未経験のエンジニアは採用対象になる?気になるポイントをまとめて確認

エンジニアの採用を考えるとき、社内においていくつかの基準を設けることになると思います。

どのようなスキルがあり、どういった経験を積んできたのか。
そういった基準をクリアしたエンジニアを採用することで、プロジェクトの完遂を目指すことになるでしょう。

しかし、常に求める能力を持ったエンジニアに出会えるわけではありません。
特に起業したばかりの会社などは、優秀なエンジニアを探すのが難しくなることも多いでしょう。

そんなときに考えるべきなのは、「未経験のエンジニア」の採用です。

未経験のエンジニアも採用の対象と捉えることで、その後の可能性を広げることができるでしょう。
こちらでは未経験のエンジニア採用についての考え方や、重要なポイントを確認していきます。

新しくエンジニアを探すことを計画するのなら、この機会に未経験という特徴について考えてみましょう。

未経験のエンジニアは採用すべき?

そもそも、「未経験のエンジニアは採用しても大丈夫なのか?」といった疑問があります。

まずは未経験のエンジニアを採用するべきなのかについて、解説していきます。

  • 未経験のエンジニアも採用の対象となる
  • エンジニア未経験者の採用にはメリットがある
  • ポテンシャル採用という考え方
  • 「未経験のエンジニア=社会経験がない」というわけではない

 

未経験のエンジニアも採用の対象となる

結論から言えば、未経験のエンジニアも採用の対象になります。

未経験からでも伸び代があり、自社の発展に貢献してくれると判断できれば、採用の可能性はでてくるでしょう。

もちろん、経験のあるエンジニアと比較すれば、未経験のエンジニアは多くの点で劣ることになります。

しかし、それでも企業の情勢や環境によっては、未経験者を採用することは十分に考えられるのです。

「未経験だから採用しない」という考えを捨てることが、企業側の意識として必要になります。

 

エンジニア未経験者の採用にはメリットがある

エンジニアの未経験者を採用することには、たとえば以下のようなメリットがあります。

・自社のやり方に合わせてもらいやすい
・中小企業や起業したばかりの会社でもエンジニアを探すのが難しくない
・学習意欲が高い人材が豊富な傾向がある
・別の業界や職種の経験が活かせる可能性に期待できる

こういったメリットがある点は、未経験のエンジニアを採用する理由になり得ます。

未経験には即戦力にならないといった目立つデメリットがありますが、その一方でメリットも多く含んだ人材になるのです。

メリットとデメリットを比較し、納得できるのであればエンジニア未経験者の採用を進めることがおすすめされます。

 

ポテンシャル採用という考え方

未経験のエンジニアを採用する際には、「ポテンシャル採用」という考え方がヒントになります。

ポテンシャル採用とは、実績やスキルではなくエンジニアの人間性や向上心を重視して採用を行う手法です。

今現在の能力よりも、将来活躍する可能性にかける採用方法となるのが特徴。

よりエンジニア向きの特性を持った人材の獲得や、若い世代を採用することによってチームの若返りを図れるなどのメリットが考えられるでしょう。

未経験エンジニアを採用する際には、ポテンシャル採用を軸とした考え方を実践することもおすすめです。

 

「未経験のエンジニア=社会経験がない」というわけではない

未経験エンジニアとは、決して社会経験がない人材というわけではありません。

基本的に「IT系の業界やエンジニアという仕事は未経験」といった人材になるので、ある程度の社会常識は身についていることが多いでしょう。

そのため新卒採用などと比べると、企業としてやりやすい面が多くなると考えられるのです。

逆に働くことそのものが未経験のエンジニアを採用する場合には、より多くの時間と手間をかける必要があります。

自社がどの程度エンジニアに対してサポートを行えるのかといった基準を参考に、採用する対象を決定していくといいでしょう。

どんな企業が未経験のエンジニアの採用を考えられる?

未経験のエンジニアの採用に向いている企業は、いくつか考えられます。

どのような企業であれば未経験のエンジニアを採用することにメリットを見出せるのか、以下から解説します。

  • 人材を育成する余力のある企業
  • 起業したばかりの企業も未経験エンジニアの採用は考えられる?

 

人材を育成する余力のある企業

人材を一から育成する余力のある企業ほど、未経験のエンジニアを活躍させやすいです。

研修会を開いたり、スキルの獲得に必要な学習コストをサポートしたりといったことができれば、未経験のエンジニアをスムーズに戦力として成長させられます。

そのため一般的には、プロジェクトの進行に余裕があり、未経験者をゆっくりと育てられる企業が採用を考えることになるでしょう。

 

起業したばかりの企業も未経験エンジニアの採用は考えられる?

一方で、起業したばかりの企業も未経験エンジニアを採用することは考えられます。

まだ知名度の少ない起業したての企業は、実力のあるエンジニアを探すことが難しくなるとが予想されるでしょう。

そのため未経験エンジニアも採用の対象にし、スムーズに人員を補充していくことも検討されるのです。

起業したばかりの企業が未経験のエンジニアを探す場合、実際に働きながらの育成を考える必要も出てきます。

自社のプロジェクトの中で未経験エンジニアにも任せられる領域をピックアップし、仕事をしつつ成長を促せるような環境が作れないか考えてみましょう。

未経験のエンジニアの採用の場合にはどこを見るべきか?

