エンジニア採用面接で人材の能力を見抜く質問事項とは?質問例や採用を避けたい人材についても解説

エンジニアの採用面接では、人材の人柄や能力を質問によって見抜かなければなりません。
今欲しい人材であることをどう確認するのか。それは、質問ごとに「見るところ」を明確にしておくことです。

そこで本記事では、エンジニアの採用面接ではどのような点を見るべきか、そして採用面接で用意しておく質問事項や質問例を紹介します。

また、採用を避けたい人材についても触れていますので、本記事を参考に採用面接の流れを組み立ててみてください。

必要な人材の要件を現場から引き出す

エンジニアを獲得するにはまず、自社で今必要な人材の要件を明確にすることから始まります。

「取りあえず人手を増やしたい」という目的の場合もあるかもしれませんが、採用するならば必要な人材をはっきりさせておきましょう。

配属予定のポジションにどのようなスキルや経験が必要なのか、また社内の雰囲気に合う性格はどのようなものかを要件として、現場からヒアリングしましょう。

これら要件が分からないうちは、面接で確認すべき質問事項も作りようがありません。

必要な人材を採用するための的確な質問と、それにより確認すべき人材の素質を把握することが、人材採用の最初のステップです。

エンジニアの採用面接で何を見るのか

まずは、採用面接で見るべきポイントを確認していきましょう。

ここでは、大まかに以下の事項について見ていきます。

  • 問題解決能力の有無
  • 成長の見込み
  • コミュニケーション能力

 

問題解決能力の有無

問題解決能力は、一般的な職業すべてに必要な能力です。しかし、問題解決の方法は業種によって異なります。

エンジニアの場合は、システムを構築したあと必ず起こる不具合やトラブルに対して臨機応変な対応ができるか否かが重要です。

例えば問題が起こったとき、それがプログラムの改修で対応できるのか、あるいは改修は不可能なので運用対処方法を打ち出すかという判断です。

また、重要なデータが消えてしまった場合にはどのようにリカバリするかを判断する能力も重要なポイントになります。

 

成長の見込み

エンジニアは場数を踏むほど成長します。

それは、多くのプロジェクトに参加したり、あらゆる業界のソースコードを書いたりすることに比例します。

しかし、目の前の仕事をただこなしていくだけでは成長の幅は狭くなってしまうのです。

自分が将来どのようなエンジニアになりたいのか、どのような業界のシステムを作りたいのかというビジョンを持っているかがポイントになります。

人材が明確なビジョンを持っているならば、成長の見込みがあると判断できるでしょう。

 

コミュニケーション能力

エンジニアに重要なのは、コミュニケーション能力です。

採用面接は短い時間ですが、そこで円滑なコミュニケーションが取れるかどうかは採用後の即戦力として大きく影響します。

短く的確な質問や回答ができるならば、エンジニアがよく活用する文字でのコミュニケーションツールでも円滑にチームワークを進めていけるでしょう。

エンジニアの採用面接ですべき質問事項

エンジニアの採用面接は、経験と専門性を問う質問が多くを占めます。

面接で必ず聞いておきたい質問事項として、以下のものをまとめておきましょう。

  • 志望動機や長所短所
  • これまでの経験や実績
  • 専門性の有無

 

志望動機や長所・短所

エンジニアの採用面接でも一般の面接と同じように、まずは志望動機や本人の長所・短所を質問事項として挙げておきましょう。

企業研究ができているならば、情報収集能力と、準備の大切さの理解度が分かるということが確認できます。

自社のことが分かっているならば、採用後のギャップに戸惑うといった事態を最小限に抑えられるでしょう。

また、本人の長所や短所を企業側が把握できれば、配属予定のポジションにマッチするか否かを判断できます。

 

これまでの経験や実績

エンジニアの採用で重要なのは、その人材に何ができるかです。

過去に経験したポジションによっては、チームをまとめる力やプロジェクトをやりきる力があるか否かを把握することができます。

また、成功体験をしているか否かで、チャレンジへの意欲が計れるでしょう。

例えば、過酷なプロジェクトを経験してきたならば、その話しぶりから責任感やメンタルの強さを探ることができます。

 

