タックマンモデルとは?混乱期の乗り越え方まで徹底解説!

「チームがうまく回っていかず、業務が思うように進まない」
「チーム内がぎくしゃくしていて、思うようにまとまってくれない」 

リーダーとしてプロジェクトを成功させたい、うまくチームをまとめて行かなくてはいけないのにどうしたらよいのかと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

チームは作ったら必ずうまく機能してくれる、とは限りません。

ではどうやったら理想的なチームを作り上げることができるか。

ここで紹介する「タックマンモデル」を理解することで、リーダーとして理想的な立ち回りとはなにかを把握し、今のチームを導くために必要な要素が何かわかるはずです。

真に強いチームを作るためのタックマンモデルとは何か、そのメリットは何かを確認していきましょう。

そしてどんなチームにもやってくる「混乱期」を乗り越えるためにどうすべきなのかを把握することができれば、どんなプロジェクトも成功に導くことができるはずです。

ここではそのための情報を網羅的にわかりやすく解説していきます。

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チームビルディングに欠かせないタックマンモデル

業務を円滑に進めていくことができる強いチームを作る、チームビルディングに欠かせない「タックマンモデル」について詳しく解説します。

まずは強いチームを作るために必要なものは何なのか、そしてそこに欠かせないタックマンモデルとは何なのか、というところから見ていきましょう。

チームビルディングに重要な4つの要素とタックマンモデル

強いチームを作るためのチームビルディングにおいて重要なのは、次の4つの要素と言われています。

  • チームとしての目的や目標を浸透させる『目的共有
  • 進捗状況・問題をメンバー間で情報共有し解決する『コミュニケーション
  • 期限内に誰が何をすべきかはっきりさせリーダーにコミットさせる『コミットメント
  • 企業として常に持ち続けておくべき『顧客視点

これから詳しく説明するタックマンデモルでいうところの機能期に至るために重要なものが、上で挙げたチームビルディングに重要な要素の1/2を占めていいます。

この事実を念頭に入れつつ、後を読み進めてみてください。

タックマン理論とは|1977年の心理学者による論文より

1977年に心理学者のブルース. W. タックマンが提唱したのが「Tuckman’s stages of group development」という論文です。

この論文で説いたことが「タックマンモデル」と呼ばれるようになり、これから解説していく「チームが成長するためには5つのステージがある」という考えが、現代のチームビルディングにも生かされています。

この論文はどういう内容なのか簡単に解説すると…

  • チームを作っただけでは正しく機能しない
  • チーム創設後は混乱を経て、やっと理想的な機能をするもの
  • 混乱期を避けるのではなく、できるだけ早く通過して統一できるかが重要

といったもの。

詳しくはこの後解説しますが、本当に強固なチームを作るために重要なことを解いているのが「タックマンモデル」なのです。

タックマンモデルでチームビルディングを行うメリットについて

タックマンモデルを理解したうえでチームビルディングを行う事で得られるメリットについて説明します。

一番大きなメリットは「業務を遂行するのに最も理想的な状態にメンバーを導くことができる」ということ。

チームが成長していくために通る道筋を知り、途中の困難な場面をどうやって乗り越えていくか、を知ることができるのがタックマンモデルを知るということ。

『メンバー同士がそれぞれの役割を認識することができ、各々の存在意義を感じてリスペクトできる関係となって、一人一人がチームの為にすべきことを自分で考えて遂行できるチーム』になるのがタックマンモデルの最終的に目指すものなのです。

リーダーの指示にしたがって業務を遂行できる、のではなくさらにその上の状態へとチームを導くことができます。

タックマンモデルの目的を正しく理解するとリーダーとしての資質もUPする

この理論で目指しているのは「チームのメンバーが同じゴールに向かって、お互いを認めた状態で高い自立性をもってチームの目的のために自分のすべきことを遂行していくこと」です。

