEOという役職の人物を選出する際には、どういったキャリアパスが必要となってくるのでしょうか?

CEOのキャリアパスは大きく3つに分けることが可能で、極端な話いきなり今日からCEOの役職に就くことも可能です。

  • スタートアップの起業
  • 企業内での昇格
  • ヘッドハンティング

 

スタートアップの起業

最初のキャリアパスとしては、自分で起業してしまいCEOとしての役職に就くことです。

起業家の多くが、最初は1人または数人で起業することになる為、多くの方がCEOという役職を名乗らずともCEOとしての業務を担っているのが実情です。

スタートアップの起業ならば「代表取締役兼CEO」などのような役職に就く人が多いですね。

 

企業内での昇格

日本企業の従来通りの方法で、「課長」「部長」「社長」のようにCEOという役職に企業内で昇格していく方法も1つの方法です。

企業内での昇格の場合、会社規模にもよりますが、最低でも数年程度掛かると考えた方が良いでしょう。

人事的な目線では、特にCEOのためのキャリアプランを用意する必要はなく、従来通り、チームリーダー→課長→部長→社長またはCEOなどのように役職を決めていくことになります。

 

ヘッドハンティング

自分で起業するまたは企業内で昇格する以外の一般的な方法として、他企業からのヘッドハンティングが挙げられます。

同業界の人材をヘッドハンティングすることが多い傾向にあり、他企業から優秀な人材を引き抜いて、自社のCEOとして活躍してもらう方法です。

ヘッドハンティングの場合、基本的には対象となる人材は既にCEOや社長といった経営責任者としての立場を経験している方となるため、新規でヘッドハンティングからCEOを狙うことは難しいと言えそうです。

まとめ:CEOは経営に関わる責任者

本記事では、CEOという役職について、基本的な意味合いから役割・キャリアパスに至るまでの情報をご紹介してきました。

結論としては、CEOは会社法上の規定はありませんが「経営に関わる最高責任者」としての立場を担う職種となります。

優れたビジネススキルを必要とするポジションで、会社の経営に大きな影響を与えることになるため、選定時には本当に企業にとって有意義な仕事が出来るのかをしっかりと判断することが大切です。

OKR管理ツールを6つ紹介!人事評価や目標管理が楽になる!

OKRを導入しようと思ってもうまくいかないケースはあります。目標管理も評価も途中でダラダラしてしまい、結局OKRの効果を実感できなかった会社は多いです。

OKRは確かに有効な方法ではあるのですか、目標を細かくチェックするなど管理体制が重要となります。

ただ、細かいチェックを毎回繰り返していくのは中々難しいです。特に日々の業務が忙しい会社の場合、管理がおざなりになってしまうこともしばしば……。

そこでおすすめしたいのが、OKR管理ツールの導入です。管理ツールを導入すれば目標一覧をサクッと確認できるため、忙しくても目標を管理できたり、部下に対する評価をつけられたりします。

また、OKRツールはスマホでいつでも見ることができるので、リモートワークの最中や出張中でも利用することが可能です。

本記事では、おすすめしたいOKRツールを6つ紹介します。これらのOKR管理ツールは機能も豊富ですし、人気もあるのでおすすめです。

本記事を読むことで、自社に導入すべきOKRツールがどれかわかるようになります。ぜひ最後までお読み頂き、OKR管理ツールを導入してみてくださいね。

OKR管理ツールとは?

OKRとは「Objectives and Key Results」の略であり、直訳すると「達成目標と主要な成果」です。

まず組織全体で大きな目標を定義します。そしてその目標を達成するための小さな目標を定義します。さらに小さな目標を定義……。これを繰り返していき、最終的に洗い出された小さな目標を、従業員個人が達成すべき目標とします。

このように個人の目標を定義づけることで、会社の目標とのつながりが見いだせるようになり、従業員が同じ方向を向けるようになります。また、会社に貢献できていることが実感でき、モチベーションアップにもつながりますね。

OKRを導入する場合は、個々の目標がきちんと企業の目標と結びついているか、そもそも目標は達成できるものなのか、きちんと管理する必要があります。ただ、忙しい会社の場合、部下1人1人の目標を管理し、達成度合いに従って評価を行うのは難しいです。

そこでOKR管理ツールの出番です。OKR管理ツールを使えば、目標管理や評価が簡単にできるようになり、日々の業務の邪魔をしなくて済むというわけです。

このように、OKRの導入を手助けしてくれるのがOKR管理ツールです。

目標管理ができるおすすめのOKR管理ツール

OKR管理ツールの機能には大きくわけて「目標の管理を行う」「評価を行う」の2つがあります。

これら2つのいずれかを得意とするOKR管理ツールを紹介します。まずは、目標管理ができるおすすめのOKR管理ツールを3つ挙げます。

  • Resily
  • Zealup
  • goalous

1つ1つの機能・おすすめポイントについて詳しく解説します。

 

Resily

Resilyは目標管理を得意とするOKR管理ツールの1つです。

ResilyにはOKRマップを作れる機能が存在します。会社全体の目標と個人の目標が紐付けられたマップを作成することが可能です。

マップを作ることで、個人の目標が会社にどう役立つかが視覚的にわかり、モチベーションアップにつながります。さらには、他の人の目標を自由に閲覧できますので、部門を超えた連携が生まれます。

また、マップ内で目標に対する自信度を緑赤黄色分けで自己評価できる機能もあり、部下の自信度がひと目でわかるようになっています。自信のない部下に対してアクションを取ることが可能です。

くわえて、目標の達成までの進捗度合もパーセンテージで表示がされますので、仕事が進んでいる部下を褒めたり停滞している場合はフォローしたりすることができます。

このように、Resilyは目標を管理するための機能が数多く詰まっているため、おすすめのOKR管理ツールです。

 

Zealup

Zealupは「みえる」「つながる」「ひろがる」の、3つの要素で組織の目標を管理するのをコンセプトとしたツールです。

Zealupは、個人の目標内容と目標達成度をグラフで確認することができます。

また、個人の目標とチームの目標にどんなつながりがあるか、視覚的にわかるようになっています。そのため、目標を達成に向けてモチベーションをアップさせることができます。

さらにZealupは、チームがコミュニケーションを取ることにも使えます。書き込みに対してコメントしたり「いいね」を押したり、SNSのように使うことができるので、社内のコミュニケーションを活性化できます。ミーティングの予定を入れるなどにも使うことができますね。

このようにZealupは、チームが一体となるための豊富の機能を揃えたOKR管理ツールです。

 

goalous

goalousも目標管理したいなら候補に入れておきたいOKR管理ツールです。

goalousにも豊富な機能がそろっています。チームの目標を一括で確認することができる機能や、目標の達成具合を評価できる機能があります。誰がどんな作業をしているのか視覚的にわかりますし、その人の仕事ぶりを適切に評価することができます。

目標の達成具合はチーム全員が確認できますので、納得感のいく評価が実現されます。

また、「インサイト機能」というものがあり、誰が一番社内で活躍してくるのかランキングが表示されるようになっています。全員の活躍具合が一目瞭然ですので、従業員のモチベーションアップにつながりますし、目標達成を目指すのが楽しくもなりますよね。

このように面白い機能をたくさんそろえてあるのがgoalousです。

人事評価ができるおすすめのOKR管理ツール

つづいて、人事評価を得意とするおすすめのOKR管理ツールを3つ挙げます。

  • HITO-Link パフォーマンス
  • カオナビ
  • HRBrain

OKR管理ツールを使えば、目標の達成度合いに従ってその人の評価も迅速に決めることが可能です。

1つ1つの機能・おすすめポイントについて詳しく解説します。

 

HITO-Link パフォーマンス

HITO-Link パフォーマンスは人事評価を重点的に行いたい場合におすすめのツールです。

スマートフォン版も存在し、出張中やリモートワークでも活用できます。シンプルなインターフェースであるため、スマホでも簡単に人事評価が行えます。

HITO-Link パフォーマンスは個人の進捗に対して、フィードバックをする機能があります。フィードバックの結果は蓄積され、人事評価のときに参照できます。

さらに、部下だけでなく同僚にもフィードバックを送ることができるので、切磋琢磨していくことが可能です。

人事評価のときは、フィードバックを元に評価シートを作成できます。最終評価はグラフで表示がされるので、チームメンバーの評価を比較することも可能です。

このようにHITO-Link パフォーマンスは、人事評価を円滑に行うための機能がそろっていますね。

 

カオナビ

カオナビも目標管理をするなら、候補に入れてきたいOKR管理ツールですね。

カオナビは評価フォームを自由自在に作成することができるので、自社にのやり方に合わせることができます。また、ワークフローの作成をドラッグ&ドロップで簡単に行えます。

評価結果は自動的にエクセルにまとめてくれるので、手間を省くことができます。さらに、評価シートの記入以来をslackで通知するなど、機能が多くそろっています。

また、社員全体の管理もカオナビなら簡単に行えます。社員一人一人の情報を一括で表示したり、目標の進捗具合をグラフで表したりすることが可能です。

さらには、社員アンケートを取る機能まで存在します。今の仕事に満足しているか、研修内容はどうだったかなどのアンケートを作成し、社内環境の改善につなげることが可能です。

このようにカオナビは人事評価を行うための豊富な機能がそろっており、おすすめです。

 

HRBrain

HRBrainも人事評価を重点的に行いたい場合におすすめの管理ツールです。HRBrainは評価管理のプロセスを「効率化」「見える化」することを重視しています。

たとえば、面談記録や目標をクラウド上に管理できます。いつでも目標を見直すことが可能であるため、社員の目標意識を向上させることが可能です。

面談記録などの公開範囲は自由に設定可能ですので、部署内のみに公開したデリケートな情報はしっかり守れます。

また、HRBrainは評価結果を自動的に集計してくれ、評価者別、スコア別などにわけてくれます。様々な切り口で評価結果を分析することが可能です。

くわえて、人材データを一括で管理できたり、組織メンバーをひと目で把握したりする機能も存在します。

このようにHRBrainは評価管理のプロセスを「効率化」「見える化」することに長けたOKR管理ツールです。

OKR管理ツールを使うことで、効率的にOKRを進めていくのがおすすめ!

