【徹底検証】リーンスタートアップは時代遅れなのか?揶揄される理由とは

「リーンスタートアップは時代遅れだ!」こういった意見を一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

リーンスタートアップの存在を知り興味を持ったは良いものの、時代遅れの手法なら辞めておくべきかなと不安になっている方もいらっしゃるかと思います。

リーンスタートアップが本当に時代遅れなのかを判断するためには、まず自分自身がリーンスタートアップに対する知識を付けることが大切です。

そこで本記事では、リーンスタートアップに興味を持たれた企業や担当者の方向けに、リーンスタートアップに関する基本情報と時代遅れと揶揄される理由について解説していきます。

最終的にリーンスタートアップを事業で取り入れるかを判断するのはご自身となるため、内容をしっかりと理解し、導入の可否を検討してみましょう。

リーンスタートアップとは

まずはリーンスタートアップの基本情報を知識として理解しておきましょう。

時代遅れと捉えるかの判断には、最低限リーンスタートアップの内容を理解していることは必須です。

  • リーンスタートアップの定義
  • リーンスタートアップの4つのサイクル
  • リーンスタートアップの功績

リーンスタートアップの定義

リーンスタートアップは「リーン」と「スタートアップ」の2つの言葉から構成されています。

主にスタートアップや新規事業を対象とした起業手法で、コストを抑えながら無駄なく事業を成長させていくことが可能とされています。

著書「リーンスタートアップ」が発売されてから、一般的な言葉として普及しはじめました。

 

リーンスタートアップの4つのサイクル

リーンスタートアップには「仮説構築」「実験・計測」「学習」「意思決定・再構築」の4つの工程に分けられます。

この4つのサイクルを回すことで、無駄なく効率的に事業を成長させていきます。

 

仮説構築

リーンスタートアップの最初の工程が「仮説構築」です。

仮説やアイデアを元に、顧客や市場が求めるサービスを最小限の構成で構築します。

仮説構築の段階では時間を掛けず、まずは最小限の構成での完成を目指すことがポイントです。

 

実験・計測

仮説構築で作成した試作品を、一定範囲の顧客に利用してもらい反応を確認するのが「実験・計測」の工程です。

顧客満足度や不満はどこにあるのかを計測し、仮説構築の段階で足りないものや不要なものを洗い出す実験でもあります。

実験と計測を明確化させるためにも、仮説構築で様々な機能を盛り込みすぎないようにすることがポイントです。

 

学習

実験・計測の結果から、試作品をどのように改良すれば良いか改善策を考えるのが「学習」の工程です。

学習の工程では、仮説構築で想定した内容の正しかった部分と間違っていた部分の双方から情報を収集することが大切です。

なぜ仮説通りの結果となったのか、どこが顧客に受け入れてもらえなかったのかを両面から検証することで、次回の仮説精度を上げることに繋がります。

 

意思決定・再構築

「意思決定・再構築」の工程では、仮説の方針に沿って完成を目指すのか、異なる仮説を再度たて再構築するのかを決定します。

再構築という判断は一見無駄な行為にも思えますが、間違った方向性で検証を続けるよりも、結果として効率的な結果となることも少なくありません。

顧客にとって必要な物や市場ニーズを早い段階で見極められることがリーンスタートアップの魅力であるため、再構築という判断を取れることも大きなメリットの1つです。

 

リーンスタートアップの功績

リーンスタートアップが注目を集めたことにより、無駄を徹底的に排除した上で事業の急成長を目指したスタートアップ企業が数多く登場することになりました。

IT業界の急成長とタイミングが重なったこともあり、様々なアイデアが小規模のものから商品やサービスとしてリリースされ、中には「Instagram」のように今では世界中のユーザーが利用するような製品も登場しています。

特にモバイルアプリやWebサービスの分野で、リーンスタートアップの功績は大きかったと言えるでしょう。

リーンスタートアップは時代遅れなのか

次はリーンスタートアップに影響を与えているであろう、現代の風潮について確認していきましょう。

リーンスタートアップが最初に提唱された2008年からは10年以上の月日が流れているわけですから、当然同じ環境ということはありません。

  • 技術の進歩
  • 顧客要望の多様化
  • SNSの拡散力

 

技術の進歩

まずIT分野を中心に急激な技術の進歩がここ10年ほどで凄まじく変化しました。

リーンスタートアップは最小限の構成でコストを掛けずに始められることが魅力でしたが、最新技術を取り入れようと思うと、どうしてもそれなりのコストが掛かるようになってきています。

技術の進歩は良い側面も多いですが、リーンスタートアップを始める上での弊害があることも事実です。

 

顧客要望の多様化

リーンスタートアップでは、最小限の構成で何度も仮説・検証を繰り返すことが魅力のため、顧客要望の多様化にも適しているようにも思えます。

確かに顧客それぞれの要望にいち早く適応出来るという意味では効果的な手法ではありますが、顧客の意見に左右されすぎてしまい、結果的に信頼が下がるという意見も目立つようになってしまいました。

最終的には、企業がきちんと戦略を決めて事業を始める方が良いのではないかという意見が増えてきたのも事実です。

 

SNSの拡散力

10年前と大きく異なる状況の1つにSNSの拡散力の違いがあります。

リーンスタートアップが生まれた当初は、試作品の段階で触れられるユーザーというのは限られていたため、未完成な部分が多くても、最終的に一般層に行き渡るまでに完成していれば良いという風潮でした。

