エンジニア採用における成功の秘訣とは?課題を整理し最適な採用手法を検討しよう!
IT業界ではエンジニア不足が叫ばれており、多くの企業が優秀なエンジニアの採用に苦戦している状況です。
エンジニア採用は難しいと言われますが、果たして企業として真剣にエンジニア採用に取り組めているのでしょうか。
「なぜ優秀なエンジニアを採用することが難しいのか」を正しく理解することで、エンジニア採用を成功に導くことは可能です。
本記事では、企業の採用担当の方向けに、エンジニア採用において抑えておきたいポイントをご紹介していきたいと思います。
エンジニア採用における課題を明確にし、効率的な採用手法を取り入れてみてください。
目次
エンジニア採用前に求職者の心理を理解しよう
エンジニアを採用するにあたって、求職者がなぜ新しい職場を求めているのかを正確に認識することが、採用活動を成功に導くための重要なポイントになります。
求職者の心理を理解した上で、御社の魅力を正確に伝えることが必要です。
- 仕事環境への不満は最も多い悩みのタネ
- 自分の本当にやりたい仕事を求めている
- 会社の将来性は重要なポイント
仕事環境への不満は最も多い悩みのタネ
エンジニアが転職する場合、給与面の問題も多くありますが、仕事環境への不満が多くの割合を占めています。
具体的には、長時間労働に対しての不満はもちろん、リモートワークやフレックスタイム制(変動時間労働)など、より融通の効く環境での労働を求めている求職者も多いことを認識しておきましょう。
御社が残業の少ないことをアピールすることはもちろん、フルタイムでなくても週に1回のリモートワークを認めているなど、他企業との差別化をアピールすることで優秀なエンジニアを獲得しやすくなります。
自分の本当にやりたい仕事を求めている
エンジニアが求職する場合、自身の本当にやりたいことを求めて新しい職場を探している方も少なからずいらっしゃいます。
自分の本当にやりたい仕事に就きたいと考えている方は、待遇を必死にアピールするよりも企業としての業務内容や御社にしかない魅力を伝える方が効果的と言えます。
企業のアピールポイントをしっかりと整理した上で、話を聞いてみたいと思わせるようなアプローチを取ることが重要です。
会社の将来性は重要なポイント
エンジニアの中には、現在の給与や待遇に大きな不満があるわけではないけれども、会社の将来性への不安から転職を検討している方もいらっしゃいます。
企業としては、積極的に御社の目指す方向性や事業展開をアピールすることも優秀なエンジニアを採用するためのポイントです。
特に中小企業の場合には、転職しても将来性に期待が持てそうだと判断してもらえるよう、企業としての魅力を発信する必要があるでしょう。
エンジニア採用の動向・トレンドを把握しよう
エンジニア採用に限らずですが、市場の動向やトレンドをしっかりと把握しておくことは企業の採用業務に取って必須事項です。
2020年のエンジニア採用について確認していきましょう。
- 2020年現在も引き続き売り手市場
- 優秀なエンジニアほど転職市場に出てこない
- 若手エンジニア育成を筆頭にマネジメントポジションの採用も活発に
2020年現在も引き続き売り手市場
IT業界の人手不足は数年前から宣言され続けていますが、2020年現在も引き続き売り手市場に変わりはありません。
IT産業の発達で開発会社がエンジニア採用に積極的なのはもちろんですが、各企業が自社内で優秀なエンジニアを確保し「内製化」を進めていることも要因として挙げられます。
最近のトレンドとして、AWSなどのクラウド化やビッグデータ活用のためにインフラエンジニアを積極的に採用している企業も増えていますね。
優秀なエンジニアほど転職市場に出てこない
売り手市場では特に、優秀なエンジニアは転職市場にあまり姿を見せません。
理由としては、知人の紹介やヘッドハンティングを通して、自らが積極的に転職活動を行わなくても容易に転職することが可能な状態にあるためです。
