エンジニア教育の問題点や改善点を解説【中間管理職必見】

ここ最近、エンジニア教育としてオンラインやスクーリング等で学べるカリキュラムが増えてきました。

しかし、オンラインのみや短期間のスクーリングのみの学習では、実際に即戦力となるエンジニアとして働くことができないケースが多いです。

エンジニアを採用したい企業としては、「実際に自社で活躍できるかどうか?」が非常に重要なポイントになりますよね。

そこで今回は、実際に活躍できるエンジニア教育についてまとめました。

エンジニア教育が重要視されている背景

ではまず、エンジニア教育が重要視されるようになった背景についてお伝えします。

  • 優秀なエンジニアを採用するのが困難になっている
  • 採用面接でのエンジニアの見極めが難しい
  • 未経験エンジニアを教育する必要が出てきた

優秀なエンジニアを採用するのが困難になっている

優秀なエンジニアほど転職市場に現れなくなりました。

TwitterなどのSNSで自身で転職先を決めてしまうエンジニアが増えてきています。

結果として、採用面接でのエンジニアの見極めは企業にとって重大課題となりました。

採用面接でのエンジニアの見極めが難しい

先ほどお伝えした通り、優秀なエンジニアの採用は難しいのが現状です。

そこでなるべく自社で活躍できるエンジニアを採用しようと思うのですが、次に問題になるのが、面接や資格のみで「エンジニアの良し悪し」を判断するのが難しいという問題です。

特にエンジニア組織ができあがっていない企業では、見極めができる担当者がいないため、経歴や人柄で判断するしかありません。

未経験エンジニアを教育する必要が出てきた

採用難の売り手市場の現代では、経験とスキルが不足しているエンジニアを自社で活躍できるエンジニアを育てることができなければ、人材不足を解消することはできません。

しかしスクール等で学んできたエンジニアの中には、学んだスキルを実際に職場で活かすことができないエンジニアが多く、肩書きとしてはエンジニアと言っても実績のないエンジニアが増えているのが現状です。

エンジニアの仕事は「実際に現場で要望に答え、任務をこなす仕事」であるため、派遣された現場に到着しても任務を遂行することができないエンジニアはNGです。自社で働くエンジニアであればなおさらでしょう。

要望に答えることのできるエンジニアに教育するための研修やトレーニングが必須となります。

なぜ優秀なエンジニアは即戦力となれるのか?

どんなエンジニア教育をするべきか?を考えるためには、まず優秀なエンジニアが即戦力となれている「理由」についてしっかりと理解する必要があります。

優秀なエンジニアは、社内の業務効率を上げている

まず優秀なエンジニアは、社内の業務効率を上げることができます。

例えば、各種のトラブルシューティングや技術的な相談に乗ってくれる存在であれば、困っていた社員の業務効率につながりますよね。

また、これまでアナログだった業務をシステム化することでも業務が大幅に効率化することがあります。

経験値の少ないエンジニアの場合、与えられた仕事はできますが、会社全体の生産性を上げるにはどうすれば良いのか?という視点で上記のような改善提案までできるエンジニアはごく僅かでしょう。

また、優秀なエンジニアは自身のスキルアップを自主的に行い、柔軟に現場に対応できるため、必要以上の管理・教育コストもかかりません。

基本的で重要なスキルを実践レベルで身につけている

ITエンジニアの場合、「コードを読むこと」は重要なスキルの1つです。

また読むだけではなく書くことも求められるため、設計の知識も必須です。

サイト構築などにおいて早く仕組みを理解できるかどうかも、エンジニアのコードを読む力・解析能力が問われます。

まだ経験や実績の少ないエンジニアの場合、上記の実践に時間がかかってしまうことがほとんど。

そのためエンジニア教育では「いかに早くコードを理解し解析することができるかどうか?」など、現場で役に立つ知識と実践力の両方を身につけておく必要があるでしょう。

中には、エンジニアのスキルをオンラインで学習し、一度や二度の反復練習のみで資格が取れるようなケースもあるため、資格があるからと言って採用するのは危険です。

エンジニアとしての対応力がある

エンジニアが企業に勤務すると、様々なトラブルや相談を受けることになります。

中には「バグや情報整理、開発管理」などに従事するケースもあります。

インフラエンジニアが少ない企業の場合、ITエンジニアが「システムのリカバリー等も行ったりシステムのサポート」までを全体的に行うこともあります。

そのためエンジニア教育はでは、より実践的な経験が求められるようになります。

自身の問題だけではなく、他部署のスタッフとの連携等も常に重要です。

優秀なエンジニアは経験の中で、上記に必要な対応力と協調性を養っています。

エンジニア教育の問題点とは?

