ソフトウェア開発を成功させる見積書作成スキルはココ!!工数・コストの算出/効率化するおススメツール2選

この記事にたどり着いたということは、「ソフトウェア開発の見積書って何を書けばいい?」「見積書の工数とかコストってどんなものを含むべき?!」ということに関心があるのだと思います。
あるいは、「ソフトウェア開発を依頼したいが見積もりについてわからない!」という依頼側かもしれませんね。
ですので今回はそのような疑問をお持ちの方のための情報として、ソフトウェア開発を受注するための見積書について詳しく解説していきます。
- 見積書に不足があるとどんな問題が起こるか
- 見積書は開発に対してどのような意味合いがあるのか
- 見積書を作成する最適なタイミングとは
- 見積書に記載すべき内容
- 工数・コストはどうすればいい?
ということを軸に、効率よく見積書を作成する手助けをしてくれるソフトの紹介も含めています。
見積もりを依頼する側でも「見積書を作る側の気持ち、考え方」を理解するのが一番の近道です。
そして見積書作成には、営業力だけでなくソフトウェア開発のエンジニアとして必要な知識も一定以上は求められます。
まずは見積書がソフトウェア開発にどのようにかかわるのか見ていきましょう。
目次
ソフトウェア開発と見積の関係
ユーザー側からすると、見積もりは「料金を確認するための資料」ですが、ソフトウェア開発の依頼を受ける側にとっての見積書はプロジェクトの成否を分けるものです。
ソフトウェア開発の見積書が不十分だとプロジェクト炎上も招きかねない
「見積書」は、ときにプロジェクトの失敗を招きます。
見積書が実情に合っていない、ユーザー都合だけにあわせられてしまったがために「ムリでしかないプロジェクト」が発足してしまうのです。
- 見積りが楽観的過ぎる
- 仕様が未確定の状態(時期尚早)で見積もりを作成した
- 修正が必要な要件変更があったにも関わらず修正されない
- 時間的な余裕がなさすぎる
上記のような見積書は、プロジェクトを失敗させるだけでなく、大炎上をも招くでしょう。
ですので開発側としては、クライアントの要望を叶えながらもムリなく実現できる最適な見積書の作成が求められます。
そのため、クライアントの御用聞きになってしまう営業のいる開発会社の場合は、現場と営業との衝突がよく生まれるわけですね。
ソフトウェア開発の見積書の作成タイミングは「仕様凍結後が望ましい」
上でも解説していますが、見積書が原因でプロジェクトが失敗してしまうことが無いようにするためには、見積書をいつ作成するのかも重要なポイントになります。
一番は「仕様がきっちり固められてFIXした時」に見積書を作成すること。
どうしても無理な場合、「見積りに変更が出る可能性」について言及したうえでユーザーとの交渉を進めていくようにしましょう。
また、コンペ形式で見積を出す場合や、仕様確定前に見積を求められる場合にはユーザーに許可をいただけるなら「概算見積書」を作成するのも一つの手段です。
ソフトウェア開発の見積書で対象にすべき4つの項目
ソフトウェア開発の見積書で対象となるのは、大きくわけて以下の4つの要素になります。
- コスト
- 工数
- 規模
- 工期
簡単に図式にすると…
規模:ソフトウェアの開発量(作業ボリュームとどのくらいエンジニア(人数)が必要なのか)
⇓
工数:必要と見込まれる工数 = 工期:要件定義からリリースするまでの作業期間
⇓
コスト:必要な費用
このように数字を割り出していくことになります。
基本的な情報でありながら割り出すのが難しく思える方も多い『工数』をどのように割り出していくのか、続けて解説していきます。
ソフトウェア開発・見積書にのせる工数の割り出し方
※引用画像:IPA/SEC編ソフトウェア開発見積りガイドブック、オーム社2006より
上の図を見ていただくと、一つのソフトウェア開発についてどのようなファクターが必要なのか理解しやすくなります。
見積書作成を行うには「全体として何が必要なのか」知っていなければ難しくなり、「見積に不足があったせいで実工数が大幅にでて赤字プロジェクトになってしまった!」なんていうことにもなりかねません。
上の図から、工数として計上すべき部分だけを抜き出すとこのようになります。
- ソフトウェア開発・システム開発
- 保守
となりますが、並行して行われるインフラ整備、必要であればユーザー教育も工数が発生する要因です。
またここで失敗しやすい例として「希望」と「事実に基づいた見積り」が混同してしまうケースがあります。
失敗しないためにも、希望的観測、ではなく事実に基づいた根拠ある数字として見積書を作成するようにしましょう。
また「絶対受注したい!」という心理的な働きもあって、見積りはほとんどが低すぎる傾向があるということも知っておくと良いでしょう。
ソフトウェア開発・見積書にのせるコスト(見積項目)
コストとして計上すべきものは、工数に対しての人件費だけではありません。
- 要件定義費用
- 設計費用
- UIデザイン費用
- 進行管理費(作業スケジュールの調整・管理にかかる費用)
- 開発費用(人件費と技術料)
- テスト費用
- 導入費用(導入時の初期設定などを請け負う場合の費用)
