プロジェクト報告書の効果的な書き方を解説します

プロジェクトの報告書は、現状把握や迅速な問題解決、そしてどのような結果になったかを報告するものです。

報告する立場やポジションによって報告書の内容は異なりますが、基本的には「結果を伝える」ことと「次のアクションにつながる」内容であることが重要です。

本記事では、プロジェクトの報告書にはどのような役割があるのか、そして報告書の効果的な書き方とはどのようなものかを解説します。

プロジェクトが目指すもの

プロジェクトが目指すものは、プロジェクトの実行で完成する最終目的の達成です。

しかし、プロジェクトはほとんどの場合、スタート時点では目的達成までのプロセスが決まっていません。

完成を目指して予測や仮説をたて、必要な工程を着実に進めて実現していくものだからです。

プロジェクトが始まると、まずは最終目標を明確にし、次に最終目標を達成するための中間目標が設定されます。

中間目標を達成するためには人・もの・時間・お金などのリソースを整え、目標を実現するために必要な環境を作り上げるのです。

中間目標が細分化されるほどその管理は複雑になりますが、ここで作られる報告書が重要な役割を果たします。

プロジェクト報告書の役割

プロジェクト報告書の役割は、プロジェクトの状態を把握すること、そしてそれをもとに次のアクションを起こせるものであることです。

プロジェクトは、常に正しい道筋をたどっているわけではないので、進捗途中に問題も起こります。

時にはプロジェクトの方向性を修正しなければならないような、クリティカルな難問に当たることもあるでしょう。

報告書では、このような事態も含めて「プロジェクトの今ある姿」を俯瞰的に見る唯一の方法なのです。

また、今後のボトルネックになりそうな部分の把握や、確認事項や疑問点を解消するなど、プロジェクトがゴールへ向かうように、報告書に基づいてアクションを起こします。

つまり、報告書は読む相手が状況を明確にイメージできる物でなければ役に立たないということです。

報告書作成がただの作業の一環にならないよう、報告書の役割を意識して書きましょう。

あなたが報告を受ける場合に何が欲しいかを考えると、報告書を作成しやすくなります。

プロジェクト報告書の効果的な書き方

報告書の効果的な書き方は、報告書を書くポジションによっても内容は異なります。

しかし、読んだ相手が報告されたことに納得し、すぐに次のアクションを起こせるものがベストだということは変わりません。

ここでは、報告書の書き方について、どのような内容を書けばよいのかを見ていきましょう。

プロジェクトメンバーが報告書に書くこと

プロジェクトメンバーというポジションで報告書を書く場合には、プロジェクトの現場を担うあなたの担当が、どのような状況であるかを伝えましょう。

プロジェクトメンバーが報告書に書く事項としては、以下が挙げられます。

・進捗率
・前回の進捗との差分(実績)
・プロジェクト進行に影響する問題
・問題点を解決する試作案
・疑問点
・進捗が遅れるようであればその具体的な原因と完了日

などです。

プロジェクトの進捗状況は必須事項です。現在の作業が遅れる見込みであるならば、それを完了させる期日を明確します。

スケジュールがずれることが事前に分かれば、プロジェクトを統括する担当者は、全体のスケジュールやリソースの調整が可能です。

また、現在プロジェクトの進行でボトルネックになっていることを具体的に書きましょう。

例えば、システム構築であれば、仕様の認識がずれている可能性があるなどといった場合には、その原因と考え得る対策を伝えることが重要です。

報告書を受け取った人(プロジェクトマネージャーなど)がその問題をクリティカルだと判断すれば、早期にミーティングを開くなどして対策を講じることができます。

プロジェクトマネージャーが報告書に書くこと

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の現状を報告書にまとめます。

現在のプロジェクトの進行具合はもちろん、問題点があればその対処によって今後どのように進行し、自社にとってどのような影響があるかを明確にしましょう。

メンバーから受けた報告書をもとに、メンバーよりもさらに広い視野でプロジェクト全体を見渡せる報告書を作成するのがプロジェクトマネージャーの報告書です。

プロジェクトの進行段階によって報告書に書く内容は異なりますが、どのようなプロジェクトであるかが決定したときの報告書には、以下のような要件を書くことになるでしょう。

・プロジェクト名
・プロジェクトの概要
・プロジェクトが及ぼす影響
・プロジェクト開始日
・プロジェクト完了日
・アサインメンバー
・目的と目標
・想定される課題
・課題に対する解決方法
・計画書
・プロジェクト管理方法
・コスト管理方法
・品質管理方法

などです。

この報告書を読む人が、報告書を元に何を判断すべきか、そのためには何が必要かを考慮する必要があります。

また、プロジェクト全体が見通せる報告書でなければなりません。分かりやすく書くには、数字を利用することです。

工数やコスト、進捗率を数字で表すことで読む側は理解しやすくなります。

万が一、プロジェクト完了のために追加リソースが必要な場合でも、報告書に具体的に何が足りないのか、何を改善すべきかを明示することで、解決するための道筋を作りましょう。

お客様向けに報告書を書く場合

お客様向けに書く報告書は、もちろんお客様が納得できるものであり、理解しやすいものであることが重要です。

お客様向けに作成する報告書は、最低限次のことを意識して作成しましょう。

・信頼性:曖昧な表現や誤魔化しだと受け取られそうな表現は使わない
・具体性:「何」についての説明なのかを誰が見てもわかるものにする
・論理性:結論を示したあとは、そこにいたる理由も含めて論理的に書く
・明示性:図や数字を使うなど、直感的に分かるように表現する

お客様が求めるものは、いつまでに完成し、いつから運用できるのかという明確な答えです。

例えば、進捗に関して長文で報告書を作成しても、それは読まれないと思った方がよいでしょう。お客様が求めるものは「結論」です。

ですので、報告書の書き方も「結論」を優先して記載する必要があります。

理由を記述する場合も、要点をまとめて見やすく分かりやすくが鉄則です。

社内で書く報告書よりもさらに論理的な作りにこだわりましょう。

数字だけではなく図やグラフを使い、直感的に分かりやすく作ることが大切です。

また、文章に関しても丁寧に失礼のないような形式で書きましょう。

まとめ:プロジェクト報告書で現状を明確にする

プロジェクトの報告書には、ポジションやプロジェクトの進行状況によって、報告書の書き方は変わります。

しかしその役割は変わりませんので、プロジェクトの状況が分かり、次のアクションが取れるようにまとめましょう。

また、社内やプロジェクト内で作成する報告書と、お客様に提出する報告書では書き方を分け、お客様向けの報告書では決定事項や結果を直感的に分かりやすく書くことを意識することが重要です。

プロジェクトの報告書は、丁寧に書けばそれだけ時間は取られます。

そのため「報告書を書くためにプロジェクトの工数を削るなんて本末転倒」だと思う人もいるかもしれません。

しかし、報告書はプロジェクトを完成させるために必要不可欠なものなのです。

つまり、報告書もプロジェクトの成果物だと考えても過言ではありません。

報告書の重要性を意識し、必要であれば報告書作成の時間もプロジェクトの工数に含めるといった考え方も必要です。