平たく言ってしまえば、それぞれのメンバーが自分のすべきことを理解して役割を自発的に果たせる状態にする、ということ。

POINT
重要なのはチームとしてまだまとまりがない、理想的な状態に到達していないメンバーをうまくまとめ、導くことができるリーダーの働きかけです。

タックマンモデルで示される5つのステージ

さて、具体的にタックマンモデルで示されている5つのステージについてみていきましょう。

一連の流れをチェックしたところで、特に難しい混乱期を乗り越えるために必要なことを次の項目で詳しく解説します。

①形成期(Forming)

メンバー間でお互いについて理解が足りず、何かしなければと思いながらも何をしたらよいのかわからず不安があるという時期。

招集されたばかりのチームで特にお互いを知らないメンバーが多いチームは、お互いに業務上での役割や責任について理解できていません。

次のステップに進むためには?

この時期はリーダーのチームをまとめる力が大きく問われる時期でもあります。

お互いを知らないメンバー同士が、同じ目的・ゴールに向かって進んでいくために、「ゴールはどこか」を早い段階で明確に示しましょう。

そのうえでメンバー同士が相互理解を深めるためのきっかけを作っていくことも重要なリーダーとしての役割です。

②混乱期(Storming)

チームとしての目的や個人の責任や役割が定着していない・理解しきれていないため作業の進め方で各メンバー同士が衝突したり不満をかかえ対立といったことが起こりやすい時期です。

この時期のむずかしさは一見衝突などしていないように見えて、「お互いに関心が向いていない」為に無関心な状態にあることもあるということ。

日本人は衝突を嫌う傾向が強いので、無関心になることでお互いの殻にこもってしまっているケースも多いのです。

混乱期はチームとして強固になるためにも重要な時期ですが、乗り越え方が重要。

乗り越えられずにチームが崩壊してしまう例もあるのでしっかり対策をとっていくことが求められます。

次のステップに進むためには?

混乱期を乗り越えるのはとても難しいですが、できないものではありません。

上手に乗り越えることでしっかりとまとまった、強固なチームに成長することができます。

一人一人のメンバーがお互いにリスペクトした状態で、協力しながら自立性のある人材へと成長することが次のステップへのキーポイント。

詳しくは「【タックマンモデル】混乱期の乗り越え方とタックマンモデル活用事例」で解説します。

③統一期(Norming)

チームとして目指すところについて意見が統一され、お互いに存在価値を見出し、リスペクトできている時期。

メンバー同士の対立ではなく問題点VSチームの構図になっているのも特徴。

次のステップに進むためには?

この時期に注意しておくべきなのは、メンバーたちが混乱期に逆戻りしてしまっているようなことが無いか注意すること。

それと合わせて「チームとしてうまく業務が遂行できているか」細かいところをチェックしていくことも重要なリーダーの役割となります。

④機能期(Performing)

チームとしてまとまりつつも個人の自立性が高い状態で、目的に向かって各々が衝突せずに進めている状態にある時期です。

チームとして、まさに成熟して理想的な状態。

ここまではリーダーがメンバーをまとめて導くことも求められていましたが、ここまでくればフォローはしつつもメンバーの自発性を促す方向にシフトすることで、より強いチームとしてまとまっていきます。

⑤散会期(Adjourning)

プロジェクトが終わりチームを解散する時期です。

別れが寂しい時期でもありますが、この後のプロジェクトでもここでの経験とチームワークが生かせるように準備しておくのも大切です。

【タックマンモデル】混乱期の乗り越え方とタックマンモデル活用事例

タックマンモデルについて理解を深めていくと、「混乱期」をいかにして乗り越えるかが、強いチームを形成するために重要であるということがわかります。

機能期に至るまでに4つのステージの中でも、特に困難な「混乱期」を乗り越えるために重要なポイントをチェックしていきましょう。

混乱期に起こるメンバー対メンバーの衝突はどうして起こるのか、を掘り下げていくとこのようなことが言えます。

  • メンバー間でビジョンや目的が共通の認識として定着していないので不安
  • 仕事のやり方やそれぞれの役割がはっきりしていないのでお互いに不満を抱えてしまう
  • 何かしなければと思いながらも自分がここで何をすべきかわからないので不安
  • メンバー同士でお互いの存在意義がわからずリスペクトできない

