リーダーシップとマネジメントの3つの違いとは?

みなさんは「リーダーシップ」という言葉と「マネジメント」という言葉の両方を聞いたことがあると思います。

両方とも人の上に立ち指示をする人という印象を持っていませんか?

しかし、両方の役割や適している人物像は、全く違うものになります。

そこで今回は、「リーダーシップ」と「マネジメント」についての解説をし、適している人物像、ビジネスシーンでの必要な状況について説明します。

参考記事:リーダーシップとは?具体例と3つの鍛え方を解説

リーダーシップマネジメントの違いとは

わかりやすく説明すると、リーダーシップは「統率力」、マネジメントは「管理能力」のことを指します。

組織におけるチームをまとめるという点においては同じですが、そのまとめ方などが異なってきます。

まずは、それぞれの定義を再確認しておきましょう。

リーダーシップとは?

リーダーシップとは、企業や組織内で決められた目標を達成するためにチームを率いる統率力のことを指します。

メンバーのチームワークや統一性をまとめあげ、ビジョンを定めチームを団結させる意味もあります。

リーダーシップを持つ人は、企業のビジョンを明確化し、メンバーと高い信頼性で結びつき、上から支持を出すのではなく、リーダーもメンバーの一人として、共にプロジェクトを達成するための行動をする存在です。

人間性を求められるため、一概に年齢が高く長い間働いている人がリーダーシップを発揮できるという訳ではありません。

リーダーシップを発揮するには、さまざまな仕事の経験を得るのと同時に、人脈形成、コミュニケーション能力の向上など、日常からの訓練が必要となります。

マネジメントとは?

マネジメントとは、目的や目標の達成に向けて組織内での必要な資源(ヒト・モノ・カネ)の管理を行うことを指します。
計画を進めるうえでのメンバーの管理や計画の立て直しを行うことをマネジメントと呼んでいるのが一般的ではないでしょうか?

リーダーシップとマネジメントの3つの違い

では、リーダーシップとマネジメントの違いをさらに詳しく見ていきましょう。

調べてみると、両方とも人材を管理する側なのですが、その役割や責任は全く違うことが分かります。

  • リーダーシップとマネジメントの違い①:人間性の違い
  • リーダーシップとマネジメントの違い②:役割の違い
  • リーダーシップとマネジメントの違い③:心構えの違い

リーダーシップとマネジメントの違い①:人間性の違い

リーダーシップにおける人間性には、「誠実さ」が欠かせません。

最もリーダーシップを発揮できている人材が組織のリーダーとなりますが、誠実でないリーダーだと、周りからの信頼も得られませんし、メンバーもリーダーに対しての不安や不信感を抱いてしまいます。

一度決めたことは最後までやり通す心と、うまくいかない時でもあきらめない心を持っているのが、リーダーです。

マネージメントに必要な人間性は、計画の概要を理解し、計画の履行に必要な事に対し、集団を維持促進させることです。

リーダーシップは長期的な視点に対し、マネジメントは短期的な視点で、計画を達成するために行動します。

リーダーシップとマネジメントの違い②:役割の違い

リーダーシップの役割とは、大きく分けて3つになります。

ビジョンを示し、メンバーの模範となり、権限をメンバーに譲渡することです。

長期的な視点でビジョンを示し、それに向かって必要なことを明確にし、実行していきます。

そしてメンバーの模範となり、信頼を得て初めてリーダーシップを発揮することができます。

権限というのは、時にはメンバーに決定権を渡し、メンバーが主体的に動けるようにするために与えるものです。

リーダーが補佐に回ることで、メンバーも経験と自信を得ることができ、全体的なレベルアップにもつながります。

それに対しマネジメントの役割とは、目標の達成、維持、調整の3つが重要で、プロジェクトの達成のために、メンバーの配置と監督が主な仕事となります。

リーダーシップとマネジメントの違い③:心構えの違い

リーダーシップを持つ人は、自らが最前線に立ちメンバーを導き、最後まであきらめず全力で取り組む心構えが求められます。

物事には様々な困難や難題が降りかかりますが、リーダーシップを持つ人はその不安をメンバーには伝染させないようにすることが重要になってきます。

それに対しマネジメントでは、感情に囚われず、マニュアルの原則に従い、プロジェクトを遂行させる心構えが求められます。

時には個人的な感情を押し殺し、機械的に取り組むことも求められるでしょう。

最後に、リーダーシップとマネジメントに関する書籍を紹介して終わりにしたいと思います。

リーダーシップとマネジメントに関する本の紹介

世の中にはリーダーシップやマネジメントの本が数多く出ていますが、ここではその中からも有名な本に絞って紹介していきます。

  • 人を動かす/Dカーネギー
  • リーダーになる人に知っておきたいこと/松下幸之助
  • マネジメント/P.F.ドラッカー

人を動かす/Dカーネギー

「人を動かす」は邦訳500万部突破のベストセラー。

自己啓発書で世界的に有名なデール・カーネギーの名作です。

ビジネスのみならず人間が生きていくうえでの、人間関係の原則を長年にわたる実践と・経験で磨いてきました。

全てのビジネスにおける基本が書かれており、ビジネスマンならぜひ読んでおきたい一冊です。

<h3リーダーになる人に知っておきたいこと/松下幸之助>

松下電器(パナソニック)の生みの親でもある、松下幸之助がリーダーのために書いた一
冊。

彼の言葉は令和の時代に変わろうとも、本質は一緒であり、リーダーである前に一人の人間として物事を見て、ワンマンにならず全ての意見に耳を傾けろと示してあります。

日本の一台ブランドを立ち上げた彼の言葉には参考になる事が多いので、読んでみることをおすすめします。

マネジメント/P.F.ドラッカー

題名はマネジメントですが、リーダーシップ論についても詳しく書かれてあります。

大企業のリーダーやマネージャークラスの人の多くが読んでおり、企業や組織の利益のもたらし方、哲学からの実際にやるべきことも書いており、とても参考になります。

組織について詳しく書かれており、マネジメント以外のも学べることが多いです。

リーダーシップとマネジメントの違い まとめ

以上、リーダーシップとマネジメントの違いについて、説明してきました。

両方とも人の上に立つことは共通していますが、実際に向いている人や能力の違いなどに明確な差がありますね。

もっと詳しく知りたい人は、ここに紹介した本を読んでみることをおすすめします。

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