しかし現在では、SNSの拡散力で試作品の段階でレビューが上がってしまうことも、以前とは大きく異なる部分です。

なぜリーンスタートアップは時代遅れと揶揄されるのか

では、なぜリーンスタートアップは時代遅れと揶揄されるのかについて、要因を解説していきたいと思います。

  • 評判の拡散力が変わった
  • ライバル会社に技術を盗まれやすくなった
  • 最初から完成度の高いものが求められるようになった

 

評判の拡散力が変わった

上述した通り、SNSを通しての評判の拡散力が変わってきたことにより、各企業がより高い評価を得られるように機能を重視し始めたことが最初の要因です。

元々リーンスタートアップは最小限の機能で、試作を繰り返すことで無駄なく事業を発展させることが特長でした。

しかし、魅力的な機能を詰め込んで、ユーザーからの評価を上げようとすることで、リーンスタートアップの考え方と矛盾し始めたことが原因と考えられます。

 

ライバル会社に技術を盗まれやすくなった

インターネットの発展により、リーンスタートアップのような試作を繰り返す方法では、情報が漏れやすくなってしまったのも、時代遅れと呼ばれる要因となっています。

企業が斬新なアイデアでリーンスタートアップを始めても、初期の試作品段階で情報が拡散されてしまい、ライバル会社に技術を盗まれてしまう可能性も考えられます。

アイデアや技術が盗まれないようにするために、最初からほぼ完成品に近い試作品を作成してしまうと、リーンスタートアップの主旨からは外れてしまう結果となってしまうことも原因の1つです。

 

最初から完成度の高いものが求められるようになった

SNSの拡散に影響する部分でもありますが、ユーザー側からすると試作品の段階でもリリースされている時点で、一般的な商品と変わりません。

そのため最初から完成度が高くないと。不満がインターネット上に拡散されてしまうことに繋がります。

インターネット上で試作品を触ったユーザーのレビューを見た潜在ユーザー達が、購入を控えてしまうと事業としても悪影響を受けるため、最初から完成度の高いものを作ろうという考えに戻る企業が増えていることも事実でしょう。

リーンスタートアップに適した事業モデル

リーンスタートアップが時代遅れと判断するかは、ご自身が行う事業モデルでも左右されてしまいます。

ここでは、リーンスタートアップに適した事業モデルを5つご紹介していきたいと思います。

  • 専門性の高い分野
  • オーダーメイドの分野
  • 市場の動きが読めない分野
  • Webサービス分野
  • 働き方改革を進める分野

 

専門性の高い分野

専門性の高い分野を特にデジタルサービスとして展開する際に、リーンスタートアップは適していると言えます。

専門性の高い分野では、効率化したい部分がそれぞれの事業により異なるため、細かく改善を繰り返していく方法が適切です。

仮説構築した試作品を実際に使用してもらいながら、より適切な完成品へと改善していくのが効率的と言えるでしょう。

 

オーダーメイドの分野

オーダーメイドで商品・サービスを作成する分野でもリーンスタートアップは適しています。

顧客は依頼する際、自分の欲しいものの完成形をイメージ出来ていないことがほとんどです。

リーンスタートアップを用いることで、顧客との認識のズレを少しずつ埋めながら効率的な制作が可能となるでしょう。

 

市場の動きが読めない分野

市場ニーズが明確になっていない分野でも、未だリーンスタートアップは適していると言えます。

市場ニーズが不明な状態で、大規模な事業としてスタートさせてしまうと仮説が外れた際の損失が膨れ上がってしまいます。

市場の動きが読めない分野では、小さく無駄のないリーンスタートアップは適していると考えて問題ありません。

 

Webサービス分野

Webサービスは、典型的なリーンスタートアップを活用しやすい分野です。

顧客の情報をリアルタイムで収集しやすいため、ユーザーの動きやニーズを解析して適宜最適なサービス内容に改善を行うことが可能です。

顧客からの依頼でWebサービスを作成する場合でも、オーダーメイドまたはセミオーダーメイドが基本となるため、上述したオーダーメイド分野の理由により、リーンスタートアップが適切でしょう。

 

働き方改革を進める分野

どの業界でも働き方改革を進める分野では、リーンスタートアップは有効な手法です。

例えばAI技術などを用いた業務改善が挙げられますが、いきなり既存の仕事を全てAI技術に置き換えるのはリスクを考慮すると大半の企業が実施出来ないはずです。

リーンスタートアップであれば、少しずつ段階的に導入していき、必要な部分・不要な部分を見極めながら最終的な本格導入へと事業を発展させることが可能となります。

まとめ

本記事では、リーンスタートアップは時代遅れなのかという問題に対して、揶揄される所以や現代のビジネス市場との兼ね合いについてご紹介してきました。

結論として、リーンスタートアップが時代遅れだから使い物にならないということはありません。

リーンスタートアップが発案・普及した当初からはビジネス市場の動向も変わっているため、過去に活用出来た分野全てで現在も有効とは言えません。

しかし、間違いなく現代でもリーンスタートアップが適している企業や事業は存在しますので、リーンスタートアップへの理解を深めた上で、ご自身の事業に導入するかの適切な判断が出来るよう取り組んでみてください。

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