本記事ではOKR管理ツールについて解説させて頂きました。

自社に適したOKR管理ツールが見つかったでしょうか?今回紹介したOKR管理ツールはどれも機能が豊富かつ使いやすいものが多いのでおすすめです。

どのOKR管理ツールを使うか決まったら、さっそく導入してみてくださいね。

OKRを導入する場合、OKRとはなにか?OKRを導入するメリットはなにかを説明し、部下のモチベーションを上げられるようにすることも肝心です。

本記事がOKRを導入したい経営者の方にとって、有意義なものとなれれば幸いです。

OKRとはどういった目標管理方法なのか?そのメリットや別の方法との違いを解説

高度成長期、日本の成長を支えた「終身雇用」は終わりを告げ、「流動的に会社を選ぶ」時代に突入しました。

個人が能力に対して適切な評価を受けやすくなったメリットがある一方で、会社組織に対する愛着は薄れ、どの企業も従業員の足並みを揃えて同じ目標を目指すことに大きな困難を抱えているのが現状でしょう。

そんな困難を解決するためにも、各業界のフラッグシップカンパニーでもある「Google」や「メルカリ」が採用しているOKR(Objectives and Key Results)という目標管理方法について解説します。

類似概念であるKPIやMBOとの違いやOKRの導入メリット、導入例も合わせてご紹介しますので、ぜひ最後までご一読の上、導入をご検討ください。

それでは、いきましょう。

OKRとはどんな目標管理の方法なのか

まずはOKRという目標管理の方法について、基本的な概要を確認します。

  • OKRとはロジカルに目標を決定するための考え方
  • O(目標)とKR(主要成果)の設定について
  • OKRは頻繁に評価を行う

 

OKRとはロジカルに目標を決定するための考え方

OKRとは、一言で言うなら「個人の目標と会社の目標を結びつける目標管理方法」のことです。

「Objectives and Key Results」の略称であるOKRは、日本語では「目標」と「達成に必要な主要な結果」と訳されます。

企業と個人の目標を主要結果とリンクさせて、組織全体をひとつの方向に関連付けることができる目標管理方法です。

会社全体の目標と結果がその下の部署やチームにつながり、そこからさらに個人の目標へと関係するという一連の流れを持っています。

ひとつの目標(Objective)に対して、複数の主要な結果(Key Result)がつながっていく形式になっているため、企業全体の方向性をひとつにまとめるなどの効果に期待できるのです。

具体的なイメージとしては、

「会社の目標→主要な結果→部署やチームの目標→主要な結果→個人の目標→主要な結果」

といった形でつながり、それぞれの「主要な結果」が複数作られることで下層部の目標を生み出します。

このことからOKRとは、個人と会社を同じ目標によって連帯させる目標管理方法だと言えるでしょう。

 

O(目標)とKR(主要成果)の設定について

OKRとは、O(目標)とKR(達成に必要な主要な成果)という2つの要素で構成されます。

それぞれの要素には特徴があり、以下のような内容を持っているとされるのです。

<O(目標)の特徴>

・定性的(数字などでは表せない部分を重視した)な目標
・社員全体のモチベーションを高めるような目標
・達成度が60〜70%程度になるようなもの
・1ヶ月〜四半期(3ヶ月)内で達成が目指せるもの

<KR(達成に必要な主要な成果)>

・定量的(数値で確認できる)な指標
・目標ひとつに対して複数(2〜5個程度)の設定を行う
・自信度を10段階の「5」に位置付ける(※10を「困難がなく簡単」、1を「不可能と感じる」が目安)
・ストレッチ目標(自身の能力よりも少し高い目標)の設定

このような特徴を持ったO(目標)とKR(達成に必要な主要な成果)を設定することが、OKRの特徴です。

 

OKRは頻繁に評価を行う

OKRは頻繁に事業の評価を行い、目標の再設定などを実施するという特徴があります。

基本的に1ヶ月から四半期の短期間で見直しが行われるので、間違った手法を採用してしまっても修正がしやすいです。

評価の際には達成度をスコアリングし、KR(達成に必要な主要な結果)ごとに0〜1.0の数値や%による採点を行います。

その数値の平均がO(目標)の結果として残り、次の目標設定や具体的な行動の反省点として応用されていくのです。

OKRとは、通常よりも頻繁に実際される評価システムによって運用されていくのが基本となります。

OKRはその他の目標管理方法と何が違う?

OKRは、その他の目標管理方法と比較されることもあります。

企業の目標管理として使われる「KPI」や「MBO」と比較して、OKRがどのような位置付けになるのかを確認しましょう。

  • KPIとの違いとは
  • MBOとの違いとは

 

KPIとの違いとは

KPIとは「重要業績評価指標」と訳される目標管理方法であり、最終的な目標を達成するために必要とされるプロセスを示した中間指標です。

目標達成のために必要な要素が揃っているのか、求められる成果が実行されているのかといった点をチェックするために使われます。

現状を客観的に評価するために使われる点や、基本的に100%の目標達成率を目指すという点が、OKRとは違うポイントになるでしょう。

OKRの方がKPIよりも企業全体に対してその効果を用いることができるというメリットがあり、全体の連帯感を高めることが可能だと考えられます。

その一方で現状を深く理解するという点では、KPIの方が優れた指標になるといえるでしょう。

どちらが絶対に良いというわけではないため、必要に応じて導入するものを選び取ることが基本になります。

 

MBOとの違いとは

MBOとは、「目標の管理制度」と呼ばれるもので、業績評価を行うためのツールとして導入されます。

基本的に上司と部下との話し合いによって個人の目標を設定し、それぞれが達成のために必要なことを主体的に実行していく方式です。

情報が共有されるのは上司と部下(もしくは人事と個人など)に限られる点や、社員の報酬を決定するために利用されるといった目的の点で、OKRとは異なることになります。

OKRの方がMBOよりもスピーディに会社全体の目標管理が行える点ではメリットがありますが、個々の状況に合わせた納得のいく目標設定を行うのなら、MBOの方が使いやすいケースが多いでしょう。

こちらもどっちが優れているという評価はなく、会社全体での目標設定が必要なのか、個人の目標設定が必要なのかで重要性が変わることになるのです。

OKRを導入するメリットとは

OKRとは、その特徴から多くのメリットを作る目標管理の方法です。

実際にどのようなメリットがあるのかを、以下から確認してみましょう。

  • 会社が掲げる目標に対する意識を統一できる
  • 従業員のエンゲージメントが向上する

 

会社が掲げる目標に対する意識を統一できる

OKRとは、会社が掲げる目標に対する意識を統一できるというメリットがあります。

個人の行動が会社の目標達成につながっていくという図式があるため、自然と意識の方向性をまとめることができるのでしょう。

OKRの目標は最終的に「会社の目標」というひとつのものに集約するので、より社員の力を集中させることができます。

社員数が多かったり、部署ごとの連携が取れていなかったりという状態では、目標のための効率的な行動が難しくなるのです。

それぞれが頑張ってはいるのだけれど、それがきちんと設定した目標に貢献していないという状況では、OKRによる改善も考えられるでしょう。

 

従業員のエンゲージメントが向上する

OKRとは、従業員のエンゲージメントを向上させる結果にも期待できる目標管理方法です。

個人の業務が最終的に会社の目標達成に貢献していくため、社員は社内においての自分の必要性をより実感しやすくなります。

それは「会社にもっと貢献したい」「頑張りが評価されることが面白い」といった意識につながっていき、エンゲージメントの向上を実現すると考えられるのです。

OKRの導入方法と運用方法

OKRの導入方法と運用方法には、基本的なものとして以下のような流れが考えられます。

実際にOKRを導入・運用することを意識して、各ポイントをチェックしてみましょう。

※もしこのトピックについてもっと詳しく知りたいと思われる方は「おすすめのOKRの本を3冊紹介!」という記事もご参考の上、専門書の購入もご検討ください。

  • それぞれのOKRを設定する
  • 設定したOKRを共有・公開する
  • フィードバックを行う
  • 結果を検証して評価する

 

それぞれのOKRを設定する

まずは企業、部署、個人のO(目標)KR(主要成果)を、それぞれ設定していきます。

基本的に企業全体のOKR→部署ごとのOKR→個人のOKRという流れで、各目標を考える必要があるでしょう。

設定後は実際の達成度などを参考にして、フィードバックを行います。

フィードバックによって判明した点は、目標の再設定や主要成果の修正などに使えます。

いきなり最適なOKRの設定は難しいと考えられるので、徐々に調整していく流れを意識するといいでしょう。

 

設定したOKRを共有・公開する

上記で設定したOKRは、社内インフラを通して全ての社員に共有・公開します。

誰でも好きなタイミングで確認できるようにしておくことで、OKRを意識して業務を行うきっかけが生まれます。

同時に、経営陣が社員に対してOKRに関するプレゼンテーションを行い、目標を声で伝えることもポイントです。

社員に対してOKRの重要性をより深く理解させることができるので、導入時には共有と公開を目的としたプレゼンテーションの時間を設けることも検討してみてください。

 

フィードバックを行う

OKRの設定後は、その結果を定期的に確認してフィードバックを行います。

目標が達成できているのか、想定外のトラブルが起きていないか。

そういったことをチームで確認しあい、お互いの状況を評価することもOKRの流れに含まれます。

最低でも月に1度くらいのペースで、フィードバックを行うことがおすすめされます。

1週間の始めに行うミーティングの「チェックイン」や、週の終わりに開かれるミーティングである「ウィンセッション」は、フィードバックを行うのに良い機会になります。

OKRの導入時にはこういった定期的に話し合う時間を作り、積極的にフィードバックが行えるようにしていきましょう。

 

結果を検証して評価する

OKRは最終的にその結果を検証し、評価を行います。

達成度を割り出し、会社内に公表して、なぜそういう結果になったのかを全体で考えましょう。

話し合いを通して今後もその目標を継続するか、それとも別の方向に舵を切るのかを検討します。

結果の検証と評価を材料にして、次のOKRの設定に活かしていくことがポイントになるでしょう。

各社のOKR導入例

では実際にOKRを導入している企業の事例を確認してみましょう。

冒頭でもご紹介したOKRをうまく使いこなしている代表的な企業「Google」のOKRについての導入方法や考え方をご紹介いたします。

 

「Google」のOKRについての考え方・導入方法

毎四半期ごとに全社ミーティングを開き、OKRの公開と評価を行っているGoogle。

具体的な導入では、定期的に上司と部下が1対1で話をする機会を設け、上司は部下のOKRを把握します。

コスト上の問題はありますが、1対1の対話を大切にする事が、結果として戦略や目標に対して全社員からの理解と納得を得られることに繋がります。

GoogleのOKRに根ざす考え方の特徴としては、OKRの目標をチームで統一するのではなく、個人の信念や価値観に根付いている点でしょう。

組織の一員として、優れたアイデア、価値のあるプロジェクト、必要とされる改善に異を唱えるのは難しいものです。しかし、最も重要な目標について全員で合意すると、それより重要度の低い案に対して異を唱えることが容易になります。政治的または感情的な理由で異を唱えるわけではなく、組織全体ですでに合意した目標に基づいて理性的に反応できるようになります。

引用元:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/set-goals-with-okrs/steps/introduction/

意見がぶつかった際、必要とされる改善に異を唱える事は大変難しいことです。

相反する意見の中で政治的・宗教的側面から異を唱えたと思われる場合もあるでしょう。

そんな局面を打破するためにGoogleではOKRを活用して、異を唱えることを容易にする仕組みを実現しているのです。

OKRは従業員全員が同じ目標を目指すために役立つ目標管理方法

OKRは従業員全員が同じ目標を目指すために役立つ目標管理方法です。

具体的な目標に向かって全体で進んでいけるOKRの導入は、従業員の結束を高めることにもつながります。

この機会にOKRとは何なのかをこちらで把握し、導入計画を立ててみてはいかがでしょうか。

企業ビジョンの例から学ぶ有用性と作り方のポイント

有名な企業の、あるいは急成長している会社の企業ビジョンを見て、「カッコイイな」と思ったことは誰にもありますね。

私たちは、なぜそれをカッコいいと感じるのでしょうか?

