最適な資金調達の方法を伝授!それぞれのメリット・デメリットとは?
起業するタイミングや新規事業を始める際、企業は何らかの資金調達という形でまとまった事業用のお金を集める必要があります。
もちろん自己資金で全てをまかなえるのであれば一番良いのですが、ほとんどの企業が事業用の資金を自己資本だけでは補い切れません。
そこで必要となるのが「資金調達」です
資金調達という言葉自体は聞いたことのある方も多いかと思いますが、具体的にどういった資金調達の方法があって、メリット・デメリットまでを理解している方は少ないように思います。
そこで本記事では、ビジネスに関わる方・今後起業を検討されている方向けに、企業が行う資金調達の方法についてご紹介していきたいと思います。
企業の状況や将来的な起業のイメージから、どういった方法がご自身のビジネスに適しているかを考える参考情報としてご確認ください。
目次
資金調達の方法1: アセット・ファイナンス
資金調達の1つ目の方法として「アセット・ファイナンス」というカテゴリーが存在します。
アセット(asset)つまり会社の資産を売却して、事業運営の資金にまわすという方法です。
ここで言うアセットは目に見えるもの・見えないものは問いません。
- 資産の売却
- ファクタリング
- リースバック
資産の売却
まず最も一般的なアセット・ファイナンスの手段として、企業として現在保有している資産の中から、不要なもの売って資金にする方法です。
資産の例としては、不動産や自動車、有価証券、商標権や特許権といった権利関係など、有形・無形問わず企業の資産を売却します。
ファクタリング
ファクタリングは、企業が売掛債権を第三者に販売する方法を指します。
企業が商品やサービスを顧客に販売し、代金が支払われる権利自体を第三者に販売するのです。
この方法を実施すると、通常数日~数ヶ月現金化するために時間が掛かる販売方法で、第三者に支払う手数料を除けば、即日で現金化することも可能となります。
リースバック
リースバックは、企業が現在保持している資産を一度売却する形を取って、そのまますぐにレンタルすると言うものです。
これまで企業が保持していた資産を一旦売却するわけですから、資産価値分の資金を確保出来ます。
そこから、リース費用つまり毎月の利用料を支払うことで、これまで通り物やサービスを利用しながら、まとまった資金を獲得する方法です。
資金調達の方法2: デッド・ファイナンス
資金調達の2つ目の方法は「デッド・ファイナンス」と呼ばれるカテゴリーです。
デッド(debt)つまり負債を抱えることで、事業資金を確保する方法です。
- 公的融資
- 銀行融資
- ビジネスローン
公的融資
公的融資は、以降にご紹介する他のデッド・ファイナンスよりも低金利で融資を獲得出来るケースが多くなります。
政府や地方公共団体といった公的機関が提供・保証する融資制度のことを指します。
魅力はなんと言っても低金利であることですが、利用者も多いため手厚いサポートは期待出来ない側面も意識しておくべきでしょう。
銀行融資
銀行融資はその名の通り、銀行が行う融資制度を指します。
企業が利用するデッド・ファイナンスとしては最も一般的な融資制度で、多くの企業が利用しています。
銀行融資には、信用保証協会の保証を受けて融資されるものと、銀行が単体で融資をする大きく2つの融資方法があります。
後者は銀行が貸し倒れを防ぐためにも、返済実績などのある信用された企業が対象となることがほとんどです。
ビジネスローン
ビジネスローンは、信用力の低い企業向けに無担保・無保証人で融資を行う、主に消費者金融が提供する融資制度です。
無担保・無保証人で融資が行われる分、金利が高く設定される傾向にあります。
一方で、即日融資を受けられるビジネスローンなども存在し、急な資金繰りが必要な場合にも利用される制度です。
資金調達の方法3: エクイティ・ファイナンス
資金調達の3つ目の方法は「エクイティ・ファイナンス」と呼ばれるカテゴリーです。
エクイティ(equity)つまり、自社の株式と引き換えに資金を調達する方法です。
- ベンチャーキャピタル
- エンジェル投資
- クラウドファンディング
ベンチャーキャピタル
ベンチャーキャピタルは、ベンチャー企業に投資をし、投資した企業が成長して株式の価値が上がった時点で売却し、利益を出すことを目的とした投資会社を指します。
ベンチャーキャピタルから投資してもらうためには、企業が今後成長する可能性が高いことをアピールする必要があります。
企業の目指す目標や製品・サービスの魅力、市場の将来性など、投資したいなと思わせるような魅力を全面的にアピールすることが重要です。
エンジェル投資
エンジェル投資では、ベンチャーキャピタルと同じくベンチャー企業やスタートアップに投資する主に個人投資のことを指します。
政府がある一定の条件を満たせば税金を免除する制度を実施しており、税金対策を兼ねて利用する投資家もいらっしゃいます。
