プロダクトマネージャー(PDM)とは?その役割と必要なスキルについて

プロダクトマネージャー(PDM)という役職を聞いたことがある一方で、実際にどんな役割を担っているのか。また、どんなスキルが必要なのかについてはよくわからない。

といった悩みを抱える方に今回の記事を読んで頂きたいと思っております。

実際に筆者自身もプロダクトマネージャー(PDM)の職に従事していた経験があります。

独自の観点を踏まえつつ、プロダクトマネージャー(PDM)がどんな役割を担いどんな仕事をするかについて詳しく説明していきます。

それではいきましょう。

プロダクトマネージャー(PDM)とは

プロダクトマネージャー(PDM)とは、プロダクトが実現したい「目標・目的」を遂げるためにチームを指揮する人のことです。イメージとしてはチームリーダーといったところでしょうか。

もちろん、プロダクトマネージャー自身がその目標や目的を生み出す場合もあります。

実現したい目標のために、人が足りてない。となった場合には人の採用を。戦略が考え込めてない。となった場合には、戦略を考えます。

プロダクトマネージャーに決まった仕事はありません。目標の達成において、常に臨機応変に対応することが求められる。といった心構えが非常に重要なのです。

  • プロダクトとは何か
  • プロダクトマネージャー(PDM)の役割
  • プロダクトマネージャー(PDM)の仕事内容

 

プロダクトとは何か

直訳すると「プロダクト」とは、製品のことです。

少しわかりづらいかもしれませんが、あなたの身の回りでもプロダクトは多数存在します。

例えば、今この記事を閲覧するためにスマートフォンかあるいはPCを利用しているのではないでしょうか。

それらも、メーカー企業が販売している「プロダクト」なのです。

他にも電化製品、例えば冷蔵庫やクーラー、洗濯機のようなものもプロダクトにあたります。

プロダクトの定義は非常に広義ですが、身の回りのものを想像すると良いでしょう。

 

プロダクトマネージャー(PDM)の役割

「プロダクトマネージャー」の役割は、消費者が欲しいと思うプロダクトを世に出すことです。

プロダクトマネージャーの役割をはたす上で最も必要なことは、製品に対する熱意であり、顧客の満足度を上げるという本質的な姿勢です。

その上で、顧客との共感力を高める必要があります。

 

プロダクトマネージャー(PDM)の仕事内容

プロダクトマネージャーの仕事内容についてふれていきましょう。

1.ロードマップの作成(目標や目的の作成等)

2.ビジネスケースの作成(ビジネスモデルやKPIの作成等)

3.新商品の立案、開発(実務の仕切り)

上記のように製品を世に出すまでの販売するまでの上流工程をとりしきるのが仕事となります。

営業、開発、財務、法務など様々なセクションと連携しつつ、とりまとめる重要なポジションです。

プロジェクトマネージャー(PM)やプロダクトオーナー(PO)との違いは

プロダクトマネージャー(PDM)と類似しているポジションにプロジェクトマネージャー(PM)などがあります。

プロジェクトマネージャー(PM)も、プロダクトマネージャー(PDM)と同じく重要なポジションです。

しかしながら役割的には、全く異なります。プロダクトマネージャー以外の役割について、その違いについてふれていきます。

  • プロジェクトマネージャー(PM)とは
  • プロダクトオーナー(PO)とは
  • プロダクトマネージャーとの違いは何か

 

プロジェクトマネージャー(PM)とは

プロジェクトマネージャーとは、どのようなポジションなのでしょうか。

プロジェクトマネージャーは、製品の品質や開発コストや、リリーススケジュールの管理などに焦点を当てたポジションです。

それに対しプロダクトマネージャーは、どいやったら製品を作れるか?顧客ニーズを満たすためには、どうすればよいかを考えるポジションと言えます。

 

プロダクトオーナー(PO)とは

次に「プロジェクトオーナー」について、ふれていきます。

こちらもプロダクトマネージャーと似たような言葉です。

プロダクトオーナーとは、開発プロセスを管理、統括し、開発を成功へ導くために開発メンバーを牽引する立場です。

プロダクトオーナーは開発そのものの方向性を定めプロダクトそのものの価値を最大化することを常に考える立場でもあります。

 

