KPIをわかりやすく解説!セットで覚えるKGI

今回の記事では、仕事を行う上でよく聞く「KPI」についてわかりやすく解説します。
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KPIとは中間目標
KPIとは「Key Performance Indicator」の略称です。
日本語では「重要業績評価指標」と表現します。
これをもっとわかりやすくいえば、最終目標までの細かな中間目標のことです。
KPIは、主にマーケティングや営業職の現場で使われますが、その他IT業界のなどあらゆる業界でのマネジメントにも使われます。
KPIの導入は新規顧客獲得数や新規受注獲得数などの見える化に用いられますが、作業進捗管理や仕事に対するモチベーション維持などのマネジメントでも活躍します。
つまり、KPIはあらゆるビジネスシーンで汎用性の高い手法だということです。
KGIとの違い
KPIとセットで覚えておきたいのが、KGIです。
KGI( Key Goal Indictor)は最終目標であり、KGIを達成するための中間目標がKPIとなります。
例えば、事業や新規計画には必ず目指したいゴールがありますよね。この事業や計画で達成すべき事柄がKGIです。
物事の順序を考えると、「スタート」→「KPI(複数可)」→「KGI(物事の達成)」という流れになります。
KPIはあくまでKGIを達成するための中間目標であるため、両者は常にセットで考えなければなりません。
KPIを設定する目的をわかりやすく解説
ここでは、KPI設定の目的をわかりやすく解説します。
KGI(最終目標)に対し、中間目標であるKPIを設定するメリットについて考えてみましょう。
- 1.やるべきことが明確になる
- 2.進捗を見える化(数値化)できる
- 3.適切な修正・対策が立てやすい
- 4.細かな達成感を感じやすい
やるべきことが明確になる
KPIを設定することで、KGI達成までにやるべきことが明確になります。
KGIまでにどのような作業が必要かを数値化することでわかりやすくするのです。
目標を達成するまでに何が必要かを考えながら進むのは非常に効率が悪いですが、KPIを決めれば、まずは何をやるのかが明確になりタスクへの細分化も容易になります。
例えば、Webメディア経由での売上について「月の売上を100万円」に設定しても、それだけでは曖昧で、何をすべきかがはっきりしていませんよね。
このとき、KPIとして以下のことに着目します。
例えば、
・毎日アップする記事の数
・メディアからの流入数
・広告の閲覧数
・1ヶ月あたりのPV
などですね。
月の売上100万円を達成するために、どのような項目の数値を重視すべきかを明確にすることで、やるべきことが明確になるのです。
進捗を見える化(数値化)できる
KPIを設定するということは、KGIへの着実な進捗を細かく見える化できるということです。
例えば上記の例でみると、毎日アップする記事の数を達成できているのか、1ヶ月あたりのPV数が目標に達しているのかをチェックすることで、月の売上100万円という目標を達成できるか否かを数値で判断できます。
適切な修正・対策が立てやすい
KGIを設定してもそこに届かないとき、その理由を分析しやすくなるのがKPIを設定するメリットでもあります。
もし設定したKPIでは最終目標達成に届かない、あるいはKGIを100%達成できないといった場合には、KPIで設定した目標をクリアできていなかったり、KPIの設定がKGIに対してズレていたりということに気付けます。
KPIを設定しておくことで原因が明確になりますので、KPIごとに適切に修正するなど、対策が立てやすくなるのです。
細かな達成感を感じやすい
KPIを設定することで、最終目標へ進む過程でも達成感を感じやすくなります。
KPIがなければ、最終目標まではひたすら作業をすることになり、モチベーションを保つことも困難です。
このような問題も解決できるKPIは、新規事業などの大きなプロジェクトにも向いています。
KPIとKGIをECサイトを例にわかりやすく解説
KPIとKGIをよりイメージしやすくするために、ECサイトの売上目標を例に見ていきましょう。
例えば、最終目標であるKGIを「ECサイトでの月収を100万円」に設定した場合です。
このKGIを達成するための中間目標がKPIとなります。
・月のアクセス数:100万
・購入率:50%
・購入平均単価:2万円
上記は極端な例ではありますが、このように明確に定量目標として数値化することで、KGIのために達成すべき中間目標が見える化されます。
KPIの達成率は、分析することで改善できますし、大きな達成感にもつながるのです。
KPIが失敗するパターンをわかりやすく解説
KPIの設定は、確実にKGIを達成するためにあります。
しかし、設定するKPIによっては失敗するパターンもあるのです。
その主な理由には、以下が挙げられます。
- KPI(中間目標)が高すぎる
- KGI(最終目標)までのプロセスがズレている
KPI(中間目標)が高すぎる
よくあるのが、KPIが高すぎるということです。
細分化されたKPIを設定していても、その目標数値が高すぎればKPIすら達成できずに心が折れてしまいます。
例えば、KPIに高すぎる売上額を設定した場合、無理な営業が顧客と商品のミスマッチを起こす可能性もあるのです。
もちろん商品は売れないため売上はKPIに届きませんし、さらには顧客からのイメージを下げてしまう結果にもつながりかねません。
そもそも、KPIに設定した売上額は、過去のデータを元に算出したものでしょうか?
見込み客の状況も加味した設定になっていたでしょうか?
詳細な分析のないKPIは、むしろKGI達成の妨げになってしまいます。
KGI(最終目標)までのプロセスがズレている
KGIまでのプロセスを詳細に検討したKPIでなければ、間違ったアプローチでのKPIを設定してしまいます。
極端な例を挙げると、KGIを「月の売上額100万円」に設定した場合です。そのためのKPIを月30日で割った額「1日の売上額3万4千円」にしてしまうと、土日祝日を考慮していない見当違いなKPIになってしまいます。
また、このKPIには、顧客への初アプローチから売上になるまのプロセスが、まったく考慮されていないのです。
KPIを設定するときは、KGIを達成するためのあらゆる要素を考慮し、現実的なプロセスを設定しなければ意味がありません。
KPIをわかりやすく解説 まとめ
以上、KPIをわかりやすく解説しました。
KPIは、最終目標を意味するKGIまでの中間目標です。
KPIで定量目標を設定することで、進捗管理や仕事への高い達成感を得やすくなり、効率的なKGI達成を目指せます。
ただし、KPIを設定する際には過去データや現状の細分化と分析を事前に行わなければ失敗する可能性もあるのです。
KGI達成までのプロセスを数値化して達成度合いを確認できる、より具体性のあるKPIを設定しましょう。