エンジェル投資は富裕層が中心となっており、有望なベンチャー企業や面白いアイデアを持った企業が投資先として人気です。
クラウドファンディング
クラウドファンディングでは、企業自らが投資家からの出資を募集する仕組みです。
最近ではインターネット上から簡単に出資出来るようなシステムも増えており、1口数万円程度の少額出資が可能であることから、初心者個人投資家からの注目も集めています。
インターネットを介すことで募集側も投資側も気軽に参加出来ることから、個人でクラウドファンディングを実施しているようなケースも増えています。
各資金調達方法のメリット・デメリット
上記で、資金調達方法として大きな3つのカテゴリーと、それぞれの主要な資金調達方法についてご紹介してきました。
ここからは各カテゴリー毎のメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
- アセット・ファイナンス
- デッド・ファイナンス
- エクイティ・ファイナンス
アセット・ファイナンス
アセット・ファイナンスのメリットとしては、企業の信用は関係なく、資産自体の価値によって資金調達が可能となることが挙げられます。
また不動産などのように、時期によって価値が変動する資産のリスクを減らせることもメリットになり得ます。
一方でデメリットはというと、そもそも企業に売却出来るような資産が無いと資金調達することは出来ません。
事業で必要な資産まで売却してしまっては、元も子もありませんので、事業にとっては不要で資産的な価値のある何かが必要になります。
デッド・ファイナンス
デッド・ファイナンスのメリットとしては、経営方針に影響を与えることなく資金を調達出来ることにあります。
金融機関から資金を調達する場合、金利という形で手数料を支払う義務は発生しますが、経営自体に影響力を持つことはありません。
一方でデメリットはというと、企業の資金繰り次第では返済に追われる可能性があるということです。
元々借りた資金以上の金額で返済する必要があるため、返済目処が立っていないといつまで経っても全額返済することが出来ず、企業の資金繰りを圧迫する可能性があります。
エクイティ・ファイナンス
エクイティ・ファイナンスのメリットとしては、返済義務を背負うことなく、資金を調達出来ることにあります。
投資家の目的は成長した企業の株式を売って利益を上げることですので、企業としての成長が求められますが、それは企業としても目的は同じです。
一方でデメリットはというと、株式を渡すということは譲渡した株式の数に応じて、経営への影響力が大きくなることを意味します。
株式は言ってみれば株主総会での議決権にも当たるため、最悪の場合、企業が乗っ取られてしまう可能性があることにも注意しておく必要があります。
事業別どの資金調達方法がおすすめ?
では事業の状況別に、どの資金調達方法がおすすめなのかについてもご紹介していきたいと思います。
ここで掲載する資金調達方法以外が利用出来ないわけではないので、企業の状況に合わせて最適な資金調達方法を選択するようにしましょう。
- スタートアップ企業
- ベンチャー企業
- 成熟企業
スタートアップ企業
スタートアップ企業が選択すべきはエクイティ・ファイナンスに当たる「エンジェル投資」「クラウドファンディング」などの資金調達方法です。
スタートアップは企業としての信用力が低いため、アイデアや将来性で資金を集める必要があります。
起業したばかりでは、返済計画を立てることも難しいため、エクイティ・ファイナンスのような資金調達が向いていると言えます。
ベンチャー企業
ベンチャー企業が選択すべきもエクイティ・ファイナンスが中心となるでしょう。
中でも「ベンチャーキャピタル」と「クラウドファンディング」が中心となるかと思います。
スタートアップ企業に比べると、企業としての歴は少し長い傾向にあるため、投資会社からの信頼も得やすいと言えるでしょう。
また、政府が提供しているベンチャー企業向けの融資制度に応募してみることもおすすめします。
低金利で資金調達が可能であるため、返済目処も立てやすいことが理由です。
成熟企業
成熟企業では、事業拡大規模に合わせてアセット・ファイナンスやデッド・ファイナンスを織り交ぜながら資金を調達する方法がおすすめです。
事業規模を拡大しようと思うと、どうしても大きな資金が必要となります。
あくまで返済可能な範囲で、デッド・ファイナンスを駆使して資金を調達し、事業を一気に拡大させることも、企業としての成長を遂げるためには必要なフェーズとなるでしょう。
まとめ:最適な資金調達方法は企業の状況で異なる
本記事では、資金調達の方法について、大きな3つのカテゴリとそれぞれのメリット・デメリットをご紹介してきました。
企業が一段階成長するためには、自己資金よりも大きな金額が必要となることも少なくありません。
各企業毎に事業の状況をしっかりと判断し、最適な資金調達方法を選択出来るよう取り組んでみてください。