プロダクトマネージャー(PDM)との違いは何か

プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違いとは、役割そのものの違いです。

プロダクトマネージャーは「製品」と向き合うのに対してプロジェクトマネージャーは「人」と向き合う役割です。

組織やプロジェクトによっては、この異なる役割を兼任するケースもあります。

兼任によりコスト削減にはなりますが、明確な違いの役割を1人でこなすのは、かなりの重責となります。

プロダクトマネージャー(PDM)に必要なスキルは?

プロダクトマネージャーになるには、いったいどうしたらよいのでしょうか?

資格などは、必要なのでしょうか?

結論から言えばプロダクトマネージャーの仕事をするには資格は必要ないのです。

資格はないよりあったほうがいいですが、なくてもなれるのです。

資格よりも必要となるのは、プロダクトマネージャーとしてのスキルです。

プロダクトマネージャーとして仕事をするために必要なスキルについて説明していきます。

  • 未来を予測し、欠けているものに「気づく力」
  • 自分だけが知っている気づきを信じて「身を委ねる力」
  • ステークホルダーを巻き込み「味方にする力」
  • 苦しい状況でも「諦めない力」

 

未来を予測し、欠けているものに「気づく力」

プロダクトマネージャーは、顧客ニーズを満たしつつ、世の中に必要とされる「モノ」を生み出す仕事ですから、人より先を見据える能力が必要です。

つまり、未来を予測できる力が必要です。

そして常にアンテナを張り、情報を取得しトレンドを把握し、今何が必要か?欠けているものは、何か?これに気づく能力が必要です。

顧客からこ課題に対して、解決できるためには、新たな情報を積極的に取り込む必要があります。

自らが進んでオリジナルのモノを発想できる能力も必要です。

 

自分だけが知っている気づきを信じて「身を委ねる力」

プロダクトマネージャーの役割は、製品に向き合う仕事となります。

さらには、企業(売手)と顧客(買手)を結びつける役割もあります。

そのためには、両者の思いをよく理解することが必要です。

自分から見て自分以外のニーズを満たすには、相手のことを中心に考える必要があります。

つまり、相手が安心して身を委ねる存在となる必要があるのです。

そのためには、視野を広く「気づく」ことが大切となります。

 

ステークホルダーを巻き込み「味方にする力」

プロダクトマネージャーは、タスク完了までのプロセスの中で非常に多くの人と関わります。

そのため、管理者であるプロダクトマネージャーには、当然のことながらコミュニケーション能力が求められます。

様々なセクションの各担当者との連携の強化をはかり、効率的に仕事を進める必要があります。

リーダーシップを十分に発揮し周囲をフル活用します。

ステークホルダーを巻き込もほどの強い主導力が必要です。

 

苦しい状況下でも「諦めない力」

プロダクトマネージャーの役割を全うするまでに様々な問題が起こりますが、あらゆる困難を乗りこえてゴールを目指す諦めない根気強さが必要です。

リーダーとして最も必要な「諦めない力」は、何よりも必要なのです。

プロダクトマネージャー(PDM)が必ず読むべき本

プロダクトマネージャーという重要なポジションとなると、多くの人をリードしていかなければなりません。

そのため、豊富な知識が必要です。

常日頃から積極的に情報を仕入れ、知識を増やしていきましょう。

またこれからプロダクトマネージャーになりたいという方におすすめの書籍をいくつかご紹介しましょう。

  • 「起業の科学」
  • 「イシューからはじめよ」
  • 「エンジニアリング組織論への招待」
  • 「ジョブ理論」

 

起業の科学

日本ビジネスをリードする起業家の皆さんにぜひおすすめたいしたいのが、こちらの一冊。

スタートアップにおいて誰しもが必ず直面する課題と問題においての解決策が時系列に整理されていて、わかりすい参考書籍です。

これを読めば起業してからの失敗を恐れることはないでしょう。

発行日:2017年11月6日
著者名: 田所雅之
出版社: 日経BP

 

