ソフトウェア開発とは?職種と仕事内容を把握しよう!
ソフトウェア開発の仕事はIT関連の技術進歩により、一般的な職業になりました。
しかし、ソフトウェア開発に携わったことのある方以外には、職種や仕事内容をイマイチ把握できていない方も多いかと思います。
自分がソフトウェア開発の仕事に応募する場合はもちろん、仕事を発注する側としてもソフトウェア開発に関連する職種や仕事内容はしっかりと把握した上で、募集を掛けるべきです。
本記事では、企業のIT関連部門に配属されたばかりの担当者向けに、ソフトウェア開発とは?といった概要から、職種や仕事内容について解説していきたいと思います。
業務を開始するための基礎的な知識として、ぜひご活用ください。
目次
ソフトウェア開発とは?
ソフトウェア開発は、業務や日常で利用する「システム」や「アプリ」と呼ばれるソフトウェアを開発する工程を指します。
ソフトウェア開発と一言で表しても、大きく3つのカテゴリに分類することが可能です。
- Webシステム開発
- アプリケーション開発
- 組み込み開発
Webシステム開発
Webシステム開発では、ブラウザ上で動作するソフトウェアを開発します。
パソコンだけに限らず、スマートフォンやタブレットなど端末に依存することなく利用出来るのがWebシステムの特徴です。
インターネット環境さえあれば、手軽に利用出来ることから、近年需要が最も高いソフトウェア開発の分野でもあります。
例としては、AmazonやGmailなどのサービスがWebシステムとして有名です。
アプリケーション開発
アプリケーション開発は、iOSやAndroidで動作するソフトウェア開発を主に指します。
また、WindowsやMacOSで利用出来るソフトウェアも広義の意味で該当し、プラットフォーム毎に最適化されたソフトウェア開発のことをアプリケーション開発と呼びます。
例としては、WindowsのMicrosoft OfficeやiOSアプリのiMovieなどがアプリケーションとして有名です。
組み込み開発
組み込み開発は、テレビや洗濯機などハードウェアに直接組み込むソフトウェアの開発を指します。
またIoTと呼ばれる分野が急成長しており、スマートスピーカーなどの端末も一般的になっています。
従来はリモコンなどを利用して、ハードウェアに組み込まれたソフトウェアを利用するのが一般的でしたが、近年では音声認識などにより、ハードウェアを直接操作することも可能となっています。
例としては、組み込み分野では冷蔵庫の温度調整機能やIoT分野ではAmazon Ecoなどが有名です。
ソフトウェア開発に関わる職種
ソフトウェア開発という職種では、真っ先にプログラマーを思い浮かべられる方が多いかと思いますが、プログラマー以外にもソフトウェア開発に関わる職種はたくさんあります。
- 営業
- プロジェクトリーダー・マネージャー
- システムエンジニア
- プログラマー
営業
ソフトウェア開発が開始されるには、営業職がクライアント先から案件を受注することが大前提となります。
自社開発企業の場合にも、作ったソフトウェアを営業職が中心となって、何かしらの手段で販売することで、初めて利益を出すことが可能となります。
企業として、ソフトウェアを開発する以上、収益化するために営業職との連携は欠かせません。
プロジェクトリーダー・マネージャー
プロジェクトリーダー及びマネージャーは、ソフトウェア開発の全工程をスケジューリングしたり、顧客との打ち合わせを行うことが主な役割です。
実際にプログラムを書いたりすることはあまりない職種ですが、プログラムはもちろん、業務についても幅広い知識が求められるポジションです。
システムエンジニア
顧客からの要望を実際にプログラムで実現するための「設計」を行うことがシステムエンジニアの役割です。
システムエンジニアは顧客との打ち合わせに参加することも多く、コミュニケーションスキルについても要求されます。
顧客の要望をうまく汲み取り、どうすればプログラムとして実現出来るかを考える必要があるため、プログラミングスキルについても必要です。
プログラマー
システムエンジニアが作成した設計書に従って実際にプログラミングを実施するのがプログラマーの役割です。
プログラムを作成した後は、設計書の通り動くのかを確認する「テスト」の工程も同時に担当するのが一般的です。
開発スピードが求められるのはもちろん、他人が読んでも理解しやすいコードを記述出来るプログラマーが重宝されます。
