新規事業開発における2大手法とは?それぞれの手法におけるプロセスを解説

新規事業での開発は成功率が決して高いとは言えず、多くの経営者が悩みを抱える問題です。

新規事業開発は気軽に挑戦出来るようなものではなく、失敗すれば時間や資産を大きく失うことも少なくありません。

企業により新規事業は多岐に渡りますが、共通して存在する実績ある開発手法は、成功率を上げるためにも積極的に取り入れるべきです。

本記事では、新規事業の展開を検討されている経営者・担当者の方向けに新規事業の2大開発手法についてご紹介していきたいと思います。

闇雲に新規事業開発をスタートさせず、効果的な手法を学んで積極的に取り入れてみてください。

新規事業の開発手法1:リーンスタートアップ

リーンスタートアップは、新規事業開発の中でも有名な手法で、なるべくコストを抑えて最小限のプロダクトを生成し、何度も改善を重ねていく開発手法です。

新規事業ではいきなり顧客の望むプロダクトを正確に開発することは難しいため、何度も失敗を許容しながら改善を繰り返すことで、最終的な製品へと仕上げていきます。

  • 低コストでのプロダクト制作
  • 顧客ニーズとのすり合わせ
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低コストでのプロダクト制作

新規事業の開発では失敗を許容することが前提となりますが、多くのコストを掛けていたのでは企業の資金面で苦しくなってしまいます。

そこで最低限必要な機能を持ったプロトタイプを低コストで作成することで、資金を抑え何度も改善を繰り返す開発が可能になります。

また、新規事業では如何に早く市場にサービスを投入出来るかも重要なポイントとなるため、プロトタイプを作成しいち早く市場の反応を伺うことも効果的な戦略です。

顧客ニーズとのすり合わせ

新規事業では、実在しない新たなサービスを作成することになるため、顧客ニーズとの乖離がないかを細かく確認することは成功への近道です。

最初から完璧なサービスをコストや労力を掛けて作った結果、実は顧客が欲していたものとはかけ離れていたとなってしまっては、企業が被る損失は多大なものになってしまいます。

リーンスタートアップのように、小規模での開発を進めることで顧客のニーズとすり合わせながら、なるべくコストや労力を抑えての開発が実現出来ます。

リーンスタートアップでの新規事業開発プロセス

リーンスタートアップでは、「企画」「開発」「分析」「改良」のフェーズを小規模単位で完了させ、サービスを完成させていく開発手法です。

それぞれの工程に時間を掛けすぎず、まずは形にすることを目標に工程を進めていきます。

  • 企画
  • 開発
  • 分析
  • 改良

企画

まずはアイデアを企画として立ち上げるところから新規事業はスタートします。

ヒットしそうなサービスや製品のアイデアが生まれたら一旦企画としてまとめ、企業内での意見を募ってみましょう。

企画の段階でいくら検討しても顧客ニーズと完全一致するかは誰にも分からないため、とりあえず進めてみるという考え方が重要になってきます。

開発

企画がある程度まとまった段階で、プロトタイプとなる製品・サービスの開発を始めてしまいます。

企画で提示された機能を全て有したプロダクトを作る必要はありません。

企画の段階では全員が頭の中に全く同じサービスを描くことは出来ないため、目に見える形に最小限の機能から作成していきます。

一番最初のプロトタイプでは、次工程の分析の叩き台となるような簡素なものでも問題ないでしょう。

何よりなるべく早く目に見えるプロトタイプを作成することで、新規事業のプロセスが良くも悪くも前へ進めやすくなります

分析

作成したプロトタイプを企業内はもちろん、実際に顧客となるユーザーに触れてもらいながらフィードバックを得ます。

機能として改善出来るポイント・方向性のズレがないかなどを分析しながら、より良いサービスを作成するための改善内容をまとめていきます。

分析の段階で企画の方向性が間違っていたと判断すれば、最初からやり直すことも検討するべきでしょう。

早い段階で改良の余地があるのかを判断出来るからこそ、企画自体をボツにするなどの大胆な判断も可能となります。

改良

分析の工程で挙げられた内容を元により良いサービスとなるよう改良を加えていきます。

この改良も一度しか行えないものではなく、改良を加えたものを再度分析し、何度も改良を重ねることで理想的なサービスへと進化させていきます。

一旦プロトタイプの改良まで完了すれば、また企画・アイデアを出し合い、サービス全体の改良・多機能化など、よりユーザーが求めるサービスに近づけるように何度も各工程を繰り返します。