そもそも企業ビジョンとは何で、何の役に立つものなのでしょう。

この記事ではさまざまな企業ビジョンの例を取り上げながら、企業ビジョンの有用性とは何かを考えます。

企業ビジョンの作り方のポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

企業ビジョンとは

ビジョンは未来像とか将来展望という意味ですが、visionの基本的な意味は視力、つまり「見る力」です。

会社を見る力がないと、良い企業ビジョンは生まれません。

 

企業ビジョンと企業理念の違い

話が抽象的にならないように、具体的例を見ながらお話します。

サークルKサンクス

経営理念
わたしたちは、社会に信頼され、成長し続ける企業をめざします。

経営ビジョン
「高齢者(中高年層)にやさしいコンビニエンスストア」
「WAKU WAKU」
「お客様に選ばれるお店」

「社会に信頼されながら、成長を続ける」という経営理念(企業理念)は、シンプルで分かりやすいものですが、「そのために何をするか」までは示されていません。

それが示されるのが経営ビジョン(企業ビジョン)で、「中高年層」「WAKU WAKU」「お客様に選ばれる」などのkey wordが登場します。

このように、企業理念は「企業のあり方、存在理由、目的」を「自覚し、世間に示す」ものです。

企業ビジョンは、企業理念をどう具体化するかの行動指針であり、その行動によって得られる企業の未来の姿を描くものです。

 

会社名にビジョンが表明されている : 無印良品

無印良品は、会社名がすでにビジョンになっています。

無印良品

ビジョン
「良品」には、あらかじめ用意された正解はない。しかし、自ら問いかければ、無限の可能性が見えてくる。

企業理念
良品価値の探求 Quest Value : 「良品」の新たな価値と魅力を生活者の視点で探求し、提供していく。

成長の良循環 Positive Spiral : 「良品」の公正で透明な事業活動を通じ、グローバルな成長と発展に挑戦していく。

最良のパートナーシップ Best Partnership : 仲間を尊重し、取引先との信頼を深め、「良品」の豊かな世界を拡げていく。

「『良品』には、あらかじめ用意された正解はない」は、一見ビジョンらしからぬビジョンですが、ぶれない企業のテーマ、遂行課題が見事に表現されています。

サークルKサンクスとは反対に、無印良品では企業ビジョンを具体化するものとして、Quest Value、Positive Spiral、Best Partnershipという3つの企業理念が表明されています。

 

期間とテーマを打ち出した企業ビジョン : TORAYの例

合成繊維メーカーから大きく業容を拡大しつつあるTORAYは、企業ビジョンを2050年までの長期ビジョンとし、そのテーマをサステナビリティ(持続可能性)としています。

わたしたちは、革新技術・先端材料の提供により、世界的課題の解決に貢献します

企業理念
わたしたちは新しい価値の創造を通じて 社会に貢献します

2050年に向けたサステナビリティ・ビジョン
わたしたちは、革新技術・先端材料の提供により、世界的課題の解決に貢献します

TORAYが得意とする新素材の開発は、地球環境の視点からのチェックがますます厳しくなってきます。「サステナビリティ・ビジョン」はそれを意識した「持続的かつ健全な成長」を目指すものです。

 

目的、使命、価値、反省

会社によっては、ビジョンという言葉を使わずに、パーパス(目的)、ミッション(使命)、バリュー(価値)などの言葉を使っています。

これらは、お互いにどこがどう違うかというより、理念やビジョンのどこにフォーカスして表現するかということです。

上記のTORAYのビジョン「わたしたちは、革新技術・先端材料の提供により、世界的課題の解決に貢献します」は、パーパスでもあり、ミッションでもあります。

過去の不祥事の反省を踏まえた企業ビジョンもあります。

TOYO TIRE(旧 東洋ゴム工業)は2011年に次のような長期ビジョンを発表しました。

TOYO TIRE

「ビジョン’20」ー2020年にありたい姿
・顧客視点をベースに独自技術・マーケティング戦略を持つ存在感ある企業
・CSRをひとりひとりが実践する社会から信頼される企業
・柔軟な発想とチャレンジ精神に富んだ活気あふれる企業

東洋ゴム工業は2007年に、断熱パネルの耐火性能を偽装したことが発覚して、社長が引責辞任しています。

上記のビジョンの1つ「CSR(企業の社会的責任)をひとりひとりが実践する社会から信頼される企業」は、まさにこの不祥事を意識したものでしょう。

しかし、同社は2015年に「免震ゴム性能偽装問題」を起こして、5人の取締役全員が辞任することになりました。ビジョンを掲げても、実行されるとは限らないのです。

 

IT企業のビジョン

IT企業のビッグ・カンパニーは、次のようなビジョンを掲げています。

AMAZON : 日常生活で必要なものがすべて買えるお店に
Google : ワン・クリックで世界の情報へアクセス可能にする
Face Book : 人々にコミュニティ構築の力を提供し、世界のつながりを密にする
メルカリ: 誰もが売買できるグローバル市場で価値を創造する
ヤフージャパン : 世界で一番、便利な国へ

どれもシンプルで分かりやすいものですね。ビジョン(未来像)というより「すでに実現してしるじゃん」という感じもします。

では、創業からそれほど年月がたっていないベンチャーIТの企業スローガンはどんなものでしょうか。

テレビの視聴率評価基準で新機軸を生みだした株式会社 猿(2015年創業)は次のようなパーパス(目的・存在意義)とビジョンを掲げています。

株式会社 猿

パーパス : 人のこころに眠るわくわくを呼び覚ます

ビジョン : マーケティング×組織構築でクライアントのわくわくを生み出す

猿はもともとマーケティング支援をする会社でしたが、それだけでは売り上げに結びつかない例が多く、マーケティング支援に組織構築支援を掛け合わせたサービスの提供を始めたのです。

巨大IT企業のビジョンと比べると、より業務のテーマ(マーケティング×組織構築)が分かるものになっています。

またキーワードの「わくわく」は、クライアントに対してだけでなく、社内向きには「社員一人ひとりにとって『わくわく」できる会社でありたい」という理念も掲げています。

薬局をサポートする電子薬歴システム「Musubi」を開発した株式会社カケハシ(2016年創業)は、次のようなビジョンを掲げています。

株式会社カケハシ

ミッション : ⽇本の医療体験を、しなやかに

ビジョン : 明⽇の医療の基盤となる、エコシステムの実現。

Musubiは「薬剤師が患者と一緒にタッチ機能付き端末画面を見ながら服薬指導を行い、その内容が自動で薬歴のドラフトとして残る」というシステムで、導入する薬局が増えつつあります。

「しなやか」とか「エコ」という表現は、業務内容をうかがわせるには抽象的すぎる気もします(筆者の感想)が、業容拡大を視野に入れて大きく構えたというところでしょうか。

企業ビジョンの作り方

明文化された企業ビジョンがないときに、あるいは現在掲げている企業ビジョンが「ちょっと違うんだよな」というときに、どのように企業ビジョンを作ったらよいかについてお話します。

 

何のために企業ビジョンを作るのか

自社サイトを作るにあたって、about usのページに載せるカッコいい企業ビジョンが必要だ。

こんな了見で企業ビジョンを作る会社はないでしょうが、改めて考えてみると、企業ビジョンは何のために作るのでしょうか?

企業ビジョンを掲げる有用性には、社内向けと社外向けがあります。

社内向けの有用性は、「初心忘るべからず」の一言に尽きるでしょう。

また引き合いに出すのは気の毒ですが、TOYO TIREの「ビジョン’20」にある「CSRをひとりひとりが実践する社会から信頼される企業」というビジョンは、2015年の「免震ゴム性能偽装問題」で爆音とともに吹き飛んでしまいました。

企業にとってもっとも大切なことを、社員がときどき見直して肝に銘じるのが、企業ビジョンの有用性です。

社外向けには、まさにabout usを一言で言い表すのが企業ビジョンです。何をしようとしているのか、どこを目指しているのかを分かりやすく表現して、ステークホルダーの理解・共感と支援を得るために作ります。

 

ビジョンはどう作るのか

企業ビジョンとは、頭で考えて創作するものではありません。

血液がすべての細胞に栄養を届けているように、組織のすべての行動にベクトル(力と方向性)を与えているのが企業ビジョンです。

つまり、スタートアップした企業には、すでにビジョンは存在するし、存在しなければいけないものです。

そのビジョンをどう的確に表現するかは考えるに値するテーマですが、ビジョンそのものを作ろうというのは、たいへん筋の悪い考え方です。

「創作された企業ビジョン」は、社員の心に浸みないし、顧客の共感を得ることはできません。

 

企業ビジョンをいかに言語化するか

企業の理念やビジョンは、すでに企業の組織内に血液として脈々と流れているとして、それを的確に言語化することで、社員が初心を忘れずに行動でき、ステークホルダーの理解と共感を得ることができます。

さまざまな現象から本質を洞察して言語化するのが哲学ですが、企業ビジョンの定立とは企業を哲学することだと言ってもよいでしょう。

・わが社とは何か
・わが社は、そもそもどのように誕生したのか
・わが社にとってもっとも大切なことは何か
・わが社が目指しているのものは何なのか
・わが社は今どのような状況下にあるのか

このような、さまざまな角度、切り口から会社を哲学する(建設的に批判する)ことで、企業ビジョンが言語化されてきます。

では、このようにして企業ビジョンを言語化するのは誰でしょうか?