混乱期を上手に乗り越えるためには、これらの要因をクリアしていけばよい、ということになります。

簡単なようで難しいのが混乱期。

統一されたかと思いきや、気が付くと元に戻ってしまっていたりということもあるので、しっかり対策を進めていく必要があります。

タックマンモデルを活用した事例としては、色々なものがありますが多くの人が理解しやすいものとしては『クラス替えをしたばかりで衝突の絶えない小学校のクラスを一致団結して運動会で優勝するチームに導いた例』もあります。

小学生だからこそ、言い争いや喧嘩などわかりやすい衝突が絶えない状態からのチームビルディングですが、一見うまくいっているようにみえて『お互いに関心が向かない』ので衝突もしない日本人らしい混乱期を経てのチームビルディングが必要な場合もあるでしょう。

では、具体的にどのような対策が有効なのかみていきましょう。

【タックマンモデル】混乱期を乗り越えるための対策

混乱期をうまく乗り越えていくために最も重要になるのが、リーダーの存在です。

リーダーが上手に手綱を握って、チームを統一期に向けてまとめていく必要があります。

まだお互いの能力や人間性について理解がないからこそ、リスペクトもできずチームとしてまとまりがない状態が混乱期。

  • お互いを理解できるように、さりげなく個人の能力や存在意義に興味が持てるような情報をメンバーに伝える
  • 飲み会や一緒にランチをするなどチーム間のコミュニケーションの場を設ける
  • リーダーとしてどんなチームにしたいと考えているか、どうやって仕事を進めていくか積極的に情報共有する

例えばメンバーから質問が出たときに、
「これはAさんが詳しいので聞いてみると良いかも!」
「この案件はBさんが以前担当していたものと関係があるから知ってるかもしれない!」

などとメンバー間で交流が生まれるような流れにもっていくというのはいかがでしょう?

自然と会話が発生し、またこれはこの人が詳しいということを知れば、そのメンバーに対するリスペクトも生まれます。

また、目的がはっきりしていれば自然とその方向を意識することができ、メンバーも意識的に動きやすくなります。

そのうえで、個人個人の役割をお互い理解できる形で表明していくことで、お互いのチーム内での存在意義が確立され、効率の良い分担もしやすくなるでしょう。

POINT
チームとして向かいたい方向を示し、そのためにこのメンバーがいて、どのメンバーがどんな作業を得意としているのかを早い段階で示していくことが有効です。

【タックマンモデル】混乱期におすすめの本

タックマンモデルでいうところの混乱期は避けてはいけない、上手に乗り越えることこそ強いチームを作ることにつながるということを忘れてはいけません。

ここでは難しい混乱期を乗り越えるためのヒントが掲載された著書を紹介します。

チームビルディングの技術

チームビルディングの技術
タックマンモデルについても解説しながら、強いチームを作っていく為、「それぞれが自立したプロで構成されたチーム、人を育てることができるチームの作り方」についてまとめられた本。

口コミでもわかりやすい、豊富な知見からまとめられた価値ある本として評価されています。

すごいチーム 結果を出すチームマネジメント12の方程式

すごいチーム 結果を出すチームマネジメント12の方程式

タックマンモデルについての本というわけではないのですが、チームビルディングに実践しやすい内容として人気の高い1冊です。

「すごい会議」で話題になった著者の本ということでも注目度が高いですが、口コミでも理解しやすい実践しやすいとして高く評価されています。

まとめ:タックマンモデルを知り混乱期を乗り越え強いチームが築かれる

生産性が高く業務を円滑に、トラブルにも柔軟に対応できる強いチームを作る!

そのために有効なのがタックマンモデルです。

タックマンモデルでいわれている5つのステージ、皆さんのチームは今どの段階にいるのでしょうか。

乗り越えるのが困難な混乱期も必ず乗り越えられます!

『混乱期は乗り越え方が重要』ということを忘れずに、ここで紹介してきた混乱期の乗り越え方や普段からの声掛けなども参考にしていただきながら、より良いチームを作りプロジェクトを盛り上げていただければ幸いです。