- 導入支援費用(ユーザー支援・操作マニュアル作成などの費用)
- 購入費(サーバーやソフトウェアの購入にかかる費用)
- 交通費(ユーザーとのでの打ち合わせ等で発生する交通費)
- 保守費用(導入後の不具合対応や機能改修にかかる費用)
見落としがちなポイントとして意外に大きな工数になりがちなのが「ユーザーとの打ち合わせ・そのための資料作成」にかかる時間です。
これらについても考慮したうえで各費用に割り振っておくと良いでしょう。
人件費に関しては見積書では「人日単価」として、人月単価を1/20したもので記載・算出します。
UIデザインに費については、『UIデザインにこだわりが強いあるユーザー』の場合は別途デザイナーを委託したりすることも必要な場合もあるので別途見積りするというケースもあります。
また、「納期が短く未確定の仕様がある」といった状況で見積書提示を促されることもあります。
そのような場合には工数増幅が予想されることから、進行管理費としての調整を入れるケースも多いです。
その他ソフトウェア開発見積書に記載しておきたい項目
工数・コスト・工期などだけでなく、見積書に記載しておくべき項目もあります。
- 瑕疵担保期間の開始・終了時期
- 損害賠償限度額
- 備考欄
瑕疵担保期間というのは「何か不具合があった場合に無償で改修に対応する期間」のこと。
開始するタイミングはユーザーの検収完了のタイミングなのか、納品日とするのかも明記しましょう。
穏やかではない項目ではありますが、損害賠償をどこまでするのかということも明記しておくべきです。
目安として『契約金額を限度』、としておくと良いでしょう。
仕様未確定部分が大きい、必要に応じて行われる打ち合わせなどへ参加するための交通費に関しては実費精算することも往々にしてあります。
このような場合には備考欄に記載しておくようにしましょう。
ソフトウェア開発見積書の作成時間短縮ににおすすめのソフト2選
ソフトウェア開発の見積書を作成するのは、エンジニアにしかわからないような開発事情についてもある程度知識が求められるということをご理解いただけたのではないでしょうか。
そうなると「営業一本だからさすがに厳しい…」という方も多いでしょう。
ですが見積書はその後のプロジェクト運営の明暗を分ける、重要すぎる最初の一歩にもなる資料。
とはいえ作成にあまり時間をかけすぎるわけにもいきませんよね。
そこで見積書作成を短時間で間違いなく進められるソフトをおすすめしたいと思います。
①簡単操作で見やすく洗練された見積書が作成できる:misoca
まずはmisocaというソフトについての特徴から見てみましょう。
- 印証・ロゴが挿入できる
- 最短1分で見やすい見積書を作成できる
- 見積書から納品書・請求書の作成も簡単にできる
- スマホ・タブレットからも使える
- 郵送もメール送付もワンクリック
信頼感を持ってもらえる事、そして見やすい事、心証をよくするためにはデザインも気になるのが見積書です。
簡単に使いこなせる操作感、伝わりやすく洗練されたデザイン、そして無料でお試ししてから有料版を利用できる事からもおすすめとして紹介させていただきました。
②SalesQuoteAssistant
自由に見積フォーマットが作成できるWEB対応のフレキシブルな見積書作成システム「SelesQuoteAssistant」についてみてください。
- AI(人工知能)機能で見積書作成時のミス予防
- WEB対応でフレキシブルに自由なレイアウトの見積書を作成可能
- SalesForce(セールスフォース)シリーズとの連携で企業の営業力UPと効率化が図れる
- 初期設定をすれば見積書テンプレートから効率よく短時間で見積書を作成できる
- 顧客データや商品マスタを連携したり、見積書データを自社の基幹システムに取り込むことができる
Quote Assist Intelligenceという独自AIが搭載されていて、ミスの予防だけでなく見積書の精度をあげ効率化することで生産性向上に貢献できるのもSalesQuoteAssistantの強みです。
また業績・生産性UPに貢献するとして世界No1のCRMとして利用されるSalesForce(※当サイト内別記事あり)との連携もできるため、企業として営業力をUPすることにも一役買って出てくれることでしょう。
根拠、説得力のある精度の高い見積書を、効率よく作成できるそれが『SalesQuoteAssistant』です。
ソフトウェア開発の見積書はプロジェクトの明暗を分ける重要な一枚であると心得よ
ここまでソフトウェア開発の見積書を作成したい方のための情報をまとめてきました。
「見積書がいまいちだとプロジェクトが炎上してエンジニアたちに恨まれてしまう…」という事がお分かりいただけたでしょうか。
そして見積書を作成するために知っておくべき見積項目、中でも難しい工数やコストに関しては詳細な内訳もお伝えしました。
毎回0から作成するからミスが起こる…ゆっくり作成しているような時間なんてないからミスしやすい…
そのような状況を打破するためにおすすめできる見積書作成をサポートしてくれる2つのツールもご紹介しました。
皆さんがここで紹介した情報を活用して効率よく受注率をUPできる、最適な見積書を作成する手助けになれば幸いです。