第一義的にはもちろん経営者の仕事ですが、ビジョンが自身の血肉になっているが言語化するのは得意ではない、という経営者もいるでしょう。

そういう場合は経営者参加の下でプロジェクトチームを作って「哲学する」のもありでしょう。そのプロジェクトを通じて、経営者のビジョンが社員にも血肉化する効果が期待できます。

まとめ

企業ビジョンはホームページの飾りではなく、企業の行く先を定める羅針盤であり、企業の足元を照らす灯りです。

社員の心に浸み、ステークホルダーの共感を得る企業ビジョンを作るには、借り物の言葉に頼らないで会社の真実を見る力が必要です。

CEOが持つべき名刺とは?必要性や目的について考える

CEOという役職で働く人も、名刺を持つことは考えられます。

名刺を使うことは他社とつながるきっかけを作ったり、CEOを印象付けたりといった結果を導くことが考えられるのです。

CEOという会社の顔を広めるために、名刺というアイテムは重要な存在になり得るでしょう。

一方で、CEOの名刺についての理解が深まっていないと、その効果に疑問を感じることがあるかもしれません。

せっかく名刺を作ったとしても、CEOの業務にメリットを与えられない可能性もあるのです。

今回はCEOの名刺に関係する情報をまとめ、どのような名刺を持つべきなのかを考えていきます。

CEOの名刺を作るときには、下記内容を参考にしてみてください。

そもそもCEOに名刺は必要か?

そもそもの問題として、「CEOに名刺は必要なのか」と疑問になる人も多いでしょう。

まずはCEOが名刺を持つ必要性について、下記のポイントを軸に考えていきます。

  • デジタル化が進んだ今だからこそ名刺を考える
  • 自分の肩書きを相手にわかりやすく伝えるために

 

デジタル化が進んだ今だからこそ名刺を考える

結論として、CEOという役職にとって名刺は重要なものだと言えます。

きちんとした名刺を渡すことは、相手に認知してもらうというビジネスの基本的な行動につながります。

挨拶などの簡単なコミュニケーションでも認知は実現しますが、明確な「形式」となる名刺を使うことで、より印象を残しやすくなるでしょう。

「以前に名刺をもらった人だ」という認識を相手に持たせることが、より記憶の定着につながることもあるのです。

近年はビジネスにおける多くの作業がデジタル化しているため、物理媒体の価値は後退している部分があります。

しかし、逆に言えばいまだに必要とされる物理媒体に関しては、よりそのメリットが大きくなっていると考えられるでしょう。

名刺もそのひとつで、手元に残るというその性質がデジタル化の進んだ現代ではアドバンテージとなっています。

名刺は電子データとして保存されるのではなく、「名刺」というジャンルで保存されることになるため、意識されやすい&後から見返しやすいという利点があるのです。

そのため名刺を配るという行為は、CEOのような役職でも重要なものとなるでしょう。

 

自分の肩書きを相手にわかりやすく伝えるために

名刺とは自分の名前だけでなく、役職や肩書きをわかりやすく伝えることができるアイテムです。

「〇〇という役職です」と口で説明するのに加えて、名刺からの文字で役職を見せることができれば、より自分という存在をビジネス上の存在として紐づけることができるでしょう。

特にCEOやCOOなど、口頭で発音したときに意味が通りづらい役職は、名刺で文章化することも重要になります。

その役職を知らなかったという人にも、名刺でなら伝えやすいということも考えられるでしょう。

よく「顔と名前が一致しない」ために悩む人がいますが、「名前と役職が一致しない」という悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。

名刺はそういった点も明瞭にするきっかけになります。

はっきりと名刺に名前と肩書きを記載することで、名前、顔、役職といった情報をひとりの個人にまとめ上げることができるのです。

情報過多な現代では、この情報をひとつにするというメリットは大きく、ビジネスにおいて有利に働く可能性が考えられるでしょう。

CEOにふさわしい名刺とは?

名刺の必要性を確認したところで、続いて「CEOにふさわしい名刺」という方向で考えを進めます。

企業の最高経営責任者であるCEOが持つ名刺とは、どのような形式・内容で考えるべきなのかをチェックしましょう。

  • 唯一無二の名刺をシンプルに仕上げる
  • 紙質にもこだわることも考えられる

 

唯一無二の名刺をシンプルに仕上げる

CEOの名刺に関しては、基本的にシンプルな内容で十分通用すると考えられます。

こだわりのデザインなどを考案するにしても、あくまでシンプルに整えるといいでしょう。

企業のロゴなどがある場合には、それを大きく載せて名刺の印象を強くするのもひとつの工夫になります。

CEOの名刺は、企業にとっての顔にもなるものです。

そのため見た目と情報量のバランスを考えて、相手が内容を確認しやすいものに仕上げるといいでしょう。

名刺はきっかけに過ぎず、最終的には自分自身や会社そのものを見てもらう必要があります。

名刺の目的をしっかりと意識することで、どのような名刺が必要になるか想定することもできるでしょう。

 

紙質にもこだわることも考えられる

CEOの名刺は、その紙質にこだわることも考えられます。

手に触れたときに他の名刺と違うという感覚を与えられれば、それが印象として残ることにも期待できるでしょう。

CEOの名刺は他の従業員と差別化することも考えられますが、ただ派手にしたりといった方法では、味気ないと感じる人もいるかもしれません。

その点紙質を変えるというさりげない方法は、小さい変化ながら相手の感覚にアピールする手法になります。

CEOとしてちょっとこだわった名刺を作りたいときには、紙質からアプローチ方法を変えてみることもポイントです。

CEOの名刺の記載方法について

名刺に記載する役職名は、いくつか考えられるパターンがあります。

実際にCEOの役職をどのようにして書くのかを含めて、以下を参考に考えてみてください。

  • 名刺に記載する役職は限定する
  • CEO以外の表記
  • その他必要な情報を記載

 

名刺に記載する役職は限定する

複数の肩書きを持っている場合には、名刺に記載する役職に関しては限定することが求められます。

たとえばCEOやCOO、その他いくつかの役職を兼任している人が、そのすべての肩書きを記載しようとすれば、名刺の中身が窮屈になりやすいです。

肩書きの情報量が多くなることは、相手に瞬時に自分の役職を伝えることを妨げることにもなりかねません。

名刺のメリットが活かせなくなる可能性があるため、余剰な情報はなるべく削ることが求められるでしょう。

CEOとその他の役職を兼任している場合でも、名刺に記載する内容は自身のメインのものに限定するのがポイントです。

 

CEO以外の表記

業種や仕事内容によっては、「CEO」という肩書きが似合わない、しっくりこないというケースも考えられます。

その場合にはCEOの役職を日本語に変換して、別の表記を行うことも検討されるでしょう。

名刺に役職を日本語で表記する場合、以下のようなものが考えられます。

・代表取締役
・社長
・代表取締役社長
・代表取締役兼CEO

CEOは最高経営責任者という立場ですが、企業ごとにその役割やポジションは変わることがあります。

そのため、CEOという言葉を使わない場合には、実態に合わせた名称を採用する必要があるでしょう。

もちろん、実際にその立場でないのに、見栄えだけで肩書きを変更することは避けるべきです。

業務内容を考慮して、名刺に記載する肩書きを決定していきましょう。

 

その他必要な情報を記載

CEOの名刺には、役職以外にも以下のような情報を記載することが考えられます。

・氏名
・会社名
・会社の住所
・電話番号
・携帯番号
・メールアドレス
・会社のホームページのURL(QRコードなども)
・会社のロゴ
・企業理念

基本的な情報となるので、名刺のデザインと相談して取り入れるものを選別していくといいでしょう。

その他、名刺の裏面などを活用して事業の内容や実績などを記載することも考えられます。

名刺に情報を記載する際には、必ず内容が最新のものになっていることを確認しましょう。

古い情報が記載されたままになっていると、名刺としての機能が果たせなくなります。

電話や住所が間違っているようなことになれば、CEOとしての信頼を損なうことにもなりかねないでしょう。

関連する情報が更新された際には、名刺の内容も変えていくことを習慣づけるのも重要です。

CEOの名刺を作る際の考え方

CEOの名刺を作る際には、指針となる考え方を把握しておくこともポイントです。

最後に以下の要素を確認して、CEOにとっての最適な名刺を作れるように考えていきましょう。

  • 名刺は相手に伝わることを第一に考える
  • 企業の雰囲気に合ったデザインが重要

 

名刺は相手に伝わることを第一に考える

名刺の目的は、相手に情報を伝えることにあります。

その点を改めて理解して、CEOの名刺作成を考えることが必要です。

名刺はCEOであることをアピールする手段であり、会社に仕事を作るきっかけになるプロセスでもあります。

しかし、根本的な目的を考えるなら、情報を正確に伝えるためのツールだと考えられるのではないでしょうか。

名刺をなぜ作るのかという目的について考えるときには、この情報伝達という面を意識するのがポイントになります。

 

企業の雰囲気に合ったデザインが重要

名刺においてはデザイン性が重視されることも多く、ときには気に入ったデザイナーに依頼して独自性の高いものを作成することも考えられます。

その際にはCEOの趣味を反映するのではなく、企業の持つ雰囲気や事業内容に合わせてデザインを考案するのがポイントになるでしょう。

理想としては名刺のデザインを見るだけで、なんの仕事に関係しているのかがわかるものです。

ロゴや企業名と組み合わせることで、具体的な企業イメージが想像しやすくなる名刺を作るように心がけましょう。

デザインを考えると、どうしても記載する情報量が犠牲になることがあります。

もっと多くの情報を名刺に載せたいといった場合には、デザイン重視の名刺とは別に作成することも考えられるでしょう。

特に自社に関する説明を多めにしたい異業種との交流用に、専用の名刺を作っておくことはあり得ます。

複数の名刺スタイルを使い分けることも、CEOのひとつのテクニックになるでしょう。

まとめ:CEOの名刺が持つ役割を確認しよう

CEOの名刺には、いくつか考えておきたい要素があります。

どういった名刺を作るべきなのかを考えることで、CEOとしてふさわしいものを提案するきっかけを作れるでしょう。

名刺は事業の導入部として、さまざまなシーンで機能します。

この機会にCEOの名刺における、その重要な役割について考えてみてはいかがでしょうか

CTOとは何の略称?意味合いから役割・仕事内容について確認しよう!

IT関連の企業で使われることの多い「CTO」という役職をご存知でしょうか?