専門性の有無

エンジニアを採用する上では、専門性の有無は重要です。

例えば、サーバー知識がある人材を求めているのに、サーバー構築の知識がないならば話しになりません。

また、経験があっても上辺だけしか理解しておらず、専門用語の意味理解度が低い場合にも、即戦力にはならないでしょう。

専門性を持っているか否かは、自社の業務に大きく関わりますのでしっかりと質問事項に入れておかなければなりません。

エンジニアへの質問例

ここからは、エンジニア採用面接での質問例を見ていきましょう。

採用後に配属するポジションをイメージしながら、質問例を応用してみてください。

 

志望動機・長所・短所に関する質問例

【志望動機】

■質問例1:あなたが弊社を志望した動機をお聞かせください。

志望動機については、自社についてどのくらい興味を持っているかが分かればよいでしょう。

事業や社風をあらかじめ調べてきた人材ならば自社に興味があるということなので、社内の雰囲気も多少はイメージして面接に臨んでいるはずです。

 

【長所・短所】

■質問例:あなたの長所と短所をお聞かせください。

自己分析がしっかりとできているかを見ておきましょう。

例えば、採用後にAIやIoTといった先端技術を担ってもらいたい場合には、新しいことへの探求心や調査能力、粘り強い探究心が必要です。

これらに関わる長所を持っているか、飽きっぽい性格ではないかなどを質問で探りましょう。

 

実績や経験に関する質問例

【実績や経験】

■質問例1:これまであなたが上げた実績をお聞かせください。
■質問例2:これまでで一番努力した経験や、挫折した経験などをお聞かせください。
■質問例3:その経験から学んだことは何でしょうか。

実績を聞けば、この人材がやり遂げたことをダイレクトに判断できます。

例えば、リーダーとしてプロジェクトを成功させたのなら、メンバーをまとめる力と業務を完結させる力が見えるでしょう。

また、経験については「そこから何を学んだのか」が分かれば、経験を自分の力として吸収できる人材だと判断できます。

 

スキルと知識に関する質問例

【スキルと知識】

■質問例1:プログラミング言語の○○で、△△のような機能を作ることはできますか?
■質問例2:今○○サーバーを自社で利用していますが、チューニングを行うことはできますか?
■質問例3:○○が起こった場合、どのような対処が考えられますか?
■質問例4:○○のシステムを開発するときに、どのような環境で開発を進めますか?

このように、できるだけ具体的なシチュエーションを交えて質問することで、どこまでの経験・スキル・知識があるかを確認できます。

採用後の現場で必要な事項を交えて、具体的な質問で即戦力になるか否かを判断しましょう。

採用を避けたい人材

エンジニアの面接をしていると、どうしても自社に合わない、あるいは採用後のポジションでは活躍できないかもしれないといった人材もいます。

要件に合わない人材の不採用は仕方がありません。しかし、要件に合っていても採用を避けた方がよい人材もいます。

  • ゼロから学ぼうとしている
  • 受け答えが曖昧

 

ゼロから学ぼうとしている

できるだけ即戦力となるエンジニアを採用したいものです。

しかし中には、採用面接の段階にもかかわらずゼロから学ぼうという姿勢の人もいます。

新卒採用で研修体制が整っていて、配属されるのは研修を終えてからで良いといった余裕のある採用であれば「意欲があってよい」と判断できるため問題ありません。

しかし、即戦力を求める採用では「これから学ぶ」という姿勢の人材は採用を避けた方が良いでしょう。

面接時点で未だに「これから学ぶ」という意識では、いつ戦力になるかも分かりませんし、実務での成果も期待できません。

 

受け答えが曖昧

採用面接のやり取りで、受け答えが曖昧な人材は採用を避けた方が良いでしょう。

それは、現場での意思疎通が難しくなる恐れがあるからです。

受け答えが曖昧になる心理として、自分の考えや意見がよく認識できていないことが挙げられます。

分からない部分があっても、どのように分からないのかが自分自身でも分からず、質問にまでたどり着きません。

質問できたとしても漠然とした質問ばかりを投げかけてくる恐れがあるのです。

その結果、開発現場やメンバーを混乱させ、余計な工数やコストにつながってしまいます。

まとめ:エンジニアの採用面接では質問で人材の能力やマッチ度を見抜こう

エンジニアの採用面接では、人材に必要な経験や専門性などを確認するための質問事項を用意しましょう。

また、スキルはもちろん、的確な受け答えができていて、実際の業務で円滑なチームワークを保てるか否かも見る必要があります。

採用すべき人材の要件をしっかりと確認し、要件に沿った質問事項や質問内容で人材の能力や自社へのマッチ度を見抜きましょう。

©︎2020 Hajimari inc.