優秀なエンジニアを獲得しようと思うと、あらかじめ社員に優秀なエンジニアを紹介してもらうことや業務委託を依頼しているフリーランスエンジニアを社員としてスカウトする方法なども積極的に取り入れておくべきでしょう。
若手エンジニア育成を筆頭にマネジメントポジションの採用も活発に
ここ数年エンジニアが足りなくなるとの懸念から、多くの企業が未経験や新卒を含めたエンジニアの採用活動に活発になってきました。
ある程度人材確保が出来た企業では、若手エンジニア育成のためマネジメントポジションの人材が必要になってきています。
また、IT企業以外の各企業もITテクノロジーを活用した新しいビジネスをスタートさせる傾向にあり、企業間での業務調整を行い自社チームを率いることが出来る経験豊富なエンジニアの獲得を優先事項としている企業も増えてきているようです。
エンジニア採用の手法を把握しよう
では実際にエンジニア採用を実施する際の手法について確認しておきましょう。
それぞれメリット・デメリットがあり、どれか1つに固執するよりも全ての手法を上手く組み合わせて採用活動を行う方法がおすすめです。
- 求人広告媒体を利用
- 人材紹介会社を利用
- ダイレクトリクルーティング
- SNSを活用した採用活動
求人広告媒体を利用
最も一般的な採用活動が「求人広告媒体」を利用した採用手法です。
「マイナビ」や「doda」といった大手転職サイトから、IT分野に特化した「Green」などの転職サイトが代表例です。
求人広告媒体を利用するメリットとしては、「不特定多数に対し企業をアピールすることができる」ことが最大のポイントとして挙げられます。
一方でデメリットとしては、上述したように優秀なエンジニアほど求人広告媒体を確認することもなく転職活動を終わらせてしまうため、高度なスキルを有するエンジニアを採用するのは少し難しいという点にあります。
人材紹介会社を利用
転職エージェントなどの人材紹介会社を利用する方法も一般的なエンジニア採用手法の1つです。
人材紹介会社を利用するメリットとしては、採用活動に掛かる時間を大幅に節約した上で企業が求めている人材とピンポイントで面談することができるところです。
人材紹介会社では、多数の求職者を抱えており、企業が希望した条件に合う求職者を、企業の代わりに探してくれます。
企業としては、ある程度のフィルタリングが完了した状態で面談を行うことが可能になるため、採用活動に掛かる時間を大幅に節約出来ることに繋がります。
一方でデメリットとしては、人材紹介会社に支払う仲介手数料が掛かってしまう点にあります。
多くのエージェントで「成果報酬型」が取り入れられており、企業が実際に求職者を採用した場合にのみ仲介手数料が発生するという仕組みのため、仲介手数料が掛かっても優秀なエンジニア獲得を目指す企業が頻繁に利用している採用手法です。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者に対して直接アプローチする採用手法を指します。
ヘッドハンティングなどもダイレクトリクルーティングにあたり、メリットとしては企業が求める人材に対して、ピンポイントで採用活動を行うことが出来る点にあります。
また転職市場に出る前の人材も多く、ライバル企業が少ない点も魅力の1つです。
一方、デメリットとしては採用活動に掛かる時間が他の採用手法に比べて大きくなることです。
ダイレクトリクルーティングでは企業が対象となる人材を探し、アプローチする必要があります。
広告掲載や人材会社へ依頼さえしてしまえば、あとは待っていれば良い採用手法とは異なり、採用に関する全ての工程を自社内で行う必要があるため、必然的に工数が膨れ上がる傾向にあります。
SNSを活用した採用活動
近年SNSを活用した採用活動も頻繁に行われるようになっています。
代表的なSNSとしては「LinkeIn」「Facebook」「Twitter」などが挙げられます。
LinkedInは日本企業には馴染みが薄いかも知れませんが、ビジネス特化型のSNSとして海外を中心に人気のサービスです。