CEOほど有名ではないものの、昨今のIT企業では役職として名乗られる方も増えてきています。

IT企業に従事するものとして、日本国内でも一般的になってきているCTOの意味や役割をしっかりと認識し、必要であれば企業としても導入することを検討すべきでしょう。

そこで本記事では、CTOの意味合いから基本的な役割・仕事内容についてご紹介していきたいと思います。

CTOと呼ばれるポジションが企業に存在しないとしても、CTOのスキルは企業にとって必須となりますので、採用活動を行う際の人材選定の参考知識としてご確認ください。

CTOとは

CTOとは日本語で表現すると「最高技術責任者」に当たります。

プロジェクトの中でも開発に関する責任者となることが多く、開発部長や技術部長といった呼び方を実施している企業も存在します。

  • CTOって何の略称?
  • CTOの意味合いは?

 

CTOって何の略称?

CTOは「Chief Technology Officer」の略称で、最高技術責任者を意味します。

また「Chief Technical Officer」の略称と定義されることもあるようですが、意味合い自体は変わらないため、どちらでも通用するものと考えて問題ないでしょう。

 

CTOの意味合いは?

CTOの意味合いとしては、上述した通り「最高技術責任者」となります。

元々アメリカの企業で使われていた役職で、日本にも派生する形で使用されるようになりました。

会社法に役職として設けないといけない規定はなく、企業毎にCTOの役割や定義は異なります。

CTOの役割とは

CTOの定義や役割が企業により異なると言っても、ある程度のカテゴリとしては区切ることが可能です。

主に下記の3つの役割を担うことが多いため、確認しておきましょう。

  • 企業内での技術戦略の意思決定
  • 技術部分の責任者
  • 技術者採用の意思決定

 

企業内での技術戦略の意思決定

CTOの役割として、プロジェクトが始まる際や改善業務などのあらゆる場面で、使用する技術の選定及び意思決定を行うことになります。

企業としての要望を満たすことはもちろん、予算や長期的な視点での技術戦略を考慮した上で、最適な判断を下すスキルが必要となってきます。

 

技術部分の責任者

CTOは、技術戦略の意思決定を行うだけでなく、選定した技術を活用し責任を持ってプロジェクトを遂行する役割を担います。

自分自身の技術力が高いことはもちろん、チーム全体の状態を把握した上で、各メンバーの役割や課題をサポート出来ることが望まれます。

 

技術者採用の意思決定

CTOの役割として、新しく技術者を採用する際の意思決定を行うことも少なくありません。

面談前の募集の段階でどういった技術者が必要なのかを人事部に明確に伝えることや、面談時に同席して技術者を選定する業務に従事することもあるでしょう。

また採用後の技術者の配置についても、意見を出したり、実際に育成に関わることも必要となるポジションです。

CTOの仕事内容とは

続いてCTOの仕事内容についても確認していきましょう。

CTOの役割と若干内容が被る部分ではありますが、より具体的な仕事内容についてご紹介していきたいと思います。

  • 企業戦略に合わせた技術選定
  • プロジェクトで利用する技術の選定
  • プロジェクトマネージャー業務

 

企業戦略に合わせた技術選定

基本的にシステム開発の仕事は、企業戦略に合わせて要望が起こされます。

企業戦略を主に担当するのは経営陣が中心となりますが、経営陣の中に技術に精通した人物を抱えているケースはそれほど多くありません。

経営陣が決定した企業戦略に合わせて、技術選定を行い、プロジェクトとして具体化していくことがCTOの最初の仕事となるでしょう。

 

プロジェクトで利用する技術の選定

プロジェクトで利用する技術は、プログラミング言語はもちろん、使用するフレームワークやインフラ、プログラマーの使用する開発環境など多岐に渡ります。

また実際にシステムを稼働させるためのサーバー契約など、様々な知識が必要となる仕事です。

CTOの仕事として、これら全てのプロジェクトで利用する技術の選定作業が必要となります。

全ての分野に精通している必要はありませんが、最終的な意思決定者となることも多いため、ある程度プロジェクトに関わる全ての技術に知見があることが望まれます。

 

プロジェクトマネージャー業務

実際にプロジェクトが始動した後には、プロジェクトマネージャーとしての業務を担うケースも少なくありません。

プロジェクトマネージャー業務としては、チーム内でのスケジュール管理・技術サポートはもちろん、お客様との折衝業務や人員の確保・補充なども業務として含まれます。

企業の規模やプロジェクトの規模にもよりますが、技術とは少し離れたプロジェクト管理の役目も任されることが多くなってくる役職でもあります。

CTOに求められる能力とは

続いてCTOとしてのポジションに従事する方に求められる能力についても確認していきたいと思います。

最高技術責任者ということで、技術だけを追い求めていれば良いわけではありません。

CTOのポジションにはプロジェクトをまとめる管理的な能力も重要なポイントです。

  • 考え方の柔軟性
  • 経営者目線のマクロ視点
  • 技術を運用・活用するための経験と思考

 

考え方の柔軟性

CTOのポジションでは、物事を柔軟に考える柔軟性が必要になってきます。

ご自身の知っている知識だけに凝り固まっていると、企業としての戦略を効率的に実現することが難しい場面も現れると思います。

如何に自分の固定観念だけでなく、新しい技術を含めて、企業として目的を達成するためにはどういった技術が必要なのかを判断出来る柔軟性がCTOには必要です。

 

経営者目線のマクロ視点

CTOの業務となると、単に与えられた仕事に対して自分のスキルを発揮するだけでなく、技術を使って企業に対してどういった利益を生み出せるのかを考える必要があります。

また、作成したシステムを企業としての利益に結びつけるためには、どのような使い方をすれば良いのかなど、経営者目線でのマクロ視点を持ったエンジニアこそがCTOにふさわしいと言えるでしょう。

 

技術を運用・活用するための経験と思考

CTO業務には柔軟性や経営者目線での考え方も必要とご紹介してきましたが、それらは基本が身についていることが前提の話です。

CTOというポジションにつく以上、技術をきちんと運用・活用出来るだけの経験と技術量、思考力も保持していることが大前提となります。

つまり、いきなりCTOというポジションを目指すのではなく、プログラマーやエンジニアといったポジションで経験を積んだ上で、ステップアップとしてCTOのポジションにつく方法が一般的となるでしょう。

CTOになるためのキャリアパスとは

では最終的にCTOというポジションに辿り着くためには、どういった経験が必要となるのかについてもご紹介していきたいと思います。

CTOのポジションを新規採用する際には、求職者の経歴として後述する経験を持っていることをしっかりと確認しておきましょう。

また企業内部としては、スキルの高いCTOを育てるためにも、エンジニアが経験を積める組織作りとサポート体制を意識したいところです。

  • 開発工程全般を通しての技術強化
  • 小規模チームでのリーダー業務
  • マネジメントも含めたプロジェクトリーダーを経験

 

開発工程全般を通しての技術強化

CTOは最高技術責任者という立場から、プログラミングに特化していたり、設計しか出来ないようでは不十分です。

要件定義から設計・開発・テスト・運用の工程を一通り経験することで、開発工程全体の役割を理解し、プロジェクト全体を鳥瞰出来るスキルが身につきます。

それぞれの工程で技術強化することで、CTOとなった際にもプロジェクト全体を管理・サポートすることが出来るでしょう。

 

小規模チームでのリーダー業務

プロジェクトメンバーの一員として開発工程の全般を経験した後のキャリアとして、小規模チームでのリーダー業務を経験することも、重要なキャリアパスとなります。

チームメンバーとして働くことと、リーダーとしてチームを牽引するのとでは必要なスキルも変わってきます。

リーダーとして働く場合、技術力だけでなく、チームメンバーの進捗を管理し、メンバーが抱える問題をサポートすることも業務として加わります。

CTOはいうならば、企業が実施する開発プロジェクト全体のリーダーとなるわけですから、まずは小規模からでもチームリーダーとしての業務を経験しておくことは大切です。

 

マネジメントを含めたプロジェクトリーダーを経験

CTOに最も近い業務として、マネジメントを含めた1つのプロジェクトリーダーを経験しておくこともキャリアパスとして必要でしょう。

上述したように、CTOの業務では1つのプロジェクトだけでなく、企業が実施するシステム開発全体の責任者という立場となるため、プロジェクトを牽引した実績は必須と言えます。

これらのポジションでの経験があれば、CTOという役職に就いたことがなくても、知識やスキルは十分に持ち合わせていると考えて問題ないでしょう。

まとめ:CTOとは一言で表すと最高技術責任者

本記事では、CTOという役職の意味合いから、役割や仕事内容、必要なキャリアパスについてご紹介してきました。

CTOと呼ばれるポジションは、業務内容がはっきりと決まっているわけではなく、企業毎に担当する業務範囲は様々です。

しかし、最高技術責任者と呼ばれることからも分かるように、豊富な知識や経験が必要なことはもちろん、経営者視点での考え方も必要となります。

企業として、CTOを採用・育成する際には、技術力だけでなく、企業目線での経営方針を理解出来る人材を確保出来るように意識しておきましょう。

CEOの役割についての考え方とは?改めてその役割の重要性を確認

企業の最高経営責任者と呼ばれるCEOは、その役名通り事業においての重要なポジションとなることが多いです。

CEOの立ち回り次第で、事業の結果が大きく変わるようなことも考えられるでしょう。

一方で、CEOが着手すべき自身の役割について理解していないと、正しく会社を導くことができないこともあり得ます。

間違った役割を「CEOの仕事だ」と思い込んでしまえば、それは企業にとってマイナスの効果を産む可能性につながるでしょう。

そういったことを避けるために、こちらではCEOの役割について考えていきます。

どのような役割が考えられるのかを、一度確認してみてください。

CEOの役割にはどのようなものが考えられるか

まずは一般的な観点から、CEOにどのような役割が与えられるべきなのかを考えます。

CEOが持つべき役割について、以下から確認しましょう。

  • 会社の経営方針を決定する
  • 経営方針とは何か
  • 問題意識を持って見直しを図ることも役割になる

 

会社の経営方針を決定する

一般的にCEOの基本的な役割は、会社の経営方針を決定することとされます。

これから会社がどの方向を見るべきなのか、どういったことに力を入れるべきなのか。

そんなことを会社の先頭に立って考えるのが、CEOの役割になるでしょう。

もちろん、独善的な考えで方針を決定することはNGとなるため、他の従業員や世間の反応、業界ごとのトレンドなどと相談していくことが必要となります。

CEOはそういった事業を取り巻くさまざまなものを巻き込んで、「経営方針」というひとつの結果にまとめていくことが役割だと考えられるでしょう。

また、経営方針を決定するということは、そこに発生する責任を請け負うということでもあります。

つまりCEOの役割の中には、事業の成否に対する責任を負うことも含まれるのです。

部門や仕事ごとの責任者が負うものとは違って、CEOの責任は事業全体を総括するものだと考えられます。

そのため最終的な事業結果に対してリアクションを取ることが、CEOの役割になることもあるでしょう。

 