新規事業の開発手法2:オープンイノベーション

新規事業で使える開発手法として、オープンイノベーションも近年注目を集めています。

簡単に説明すると企業内部・外部の情報に関わらず使えるものは使っていこうという考え方の開発手法です。

オープンイノベーションには表現の仕方こそ様々ですが「インバウンド」「アウトバウンド」と呼ばれる2つの考え方があります。

  • インバウンド
  • アウトバウンド

インバウンド

インバウンドでは、新規事業開発に必要な知識やスキルを外部から広く探索し、有効活用する方法です。

他社が既に行っているビジネスアイデアを参考に取り組むことや、既に知見を持っている人材を採用することで新規事業開発をスムーズに進めることがインバウンドに該当します。

外部にある情報を効率的に取り組んで、自社の新規事業に有効活用する方法がインバウンドの考え方となります。

アウトバウンド

一方、企業が内部で保持している情報やスキルを積極的に外部提供する形のアプローチをアウトバウンドと呼びます。

外部に自社の知識を開放して損しかないのではと思うかもしれませんが、そうとも限りません。

企業が保持するスキルや知識を開示してアイデアを募集することで、外部から企業内部では出てこなかったような斬新なアイデアを獲得することが可能となります。

また時には別企業や社外人材との共同開発で、双方の得意とする技術を提供し合うことも、アウトバウンドの一種と捉えられます。

オープンイノベーションでの新規事業開発プロセス

オープンイノベーションでの新規事業開発プロセスとしては、「インバウンド」では情報のリサーチから、「アウトバウンド」では外部からのアイデアやスキルを獲得した時点からプロセスがスタートしていきます。

  • リサーチ・分析
  • 計画
  • 開発
  • 評価

リサーチ・分析

インバウンド・アウトバウンド共にリサーチにより集めた情報やアイデアが、自社の新規事業にとって有益なものかを分析するところからプロセスがスタートします。

各情報を取捨選択しながら、取り入れるべき情報を選別していきますが、あまり机上の空論になり過ぎないように、一旦取り入れてみるという考えも新規事業では必要となってきます。

計画

リサーチ・分析の工程で選別した情報を元に、新規事業の具体的な計画を練る段階です。

事業計画の段階では、顧客ニーズを満たすかだけでなく、企業として利益を挙げることが出来るのかについても検討する必要があります。

オープンイノベーションでは、外部からの有識者の導入やユーザーのプロジェクト参画などを活用して、外部からの知識を積極的に取り入れることも計画の一部として検討していきましょう。

開発

計画の構築が完了した後は、資金や人材を確保して開発の工程に入ります。

オープンイノベーションでは、専門的な知識を有したプロフェッショナルを部分的に採用し開発に参画してもらうことで、コストを抑えながら開発効率を上げる方法も有効です。

また、積極的にユーザーにも開発に協力してもらうことで、顧客ニーズとの乖離を早い段階でなくし、効率的なサービス開発を行うことも可能となります。

評価

最終的な評価も企業内部とユーザーレビュー両方の観点から実施していきます。

企業内部では、品質の確保が出来ているか、機能に不備はないかなど計画の段階で練った構想と開発完了時点でズレがないかを確認していきます。

ユーザーレビューでは、実際に開発が完了したサービスをユーザーに使用してもらい、要望や感想などをまとめることで、顧客ニーズを深く分析することが可能です。

必要であれば、改善・改良を行い、より顧客ニーズを満たすサービスとなるように修正を行っていきます。

まとめ:新規事業の開発には実績のある手法を取り入れよう

本記事では、新規事業の開発における多くの企業が取り入れる2大手法についてご紹介していきました。

冒頭でもご紹介した通り、新規事業開発の成功率は決して高いものとは言えません。

実績のある手法は積極的に取り入れて、自社の新規事業開発の成功確率を少しでも挙げられるように取り組んでみてください。