またビジネス特化型ではありませんが「Facebook」や「Twitter」も求人活動を行うSNSとして近年定着してきています。
SNSを活用したエンジニア採用のメリットは、ダイレクトマーケティングのように転職市場に出る前の潜在層にアプローチ出来ることに加えて、より幅広い層に自社をアピールすることができる点にあります。
一方でデメリットとしては、匿名で利用しているユーザーも多いことから、冷やかしなどの業務妨害となる行為も少なからず発生することです。
SNSでの採用活動は上手く利用すれば、転職市場には出てこないけれども潜在的に転職したいと考えている層に上手くリーチ出来るため、優秀なエンジニアを確保するための手法として検討する価値があります。
エンジニア採用における問題を明確化しよう
企業として、エンジニア採用における問題点を明確化しておくことは、採用活動を始める前の必須事項と言えます。
企業が求める人材を明確化し、適切な判断を下すことで、自社に適した優秀なエンジニアを採用出来ることに繋がります。
- 企業として採用したいエンジニア像を明確にする
- 転職回数などの経歴だけで判断しない
- 採用ポジションや仕事内容とスキルを比較する
企業として採用したいエンジニア像を明確にする
まず企業として、採用したいエンジニア像を明確にすることが最初の一歩となります。
「エンジニアが不足しているから人手を増やそう」「今後IT事業を強化するからとりあえず人材を確保しておこう」といったエンジニア像が曖昧な状態で採用活動をしていたのでは優秀なエンジニアを確保することはできません。
「何のためにエンジニアを採用するのか」、「採用したエンジニアにどのような仕事をしてもらいたいのか」を具体的に人事担当者が把握しておく必要があります。
転職回数などの経歴だけで判断しない
日本企業ではまだまだ終身雇用制の名残りから、転職回数が多い人材は使えないとの判断を下しているケースも多いようです。
少なくともIT業界に関しては、転職回数だけで人材を判断するのは止めた方が良いでしょう。
エンジニアの場合、優秀な人材でもより良い条件を求めて転職を繰り返しているケースは少なくありません。
また経歴書だけをみてスキルを判断するのも避けるべき採用方法と言えます。
エンジニアの場合、大手企業で働いていたからスキルが高いということはありません。
むしろ大手企業では業務が細分化されている分、実際に採用してみた結果、特定の分野以外は素人同然だったというケースも発生しているようです。
必ず面談の中で、御社が求職者に求めているスキルを、求職者が本当に保有しているのか確認することが重要となります。
採用ポジションや仕事内容とスキルを比較する
企業でエンジニア採用を行う場合、あらかじめどういったポジションで働いてもらうのか、仕事内容はある程度決まっているはずです。
求職者のスキルがいくら高くても、企業で従事してもらう仕事内容が全く異なる分野では意味がありません
人事担当者が業務内容を具体的に理解していないケースで頻繁に起こる問題ですが、有名な資格などを保有しているからといった理由で採用した結果、求めていた人材と全く違っていたということも頻繁に起きています。
面談時にはなるべく現場に近い社員に参加してもらうことや、人事担当者がしっかりと業務を理解し、求職者と企業が求めている人材がマッチしているのかを正確に判断することが重要になります。
まとめ:エンジニア採用ではペルソナ設定を明確にすべき
本記事では、優秀なエンジニアを採用するために、企業としての採用活動時に意識すべき点をご紹介してきました。
結論として、企業としてはエンジニア採用を行う場合、ペルソナ設定を行うことで獲得したい人材を明確に設定しておくことが最も重要なポイントとなります。
エンジニア採用には工数や費用も掛かるため、企業が求める人材を曖昧な状態にして採用活動を始めることはおすすめ出来ません。
効率的に優秀なエンジニアを確保出来るよう、採用活動を始める前にペルソナ設定をきちんと行い、最も適した採用手法を取り入れながらエンジニア採用に取り組んでみてください。