経営方針とは何か

CEOの役割に関わってくる経営方針とは、「経営理念の実現に必要な方針や方向性」といった形で示されます。

経営理念として設定したものをどうやって実現するか、何が不要で何が必要なのか。

そういったことを考えるのが、CEOの役割になるでしょう。

経営方針の意味を知るとわかりますが、これは経営理念がある企業でこそ意味のある役割となります。

つまりきちんとした経営理念が備わっていない会社では、CEOが必要ないというケースも考えられるのです。

また、経営理念が現在では実現不可能なもの、実現することで得られる利益が少ないものである場合も、CEOとしての役割をまっとうすることが難しくなります。

CEOの役割を考えるときには、経営方針を決定するための経営理念について確認する必要があるでしょう。

 

問題意識を持って見直しを図ることも役割になる

問題意識を持って事業の見直しを図ることも、CEOの役割になると考えられます。

基本的に事業とは常に、現在の状況を考慮して進められるものです。

そのためいつまでも過去の方針のままでは、やがてそれは時流に見合っていないズレた内容になる可能性もあるのです。

だからこそ、CEOは常に問題意識を持って、事業の見直しという業務と向き合うことが必要になります。

ときには事業の根本的な部分を見直して、会社の新陳代謝を促すことも求められるでしょう。

そういったことができるのは、組織のトップとして位置付けられるCEOです。

CEOが問題意識を持つことは、会社を今に合った状態に紐付けることにつながるでしょう。

当然この役割も、CEOが独断で行ってはいけません。

むしろ社員全体で問題意識を持てるように、意識改革を進める方向が望ましいでしょう。

CEOの役割を考える意味とは

CEOという役職について考えるとき、役割を決めることは重要なポイントになります。

しかし、そもそもなぜCEOの役割を決めることが重要と考えられるのでしょうか。

CEOの役割を考えることの意味について、以下で確認していきます。

  • その他の役職を活かすことにつながる
  • 長期的な事業展開を考えるために
  • CEOの役割を考え続けることも重要

 

その他の役職を活かすことにつながる

CEOの役割を考えて決定していくことは、その他の役職を活かすことにつながります。

会社に所属するCFOやCTO、CSOといった人たちに明確な仕事を与えることになると考えられるのです。

役割を決めるということは、「やらないことを決めるということ」でもあります。

つまり、CEOの役割を明確にすることで、それ以外の業務を他の役職でサポートするという形ができるのです。

それは具体的な組織編成のきっかけにもなり、CEOという役職を活かすことにもなるでしょう。

その他の役職を考慮した上での役割の明確化であることを、把握しておくのがポイントです。

 

長期的な事業展開を考えるために

CEOの役割を決めることは、長期的な事業展開を考えることにもつながります。

CEOの役割である経営方針の決定は、将来を見据えた長期的な事業展開には不可欠です。

「〇〇という目的のために業務を始める」「将来的には業界で〇〇のようなポジションになる」

そういった未来のビジョンを考えるには、CEOによる意思決定が重要な役割を果たすでしょう。

 

CEOの役割を考え続けることも重要

CEOの役割においては、その内容今後も考え続けることも重要になります。

CEOの役割には先に説明したようなものが考えられますが、それは常に同じものであるわけではありません。

企業の情勢などによって、変化を促されることも考えられるのです。

そのためCEOは、自らの役目を振り返って、その内容がふさわしいかを検討し続けることが重要でしょう。

CEOの役割とは、はっきりと明言できる部分があるばかりではありません。

だからこそ役割の内容は考え続けて、変化を受け入れていくことが大切になります。

社長の役割=CEOの役割?

CEOは、ときに日本企業における社長と同一視されることがあります。

共に会社を先陣きって引っ張っていくという形は同じかもしれませんが、実際にその役割は同一のものなのでしょうか。

以下ではCEOの役割と、社長の役割について確認します。

  • CEOと社長について
  • 基本的に役割は同じものが求められる
  • CEOも社長も必要ではない?

 

CEOと社長について

日本企業におけるCEOと社長は、名称以外に大きな違いはないとされることが多いです。

どちらも企業の代表として働くことになるため、基本的な概要は同じものになるでしょう。

企業によっては代表者の好みで社長とCEOのどちらを名乗るか決めていることもあるので、基本的には言葉の違いに悩む必要はありません。

どちらも企業における重要な役割を担い、会社を成長させるためのさまざまな行動が求められていくでしょう。

 

基本的に役割は同じものが求められる

社長もCEOも、基本的には同じ役割が求められることになります。

国内においての社長とは、企業の代表取締役を担うことが多いです。

そういった場合には、会社の経営方針を決め、会社の事業を総括して責任を取るという基本的な役割は、社長もCEOも同じものであると考えられるでしょう。

社長だから、CEOだから、という考えではなく、企業の代表者という同様の立場から、役割を考えていくことが重要です。

 

CEOも社長も必要ではない?

CEOと社長は、どちらも必須の役職ではないという点では共通しています。

日本の会社法ではCEOも社長も設置する義務のない役職になるので、極端な話をすれば会社にいなくても問題ないのです。

しかし、どちらも企業を代表する存在という役回りがあり、CEO及び社長が会社の顔として世間に認知されることも珍しくありません。

そのためCEOや社長の存在を明確にすることが、企業戦略の一部として捉えられることもあるのです。

そういった面があることからも、社長やCEOは多くの企業とって有益な役目を担えるでしょう。

CEOは他の役職の役割も兼任できる?

CEOは、企業の状況によっては他の役割を兼任することも考えられます。

人手不足やコストの問題で、他の役員を設置できない場合には、CEOが自らその役割を広げていくことも考えられるでしょう。

以下では、CEOが兼任を考えられる役割の範囲を確認します。

  • COOの役割を担うこともある
  • CEOの兼任に問題はないのか

 

COOの役割を担うこともある

CEOの役割は、COOの業務範囲まで巻き込む可能性も考えられます。

COOとは、最高執行責任者であり、基本的にはCEOの決定した内容を実行することが役割となるのです。

ポジションとしてはCEOに次ぐ組織のNo.2であることから、重要な役回りを任されることになるでしょう。

CEOとCOOの仕事は「決定」と「実行」という形で明確に分かれているため、基本的にお互いの業務が干渉することはありません。

一方で、決定と実行が非常に近いプロセスにあることから、この2つの役割を兼任することも十分に考えられるのです。

CEOの役割を考えるとき、適任な人材がいないのであれば、そのままCOOの業務も兼任することが検討されるでしょう。

 

CEOの兼任に問題はないのか

CEOがCOOなどの役割を兼任するケースは、決して珍しくありません。

そのため、業務上に大きなデメリットがなければ、問題ないと判断されることになるでしょう。

一方で、兼任によってCEOの業務効率などの低下が起これば、改善が考えられるようになります。

実際にCEOと別の業務を兼任したことで、どのような結果になったのかを参考に、今後の対応を検討するのがポイントです。

まとめ:CEOの役割を知ることで組織を確立する

CEOの役割は、企業にとって重要なものとなります。

その役割が無事に実行されることが、企業の未来を作り、将来的な利益へとつながっていくのです。

CEOという存在がお飾りにならないように、その役割を明確にし、改めてその仕事における重要性について考えてみましょう。

エンジニアを引きつける採用サイトの作り方【6つのポイントを紹介】

エンジニアの有効求人倍率が7倍を超える状況は、2020年代も続くことが確実です。

1人のエンジニアを7つの会社が取り合いをする状況で、「募集しても応募者がない」「内定を出しても辞退される」という事態を打開するには、採用市場で自社をライトアップするしかありません。

しかし、求人サイトのテンプレートで自社を際立たせるアピールをするのは限界があります。

工夫次第で他社から差別化したアピールが可能なのが、オリジナルな採用サイトです。

この記事では、採用サイトのメリットと制作のポイントを解説しています。ぜひ参考にしてください。

自社でエンジニア採用サイトがあるメリット

Doda、エン転職などの求人ポータルサイトに比べて、自社の採用サイトを作ることには次のようなメリットがあります。

  • 求職者は必ず採用サイトを見る
  • 採用コンセプトに応じて自由に制作できる
  • 必要に応じていつでも編集、更新できる
  • 内容次第でGoogle上位に掲載されることも可能
  • IТ関連企業にとってサイト制作は得意分野

 

求職者は必ず採用サイトを見る

求人サイトで案件を見て、すぐにエントリーするエンジニアはほとんどいません。

求職者の88%が「企業サイト」を訪ねて、71%が「採用サイト」を訪ねて、エントリーするかどうかを検討します。(2017年「人事のミカタ」調べ)

その理由は、「HP作成センスから会社経営の意気込みや社風を見る」「会社の方向性が自分とマッチするかどうか確認する」などさまざまですが、要するに求人サイトだけでは情報の絶対量が不足しているのです。

 

採用コンセプトに応じて自由に制作できる

自社オリジナルの採用サイトは、採用状況の現状に対応したコンセプトで自由に制作することができます。

給与、研修制度、福利厚生、勤務システム、キャリアパス、企業理念、社風などのさまざまな条件の内、応募者にアピールしたい点をライトアップして、ていねいに作り込むことができるのです。

 

必要に応じていつでも編集、更新できる

どんな人材が欲しいかはその時によって変わります。応募者に伝えたい自社の内容や体制も変化します。

オウンドメディアの採用サイトなら、必要に応じて編集が可能です。

サイトを訪れる人は、更新の新しさ、ページの鮮度にはたいへん敏感なので、いつでも更新できる自社採用サイトはメリットがあります。

 

内容次第でGoogle上位に掲載されることも可能

Googleで「エンジニア 採用サイト」を検索すると、1ページ目に9本の記事と7本の広告が載っています。

9本の記事の中の7本が、エンジニアを募集している企業の採用サイトです。

求人サイトに募集広告を載せると2週間の掲載で数十万円の費用がかかりますが、Googleの検索エンジンが選んだ記事は、無料で、無期限で(更新の鮮度や内容が良ければ)掲載されます。

 

IТ関連企業にとってサイト制作は得意分野

一般の企業に比べると、エンジニアを募集している会社はwebには強いはずです。

外注しなくても、あるいは撮影やコピーライティングなどの部分的な外注で、機能的で戦略的な採用サイトを制作できます。

IТ企業ならではのユニークな採用サイトを作れるメリットを生かさない手はありません。

エンジニア採用サイト制作のポイント

実際に採用サイトを制作するときは、次のようなポイントに留意しましょう。

  • 自社の採用課題を意識したサイト作り
  • サイトのコンセプト作りにエンジニアにも参加してもらう
  • どんな会社かイメージできるサイトにするのが最重要
  • ペルソナを設定して、マッチする人材にフィットするアピールを
  • キャリアパス、将来の可能性を示す
  • エンジニアの転職理由を意識したサイト作り