未経験のエンジニアを採用する場合には、選考時にチェックしておきたいポイントがあります。

将来有望なエンジニアを探すことができるように、既存の企業もこれから起業予定の人も採用前に下記のポイントを確認しておきましょう。

  • 成果物を持っているエンジニアが理想
  • 年齢は関係あるか?
  • 関連トレンドの情報収集を行っているか

 

成果物を持っているエンジニアが理想

未経験エンジニアを採用する場合、披露できる成果物を持っているかどうかは必ず確認しましょう。

実際にプログラミングしたゲームやシステム、アプリケーションなどを提示できる人材は、未経験でも高い評価をつけることができるのです。

積極的に自分の成果を作り出し、ポートフォリオを充実させている人材を選ぶことは、未経験エンジニアを採用する際のひとつの基準になります。

仮に成果物のクオリティが低くても、それを自主的に作成した意欲は評価できます。

未経験という立つ場を理解し、エンジニアとして成長する気持ちがあることの証明でもあるので、成果物を持っている人材ほど採用を真剣に考えることができるでしょう。

 

未経験エンジニアに年齢は関係あるか?

未経験エンジニアを採用する場合、20〜30歳の間で探すことが多く、メインとなる年齢層は20代中盤から後半になります。

採用後に時間をかけてスキルを高めていく必要があるため、基本的に若い人材の方が優先されやすいでしょう。

30代の未経験エンジニアも採用の可能性はありますが、その場合には20代の未経験エンジニアにはない魅力を見つける必要があります。

前職の経験などを加味した上で、将来性に期待できるかどうか慎重に判断しましょう。

また、文系理系といった学歴に関しては、特別な優先度を設定しなくても問題ないケースが多いです。

文系の大学を卒業した人材でも、未経験からエンジニアとして活躍している例はたくさんあります。

過去の経歴よりも、今現在の学習傾向を基準に採用を考えるのがポイントです。

 

関連トレンドの情報収集を行っているか

未経験のエンジニアを採用する場合には、仕事に関連するトレンドの情報収集を行っているかどうかも重要となります。

エンジニアは常に変化するトレンドに対応することも求められるため、自主的に勉強しようという意欲がある人ほど向いている職業です。

特に未経験のエンジニアは、積極的に自分から情報を集めていくようなやる気がなければ、戦力として数えられるまで時間がかかってしまうでしょう。

選考での面接時には、エンジニアとして情報収集を行っているか、そこからどのような学習ができているかを確認するのがおすすめです。

未経験のエンジニアを採用した場合に企業ができることはある?

未経験のエンジニアの採用を考えるのなら、入社後に企業として何をすべきかを把握しておくことも大切です。

未経験エンジニアは多くのことが「わからない」状態であるため、会社からのサポートが必須となります。

スムーズにエンジニアの成長を促せるように、採用前に企業としてできることを確認しておきましょう。

  • 学習をサポートする機会を作る
  • メンターとなる人材を確保する

 

学習をサポートする機会を作る

未経験エンジニアを採用する場合には、なるべく学習をサポートする機会を作るように心がけます。

資格取得手当の設定や社内研修の実施などを行って、未経験でも学習しやすい環境の提供を目指しましょう。

学習をサポートする場合には、採用したエンジニアのレベルに合わせた支援を行うのがコツです。

既にエンジニアが把握している部分に時間をかけても、大きな成長は見込めません。

未経験エンジニアの「何が未経験なのか」を企業側がしっかりと確認し、ぴったりのサポートを行えるように備えましょう。

 

メンターとなる人材を確保する

未経験エンジニアを採用した場合には、社内でメンター(指導者)となる上司をつけるのもポイントです。

エンジニアの側で直接指導し、スキルを伝授していくメンターを設定することは成長の促進につながります。

自社で抱えているエンジニアのなかに、未経験エンジニアのメンターとして活躍できる人材がいないか、採用前に考えておくようにしましょう。

起業したばかりの会社の場合、未経験エンジニアと、メンターとなる熟練エンジニアを同時に採用することも考えられます。

これから未経験のエンジニアを採用する機会は増えるか?

最後に、未経験エンジニアの採用機会が今後増えていくのかどうかについて解説します。

これから未経験エンジニアとどう向き合っていくべきかを、考えるきっかけとしてみてください。

  • 企業の採用枠は増加しつつある
  • 新しい働き方が未経験のエンジニアを増やす可能性も高い

 

企業の採用枠は増加しつつある

未経験エンジニアを採用する企業は、増加しつつあると言えます。

転職サービスdodaの2020年4月のレポートによると、IT・通信系の求人倍率は7.85という高い数値を示しています。

エンジニア不足が深刻化している背景から、今後も未経験まで対象を広げた採用は実施されると想像できるでしょう。

求職者側からすると、未経験からエンジニアになるハードルは下がっていることになるので、今後さらに未経験エンジニアの数が増える可能性も考えられます。

そのためこれからエンジニアの数を増やしたい企業や、IT系の事業で起業を考えている人は、優秀な未経験エンジニアを探す方法を把握しておくことが望ましいでしょう。

参考:https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/

 

新しい働き方が未経験のエンジニアを増やす可能性も高い

新しい働き方によって、テレワークが働き手の選択肢のひとつとして考えられるようになりました。

IT系の業務は在宅でも働けるケースが多いので、今後はテレワークでの仕事を求めて未経験エンジニアの数が増える可能性もあります。

そのため企業側もまた、テレワークを希望するエンジニアを採用する可能性について考える必要もあるでしょう。

もちろん未経験からいきなりテレワークでの仕事は難しくなるので、そこに至るまでどのようにサポートするのかが課題となります。

まとめ:未経験のエンジニアの採用は真剣に考えるべき

未経験エンジニアの採用は、あらゆる既存企業と起業予定の人にとって真剣に考えるべきものとなっています。

これからの事業は、未経験エンジニアの上手な活用と探す方法の理解が重要となってくるでしょう。

この機会に未経験エンジニアの特徴やポイントを改めて確認し、自社に必要な人材の採用を目指してみてはいかがでしょうか。

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