業務委託の準委任契約とは?請負契約と派遣契約との違いも解説

契約形態には請負契約や派遣契約などいくつか存在しますが、「準委任契約」もそのひとつです。

特別な仕事をしている人や個人事業主、会社の経営者は知っておくべき契約形態の1つです。

そこで今回は、業務委託の準委任契約について詳しく解説し、準委任契約と請負契約の違いやメリット、デメリットについて説明します。

準委任契約とは?

契約形態にはいくつか種類がありますが、準委任契約についてご存知でしょうか?

業務委託契約には2種類存在し、そのひとつが準委託契約です。

以下では準委任契約について詳しく解説します。

  • そもそも、業務委託契約とは?
  • 準委任契約とは?

そもそも、業務委託契約とは?

業務委託契約とは、特別なスキルのいる業務や自社では困難な業務を他の会社やフリーランスの人に任せる契約です。

しかし、民法には業務委任契約という名称の契約は存在しません。

実は、「請負契約」「委任契約(準委託契約)」の2つを総称する契約の呼称となります。

特徴は、請負契約と委任契約では契約内容が全く違うということです。

そのため、業務委託契約について知らずに仕事を依頼したり、受注するとトラブルの原因となるため注意しましょう。

準委任契約とは?

準委任契約は、依頼した一定の業務に対して報酬を支払う契約です。

成果物を完成させなければ報酬が発生しない請負契約とは違い、準委託契約では業務を行うことで報酬が発生します。

特徴は、受注した完成物のクオリティーや結果が良くなくても責任が問われることがない点です。

しかしもちろん、仕事の過程で何か問題や不手際があった場合は責任問題が問われます。

医療行為を例に考えると分かりやすいかもしれません。

医者による医療行為はケガや病気を治す保証はなく、医療行為を提供することを目的としています。

ですから、最善の注意を払い医療行為を行っている場合においては、患者の病気が治らなくても責任問題は発生しません。

準委任契約と請負契約の違いとは?

それでは改めて、準委任契約と請負契約の違いについて解説しますね。

請負契約には、準委任契約と違い、受注した業務を完成させる責任があります。

ですので、成果物を完成させることで報酬が発生します。

受注者は発注者が求めるクオリティーそして結果に答える必要があるため、発注者にとっては安心できる契約形態ですね。

準委任契約は仕事の過程を求められるのに対して、請負契約は結果が求められると理解すれば、分かりやすいかもしれません。

準委任契約と派遣契約の違いとは?

それでは、準委任契約と派遣契約との違いは何なのでしょうか?

派遣契約は、発注する企業側が派遣会社と契約を結び、スタッフとして人材を派遣してもらう契約です。

準委任契約との大きな違いは、「指揮命令権がどこにあるか?」という点です。

派遣契約の場合、指揮命令権は派遣先の企業が持っているため、企業側は派遣スタッフに直接指示を出すことができます。

準委任契約の場合は、企業側には業務遂行方法の指揮命令権がありません。

もちろん受注した業務を行う責任はありますが、その業務の遂行方法に関してはある程度の裁量権が認められています。

派遣社員の場合は、指示したことをしっかりとやってくれる反面、指示したことしかやってくれない、指示出しの管理の工数がかかるなどのデメリットもあるため、メリット・デメリットをしっかりと把握してどちらの契約が適切かを考えましょう。

準委任契約のメリット・デメリットとは?

それでは次に、準委任契約のメリット・デメリットについて説明します。

  • 準委任契約のメリットとは?
  • 準委任契約のデメリットとは?

準委任契約のメリットとは?

準委任契約の企業側のメリットとしては、正社員を雇うよりも様々な負担が少なくなります。

社会保険の負担や福利厚生の提供は必要ありませんし、業務の遂行のみを目的として契約をしているため、教育コストもかかりません。

派遣契約では業務指示を出さないと自主的に働いてくれない場合もありますが、準委任契約では業務の遂行が義務付けられているため、指示出しの工数を削減できます。

受任者としてのメリットは、完成させないと報酬が発生しない請負契約と違い、成果物のクオリティや結果に関係なく報酬が発生する点でしょう。

準委任契約のデメリットとは?

準委任契約のデメリットは、企業側にはほぼありません。

受任者からすると、正社員と違い契約が更新されなければ職を失うリスクを背負っています。

常に収入源を失うリスクを背負いながら働かなければいけない点は、大きなデメリットと言えるでしょう。

まとめ:正社員を雇うのでなければ、準委任契約はおすすめの契約形態

正社員は自社に対してのロイヤリティも高くなりやすいため、組織づくりには外せない存在でしょう。

しかしその反面、大きな教育コストがかかる点や、飛び抜けて優秀なスキルを持った人材を正社員として採用するのはかなり困難であるという事実もあります。

そこでおすすめなのが、準委任契約でプロフェッショナルと契約を結ぶことです。

自社へのロイヤリティを期待することはできませんが、事業を伸ばすために必要な高度なスキルを持ち合わせ、しっかりと業務を遂行してくれます。

組織づくりと事業の業績の両方に力を入れるためにも、ぜひ業務委託の準委任契約の活用を検討してみてはいかがでしょうか?