 

ポイント1. 自社の採用課題を意識したサイト作り

総花的に何でも盛り込まないで、採用のどんな点に苦労しているのかを反映したサイト作りが必要です。

応募がないのか、あっても求めるスキルに合わないのか、内定の辞退が多いのか。あるいは採用しても早期に退社してしまうのか。こういう採用課題を解決することに役立つコンテンツ作りを計画しましょう。
デザインの優れた、見かけの良いサイトを作っても、採用課題に焦点が合っていないと、「立派なサイトを作ったけど、応募がない」ということになります。

コンセプトが明確でない採用サイトは、コンテンツの取捨選択ができず、あれもこれも一応入れておくということになりがちです。

 

ポイント2.サイトのコンセプト作りにエンジニアにも参加してもらう

採用担当の人事部だけでは、実情に応じた採用サイトは作れません。エンジニアが足りなくて残業が増えているのはエンジニアたちなのですから、彼らの助けを借りない手はありません。

仕事の内容がよく分からないままでコンテンツを書くと、どうしても表現があいまいになったり、ピントがずれたります。それでは候補者に「ジャストフィット」の感触を与えることができません。

人事とエンジニアが何度かブレストを重ねて、アイディア出しをし、方向性を決めることが肝要です。

 

ポイント3. どんな会社かイメージできるサイトにするのが最重要

求職者が採用サイトを訪れるのは、箇条書きの募集要項では会社のイメージがつかめないからです。

転職する人は「スキルはマッチしていそうだが、どんな社風の会社で、オフィスの雰囲気はどうなのだろう」という不安や懸念を抱いています。

重要なのは、単に社長の声を載せることでも、多くの社員の声を乗せることでもありません。それをどう載せるかの工夫次第でリアルなイメージがわくものになるし、型通りの表面的なものにもなります。

オフィス風景の写真も、例えば午前10時、昼休み、午後3時、午後6時の4カットで紹介するなどの工夫でリアルなイメージが伝えられるかもしれません。午後9時というカットも必要かも。

サイト全体の生命感を左右するのが、会社のリアルを伝えようとする一つひとつの工夫です。

 

ポイント4. ペルソナを設定して、マッチする人材にフィットするアピールを

スキル要件を具体的にして、マッチングに齟齬が生じないようにするのはもちろん重要ですが、会社によって現場のカラーが違い、その点のマッチングも生身の人間であるエンジニアは心配しています。

お互いにとってのミスマッチを防ぐために、マーケティングでいうところの「ペルソナの設定」は必須です。

常に設定したペルソナを意識したコンテンツ作りをすることで、来てほしい人材に「この会社は私に合っている」という印象を与えることができます。

 

ポイント5. キャリアパス、将来の可能性を示す

プロジェクトの川下の開発者を求めている場合でも、そのエンジニアがいつまでも開発者として働きたいのかどうかは分かりません。

入社3年後、5年後の自分がイメージできるような、努力の方向性が分るようなキャリアパスを示すことが重要です。

そのために有効に使えるのが、入社3年後、5年後の先輩社員の実際のキャリアパスです。頑張ればこんな可能性があるという道筋だけでなく、現実にそれを達成したケースを見ることができれば印象に残ります。

 

ポイント6. エンジニアの転職理由を意識したサイト作り

転職者の心に響く採用サイトを作るには、エンジニアの転職理由を意識しておくことも大切です。

リクナビNEXTの「エンジニアライフ応援サイト Tech総研」は、「上司に話さなかった転職理由と転職してわかった事実」という記事で、さまざまなエンジニアの転職理由を載せています。例えば次のような声があります。

「評価や給料がよくないと上司に相談したら、「君は、運が悪いプロジェクトに配属されているから」と 言われた」

「『このままこの会社にいて、得られるものは何だろう』と考えた とき、ほとんど何も思いつかなかった」

「周囲にコミュニケーション能力に乏しいエンジニアが多く、それでいて変にプライドが高いので扱いにくく、転職を考えた」

こういう声を知っておいて、「当社ではそんな心配は要りません」をアピールできれば、求職者は心を引かれるはずです。

自社サイトのコンセプトに合わせて他社サイトの工夫を真似する

他社の採用サイトを参考にするのは良いのですが、無方針に「いいとこ取り」をしたのでは、統一感のない見かけだけのサイトになります。

他社サイトを参考にするには、つねに自社サイトのコンセプトを意識しておくことが大切です。

コンセプトはあるがそれをうまく表現するコンテンツが思いつかない、ということはよくあります。

そんなときに、同じコンセプトで工夫を凝らしている他社サイトが見つかったら、大いに真似するべきです。

社長と相談し、制度改革をしながらエンジニア採用サイトを作る

採用サイトにウソを書くわけにはいかないし、内容のない美辞麗句を書いてもエンジニアの心には響きません。

エンジニアの目にライトアップされる採用サイトを作るには、会社そのものに輝く部分が必要です。

採用ノウハウを磨くことだけでは達成できないことがあります。社長と相談し、制度改善を並行させることで採用サイトも魅力をアップすることができます。

まとめ:エンジニアの採用サイト作りは採用ブランディングそのもの

ここまでお読みいただいた方には、採用サイト作りは採用ブランディングだということがご納得いただけると思います。

求人倍率が突出して高いエンジニアの採用には、競合他社から自社を際立たせる採用ブランディングが必須です。

自社のイメージを鮮明にする、ターゲットのペルソナを設定するなどのサイト作りを通じで採用ブランディングも研ぎ澄まされます。

CTOとCEOの違いは?IT企業に多いCTOの肩書の意味・仕事内容を分かりやすく解説

日本人が「あの人は会社の偉いさんだ」と言うのと同じ意味で、アメリカ人は「あの人はCレベルだ」とか「Cスイートだ」などと言います。

これは、肩書にChief ●●●● Officerと付くトップクラスの役職の人だ、という意味です。

しかし、この「Cレベル」の肩書には、 CEO 、CTO、CIO 、 COOなどといろいろあり、どう違うのか、お互いにどんな関係にあるのかが、私たち日本人には分かりにくいですね。

この記事では、CEO 、CTOなどの肩書の意味と、相互の関係を分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。

CEOとCTOの違い

CEOは「最高経営責任者」

「Cレベル」で日本人にもなじみが出てきたのがCEOでしょう。

CEOはChief Exective Officerの略で「最高経営責任者」と訳されています。これまでの日本の役職名でいえば「代表取締役」にあたる経営トップです。

トヨタ自動車のCEOは豊田章男です。しかし同社のHPの役員紹介には、「代表取締役社長  豊田章男」と記されています。

日本の会社法には「取締役」や「代表取締役」について規定があるだけで、「CEO」はもちろん「社長」についても何の規定もありません。

豊田氏が何種類の名刺をお持ちなのか分かりませんが、英語の名刺には当然CEOの肩書が使われているでしょう。日本語の名刺はたぶんCEOと代表取締役の2種類があって、取引先との会合などではCEОの名刺を、株主総会など会社法が関係する場面では代表取締役の名刺を使っているのではないでしょうか。

会社によってはCEОの肩書を使っていない所もたくさんあります。

また、CEОは必ず代表取締役の肩書も持っていますが、代表取締役社長とは限らず、代表取締役会長の場合もあります。社長が経営トップとは限りませんが、CEОは必ず経営トップです。

 

CTOは「最高技術責任者」

CTOはChief Technical OfficerまたはChief Technology Officerの略で、「最高技術責任者」と訳されています。

アメリカでCTOという役職が登場したのは1980年代だといわれています。おもにIT関連の企業で使われる役職名です。

実情に沿ってCTОを定義するなら、「IT企業の研究開発部門のトップ兼取締役」となるでしょう。

インターネット、情報処理サービス、ソフトウェア関連の企業では、IТ(Information Technology)が最大の武器で、その使い方が企業の命運を左右します。

したがって、IТの責任者であるCTОは取締役レベルの「偉いさん」でないと、都合がわるいことが多くなります。技術のことも経営のことも分からなければいけないのがCTОなのです。

CTOはCEОと共に企業戦略を立てて、お互いに齟齬のない戦略的行動を指揮します。

CTОの直属の部下はプロジェクトマネジャーやセールスエンジニアで、エンジニア部門の統括だけでなく、対外交渉にも当たります。

プロジェクトマネジャーは当面のプロジェクトの達成に全力を注ぎますが、CTОはそのプロジェクトの戦略的位置づけや達成後のことも視野に入れてマネジメントします。

KAIZEN platformのCTОとして有名な石橋利真氏は、「テクノロジーで人の負担を減らす」という一貫した信念でエンジニアたちをけん引しています。

 

CEOとCTOはどこが違うの?

CEOとCTOのどちらが偉いかというと、CEОです。CEОは代表取締役で、CTOは取締役の場合が多いでしょう。

ただし、ITベンチャーでは、どちらも立ち上げメンバーで、僕・君の平場の関係のことも珍しくありません。

仕事内容では、例えば、資金を調達してくるのがCEОで、エンジニアをスカウトしてくるのがCTОです。しかし、それも逆になることがあるかもしれず、決めつけるわけにはいきません。

会社が小さいうちは、CEОがCTOを兼ねる場合もあります。

CIOとCTO の違い

CTOと似た役職にCIOがあります。この2つはどう違うのでしょうか?

 

CIOは「最高情報責任者」

CIOはChief Information Officerの略で「最高情報責任者」と訳されています。

CIОの役割は、経営幹部として、自社の経営戦略に沿った情報化戦略を策定し、実行することです。具体的には、社内の情報管理システムを改善したり維持管理することがメインになります。

例えば、花王のCIOの安部真行氏は、400名の情報管理システムのトップとして、生産・販売業務のシステムの刷新や、業務プロセスの改善に取り組んでいます。

日清食品のCIОの喜多羅 滋夫氏は、同社の世界戦略のために、全部門共通システム(SAP)を導入し、さまざまな業務移管やパッケージ刷新などを行ないました。

このようにIТ部門以外の基幹業務を持つ企業の、情報管理システムとその戦略を統括するのがCIОです。

 

CIOとCTOはどう違うの?

