デジタルマーケティングとWebマーケティングの”たった2つ”の違いを解説

デジタルマーケティングとWebマーケティング。
よく混同されがちな2つの概念ですが、これらは当然異なります。

「デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いがわからない」

と悩まれている方が最初に検索してたどり着く記事には、「デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いは、扱う範囲の広さにある」と書かれているのではないでしょうか?

確かに、デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いは”扱う範囲の広さ”です。と言って間違いではありません。しかしながら、説明としては不十分でしょう。

もしデジタルマーケティングとWebマーケティングの違いを説明するのであれば、”扱う範囲の広さ”とは具体的に何か。についても説明できていなければなりませんよね。

そこで、この記事では、「デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いは、扱う範囲の広さにある」という定義を基に、わかりやすくかつ具体的に2つの概念の違いについて説明していきます。

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いはズバリ2つ。

・「WebマーケティングはWeb(インターネット)上でのみマーケティング活動(データ解析も含む)。一方でデジタルマーケティングはリアル(実生活)にも及ぶ

・「Webマーケティングは「行動データ」に基づいてデータ解析がおこなわれる一方で、デジタルマーケティングはユーザーの「心理状態」をデータ解析してマーケティングに活かす

….と言われてもなんの事かさっぱりわからないですよね。

そこでまず、デジタルマーケティングとWebマーケティングを“正しく理解し言語化する“ことから始めましょう。

なぜならば、これら2つの違いが理解出来ない本質的な原因は、デジタルマーケティングの範囲とWebマーケティングの範囲を明確に線引き出来ていないからです。

今はまだ、なんの事だかさっぱりわからないと思いますが、読み進めていただければ次第に納得頂けるかと思います。

 

Webマーケティングとは

Webマーケティングとは、Web(インターネット)上のプロモーション(Webメディア・デジタル広告)活動で、興味や欲求を駆り立ててユーザーの購買行動を促す販売手法です。

例えば、Google広告やFacebook広告、Twitter広告や企業のオウンドメディアなどが想像しやすいでしょうか。

さらに購買データと購買後の「行動データ」(AページからBページへの遷移が多いなど…etc)基に、新たな商品開発やプロモーションに繋げる。というのがwebマーケティングです。

あくまで、Web(インターネット)上に閉じている点と「行動データ」に基づいてのみデータ解析が行われる点こそがWebマーケティングの特徴です。

 

デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティングはWeb(インターネット)上だけではなく、リアル店舗、サプライチェーンやロジスティクスからも画像認識・顔認証システムなどのAIを用い、デジタルデータを取得、それらを基にデータ解析しマーケティングを最適化していく販売手法です。(※サプライチェーン・・・小売店などにおける仕入れから出荷までの流れ・工程)(※ロジスティクス・・・原材料調達から生産・販売に至るまでの物流、それを管理する過程)

Webだけに留まらない点や「行動データ」に加えて、店舗等での商品Aと商品Bを手に取り迷った時の「心理状態」に基づいてデータ解析できる点がWebマーケティングとは大きく異なります。

恐らく「心理状態」に基づいてデータ解析ができる。という点について、少しイメージしづらいかと思うので、GAFAの一角であるAmazonの例を基に具体的にご紹介します。

Amazon流デジタルマーケティング

先ほどのトピックで、デジタルマーケティングとは「Web上の行動データに留まらず、心理状態までも取得し解析できる販売手法」であるとご紹介しました。

それを実現しつつあるのがジェフベゾスCEO率いるAmazonなのです。

 

デジタルマーケティングの具体的な事例:Amazon Go

あなたは、「レジの無い小売店」Amazon Goをご存知でしょうか?

Amazon Goでは、消費者はスマートフォンにユーザーIDを表示し、スマートフォンをかざして入店します。

同時にカメラで顔認証も同時に行われているので、Amazonで顔写真を登録していれば本人認証が行われることになります。

Amazon Goでは棚から商品を持ち上げるだけで、スマートフォンのカートにアイテムが追加されます。

この仕組みは、店内に張り巡らされているカメラがその商品を画像認識し、また音声認識で商品の位置を特定しているのです。

さらに、棚自体にも赤外線センサーなど多数のセンサーが設置されており、商品の移動などのトラッキングができるようになっているのです。

これらの画像認識システム、顔認証システムにより、リアル店舗内において、各消費者がどう店内を回遊し、どのアイテムとどのアイテムを比較し、悩み、迷い、購入に至ったのか、至らなかったのかまですべてデータ化されます

それが結果的にユーザーの「心理状態」に基づいてデータ解析をするための基盤となるのです。

デジタルマーケティングとWebマーケティングが一緒くたにされる原因

さて、デジタルマーケティングとWebマーケティングが一緒くたにされてしまう原因はどこにあるのでしょうか。

2つの概念を明確に理解出来てないが故に範囲における線引きが曖昧になってしまうというのは、1例として先ほどご紹介しました。

しかしながら、もう一つ大きな原因があります。

 

広告代理店・コンサルティング会社の販売戦略

しばしば、広告代理店やコンサルティング会社が顧客を煙に巻くためにデジタルマーケティングとWebマーケティングを一緒くたにして提案するケースがあります。(※本来はWebマーケティングの施策として提案しなければならないにも関わらず、デジタルマーケティングの施策として提案してしまう。)

そもそも顧客側も「デジタルマーケティングの導入を検討している。」と言いながらもデジタル広告やWebメディアの導入といったWebマーケティング的なアプローチを求めているケースがほとんどなので、本質的な問題ではありませんが、2つの概念が混同してしまう原因にはなり得てしまうのです。

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回はデジタルマーケティングとWebマーケティングの違いについて紹介させて頂きました。

両概念の主な違いは

・「WebマーケティングはWeb(インターネット)上でのみマーケティング活動(データ解析も含む)をおこなう一方でデジタルマーケティングは実生活にも及ぶ

・「Webマーケティングは「行動データ」のみに基づいてデータドリブンがおこなわれる一方で、デジタルマーケティングはユーザーの「心理状態」をデータ解析してマーケティングに活かす

です。

どうでしょうか?ここまで読み進めて頂けたあなたなら、十分理解できたはずです。

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