ここまでに、優秀なエンジニアがなぜ即戦力になれるのか?その理由をお伝えしました。

まず大前提として、業務を効率化できる力が必要です。

多くの企業の場合、リソース不足の課題から採用を検討しているはずですよね。

そのため、業務を効率化し主体的に自身のスキルを向上させ現場に柔軟に対応してくれるエンジニアは当然重宝されます。

逆に、「リソース解消のために採用したのにむしろ管理コストが増えている…」となってしまっては本末転倒です。

そのため、実践で使えるスキルを身につけ柔軟に対応できる能力を持っていることが、優秀なエンジニアが即戦力になれる理由でした。

では次に、エンジニア教育がうまくいかない問題点についてお伝えします。

事前に問題点を把握し、対策を講じておきましょう。

十分に指導できるエンジニアが少ない

まず、ある程度の知識を十分に備えた指導できるエンジニアが少ないと、全体的なエンジニアの質が下がると言う問題点です。

優秀なエンジニアは専門的な業務に特化しているだけでなく、全体的な業務の進行や過程にも慣れていている必要があります。

例えばコンピュータのプログラムに特化したSEでも、社内のパソコンの「サーバー管理」「トラブルシューティング」「業務効率化」など各側面で活躍できるようなエンジニアでないと、対応力がないとみなされます。

上記のようなリーダーとして活躍できるレベルのエンジニア人材が少ない場合、社内全体のレベルも下げってしまうことになるでしょう。

エンジニア教育に必要なのは「実績」「対応力」「理解力」「業務スピード」「柔軟性」「解決力」といった総合的な力です。

しかし、そのような教育の実績を持ったエンジニアは多くありません。

このように教える側の人材が不足しているという現状が、エンジニア教育の大きな問題点となります。

学んだ技術を活かせるスキルが育っていない

「エンジニア教育で技術的なスキルは身についたはずなのに何故か活躍してくれない…」

このような状況は多くの企業で見受けられるのではないでしょうか?

エンジニアの技術的に成長することと、企業のエンジニアとして活躍できるようになることはイコールではありません。

学んだ技術の活かし方まで身について、初めて成果を出すことができるようになります。

また、エンジニアにとっては学んだ技術的なスキルを活かしてさらなる技術的な進歩についていけるかどうかも重要ですよね。

エンジニアとして、社会や時代に対する影響を予見すること、また「ハードに限らず、ソフト」のシステムを研究、開発、運用することができるかどうか、またはそれに見合ったスキルを習得しているかどうかは非常に重要です。

自身で主体的に成長することができるか?これもエンジニア教育で身につけて欲しいスタンスと言えるでしょう。

新人エンジニアは何ができないのか?

そもそも、新人エンジニアは何ができないのでしょうか?

これが明確になっていなければ、エンジニア教育をどのように行うべきなのかもイメージできませんよね。

下記に新人エンジニアの問題点についてまとめました。

  • 新人エンジニアは学ぶことに精一杯
  • 一般的なドキュメント製作などができない
  • コミュニケーション能力に欠けている
  • チームでプロジェクト、仕事を行う力が足りない

新人エンジニアは学ぶことに精一杯

何度もお伝えしている通り、新人エンジニアは学ぶことに精一杯で、それを活かすスキルが足りていません。
だから、実践的な活躍ができないのです。

新人エンジニアとベテランエンジニアの最も大きな違いとも言えるでしょう。

一般的なドキュメント製作などができない

新人エンジニアが実践的な活躍をするには、社会人としての基本的な仕事ができていなくてはなりません。

ですが新人エンジニアは技術を学ぶことに意識が向きがちで、意外とこの基本的なスキルが抜けがちです。

  • 仕様書が書けない
  • ドキュメント製作ができない
  • 調査ができない
  • 応急的な対応ができない
  • 業務スピードが遅い
  • コミュニケーション能力がない

などの問題点が山積みです。

コミュニケーション能力に欠けている

新人エンジニアの場合、技術的なスキルは身についていてもコミュニケーション能力に欠けていることが多いです。

もちろんここでのコミュニケーション能力とは、「社員と仲良くランチに行きましょう」「積極的に話しましょう」といった類のものではなく、仕事を遂行するために必要な適切なコミュニケーション能力のことを指します。

現場から適切なヒアリングをしたり、要件定義のすり合わせをしたり、細かな調整をしたり、実装後のサポートをしたりと、エンジニアとして生み出した成果物から企業が成果を出してもらうためには、現場を巻き込むコミュニケーションが求められます。

チームでプロジェクト、仕事を行う力が足りない

エンジニアの仕事は、一人では完結しません。

むしろ、チーム開発など集団で仕事をすることの方が多いでしょう。

この点はベテランエンジニアの中でも差が出る点で、「一人ではガリガリ開発できるけれど、チームだと周りのやり方と折り合いがつかずに上手くできない」という人は一定数います。

当然ですが、チーム開発のような集団での仕事になった場合には需要がなくなる危険性があります。

また新人エンジニアの場合には、集団でプロジェクトを行う場合に「与えられた仕事を十分にこなすことができるか?」という点で苦戦することも多いでしょう。

各企業によって業務内容なども異なるために、スキルをどのようにアプリケーションするかも大切なポイントです。

エンジニア教育の方法

以上、エンジニア教育の問題点と新人エンジニアができていないことについて解説しました。

ではいよいよ、エンジニア教育の方法についてお伝えしていきましょう。

新人のエンジニアができるだけ早く自走してパフォーマンスを出せるようになるにはどうすれば良いと思いますか?