CIOの役職がある会社は、おもに生産や販売などが基幹業務になる一般企業です。

IT企業でも規模の大きい会社ではCIOの役職がある場合もあります。その場合はCTOとの役割の違いは明確ではなく、両方は置かないという会社が多いかもしれません。

しかし、CTOが製品に生かされる技術に主力を置くのに対して、CIОは社内の情報システムの改善に主力を置くという違いがあります。

メルカリのCIOの長谷川秀樹氏は自分の役割は「世界一働きやすいIT環境を整備すること」だと述べています。

メルカリには、CTOに名村卓氏がいて、本業のアプリ開発を統括しています。名村氏は自分の役割を「拡大に耐えうる組織化とグローバル開発の土壌づくり」と述べています。

CEOとCOOの違い

CEОとの違いが分りにくいのが、最近ときどき目にするようになったCOOです。

 

COOは「最高執行責任者」

COOはChief Operating Officerの略で「最高執行責任者」と訳されています。

CEOが「最高経営責任者」でCOOが「最高執行責任者」ーどっちが偉いのかというと、CEОの方です。CEОのは代表取締役で、CОOは取締膜、つまり社長と専務の関係と言えば分り安ですね。

2019年10月8日 の朝日新聞デジタルに「日産自動車新社長に内田専務 CОOには三菱自グプタ氏」と題した次のような記事が掲載されました。

 日産自動車は8日に取締役会を開き、内田誠専務執行役員(53)が社長兼CEO(最高経営責任者)に昇格する首脳人事を決めた。COO(最高執行責任者)には日産傘下の三菱自動車のアシュワニ・グプタCOO(49)を充てる。また、関潤専務執行役員(58)が副COOとしてグプタ氏を補佐する。 後略

ゴーンさんの後任の西川CEОも辞任するなど、なにかと落ちつかない日産自動車ですが、新たにCEО、CОО、副CОOを決めたようです。ルノーなど海外の会社との交渉が多い日産では、社長、専務、常務という肩書より、CEО、CОО、副CОOの方が通りが良いのでしょうね。

その他のCがつく肩書き

上記の他に、Cが付く肩書きには次のようなものがあります。

CMO Marketing(マーケティング)
CFO  Financial(財務)
CLO Legal(法務)
CCO Creative(クリエイティブ)
CBO Branding(ブランド)
CDO Development(開発)
CAO Accounting(会計)
CPO Privacy(個人情報保護)
CNO Network(ネットワーク)
「Operating●●●● Office」の●●●●に何が入るかは、会社の業務内容によって、どの部署のトップに役員クラスの人間が必要かによって決まります。

ちなみにアップル社の11人の副社長(Vice President)で、Chief ●●●● Officerの肩書があるのは、Chief Financial OfficerとChief Operating Officerの2人だけです。意外に少ないですね。

まとめ

Cが付く肩書きは、なんとなくカッコ良いのですが、ベンチャー企業でやたらにたくさん「Cレベル」がいるのも、少し滑稽な感じがします。

IT関連企業なら、CTOに有能な人がいれば未来は明るいと言えでしょう。そのうちにChief Financial Officerが必要になるかもしれません。

おすすめのOKRの本を3冊紹介!導入手順や失敗例を理解しよう

OKRに関する本は意外とたくさんの種類があるため、「どれを購入したら良いの?」と思っている方も多いのではないでしょうか?

本によって書かれている内容や事例が異なるので本選びは重要です。自分で読むだけならまだしも社員に読ませるために購入する場合は、中々おいそれとは選びにくいでしょう。

そこで本記事ではOKRについて書かれたおすすめの本を3冊に限定して紹介します。

これらの本はネットよりも情報が濃い上に、具体的な活用事例についても書かれていますので、活用がしやすいです。加えて、初めてOKRについて学ぶ人にもわかりやすく書かれています。

本記事を読むことでOKRに関する本はどれを選ぶべきかわかるようになります。ぜひとも最後までお読みいただき、OKRの導入をはじめてみてくださいね。

OKRの本を読む前に、OKRとはなにか?

OKRとは「Objectives and Key Results」(達成目標と主要な成果)の略であり、一般的には「会社が主要な成果をあげるために、組織と従業員の達成目標を明確にする目標管理方法の1つ」という意味で広く解釈され使われています。

組織全体で達成したい目標を定義し、その目標を達成するための複数の小さな目標を設定。そして、その小さな目標を達成するための、さらに小さな目標を設定……。これを繰り返していき、最終的に洗い出された小さな目標を、従業員個人が達成すべき目標とします。

このようにすることで、従業員全員が組織全体で達成したい目標に向けて動き出すことができるのです。また、OKRでは個人が達成すべき目標がぶれないように、高頻度でミーティングを行うことも。

OKRを導入することで、従業員は取り組むべき仕事の優先順位をつけられるようになったり、仕事のモチベーションが上がる効果もあります。

このように、組織と従業員の向いている方向を一緒にするための手段をOKRと呼んでいます。

OKRを学べるおすすめ本3選

OKRを学べるおすすめの本を3冊紹介。

  • シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法
  • 本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR
  • 最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門

 

シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法

※「BUY ON AMAZON」のボタンで購入が可能です。

「シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法」ははじめてOKRを学ぶ人や経営に関する知識がない人、活字を読むのが億劫な人におすすめの本。

なぜなら、OKRの基本事項についてしっかり網羅されていおり、かつ導入過程がストーリー軽視で紹介させているので、誰もが理解できるからです。

加えて、OKRのよくある失敗例も掲載されておりこちらがとてもためになります。失敗例を頭に入れておくと、失敗しやすいポイントを回避することができます。

このような構成になっているため、「シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法」はOKRについてよく知らない人におすすめです。

 

本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR

「本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR」はAmazon Unlimitedに登録しているなら無料で読むことができ、かつおすすめできる内容です。

この本の日本でコンサルティング事業を行っている人が書いたため、日本人が理解しやすい構成になっていることが特徴です。

日本の企業と海外の企業とでは考え方やスタイルが異なる場合が多く、海外企業の真似をしてOKRを導入してもうまくいかないケースがあります。

たとえば、日本企業の多くは100%達成できることを目標として掲げる習慣がついているため、OKRの基本である、「組織全体で大胆な目標を掲げる」ということが難しいことも。

この本は日本人が共感できるように書かれているため、日本企業の経験者にも読みやすく、真似もしやすくなっています。

このような特徴を持っているため、「本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR」もおすすめしたい本の1つです。

 

最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門

「OKRについて学びたいけど仕事が忙しいからあまり時間を使いたくない」
そんな方におすすめなのが「最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門」です。

なぜならこの本は、OKRに関する基礎が短くまとまっており、時間がない方でもサクッと読むことができるからです。

たとえば、OKRの概要や目標設定のポイント、OKRの運用方法などがシンプルにまとまっています。

さらに、OKRを導入するためにやるべき具体的なことがステップごとに解説されているので、実践もしやすいです。

ただし、詳しく書かれているというわけではないので、あくまで早くOKRについて理解したい人向けと言えます。詳しく知りたくなったら、上で紹介した2冊を後で読むのが良いでしょう。

このように、OKRについてすぐに知って実行したい場合は、「最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門」がおすすめです。

OKRの本を読むことをおすすめしたい理由

なぜOKRの本を購入すべきなのか、ネットに転がっている情報をよむだけでは駄目なのか、その理由を解説します。

OKRの本を読むことをおすすめしたい理由は以下の2つ。

  • 情報が一冊の中にしっかりとまとまっている
  • 具体的な導入手順を知ることができる

 

情報が一冊の中にしっかりとまとまっている

本の特徴は一冊の中に一通りOKRを導入するにあたって知るべきことが網羅されています。

たとえば、OKRとはなにか?という所からOKRの運用方法、目標設定の仕方、ミーティングの具体的やり方など、ほぼすべてが解説されています。

webサイトでOKRを調べる場合、情報が歯抜けになっている場合もあり、知りたい情報すべてを得られないこともありますよね。

また、本は出版にあたって何人もの人が内容を精査しているので、経営に関する知識がない人でも読みやすくなっています。

情報が一冊の中にしっかりとまとまっている書籍はおすすめです。

 

具体的な導入手順を知ることができる

OKRの本にはOKRのやり方だけでなく具体的導入手順も書かれているので、経営者自信が読むだけでなく従業員の方に読ませるのもおすすめです。

具体的な導入手順があることで、従業員の方もどんな行動を取るべきかわかるようになります。

たとえば、細分化された目標をどのような手順で達成していけばよいのか、ミーティングでは何を話せばよいのか、など具体的に何をすべきかが見えてくるでしょう。

具体的な手順を書かれている書籍は一冊でも良いので従業員にも読ませることをおすすめします。

OKRの本で学んだことを活かす方法

OKRの本を読むだけで終わりにするのではなく、読んで学んだことを活かさないと意味がありません。

ここではOKRの本で学んだことを活かす方法を紹介します。

  • OKRについてしっかり社員に説明する
  • 毎週ミーティングを行う

 

OKRについてしっかり社員に説明する

OKRを導入する前に、事前に従業員に対してしっかりOKRに関する知識を共有することが重要です。

なぜなら、いきなり新しいスタイルを実行されると、社員は戸惑ってしまうからです。

OKRの利用手順やミーティング方法について、しっかり教えておきましょう。さらに、OKRを導入するメリットも話すことで、従業員のモチベーションをアップさせられます。

OKRの本も購入したなら、ぜひ従業員の方にも読ませましょう。

このように、OKRの考え方や実践する事で得られるメリットを事前に説明しておくことが肝心です。

 

毎週ミーティングを行う

OKRを導入したらミーティングは毎週行うのがおすすめです。特に導入初期はくどいぐらいにミーティングをやりましょう。

なぜなら、社員がしっかりOKRのやり方を理解おらず、間違った方向に突っ走っている可能性があるからです。

また、OKRへの理解が深まらないばかりに「これやる意味あるの?」と感じて目標設定などがグダグダになってしまうこともあります。

OKRはチーム全員が協力して行わないと、意味あるものにすることができません。

チーム全員がしっかり正しくOKRをやっているか、ミーティングを毎週行うことで確認してくださいね。

本を読んでOKRに関する理解を深めよう。学んだことは積極的に実践しよう

本記事はOKRを学べるおすすめ本を3冊紹介しました。

もう一度おすすめの本をあげておきます。

  • シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法
  • 本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR
  • 最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門

これらの本はわかりやすくOKRについてまとめられている上に、具体的な活用事例があるので、どう活かすべきかわかるようになります。

OKRを自社でも導入したいと考えている経営者の方は、ぜひ読みやすいと思ったOKRに関する本を購入してみてくださいね。

また、OKRの本で学んだことは、社員に共有したり活用事例を実践してしましょう。せっかく得た知識はしっかり活かすことが肝心です。

©︎2020 Hajimari inc.