イシューからはじめよ

こちらの書籍は「ロジカルシンキング・問題解決の決定版」というキャッチフレーズのように、プロフェッショナルなキャリアの思考術が垣間見える参考書籍です。

業務における様々なトラブルのヒントがここに隠されています。

発売日:2010年12月
著者:安宅和人
出版社:英治出版

 

エンジニアリング組織論への招待

プロダクトマネージャー含めたIT業界でマネージメント業務に携わる人に対してエンジニアリングにおける様々な課題を解決する思考を学べるよき教科書です。

発売日: 2018年02月22日
著者: 広木大地
出版社: 技術評論社

 

ジョブ理論

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

マネージャーとして、そしてマーケターとして学ぶべき点が多いのが、こちらの書籍です。

消費というアクションとイノベーションを予測することによる消費メカニズムを詳細に説明しています。

人、モノ、金、情報を動かす謎を解き明かしています。

発売日: 2017年08月01日頃
著者/編集: クレイトン・M・クリステンセン, 依田光江レーベルハーパーコリンズ・ノンフィクション
出版社: ハーパーコリンズ・ジャパン

プロダクトマネージャー(PDM)になる方法

プロダクトマネージャーに実際になるには、どうすればよいのでしょうか。

プロダクトマネージャーになるには、資格はいりません。

ポジション的には、多くの人をとりまとめるリーダーとなるので資質が問われます。

  • 自ら起業する(初期のスタートアップ社長はほぼPDMみたいなもの。)
  • ベンチャー企業でプロダクトマネージャー(PDM)として経験を積む
  • プロダクトマネージャー(PDM)として転職する

 

自ら起業する

プロダクトマネージャーになるには、様々な手段がありますが、自らが起業するといいい選択肢もあります。

「どういうことだ?」と思われる方も多いかと思いますが、実はスタートアップ経営者はプロダクトマネージャーの役割を担うケースがほとんどです。

当然、初期の段階では、優秀なプロダクトマネージャーを雇えるはずもないので、経営者としての仕事はもちろん、プロダクトマネージャーとしての仕事もすることになります。

 

ベンチャー企業でプロダクトマネージャー(PDM)として経験を積む

将来的なビジョンを見据えてプロダクトマネージャーを目指しているならば、大手企業で働くよりもベンチャー企業に就職し、様々な仕事を行い経験を積みプロダクトマネージャーとしてキャリアアップを目指す方法もあります。

大手企業ではプロダクトマネージャーを経験するのは30代半ばです。しかしながら、ベンチャー企業であれば、20代のうちにプロダクトマネージャーが経験できるでしょう。

 

プロダクトマネージャー(PDM)として転職する

プロダクトマネージャーになるには、営業・エンジニアなど、これまでいくつもの職務経験を経てからキャリアアップしてプロダクトマネージャーになるというケースもあります。

他業種で経験を経てから、プロダクトマネージャーとして転職というパターンもあります。

プロダクトマネージャーとして転職するためにおすすめの転職エージェントはハイクラス転職を扱っている「ビズリーチ」です。

ここでは、「ビズリーチ」の詳しい説明は省きますが、ぜひ興味のある方は一度相談してみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「プロダクトマネージャー(PDM)とは?その役割と必要なスキルについて」というテーマで詳しく解説しました。

IT業界には、様々な仕事と役割が存在します。情報技術とテクノロジーの進化と共に、それに応じたエンジニアの需要は増すばかりですが、様々な案件を成功に導くためには、プロダクトマネージャーの力が必要とされます。

新たな物を生み出すプロダクトマネージャーは、開発業務における最前線の立場のリーダーです。

自社の利益を上げると共に顧客の満足度をも満たす重要なポジションです。

多くの人材をとりまとめプロジェクトを成功に導くリーダーとしての役割は、プレッシャーもありますが、プロジェクトの成功を左右するのは、プロダクトマネージャーの実力が大きく影響します。

そんなやり甲斐のあるポジションで仕事をして成功した時の評価は周囲からも高まります

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