新人エンジニアの教育に、入社後の研修が重要なのは言うまでもありません。

問題点で述べたように、社会人としての基本的なスキルの教育も必要でしょう。

しかし新人エンジニアが早くパフォーマンスを出せるかどうかは、結局のところ「先輩エンジニアの指導」で決まります。

新人エンジニアの教育・育成のリソースがありません。どうすれば良いですか?

新人エンジニアの教育には、研修だけでなく様々な施策が必要です。

そして、教育・育成という点では新人エンジニアに限った話ではありません。

各メンバーの人材育成・人材開発・チームビルディングを通して、エンジニア組織としても成長をしていかなければりませんよね。

そこで、いくつかリソース不足の問題を解消するためのポイントをお伝えします

社会人としてのスキルはビジネスマナー研修に任せる

多くの企業では、新卒社員にビジネスマナー研修をするのではないでしょうか?

前述したように、エンジニアは技術的なスキル以外にも社会人としてのビジネススキルが求められます。

ですが、それをエンジニア組織で行うのは非効率ですよね。

そこで、会社の中での仕事の進め方や他部署との連携など、基本的なものは会社全体で行う研修に任せてしまいましょう。

重要なのは、エンジニアとして必要な基礎的なビジネススキルが身につく研修になっているか?を気にしているエンジニアは少ないという点です。

社会人としてのルールや作法はもちろんですが、エンジニアはトラブルシューティングの相談などを電話で受けることもあるため、言葉遣いやメールでの対応などは間違いなく身につけておいてもらう必要があります。

また、エンジニアは出向先でのマナーや言葉使い、お得意さんとのコミュニケーションも重要となる企業もあるでしょう。

リソース不足を解消するためにも、全社で行う研修内容にも注意を払い、エンジニア視点での意見を伝えておくことをオススメします。

また、新人エンジニアが新卒であるとも限りません。

そして中途社員の場合、新卒のように丁寧に研修を行う企業は少ないです。

そのため、エンジニアの中途社員を採用した場合には会社として研修を行ってもらえるよう取り計らっておくことも重要でしょう。

動画での研修を取り入れる

動画化できるものは、積極的に動画化しましょう。

新人エンジニアが入るたびに毎回同じ内容をしていては非効率です。

また、動画での講座を用意しているような外部サービスを活用していくのもオススメです。

新人エンジニアに「技術力の磨き方」を身につけてもらうにはどうすれば良いですか?

新人エンジニアに「技術力の磨き方」を身につけてもらえるかは、指導に当たる先輩エンジニア次第です。

教え方が悪ければ成長も遅く、良ければ成長スピードも早まります。

先輩エンジニアを上司に配置し、常にセットで動いてもらうようにしましょう。

「技術的なものはこれを見て、読んで」のように放任主義な人もいると思いますが、重要なのは先輩エンジニアがどのように技術力を磨いているのか?を仕事を通して感じてもらうことです。

ある課題にぶつかった時、先輩エンジニアはどう考えるのか?どう解決するのか?を能動的にキャッチアップしていく経験が、今後の成長に必ず繋がります。

ここで受け身のエンジニア教育を受けた新人エンジニアは、その後も成長することはありません。

ですので先輩エンジニアも、どう技術を学んでもらうか?身につけてもらうか?という視点ではなく、どう自分の働き方、仕事の進め方、エンジニアとしての成長の仕方を盗んでもらうか?という視点で考えることをオススメします。

プラスの恩恵として、技術力以外の「仕事の進め方」なども学びとることができるようになるはずです。

エンジニア教育 まとめ

最後に、エンジニア教育に関する私の持論をお伝えします。

はじめのうちは先輩エンジニアに同行して目で見て仕事を覚えることが重要です。

決してスキルを持っているからエキスパートと言うわけではありません。

トータル面で仕事を行い、また顧客にも喜んでもらえるような仕事をしてこそエキスパートと言えます。

エンジニアとして顧客に喜んでもらえる仕事をすること、また機能的で、使いやすいシステム開発等、スキルを積みながらレベルも向上させることが大切です。

また、エンジニアは他のスタッフや先輩、後輩との連携も最重要です。

実践的にスキルを積んだら、後輩のエンジニアにも指導できるような人材になるように育成することで、エンジニアの質を保つことができます。