ソフトウェア開発の仕事内容
ソフトウェア開発における仕事内容をカテゴリ別にご紹介していきたいと思います。
今回ご紹介する内容では、営業でソフトウェア開発案件を受注した後の工程を解説していきます。
- 要件定義
- 設計
- 開発・テスト
- 運用
要件定義
発注元クライアントの要望からソフトウェア開発に必要な要件を洗い出すのが「要件定義」工程です。
クライアント側はソフトウェア開発の知識が十分とは限らないため、本当に必要としている機能や必要な要件を担当者がしっかりと聞き出せるのかが重要なポイントとなります。
また、プロジェクト全体のスケジュールも要件定義のタイミングで確定させることが多くなるでしょう。
主にプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーが中心となって要件定義を進めていきます。
設計
要件定義で洗い出した内容を、実際のプログラムとしてどのように実装するかを決定するのが「設計」工程です。
クライアントの要望を把握するのはもちろん、プログラムとして成立させるための技術的なスキルも必要となります。
主にシステムエンジニアが中心となって設計作業を進め、プログラマーが実装するために必要な「設計書」を作成していきます。
開発・テスト
設計工程で決めた内容を実際にプログラムとして実装するのが「開発」工程です。
開発工程では作るだけでなく、設計書通りに動くことを確認するためテストも必ずセットで実施する必要があります。
主にプログラマーが中心の作業とはなりますが、テストでは仕様通りに動いていることを確認するため、システムエンジニアも参加することが一般的です。
運用
ソフトウェア開発では、プログラムを実装してリリースすれば終わりというわけではなく、「運用」と呼ばれる工程が基本的には必要です。
運用工程では、不具合対応はもちろん、定期的なアップデートや機能追加なども含まれます。
運用メンバーはメインで開発している時期に比べて、人数がかなり絞られるため、エンジニアが設計から開発・テストまでを一貫して行うことも少なくありません。
ソフトウェア開発会社の種類
ソフトウェア開発会社は、依頼主や働き方によって大きく3つのカテゴリに分類することが可能です。
- 自社開発企業
- 受託開発企業
- 派遣企業
自社開発企業
自社開発企業では、自社でアイデアを出し作成したソフトウェアを企業や個人に対して販売することで利益を得る会社を指します。
自社開発企業の場合、ソフトウェアが売れないと収益を得る事は出来ません。
一方で、ヒット製品を作ることが出来れば、受託開発や派遣企業では達成出来ないような高利益を挙げることが出来るのも特徴です。
また社外向けにソフトウェアを販売する以外にも、自社で利用するソフトウェアを内製する企業も自社開発企業の1つと考えられます。
受託開発企業
受託開発企業では、発注元企業のアイデアを実際にプログラムとして実現する開発スタイルの企業を指します。
発注元企業は、自社でソフトウェアを開発することが出来ないため外注しているケースがほとんどです。
ソフトウェア開発に詳しくない企業も多いため、どういった機能が欲しくてどういった目的で利用したいのかを上手く汲み取り、ソフトウェアとして実現する必要があります。
一般的には、開発作業は自社で行うことになりますが、発注元企業に常駐して開発を行うケースも少なくありません。
派遣企業
派遣企業は、上述した自社開発企業または受託開発企業にサポートとしてエンジニアを派遣することで利益を得る企業を指します。
派遣企業に所属するエンジニアは、基本的に自社で作業をする事はありません。
派遣先の企業でプロジェクト単位で開発工程に参画し、ソフトウェア開発が終了した段階で次のプロジェクトに移動するような働き方が一般的です。
まとめ:ソフトウェア開発を行う企業の役割を理解し適切な人材や仕事を割り振ろう
本記事では、IT関連部門に配属されたばかりの担当者向けに、ソフトウェア開発についての基本的な情報をご紹介してきました。
自社で人材を雇う場合には、自社がどのような立ち位置で人材を募集しているのかをしっかりと把握しておくことがポイントです。
また仕事を割り振る際にも、どのポジションとしてプロジェクトに参画してもらうのか、適したスキルを持ったエンジニアなのかを判断する必要があります。
今回紹介した基本的な内容をしっかりと理解した上で、適切な人材や仕事を割り振れるよう知識を蓄えておきましょう。